1999年11月


 
11 / 01

日本の映画やテレビを見る時には、注意しなければならないことが一つある。

それは、タイアップ。

タイアップとは、その映画やドラマに出資したスポンサーに対する 「配慮(はいりょ)」のこと。ハリウッド映画でもおなじみですね。

出演者は、同じ会社の服を着ているし、ライバル会社のビールは飲まない。

例えば、あるテレビ番組では、車が壊れるシーンでは、必ずライバル会社の 車が使われていた。 カーチェイスのシーンでは、犯人の車は、ライバルの会社。刑事の車は、スポンサーの 車。もちろん必ず追い付いて、犯人の車は、故障する。

少し前に作られたゴジラでは、スポンサーのビルは壊さなかった。

ゴジラでさえ、気を使うのが、スポンサーなのだ。

 


 
11 / 02

最近、ニュースでよく聞く言葉は「ストーカー」だ。
事件に発展することも多く、つい先日も若い女性が殺された。

殺人事件にまで行かなくても、精神的に追い詰められた女性が、警察に 保護(ほご)を求めてくることは多いらしい。 件数が多いので、警察では、よほど深刻な場合でないかぎり、相談には のってあげられないということだ。

どのような被害(ひがい)が多いかと言うと、、、

無言(むごん)電話は、受話器(じゅわき)をとると、なにも話さない ということだ。まず、これが、増える。

次に、家の近くに、来る。
何をするかというと、「私はあなたの住所を 知っている」ことを、女性に知らせるため、痕跡(こんせき)を残し、 恐怖心(きょうふしん)をあおる。

さらに、個人情報を調べあげた上で、デマを流す。デマというのは、 過った悪い情報のこと。近所や会社などにファックスやはり紙などで 知らせる。

事件になるほどのケースは少ないが、このような目に見えないストーカー 行為(こうい)は、増えているらしい。 被害者が女性であることが多いらしいが、男性の場合もある。

 


 
11 / 04

先日、政府の要職(ようしょく)にある政治家が、雑誌での発言を 問題にされ、クビになった。

発言の内容は、ともかく、その語り口に品がないことは、驚きだった。 彼は、国家(こっか)というのは、「外国から、自国の女が強姦 (ごうかん)されるのを守るために存在するのだ」と発言。
この発言に抗議(こうぎ)した女性議員には、「おまえが強姦されても 守らないから」と言ったらしい。

要職というのは、防衛政務次官(ぼうえい せいむ じかん)主に、国会で 防衛問題に関して、答弁(とうべん)をするのが、仕事だ。

おまけに、「男というのは、法律がなければ、女を強姦するものだ」 と語ったらしい。 まあ、田舎の村会議員(そんかいぎいん)なら、この程度の人は、どこの 国にもいるのだろうが、国会議員だから困ったものだ。

あきらかに、はじめて要職についたことが嬉しくて、発言したという かんじであった。クビは承知だったようだ。 つまり、確信犯(かくしんはん)ですね。 その後、希望どおりにクビになり、マスコミでも大きく取り上げられたが 本人は、その一連の騒ぎに陶酔(とうすい)しているかのようであった。 こういうところも、何か子供っぽさを感じますね。

政治家の悪口というのは、ある程度、各国共通の話題になり得るものだ。 大袈裟(おおげさ)に言えば、自由の象徴(しょうちょう)といっても いいだろう。
自国の政治家の悪口が自由に言えない国はアジアには多数あるのだ。

 


 
11 / 05

日本の大学に留学生(りゅうがくせい)は増えてきた。 彼らが比較的(ひかくてき)早く覚えるスラングが「合コン(ごうこん)」 要するにパーティーのことだが、いつもの仲間(なかま)ではない、別の グループとパーティーをすることを言う。 ほとんどは、女性のグループは男性のグループとすることになる。

