日本語教材いろいろ 2 副教材・目的別・辞書

Contents

| 1 総合教科書 | 2 副教材・目的別教材・辞書など | 3 教師用の本など | 4 一覧 |

「日本語教材いろいろ」について
・日本語教師のグループ(About us 参照)制作の日本語の教材紹介です。
・私どもはプライベートレッスン専門です。教師は自由に教材を選びます。
 教師は教室授業との兼業も多くこれまで多様な教材の感想、評価が飛び交ってきました。
・その中から教師、学習者に評価が高いものを中心にピックアップしました。
・地域や職場で日本語のクラスを作ろうかというような、日本語教育の
 知識がない方々にもなるべくわかるように書きました。
・値段、ページ数などは掲載時点のものです。目安程度にお考え下さい。

・レベルのN5は初心者という意味です。日本語能力試験のレベルの数字、N5-N1までです。
・基本Printableなものだけ、ウェブ教材などは Nihongo-eななどで調べてください。

・タイトルの教科書名や画像などからアマゾンの該当ページに飛びます。
 アマゾンへのリンクは同窓、他のリンクは原則別窓です。
 ちょいちょい更新します。掲載すべき新たな教材があれば追加します。
 リンクはずれは月1でチェック。改訂したら内容はアップデートします。
 ブックマークして、教材を買う際にご利用ください。

・ お気づきの点あれば、ツイッターか、About usのフォームからお知らせください。
* スクロールダウンするとブラウザーの右下に現れる↑をクリックするとページの一番上に戻ります。

副教材・目的別教材・辞書など、について

中級、上級、短期促成的なもの、年少者向け、介護や看護、一般的なビジネス、辞書と参考書的なものです。初級総合教科書編は絞りぎみに書きましたが、中級上級関連はこれまでに使ったもの、スタッフ間で評判がよかったものに絞り、その他、教材自体が少ないジャンルは、入手できそうなものはとりあえずピックアップしてみました。

 

 

副教材的なもの

 

どんなときどう使う日本語表現文型200

□ 値段:2592円
□ ページ:232ページ
□ :20
□ 想定学習時間
□ レベル:N4~N5
□ 翻訳:本編内の要所での文法説明は日本語、英語、中国語、韓国語。
□ 備考:原因、理由、許可、というようなカテゴリ別に文型を整理してある。

 

 初級をひととおり終えた時に整理するために便利。課のテーマごとに整理された学習項目が紹介され、個別に説明、練習があり、総合練習問題があるという流れ。音声ファイルの提供はなし。

出版社の紹介ページ:http://www.alc.co.jp/book/7013014/

*中身のサンプルはアマゾンの「なか見検索!」のほうが充実している。

 


 

どんなときどう使う日本語表現文型500

□ 値段:2700円
□ ページ:258ページ
□ :30課
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N1~N3
□ 翻訳:本編内の要所での文法説明は日本語、英語、中国語、韓国語。
□ 備考

 

 基本的な構成は、上の200と同じ。より高いレベルの学習者向け。音声ファイルの提供はなし。

* 2015年夏の時点でほぼ唯一kindle版が出ている日本語の教材。

出版社による紹介ページ:http://www.alc.co.jp/book/7010021/

*中身のサンプルはアマゾンの「なか見検索!」のほうが充実している。

関連本

改訂版 どんなときどう使う 日本語表現文型500(kindle版)
改訂版 どんなときどう使う 日本語表現文型500短文完成練習帳
どんなときどう使う日本語表現文型辞典
どんなときどう使う日本語語彙学習辞典

 


 

短期集中初級日本語文法総まとめ ポイント20

□ 値段:1400円
□ ページ:129ページ
□ :20課
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N5~N4
□ 翻訳:要点だけ英語、中国語、韓国語訳あり
□ 備考

 

 訳があるのは、「時間の始点」というような文のみ。300レベルくらいの漢字にはふりがなはなく、既習事項の復習、整理用という印象。コンパクトにまとまっていて学習者にも評判がよかった。音声ファイルの提供はなし。

出版社による紹介ページは:http://www.3anet.co.jp/ja/1277/

中身のサンプルは:http://www.3anet.co.jp/ja/1844/

 


 

目的別の教材

 

日本語単語ドリル

□ 値段:1200-1400円
□ ページ:120ページ前後
□ :—
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N2~N1
□ 翻訳:日本語のみ。
□ 備考

 薄く、試験対策として学習者の評判もよいと、スタッフからの推薦あり。自習も可能。

出版社による紹介ページ:サンプルあり。

 


 

にほんご会話トレーニング

□ 値段:1728円
□ ページ:112ページ
□ :27課
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N4~N3
□ 翻訳:本編では見出しと語注で英語。課の最後に英中韓のキーフレーズの訳。
□ 備考

 

 初級を学んだ人が、既習事項を会話で使いこなすためにシャドーイングなどを用いてキーフレーズを覚え応用する練習の本。プライベートレッスンで使いやすかった。練習が少なめなので補いつつ使うカンジ。音声は付属CDで提供。

出版社による紹介ページ:トップページからどうぞ。

 中身のサンプル、目次などは両方にあって微妙に違う。

 


 

新・にほんご敬語トレーニング

□ 値段:2000円
□ ページ:208ページ
□ 
□ 想定学習時間
□ レベル:N4~N3
□ 翻訳
□ 備考

 

 初級終了の時点で会話、それも敬語を使うことに特化した教材は珍しい。ただし基本は既習事項の確認練習。教科書ではない。音声は付属CDで提供。

出版社による紹介ページ:トップページからどうぞ。

* 中身のサンプル、目次は、上の紹介ページに。

 


 

テーマ別 上級で学ぶ日本語

 

