CD

CDは驚くほど売れなくなってきている。

今、音楽を聴く人は、携帯電話にダウンロードするか、1日200円程度で
レンタルCDを借りて、MP3プレーヤーで聴くやり方が主流だ。
よほどのことがないかぎりCDを買わない。

CDの印税は、歌手が1~3%程度。曲と詞を提供しても5%前後。
歌と作り、詞を書き、演奏して歌っても、合計で7、8%程度。
2000円で、150円。1万枚売れて150万円。
一年に3万枚売って、やっとサラリーマンの平均年収と同じくらい。
10万枚売って、やっと、1500万円。一流企業の出世したサラリーマンと同じくらいだ。
今、CDを年間10万枚売ることができる人は、今の日本には、もう数えるほどしかいないのだ。
例えば、30人としても、常に売れる人が5人くらい。残りの25席の出入りは激しい。

ただ、現実はもっと厳しい。

普通は、歌うだけということが多い日本のミュージシャンの取り分は
1%なのだ。

自分で作った、ということになっているけれど、実は、、、ということも多い。
となると、10万枚売れても、自分の手元に入るのは、200万円。
まあ、日本語教師よりはマシかもしれませんが。

1枚のCDでの会社の利益は、40%程度といわれているので、2000円で1万枚売れれば
800万円。ほとんど宣伝をしなければ、これでなんとか、会社としては、プラスマイナスゼロらしい。

CDは、ヒットチャートの1位と2位は、数十万枚の大ヒット。
3位以下あたりから、急に一桁下がる。10位以下は、もうファン以外は、誰も知らない曲ばかり。
格差はどんどん広がっている。

実は、CDのセールスだけで言えば、トップ30に入らないミュージシャンは、本来、もうスーパーで
折りたたみ椅子に座る客を前に歌うしかないのだが、ここで音楽以外のセールスが重要になってくる。
テレビ番組やドラマに出演する。写真集を出す。ファンクラブで高い会費を取り、時々、高額のイベントをする。
写真が入ったグッズを売る。時計から、サングラス。最近は、カイロやカキ氷まで売るらしい。

さらには、握手会というのがある。これが、スゴイ。
CD1枚で1回。2枚で一緒に写真、なんてことになっているらしく、マニアは、何十枚も買い
何度も握手をし、いろんなポーズで写真を撮るらしい。
10枚に1本、「アタリカード」が入っていて、そのカードは、招待客だけのコンサートのチケットに
なっている。というのもあるらしい。好きな人は、10枚買うわけです。同じCDを。

CDは、もう、どんなものが売れるのか、わからなくなってきて各社迷走している。
プロデューサーの力は低下し、会社が、直接、ヒット曲を出したミュージシャンに
懇願して次のCDを作ってもらうしかない状況らしい。

あるいは、安定した人気の歌手の過去の曲を集めたCDを出してもらう。
昔のヒット曲そっくりの「新曲」を出す。
もちろん、こういうことを続けていると、だんだん、ブランド力も磨り減ってくる。
じょじょに売れなくなってきて、ある日、パタリと売れなくなる。
ミュージシャン本人も会社もそのことはわかったうえで、やっているのだ。。。

未来は厳しい。CDを500円で売るか、全面的に撤退するしかないかもしれない。
しかし500円だと、東京都心の大きな本社ビルの維持は、どう考えても無理。

じゃあ、世界をマーケットにすればいい?

確かに、そうかもしれません。アニメソングは、各国で売れているし、可能性はないこともない。
でも、世界のCDセールスもヒドイものです。
新しいWe are the worldで歌っている人、何人知ってますか?

地方都市では、CDショップは、大きなショッピングモールにやっと一軒あるだけだ。
そう、中学生や高校生が、自転車で行けるところには、実は、もうCDショップはないんですね。



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