「金曜日、合コンなんだけど、どうする」
「いかない。参加人数は少ないんでしょ」
「うん、来てよ」
「だって、あそこ、あんまりかわいい子、いないじゃん」
「いや、今年は豊作らしいよ、川上さんが言ってた」
「ほんとかなあ。川上さん、女だったら誰でもいいみたいだし」
「まあ、そういわずに、気がかわったら電話して」

と、携帯電話(けいたい でんわ)の電話番号を渡す。
大学生の80%が 携帯電話を持っているという調査結果もあります。

「あそこの人って自意識過剰(じいしき かじょう)ってかんじの子が多くない?」
「あ、そうそう。スーツとかで来るのよねえ」
「さりげなく内定(ないてい)が出たこととか言うのよ」
「そうそう! さりげなく、ってところがせこいよね」
「『物産って、最初の10年は、残業多いらしいんだよ』とかって言ってたよ」
「うそー、最低ー!」

「あそこ」というのは、大学の名前です。
「内定」といのは、会社の採用(さいよう)が決まった知らせのこと。
「物産」というのは、三井物産という商社のこと。日本を代表する大企業です。

この会話は、昨日、電車の中で聞きました。次の日は、偶然、同じ話をしている 女子大生がいました。 女性が同世代の男性のことを「子」と呼ぶのは、いつのころからか、不自然では なくなりました。

 


 
11 / 08

日本人が初対面の外国人に聞く質問はいろいろあるけれど、つまりは 「あなたは日本が好きですか」ということに要約することができる。

中には、率直(そっちょく)に「Do you like Japan?」と聞く人もいる。もちろん、社交辞令(しゃこう じれい)とわかっていても、 「はい好きですよ」とか、「おさしみダイスキデス」といった答えが 期待されている。

なぜこのような質問をするのかについては、2つの分析がある。

ひとつは、日本人は、初対面の人にあう時に、まず相手が自分に友好的で あるかどうかを確認したがる。
もちろん日本人に限ったことではないが 特に日本ではそういう傾向がある。
日本人同士でさえそうなのであるから、表情やしぐさなどから、友好的 かどうかを判断しにくい外国人に向かってこのような質問をするのは、 不自然なことではない。 という考え方。

もうひとつは、日本人は戦後、自信を喪失している。経済成長とひきかえに 自然や伝統を犠牲にし、濃密(のうみつ)な人間関係も失った。 無意識のうちに外国人に向かって自問しているのである。 「日本は愛するに値(あたい)する国だろうか」と。

先日、会ったオーストラリア人は、言っていた。

「日本人って、会う人みんな、こう言うんだ『日本はもうだめでしょう。 環境は破壊されつくしているし、日常的な食べ物はまずいし、物価は高いし、 経済成長は間違っていたよ』って。 本当に判(はん)で押したように。 その度に、私は、いかに日本が豊かな国であるか説明しなくちゃいけないんだ。もううんざりだよ」

 


 
11 / 09

風邪(かぜ)が流行っている。季節(きせつ)の変わり目には、流行るのだが 通勤電車(つうきんでんしゃ)の混雑(こんざつ)などが風邪のウイルスを 運ぶようだ。

風邪気味(かぜぎみ)というのは、風邪を引いたかもしれないという状態。

微熱(びねつ)があり、身体(からだ)がだるい。 小学生や中学生は学校を休むかもしれないが、大人は会社を休むことはない。

かくして電車の中では、せきや鼻水(はなみず)をすする音が聞かれる ことになるのだ。

 


 
11 / 10

私の家から車で10分のところに住む下着泥棒(したぎ どろぼう)が捕まった。

その時は30着ぐらいを盗んだらしいが、自宅に3万着の下着を隠し持っていたとのことだ。 ニュースでその映像を見たが、広いリビングでもいっぱいになりそうなほど であった。 同じようなニュースはよく聞く。