□ 値段:2592円
□ ページ:176ページ
□ :15課
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N2~
□ 翻訳:日本語のみ
□ 備考

 この中級版を使っている日本語学校などではそのままこれに行くところもあるようで、この種の総合教科書的な上級のものではシェアが高いようです。大学で必要な表現を、と説明があるように進学を想定した教科書。進学、日本語学校向け、といってもいいかもしれません。

出版社による紹介ページ:https://webshop.kenkyusha.co.jp/book/978-4-327-38447-0.html

*アマゾンのなか見検索、にも対応していない。

関連本

上級で学ぶ日本語(2枚組)―テーマ別 ()
テーマ別 上級で学ぶ日本語 ワークブック <改訂版>
テーマ別 上級で学ぶ日本語 ワークブック <改訂版> CD
テーマ別 上級で学ぶ日本語 教師用マニュアル

 中級は本編の音声はサイトから無料ダウンロードだが、上級はCDが4000円。ワークブックのCDも4000円。。。

 


 

日本語上級話者への道

□ 値段:2200円
□ ページ:107ページ
□ :12課
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N3,2~
□ 翻訳
□ 備考

 

 上級の教科書はいろいろとふくらませる要素があって、かつペースメーカーとして骨格がしっかりしているものがいいと個人的には考えているのですが、これはまさにそういう教材でした。音声ファイルなどは無し。

1)状況、場面の説明
2)ゴールと方法の検討
3)いろんな例と語彙
4)定型文などの確認
5)設問
6)自由作文(会話)のための素材、シート

というような構成。

出版社による紹介ページ:http://www.3anet.co.jp/ja/1282/

中身のサンプル:http://www.3anet.co.jp/ja/1849/

補助教材のことばテストが以下からダウンロード可能。

http://www.3anet.co.jp/ja/2163/

 


 

Nihongo Drills for Intermediate Learners: Vocabulary

□ 値段:1296
□ ページ:119ページ
□ :20課
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N4~N3
□ 翻訳:キーワードは英中韓で訳がある。
□ 備考

 

 日本語のタイトルは「初級から中級への 日本語ドリル 語彙」。基本的な動詞20個の使い分けやバリエーションをまとめた本(「あう」なら、計算が合う、年齢に合う、渋滞に遭う、地震に遭う、知り合う、話し合う、というような)、こういう語彙の展開あるよという予行練習として初級から中級の段階で一度やっておくのはいいと思いました。訳語から日本語を書けという設問もあり、独習も想定してあるという印象。音声提供はない。

出版社による紹介ページ:http://bookclub.japantimes.co.jp/title/Nihongo%20Drills%20for%20Intermediate%20Learners%3a%20Vocabulary

中身のサンプルPDF:http://bookclub.japantimes.co.jp/pdf/1329.pdf

 


 

毎日の聞きとり

□ 値段:各2200円前後
□ ページ
□ 
□ 想定学習時間
□ レベル:N4~N2
□ 翻訳:指示文に英中韓
□ 備考

 

 20年以上続いているロングセラー。音声は付属CDで提供。

出版社による紹介ページ:http://www.bonjinsha.com/goods/detail?id=775&page=1&pt=4&disp_count=20&name=%E6%AF%8E%E6%97%A5%E3%81%AE%E8%81%9E%E3%81%8D%E3%81%A8%E3%82%8A&goods_order=1
*中身のサンプルはなく、アマゾンのなか見検索にも未対応。

 


 

日本語多読ライブラリー

□ 値段:450~600円
□ ページ:—
□ :—
□ 想定学習時間:—
□ レベル:—
□ 翻訳:—
□ 備考:出版元の説明を参照。

 

 多読用の教材。語彙や使われる文法項目を制限して作られた多読用リーダー。レベル分けに関しては、下のNPOのサイトに。教材によってはmp3も提供されている様子。

こちらのNPOの
http://tadoku.org/
このページに情報が
http://tadoku.org/learners/book_ja

*中身のサンプルはアマゾンのなか見検索で。

 


 

生活日本語、短期促成系

従来の日本語能力試験のレベルに即した作りではない教科書で、サバイバルというよりはそれぞれのゴール設定があるもの、というククリです。ただゴール設定などはまだ一般の人に対してわかりにくくなっていて説明不足という印象。(なので結局、ここでは「日本語能力試験で**くらい」と書かねばならない)Amazonなどでも売っていて普及させる野心があるものだけをピックアップしました。

 


 

NEJ:テーマで学ぶ基礎日本語

□ 値段:各1900円
□ ページ:224・192ページ
□ :12課・12課
□ 想定学習時間:1,2合計で192ー240時間
□ レベル:N5~N4
□ 翻訳:中国語、ベトナム語版あり
□ 備考:2012年出版。

 3人の登場人物が各課のテーマを展開してくという設定。文法事項をマスターするのではなく課題をクリアしていくことで基礎的な表現を習得という考え方。教科書のゴールとしては日本語能力試験でいえばN4ぐらいか。大学や日本語学校での利用を想定しているとのこと。ワークシート、音声ファイルは登録不要、無料でサポートサイトからダウンロードできる。CDなど別メディアでの提供はない様子。

出版社による説明は http://nej.9640.jp/
(動画による説明やサンプルも多め、かなり詳しい説明がある)

中身のサンプルは:
本冊http://nej.9640.jp/sample_honsatsu.html
別冊http://nej.9640.jp/sample_bessatsu.html

コンセプト説明動画(Youtube)

 音声は「まるごと」のように、ウェブを軸にするとしても、ウェブが使えない人のために何か(CDとか記録メディアで)提供すべき。その案内を作るべき。ベトナムや中国ではウェブ使える個人はまだ少数派。(なぜ中国語版、ベトナム語版があるのに日本語のサポートしかない?)

