技術流失

日本を代表する鬘(かつら)の会社が、アメリカ系の投資ファンドに買収されそうに
なっている。

すでに勝負は決まっていて、この会社は解体されるという噂もある。

ここ数年、こういうニュースが多い。

ほとんどの場合、他人の会社が買収される場合は、同族経営であったり、旧態依然とした
経営体制であったりするので、まあ、風通しがよくなって、いい機会ではないか、という感想を
持つ人が、若い人には多いようだ。

しかし、自分の会社が買収されるというようなことになると、話は違ってくる。

投資ファンドによる買収というのは、そのファンドの性格によって、さまざまであるようだ。
一般的なイメージは、土地などの資産と、採算のいい部門だけ、どこかに売却され
あとは、解体。社員のほとんどは、1年くらいかけて、解雇。

再就職先は、いちお紹介されるが、給料は下がるし、まったく違う職種になることが
多いらしい。国が紹介する職業安定所のほうがましだ、という声が多いとのことだ。

で、買収された会社が、本当に、投資ファンドが指摘するような効率の悪い
生産性の低い体制であった場合は、悲惨だ。

こういう会社の社員は、仕事のスキルが低く、自立心に欠ける人物であることが多い。
再就職は難しく、新しい会社でもうまくやっていくことができない。

一方で、買収による、技術流失を危ぶむ声もある。

ハイテクなど、最先端技術などは軍事転用も可能であり、それらを紛争をしている国々に
売っぱらう、という荒っぽいファンドもあるそうだ。

お金になるなら、なんでもする。成績をあげた社員は、ごっそりと報奨金をもらい、さっさと
引退し、リゾート地で余生を楽しむ、ということらしい。

日本は、鬘の技術はかなり高いらしいが、軍事転用される可能性は低そうだ。

ただし、もし、数年後、あなたの国のニュースキャスターの髪が急にフサフサしてきたら
日本の技術が、またひとつ、世界の文化に貢献したということである。



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