下着泥棒というのは、麻薬(まやく)の ように常習性(じょうしゅうせい)があるようだ。 日本は一見、性犯罪は少ないようだが、このような小さな犯罪は、外国に比べても、比較的多いと言われる。
電車の中での痴漢(ちかん)などは、ほとんどの女性が 経験しているし、下着を盗まれたという話しも聞くことが多い。

外国人の若い女性の家に侵入し、庭にうんこをするという男のことを聞いた のは、7年前だ。すぐに捕まったが、裁判(さいばん)にはならなかったと 聞いた。
今年、違う人から同じ男のことを聞いた。手口(てぐち)は、まったく同じ。

この男も下着泥棒も、なんだか、悲しく哀れだ。

 


 
11 / 15

実は今、ワールドカップバレーというのが日本で行われている。

バレーは、戦後、オリンピックでの活躍などもあり、日本では 長いこと人気のあるスポーツだった。
しかし世界的な大会であるのに新聞の報道などでは、扱いは低い。 これは、もはやバレーの人気が低下していることも影響しているが、 こういうスポーツは、オリンピックと 対(つい)で語られることが多く、例え世界大会であっても、グレードは 数段落ちると考えられているからだ。

日本国内では、それに加えてスポンサーの問題もある。 現在、すべてのスポーツ大会は、放映権(ほうえいけん)を持った テレビ会社によって、そのチャンネルの中での会社の社内イベントとなってしまう 傾向がある。

今回もこのワールドカップバレーの放映権を持っているチャンネルでは、 大変な大会で、信じられない試合が相次ぎ、バレーボールの歴史上、 重要な大会であることを連日伝えている。 ニュース番組でも特別枠で伝え、新聞(日本のテレビ会社の親会社は、 新聞社である)でも大きな見出しで扱われる。

これに比べて、他のチャンネルや新聞での扱いは、高校生のサッカー大会並みで、結果のみ。スコアだけの報道と なる。

 


 
11 / 16

「明日の朝は、冷え込みます。外に観葉植物などを置いている方は、 取り込んでおいたほうがいいでしょう」 というのは、NHK(テレビの国営放送)のニュースからだ。

そろそろ秋から冬へと季節がかわりつつある。 ここ2.3年はイギリス風の庭づくりが流行りだが観葉植物は、10年ほど前から 人気だ。 ほとんど暑い地域の植物で、室内で育てる。水さえやっていれば、あまり 気を使うこともなく、インテリアの一部として考えられている。

盆栽(ぼんさい)は、人気がなく、最近は、どこを見ても、ヨーロッパ風の 飾り付けが目立つ。植物の種類も輸入がほとんどらしい。

 


 
11 / 17

またもや新興宗教(しんこうしゅうきょう)が問題となっていて、 以前有名になったオウムと同じような教祖(きょうそ)と信者(しんじゃ) たちをテレビで見るはめになっている。

今度の教祖は、人間にとって食べ物は、海老(えび)とトマトとそばだけでいいと 言ったらしく、どうも新興宗教の教祖というのは、自分の好きなものが いい食べ物だと言う癖 (くせ)があるようである。

食べ物の業(ごう)というのは、深いですね。

こういう宗教は、だいたい20~30代の人が中心となっている。
また暗い顔をした若い人たちを見ることになるのかと、うんざりだ。

 


 
11 / 18

鮨待夢というのは、近所のお寿司やさんの名前だ。

「すしたいむ」と読ませるらしい。 こういうのをあて字という。英語に漢字をあてはめて作る。レストランや 居酒屋などでよく見られる。

一時は、多恋人と書いてタレントという名前の カラオケパブなどが街角に一件はあったものだ。

こういう当て字は、日本語でもやることがある。日本の人がまず思い出すのは 暴走族(ぼうそうぞく)の落書きだ。 最近は少なくなったが、大きな道沿いのビルの壁に「夜露死苦(よろしく)」などと落書きがあったものだ。

彼らは、その時は、必死で辞書をひいて調べるのだ。

 


 
11 / 19

男女の会話 クイズ:
この男女はどういう関係で、どういう状況で話しているでしょうか?