関連本

NEJ:指導参考書

NEJ:A New Approach to Elementary Japanese ベトナム語版-テーマで学ぶ基礎日本語
NEJ:A New Approach to Elementary Japanese <vol.2> ベトナム語版―テーマで学ぶ基礎日本語
NEJ:A New Approach to Elementary Japanese 中国語版 (テーマで学ぶ基礎日本語)
NEJ:A New Approach to Elementary Japanese 中国語版 (テーマで学ぶ基礎日本語)

 


 

にほんごこれだけ! 1

□ 値段:1050・1260円
□ ページ:—-
□ :—-
□ 想定学習時間:—-
□ レベル:—-
□ 翻訳:韓中ベトナム英の要点を整理したシートあり。
□ 備考:2012年出版。

 

 いわゆる生活者のための日本語という切り口で作られており「やさしい日本語」の推進者の一人である庵功雄氏が監修。「活動を通じて日本人ボランティアもやさしい日本語を身につけることができる」とあり、ボランティア教師が生活の中で使える表現を教えるということが想定されている様子。自治体などで使われることがかなり意識されているという印象。教科書のゴールとしては日本語能力試験でいえばN4ぐらいか。サイトゲームがひとつダウンロード可。短い動画による教科書の使い方サンプル的な動画がいくつか。

出版社による説明:http://cocopb.com/koredake/

中身のサンプル:
http://cocopb.com/koredake/book1_sample.html
http://cocopb.com/koredake/book2_sample.html

 学習者に向けてのサポートはウェブ上にはほぼない。学習者の立場にたった教材なら、そこ充実させるべきでは?

 

その他

短期促成的な教科書も、従来の日本語教育で教えるべきとされているものから、ちょっと(著者の判断で)削って作ったというものが多かったのですが、最近は、目的別に、短期促成として教える項目を洗い直した、というタイプの教材がいろいろと作られているようです。

新にほんご「あいうえお」 (アルクの日本語テキスト)は、ボランティア教室での利用が前提ということです。ひらがな、かたかな、基本的な単語がいくつか、で終了。

Konnichiwa, Nihongo! こんにちは、にほんご!は、日本語教師のグループが、これも日本で生活する学習者のために簡単なところからはじめるというようなコンセプトの教材集とのことです。ベトナム版もアマゾンで販売されてました。こんにちは、にほんご! 〈ベトナム語版〉サイトでは、ベトナム語訳、タイ語訳、ポルトガル語訳、 タガログ語訳、スペイン語訳、ポルトガル語訳のファイルが配布されているとのこと。

 

このジャンルの教材について

国内で日本語の学習が必要な人は元々、留学生よりもその他のほうが多く、今後、この差は広がっていきます。

ここであげた教材は、留学生主体の日本語学校のように週20時間というような密度の濃いカリキュラムが前提になっていないようで、その意味では、「現実的な」教科書です。このページを作っている私どもは、まさにそういう学習者を相手に長年やってきたので、こういうニーズをきちんと考えようというムードが最近でてきたことは歓迎です。

ただ、今のところ、この層の学習者に向けての情報提供はほとんどありません。教科書も出版社のサイトも多言語対応はなく、教科書を作った人達が、どういう考えで切り取ったのか、どういうゴール設定なのか、ということを教師に対しても学習者に対してもまだまだ説明不足という印象です。また、学習者に「教科書の先の設計図」が示されていないことも気になります。続編はなくてもさらに学習を続けたいという人に対して何かあったほうがいいのでは、という気がします。

また、これらの教科書がボランティアの日本語教室や自治体、実習生の事業所などで使われることを想定するなら、そういうところで働く周囲の人に対してわかりやすい説明が必要ですが、日本語教師に対する目くばせ程度の説明しかないものも多いようです。これもサポートページの情報量が圧倒的に少ない。

教える側が切り取った日本語を「あなたたちにふさわしいものだ」と説明なしに売るだけなら、どんなに確かなプロセスで選ばれたものであっても、これまでと変わりはないようように思います。

もう一点、英語では短期促成型の教材はほぼすべて自習向けに作られるのに対して「生活者」という名目で作られる教材はそうではない。このへんも何かチグハグなかんじ。自治体独自のサポートやボランティア教室でカバーできる「生活者」は限られていて。現実的には、比較的ネット環境に恵まれている国内では、ネット活用も織り込んだ上で自習でもやれる教材を作るべき時代なのではないでしょうか?

 


 

個人的には、今のところは、費用(時間)対効果ではそれほど変わらないならば、「その先」が明確な、「げんき」の1だけやる、「まるごと」の最初の入門のりかいとかつどうの2冊だけやる、という選択肢のほうが魅力的だと思います。ボランティア教室などで教科書を決める際は、「**向き」といううたい文句で決めず、そういう選択肢も考えながら、えらんだほうがいいのでは。

 あと、おさえておくべきことや、シラバスを意識しつつ「おしゃべりしながら」「楽しく」授業を進める、というのは実はかなり教師に対する要求度が高いはずです。この種の日本語教材の「これならボランティア教師でもできる」というような設定はよくわからないことが多いです。

 


 

漢字教材

 

BASIC KANJI BOOK シリーズ

□ 値段:各2500円前後
□ ページ:各250ページ前後
□ :—
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N5~N3
□ 翻訳:説明例文などに英語訳
□ 備考

 

 漢字学習の定番的な教材。漢字の教材はいろいろあるけれど、これは完成度が高い。大幅改訂の新版はまだvol1しか出てないもよう。

出版社による紹介ページ:http://www.bonjinsha.com/goods/detail?id=11599&page=1&pt=4&disp_count=20&name=basic%20kanji&goods_order=1

