微妙

「微妙(びみょう)」という言い方は、ここ数年、とても流行っている。
ブームというほどではないが、じわりと浸透しつつある。

意味は、「はい」とも「いいえ」とも、「すき」とも「きらい」とも言えない。
判断できないが、どちらかというと、ネガティブな評価、という時に
使うことが多いようだ。

いかにも、日本人が好みそうな、あいまいな表現で、しかも、もっとも日本人が
苦手な「否定的な評価を相手に伝えるとき」に使う便利な言葉だ。

A あのね、斉藤さん、どう思う?
B え、さいとうさん! う~ん、びみょうかな~。
A そう、わたし、結構、いいかなと思うけど。
B やさしそうだしね。

この会話では、最初の問いでは、Aさんが、どう思っているのかわからない。
もし、Bさんが、「私は好きだ」とか、「好きじゃない」と答えて、意見が違うと
気まずい雰囲気になるかもしれない。
ただ、Bさんは、あまり、さいとうさんのことをいいとは思っていない。
で、否定的なニュアンスを込めながら、観測気球として「微妙かな」と言ってみる。

しかし、Aさんは、さいとうさんは、いい人だと思っていた。
とっさにBさんは、やさしそうだ、と同調した。
「微妙」という評価は、完全に否定的な評価ではないので、一転して同調しても
それほど矛盾しないからだ。

まあ、もちろん、いつも、「微妙」という言葉に観測気球の含みがあるとはいえない。
特に若い人は、単に「まだ最終的な判断はつかないけれど、あまりいいとは思わない」
という意味で使っているようだ。

でも、自分が言われたら、と思うと、なんともイヤなもんですね。
いっそ、嫌いだとか、バカと言われたほうがマシだと思います。



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