男「もしもし、はい、あ、いつもお世話になっております」
女「お世話? 」
男「あ、ちょっと今、出かけるところでしたので」
女「何、気取(きど)ってんの。何してたの」
男「いえ、休んでおりました。」
女「怒ってるんでしょ? 家まで電話してきて」
男「とんでもございません、お仕事の件で?」
女「水曜日、待ってたのよ。メールもこないし」
男「はあはあ、その件でございますか」
女「その件じゃないの。うふふ、おもしろい」
男「はい、もうしわけございません。たしかボイスメールを残しておりまして、  すでに処理済みと認識しておりました。申し訳ございませんでした」
女「あ、留守電のこと、そうか、あたし、昨日家に帰らなかったから」
男「あ、それは、また、どういった御事情で」
女「へえ、妬(や)いてんの。千葉まで行ったからついでに実家に泊まったの」
男「ああ、そうでございますか。それは、ごゆっくりされて」
女「じゃあ、わかった、来週は、土日、どっか連れていってよ」
男「ああ、それは、もう、ぜひ、ごいっしょさせていただきます。」
女「ふふ、じゃあ、これくらいで許してあげよう」
男「はい、それでは、来週楽しみにしております。失礼いたします」

答え

女は、男の若い恋人。男には奥さんがいる。女は、デートの約束(やくそく) をキャンセルされ、怒って、家に電話してきた。 男は、電話口の近くに妻がいるので、部長から電話がかかってきた 芝居(しばい)をした。 若い女性との会話と、部長と話しているという演技の両方が破綻(はたん) しないように、言葉遣いに気をつけながら、話を続けるという高等(こうとう)テクニックである。

日本語能力試験でいえば、5段くらいのレベルだろうか。

 


 
11 / 29

ある教室の中で、ふいに 「臭いと香りは、どう使い分けるのかな」と言ったら、 中でもひときわ気ぐらいの高そうな女性が、わたしは、 「香り」しか使いません。 と言った。

まあ、これは、「トイレには行きません」と同じ意味ですね。

そういう人は別にして、だいたいにおいて、「香り」は、よいイメージの もの、例えば花とか香水(こうすい)など、「におい」は、どちらにも 使う、というのがセオリーのようだ。
「花のにおい」はおかしくないが「トイレのかおり」は、ちょっと変に 聞こえる。

女性のコロンのことをほめる場合などには、「すてきなにおいですね」 より「すてきな香りですね」のほうがいいだろう。

もちろん人によって評価のわかれることもある。 ブルーチーズは、私の場合は、「におい」ですね。 臭(くさ)いとさえ思います。

 


 
11 / 30

先日のワールドカップの出場(しゅつじょう)で、日本でもサッカー人気が 高くなってきた。現在は、野球とゴルフの次に人気があるスポーツと言える。

サッカーは、その国の文化が現われる。

日本のサッカーは、今の所、戦術(せんじゅつ)重視(じゅうし)で、守備的なサッカーだ。
子供のチームを見ても、中盤(ちゅうばん)の選手が多く、ここに技術的にも 優(すぐ)れた選手が多い。ゴールキーパーは人気がなく、フォワード になりたがる子供は少ない。

つまり、みんな、マラドーナや、プラティニになりたいのだ。
そのせいか、肉体的な強さ、キック力などより正確さが重視(じゅうし)される。
ただし、本当に正確な技術はまだない。 プロリーグの歴史は、まだ、5年ほどだが、アマチュアリーグは およそ50年の歴史がある。

最初は、ドイツのサッカーを手本(てほん)にし、スピード主体(しゅたい)
のサッカーが人気だったが、ここ15年は、南米から多くの選手が日本に来た せいかブラジルの影響が強い。

やっと最近、イタリアやオランダの新しいスタイルのサッカーの研究が 始まったと言える。

 


 

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