* 中身のサンプルは出版社にもなく、アマゾンのなか見検索にも未対応。

*著者に連絡して許可をいただき、準拠のウェブ教材も作りました。無料で公開しています。
 クイズと共に、人気コンテンツのひとつです。
 http://webjapanese.com/kanji/

 


 

Intermediate Kanji Book

□ 値段:各3500円前後
□ ページ:350ページ
□ :—
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N3~
□ 翻訳:説明例文などに英語訳
□ 備考

 

 Bask Kanji Book の中級版

出版社による紹介ページ:http://www.bonjinsha.com/goods/detail?id=11333&pt=4

* 中身のサンプルは出版社にもなく、アマゾンのなか見検索にも未対応。

 


 

KANJI LOOK AND LEARN

□ 値段:1800・1200円
□ ページ:272・176ページ
□ :—
□ 想定学習時間:—
□ レベル:初中級
□ 翻訳:英語での説明、翻訳。
□ 備考:512字まで。

 

 512の漢字。イラストを駆使して覚えるようになっている労作。「げんき」準拠ではないとのこと。漢字の教材の新たな選択肢。

げんきの紹介ページ内で中身が紹介されている。:http://genki.japantimes.co.jp/

中身のサンプルPDF:
テキストhttp://genki.japantimes.co.jp/wp-content/uploads/kanji-textbook.pdf
ワークブック http://genki.japantimes.co.jp/wp-content/uploads/kanji-workbook.pdf

 


 

ビジネス関連

 

私達のグループは主にビジネス関係者を相手にやってきたわけですが、「ビジネス日本語」というジャンルの教材はほとんど使ってないようです(教材は個々の教師が自由に選んでます)。基本的には初級までは他の学習者と同じ、中級になってもほぼ変わらないと思います。特に0年代以降は、社内がほとんど日本語であっても、バブルの頃のように「日本語がきっちり使えないと日本語の企業では仕事ができない」ということでもないようで、日本語学習は日常会話のために、という人が増えているように思います。

というわけで、ビジネス日本語というより、仕事関係の教材をご紹介します。

 

場面から学ぶ介護の日本語

場面から学ぶ看護の日本語

□ 値段:3564・2808円
□ ページ:—・215ページ
□ :—
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N3~
□ 翻訳:西ポルトガル、インドネシア語の解説冊が。
□ 備考

 

 みんなの日本語を作っているHIDA(旧AOTS)が製作しており、みんなの日本語の中級を終了している学習者(N3合格、N2チャレンジ、くらい?)を想定しているとのこと。介護編はスペイン、ポルトガル、インドネシア語のノート)文法解説)が、看護編はインドネシア語のノートなどが以下から無料でダウンロードできる。付属CDで音声ファイル提供
http://www.bonjinsha.com/senmon-nihongo/

出版社による紹介ページ:
介護:http://www.bonjinsha.com/goods/detail?id=793&pt=4

看護:http://www.bonjinsha.com/goods/detail?id=796&pt=4

*中身は出版社のページにはなくアマゾンのなか見検索にも未対応。

関連本

専門日本語入門 場面から学ぶ看護の日本語【教師用手引き】

専門日本語入門 場面から学ぶ看護の日本語【教師用手引き】

 


 

留学生のためのビジネス日本語

HIDA (旧AOTS、みんなの日本語を作っているところ)がネット上でフリーで配布しているPDFの教材。
「中上級~上級レベルの外国人留学生を対象にした教材」とのことです。「プリンタブル」なものということで。
中、韓、英、ベトナム、タイ、インドネシア語の自習用冊子あり。
http://www.hidajapan.or.jp/jp/project/nihongo/kyozai/index.html

 


 

母語別

 

中国、韓国では、多数の日本語の教材があるようですが、日本で買えるものは少ないようです。以下、アマゾンにあったものだけピックアップしました。中韓ポルトガルスペイン語に関しては、政府や自治体の初級教材で翻訳があることが多いようです。また2010年代に入って、インドネシア語、ベトナム語対応は増えました。(「みんなの日本語」や基礎日本語学習辞典の初版は、数カ国語に対応しています)

 

中日交流 標準日本語

□ 値段:各7580円前後
□ ページ:388・399ページ前後
□ :24・24課
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N5~N3
□ 翻訳:中国語
□ 備考

 

 中国語学習者向け。独習用として広く使われているようで、よく目にしました。その時にどんな教科書なのか教えて貰った程度です。音声は別売りCDで上下で3000円前後。

*中身のサンプルは、出版社にはなく、アマゾンのなか見検索にも未対応。

関連本

新版 中日交流標準日本語 初級CD ()

その他、関連の本はここをクリックすると、いろいろ出てきます。

 


 

Manuel de japonais volume 1, livre + CD MP3

 フランスの大学で使われている文法解説書とのこと。

 


 

Le japonais sans peine

 こちらは教科書。

 


 

 フランス語関連は、「報告書:フランスで出版された大学生向け日本語教科書の比較 秋廣 尚恵(2011.4.10) 」http://www.tufs.ac.jp/common/icjs/doc/11070208.pdfを参考にしました。ありがとうございました。

 


 

スペイン語圏の人たちのための日本語基礎文法

 ピアソン(世界最大規模の出版社)から出版されている文法書。スペイン語のタイトルは【Manual de Japonés Básico/Desde principiantes hasta el tercer nivel de “Nihongo Noryoku Shiken”】。

 


 

 

その他(ハンガリー語、タイ語、ラオス語、ベトナム語)

□ 「できる」

ハンガリー語で書かれた初級・中級用日本語教科書。国際交流基金協力とのことなので
問い合わせれば購入できるかも。
http://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/archive/information/1206/06_01.html

□ あきこと友だち

国際交流基金がタイ向けに作ったという教科書
https://www.jpf.go.jp/j/urawa/about/world/wld_repo10-2-3.html

ベトナム語版もあるらしく、アジアの児童用教科書として活用されているらしい。ラオス版があり、著作権フリーだが、サイトでの配布はできなくて、メール添付ならOKという話もありました。
http://tetchan.net/home/lao/akiko.html

評判いろいろ

https://ameblo.jp/toruohayashi53231/entry-12179977755.html

https://twitter.com/kozumi131/status/877698708690812928

 


 

子供向け日本語教材

 

子供向け教材は、後述する政府や自治体の教材があるからか、市販されているもので決定版はないという印象。「こどもの~」は、ちょっと物足りない。「ヤングの~」は政府系の組織を通じて採用されることがあるらしいが、古く、長く改訂もされていない(音声はまだカセット)。このジャンルは海外の継承日本語(いわゆる二世、三世などのための第二、第三外国語としての日本語教育)という需要もあり、ネットで決定版を作るべく、予算や知恵を集約するべきなのかも。

 子どもの日本語教育研究会
http://kodomononihongo.web.fc2.com/

 

こどものにほんご

□ 値段:各2000円
□ ページ:274・302ページ
□ :13・17課
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N5~
□ 翻訳:中身は日本語。巻末に英語ポルトガル語、中国語の訳。
□ 備考:指導の手引き付き。

 

 子供向け日本語教材で市販されているものの中ではほぼ唯一の選択肢。

出版社による紹介ページ:http://www.3anet.co.jp/ja/1370/

中身のサンプル:http://www.3anet.co.jp/ja/1906/

関連本

こどものにほんご〈1〉れんしゅうちょう―外国人の子どものための日本語
こどものにほんご〈2〉れんしゅうちょう―外国人の子どものための日本語
こどものにほんご〈1〉絵カード―外国人の子どものための日本語

 


 

絵でわかるかんたんかんじ80

絵でわかるかんたんかんじ160

絵でわかるかんたんかんじ200

□ 値段:1300・1620・1600円
□ ページ:69・115・117ページ
□ :—
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N5~
□ 翻訳
□ 備考

 

 セカンドランゲージとして日本語を学ぶ子供向け漢字の市販教材でアマゾンで買えるのは貴重。こどものにほんごと同じ出版社で「外国人の子どものための日本語」という同じシリーズだが、執筆したのは違う団体で準拠というわけではないみたいです。

出版社による紹介文:http://www.3anet.co.jp/ja/1379/

中身のサンプル:http://www.3anet.co.jp/ja/1914/

 


 

ヤングのための日本語

□ 値段:各3780・3780・5108円
□ ページ:256・224・200ページ
□ 
□ 想定学習時間
□ レベル:初中級
□ 翻訳
□ 備考


 

 AJALT製作。海外では、使われているらしい。音声もカセットで提供ですしやたらに高いし、今、購入する理由はないのでは。。。

執筆した組織(AJALT)の紹介ページ:http://www.ajalt.org/textbook/japanese_for_young_people/

中身はアマゾンのなか見検索に。

 内容の問い合わせはAJALT、購入価格は講談社USAへ、となっている。

関連本

ヤングのための日本語 I かなワークブック – Japanese for Young People I Kana Workbook
ヤングのための日本語 II カセットテープ – Japanese for Young People II: Tapes
* アマゾンでカセット売ってるのはじめてみました。
ヤングのための日本語 II 漢字ワークブック – Japanese for Young People II (Japanese for Young People Series)
ヤングのための日本語 III 漢字ワ-クブック – Japanese for YoungPeople III: Kanji Workbook

 「ヤング」て。。。

 


 

ひとりだちするための~シリーズ

 発達障害などを持つ小学生、中学生の特別支援学級向けに作られた教材。

出版社による説明:http://www.nikkyoken.co.jp/

*アマゾンのなか見検索には未対応。「ひとりだちするための国語」の紹介ページ:http://www.nikkyoken.co.jp/product/sp_edu/kokugo.html

 


 

日本語能力試験関係

 

日本語能力試験公式問題集は、いろいろありますが、特に、これといった差はないように思います。だいたいの傾向をベースに作られていて、試験の形式にあるい程度慣れたら、あとは時間があるなら量をこなすということでしょうか。公式、非公式にこだわらず、アマゾンの日本語能力試験の問題集ランキングなどをみて、パッとみてよさそうで買えばいいのではないでしょうか。いくつか代表的なものを。

 


 

日本語総まとめシリーズ

□ 値段:各1200円(聴解は1600円)
□ ページ:150ページ前後(聴解は70ページ前後)
□ 
□ 想定学習時間
□ レベル:N3~N1
□ 翻訳
□ 備考

 

 歴史は国際交流基金の問題集より長い。文法、漢字、読解、聴解に分けてN1からN3まであります。ページあたりの単価は 1ページあたりの単価は約10.4円。

出版社による紹介ページ:トップページからどうぞ。

*紹介ページにサンプル含め詳細が。

 


 

TRY! 日本語能力試験 N1 文法から伸ばす日本語シリーズ

□ 値段:各1700円前後
□ ページ:150~200ページ
□ :—
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N5~N1
□ 翻訳:ベトナム、中国、英語版あり。
□ 備考

 

■ 上と同じアスク講談社の能力試験用問題集。アスク講談社はサイトの構造がよくわからないので、どういう棲み分けになっているのかは謎。こちらが全レベルあって、アジア系向け?ベトナム、中国語、英語版があるのも特徴。1ページあたりの単価は約9.7円。

出版社の紹介ページは、トップページからどうぞ。

*中身サンプルは各ページに。

 


 

日本語能力試験 公式問題集

□ 値段:各700円
□ ページ:90~100ページ
□ :—
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N5~N1
□ 翻訳:なし
□ 備考

 

 2012年に出た「公式」の問題集。今のN1~5の形式になった2012年から、試験問題は非公開になり、販売されなくなりました。(悪用防止?それまでは毎年売られてました)その代わりに、直近の過去問を整理したこの公式問題集を発売することになったようです。聴解の音声は付属CDで提供。1ページあたりの単価は約7.5円。

出版元による紹介ページ:http://www.jlpt.jp/samples/sample12.html

こちらのほうがわかりやすいかも:https://www.jpf.go.jp/j/publish/japanese/nouryoku/

*中身のサンプルはなし。アマゾンのなか見検索にも未対応。

 2012年、突然「公式問題集」と名乗って発売され、他の問題集を「非公式」の谷底にたたき落としベストセラーになりました。

 


 

 

辞書、参考書など

 

日本語の学習者用辞書は、オックスフォードの基礎日本語学習辞典と講談社のふりがな英和・和英辞書しかありません。これは、80年代以降、日本語の教え方が語彙や教える項目を制限、コントロールしながらやることが主流で、語彙は教科書のリストで十分という考え方があったからだと思います。

基礎日本語学習辞典は、例文も豊富で学習者の理解のプロセスに寄り添った作りでとてもいいんですが、初級の語に偏っていて見出し語が少なく、(特に日本に滞在中の学習者にとって)物足りなさがあるのかなかなか買ってくれない。初版は多言語だったのに改定版は今のところ英語だけ。ふりがな英和和英は学習者への配慮もあって見出し語も多いけど高いしおそらく英語しか作られない。決定版がないままネット辞書の時代になってしまった感があります。

ネット上の辞書では筑波大学の日英、英日のJapanese Learner’s Dictionary(日本語学習者辞書)があります。23万語。個人的には見出し語をもうちょっと絞って学習者向きの洗練が必要なのではと思いますが大きな選択肢です。

 

基礎日本語学習辞典―英語版

□ 値段:3600円
□ ページ: 1018ページ
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N5~N4
□ 翻訳:英語のみ。
□ 備考:見出し語 2,981語。

 

 国際交流基金基礎日本語学習辞典の改定版。見出し語が増えたもよう。例文、用法など説明がきっちりしていて、多国語対応の良質な辞書。ネット辞書が使える現在でも、学習辞書はまだ出す価値があると思いますが、今のところ改訂したのは英語版だけ?
初版はいろんな言語版があり、凡人社で検索すると初版の他言語版の在庫があるもよう。こちらで少し説明が。電子辞書版もあるのですが、謎の会社、謎のハードで買うのは怖い。なぜアプリ化しない?インドネシア、ベトナム版はなく、アラビア語版だけ2010年に作られてるのも学習者数からすると謎。

* アマゾンのなか見検索未対応。

 


 

ふりがな英和辞典

ふりがな和英辞典

ふりがな英和和英辞典

□ 値段:—
□ ページ:—
□ :—
□ 想定学習時間:—
□ レベル:N5~N2
□ 翻訳:英語
□ 備考

 

 講談社のもの。他に初級から中級までをカバーする紙の辞書の日本語学習者用辞典がないので。。。

  ちなみに旧版もまだ売っていて多少安い。「ふりがな和英」など日本語で検索するとヒットする。同タイトルの研究社のもののほうが古いけど、語釈だけなのでお間違えのないよう。

 


 

日本語使い分け辞典

□ 値段:7750円(3461円)
□ ページ
□ 備考:英語

 英語で微妙な語の使い分けを説明した辞書。英語圏の中級以上の学習者には便利。ただ、新装版(上の書影へのリンク先は新装版)は、国内では古本でしか買えないカンジ。旧版(日本語学習使い分け辞典 (A Kodansha dictionary))は定価で買えるので買うならこっちか。

 

出版社による紹介:http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784061232822

 


 

使い方の分かる類語例解辞典

□ 値段:3456円
□ ページ
□ 備考:日本語のみ

 見出し語は2万5千。似たような語の使い分けが例文とともに丁寧に説明されている。上級者向けの辞書。

出版社による紹介:http://www.shogakukan.co.jp/books/09505522

 


 

明鏡国語辞典

□ 値段:2900円前後
□ ページ:1954ページ
□ 備考

 

 上級者に日日辞書でいいのはないか、と尋ねられることはあまりないのですが、この明鏡は日本語学習者にとって重要な使い分けの記述が豊富なのでいいと思います。カシオの電子辞書には入っていることが多い。ATOKの関連辞書でも売っている。

出版社による説明ページ:http://www.taishukan.co.jp/book/b197673.html

* アマゾンのなか見検索未対応。

 


 

の他の国語辞書

他の国語辞書に関しては、ネット上に専門家や辞書に感心がある方の記事がたくさんあります。日本語学習という切り口とはまた違うのですが、私は、このながさわ氏の記事が決定版だと思いました。ツイッターでも辞書に関する興味深いご意見を楽しむことができます。

国語辞書の購入の手引き 市販15種徹底比較 – 四次元ことばブログ http://ow.ly/E8co30978tZ

明鏡に関しては、日本語ネイティブが使う辞書としてはかなり保守的な部類だと書かれてあり、私もそう思います。最近よく話題になる「誤用の思い込み」の指摘もうなずけます。今のところは総合辞書的なものの中で、電子化にも積極的ですし、学習者にはその保守性が学習者にはいいんじゃないかなというのが私の判断です。日本語学習者というのは間違いを指摘される対象となりがち、という微妙な立ち位置なので、無難な選択としてやや保守的なところを、というところです。ひとつひとつ背景をきっちり説明する辞書があるなら、そっちほうがいいんですが。。。(昔は福武書店の辞書を薦めてました。あまり覚えてませんが明鏡よりよかったなという印象があります)記事を読んで、ベネッセの子供向け辞書、小学館の現代国語例解辞典(以前と随分変わった?)もよさそうだなと思いました。いつかチェックしてみます。

いずれにしても、私は、国語辞書に関してはあまり知識がなく、大きな書店にあるものを立ち見で眺める程度です。より詳しい方のご意見を参考に、実際に書店でみて、学習者によいものを探して下さい。あれこれアドバイスをしても、結局、せっかく買うし、権威があるからと使えるかどうかわからない広辞苑を買っていったりします。なんとなく気持ちはわかるので、止められないんですが。。。

著者のながさわ氏は、いつも辞書に関して、興味深いツイートをされています。

同じく辞書に関して積極的に発言されている飯間氏ももちろん、ツイッター界ではフォローすべきアカウントです。

辞書は、デジタル化で、ふりがなは連携機能など、日本語学習者にとっては、よりよいものになっていくのではと期待していますが、収益性を考えると、生き残れるのは限られるだろうし、オンライン化でネットインフラが厳しい地域の学習者は不利になったりと、現状では、道は険しいのかな、というところです。ブラウザー上でふりがなも辞書も処理できるので、辞書単体で使うという形は廃れていくかもしれません。それはそれでいいのですが、よりどころとしてひとつは日本語学習者向けの上級までカバーできる辞書が、あるいは辞書サイトが、あった方がいいのではと思ってます。

 


 

デジタル方面

無料のものもありますが、学習者に推薦できそうなものは、日英では例文豊富なWisdomだけだと思います。

ウィズダム英和・和英辞典 2

iOS
https://itunes.apple.com/jp/app/u-izudamu-ying-he-he-ying/id586803362?mt=8

Android

 


 

A Dictionary of Basic Japanese Grammar

A Dictionary of Intermediate Japanese Grammar

A Dictionary of Advanced Japanese Grammar

□ 値段:3300・3996・4104円(ペーパーバック)
□ 翻訳:英語
□ 備考

 

 特に初級の A Dictionary of Basic Japanese Grammar は英語圏の学習者の満足度が圧倒的に高い。

出版社による紹介ページ:
初級:http://bookclub.japantimes.co.jp/id/978-4-7890-0454-1
中級:http://bookclub.japantimes.co.jp/id/978-4-7890-0775-7
上級:http://bookclub.japantimes.co.jp/id/978-4-7890-1295-9

中身のサンプル:
初級 http://bookclub.japantimes.co.jp/pdf/0454.pdf
中級編 http://bookclub.japantimes.co.jp/pdf/0775.pdf
上級編 http://bookclub.japantimes.co.jp/pdf/1295.pdf

 


 

漢字そのまま DS楽引辞典


 手書き入力で引ける漢字辞書。ジーニアス英和和英と明鏡日本語辞典がついて2300円前後。ハードはいろいろあるので互換性に注意してください。

 ちなみに日本製のソフトは海外で売られている対応機種で動作するか?と任天堂に尋ねたところ、サポート対象外なのでわからないとのことでした。

 

 

副教材、辞書など概観

90年代、問題集はいろいろあったのですが、今は教科書準拠のワークブックと能力試験の対策問題集ばかりが目立ちます。
例えば、この 日本語運用力養成問題集は、全部会話文で穴埋め、しかも選択肢はないけど、解答はひとつしかない、という労作ですし、筑波大学による「日本語表現文型」も定番の読解リーダーで、丁寧に作られた教科書でしたが、改訂も行われないまま、もうアマゾンでは買えません。

ニュースやインタビューなどを元にした聴解教材もたくさん作られましたし、プライベートレッスンなどで使われる会話主体の教材も「自然な日本語」とか「リーとクラークの冒険」など工夫を凝らしたものがあったんですが、その後、改訂はされず、今、入手するのは難しいです。

漢字辞書は英語で説明があるものとしては1960年代に出された新版ネルソン漢英中辞典 – The Compact Nelson Japanese-English Character Dictionaryが定番辞書としてあり、新しい検索方法の新漢英字典 – New Japanese-English Character Dictionaryが出ました。漢字辞書はなんといっても引き方が日本語学習者にとっては高いハードルです。90年代に、携帯用の電子辞書で手書き入力が出てきて、中でも任天堂DSはコストパフォーマンスが高く一時期は学習者にも勧めていました。中古でハードが5000円、漢字と和英英和と明鏡が入ったソフトが2000円ちょっとですし。手書き入力はオンライン漢字辞書でも現れ、検索方法としてはかなり大きな位置を占めたと思います。

現在は、入力変換ソフトがあれば漢字を探すことはでき、テキスト文書であれば、ブラウザーの機能拡張で漢字にふりがなが95%以上の精度でふられます。少なくとも便宜上は、漢字辞書を使う意義は薄れていますが、日本語学習者向けの多言語の辞書は作られてもいいと思います。

 

自治体や企業、個人が製作、配布している教材

 


 

文科省など、政府系の組織が作ってるもの

□ 文科省が作った児童の日本語能力の判定に関する冊子

外国人児童生徒のためのJSL対話型アセスメントDLA

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/003/1345413.htm

□ 「にほんごをまなぼう」

90年前後に公立学校などで使われる前提で作られた文部科学省(当時文科省)によるもの。本冊はアマゾンで今も買えるようです。自治体の国際交流団体などが、副教材や翻訳版を作ったりということもあり、それなりの教材利用者のコミュニティの厚みはあるようですが、少なくとも、ネット上では使っている教師の声も皆無なので、よくわかりません。音声ファイルの提供はないようです。学校で使っているということでもないかぎり新たに児童向けとして買う選択肢にはならないのでは。

□ にほんごえじてん
難民に対する日本語教育の教材として作られた文化庁による教材
http://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/nanmin_nihongokyoiku/kyozai_1/

□ ひろこさんのたのしいにほんご 

凡人社によるもの。国内外の小中学校で使われているとのこと。
アマゾンでも本冊は買えるようです。この教材も「にほんごをまなぼう」と同じく自治体で多言語化されたりしているが、情報がなく、よくわからない。サポートサイト(?)で一部音声ファイルが提供されているようだが、別途CDやMP3でパッケージとしては提供されていない様子。しっかりとした音声ファイルの提供がないのは教材としては致命的かも。これも、学校で使っているということでもないかぎり新たに児童向けとして買う選択肢にはならないのでは。

□ 「日本語ドレミ」「にほんごジャンプ」「にほんごチャレンジ」

ドレミは、7~10歳の子供が対象。ジャンプ、チャレンジは11~14、5歳対象とのこと。
海外日系人協会よる中南米で日本語を学ぶ日系児童のために日本語教科書
JICAの委託で作られたとのことなので、JICA経由で取り寄せ可能かもしれない。
http://www.jadesas.or.jp/nihongo/04text.html

□ 「日本語みらい」
これも、海外日系人協会よる教科書。日本で暮らす日系人が対象とのこと。国内は取り寄せ可能。
http://www.jadesas.or.jp/nihongo/nihongo.html

□ 「こはると いっしょに」

国際交流基金によるタイの年少者対象の日本語教材。週1回の授業で簡単な会話ができることを目的としたとのこと。

http://www.jfbkk.or.th/2012_021_jp.php

http://www.wochikochi.jp/report/2013/05/thai-koharu.php

 


 

自治体などで配布されてる教材

以下、特に価格が書いてないものは無料。
児童用の日本語サポート関連が多いですが、児童の母語サポートも少しあります。個人のサイトで配布しているものもあります。

津市小中学校作成教材

ひらがな、カタカナ、基本的な語彙など。算数、社会も少し。
ポルトガル語スペイン語タガログ語ビサヤ語(セブアノ語)イロンゴ語(ヒリガイノン語)ベトナム語タイ語インドネシア語中国語モンゴル語英語
http://www5d.biglobe.ne.jp/~jikanwar/nihongokyozai/nihongokyozai2.html

岩倉市日本語適応指導教室

ひらがな導入。カードなど。
ポルトガル語
http://www.iwakura.ed.jp/nihongo/L12.htm

南アルプス市

中韓ポルトガル、スペイン英語
http://www.city.minami-alps.yamanashi.jp/shinsei-syorui/other/kokusaikoryu2/miru_asobu_nihongokyouzai.html

三重県

みえこさんの日本語
2分冊で65課、PDFで無料ダウンロードできる。
小学校を舞台にした教材で初級の学習事項が網羅されている。
文型と意味:ポルトガル語、スペイン語、タガログ語、中国語、韓国語、タイ語
http://www.pref.mie.lg.jp/GAKOKYO/HP/27461025557.htm

埼玉県

□ 5か国語で読む国語教科書
小中学校の国語教科書の対訳。申し込んでパスを取得しPDFでダウンロード。
英語・ポルトガル語・スペイン語・中国語・タガログ語
http://archive.pref.saitama.lg.jp/page/goka-kokugo.html

□ 彩と武蔵の学習帳(改訂版)
小学生向け。日常会話から学校用語、国語社会算数理科の補助教材。
http://www.pref.saitama.lg.jp/f2214/ayatomusashinogakushuuchou.html

□ 日本の学校、学校の日本
学校の紹介。スペイン語、ポルトガル語
http://www.pref.saitama.lg.jp/f2214/nihon-no-gakko.html

兵庫県国際交流協会

小学生用の漢字熟語カードなど。
日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語、中国語、タガログ語、ベトナム語、韓
http://www.hyogo-ip.or.jp/support/modtreepage01_7144/kyouzai/

子供向けの母語教材(日本語ではなく学習者の母語を学習するための教材です)
ベトナム、ポルトガル、スペイン、フィリピン、英語、中、韓、インドネシア語、タイ語
http://www.hyogo-ip.or.jp/mtss/bogo/

愛知県 あいち多文化共生ネット

ポルトガル語スペイン語中国語韓国語の母語学習サポート用学習冊子を実費で配布している。
概要は以下に。
http://www.pref.aichi.jp/0000060441.html

愛知県の多文化共生推進室は
http://www.pref.aichi.jp/syakaikatsudo/tabunka.html

大阪府
地域の識字・日本語学習教室向けに作られた「もっとしゃべろ!」という教科書をはじめいろんな学習用素材がある。初級はほぼカバーしているかなり質の高い教材。PDF。
http://www.pref.osaka.lg.jp/chikikyoiku/osyaberi/

*同ページには、日本語教材の選び方もあって親切。
日本語習得の支援2012―既成教材からテキストを選ぶときのために―
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/12999/00000000/nihonngosyuutokunoshien.pdf

*大阪府の人権教育研究室には別の教材もありました。小学校版と中学校版あり。
http://www.osaka-c.ed.jp/jinken/nihongo.html

横浜市国際交流協会(YOKE)

イラスト入りの日本語クラス用の素材がワード形式などで配布されています。
http://yoke.or.jp/8nihongo/kyozaire_shu.html

 


 

大学や企業が配布しているもの

東京外国語大学

外国につながる子どもたちのための教材
ポルトガル、タガログ、スペイン、ベトナム、タイ語版あり。
http://www.tufs.ac.jp/blog/ts/g/cemmer/social.html

宇都宮大学

中学教科の単語帳がある。ポルトガル語・スペイン語・フィリピン語・タイ語・中国語・ベトナム語
その他、ガイダンスや学校からのお知らせのペーパーの翻訳版も載っていて、翻訳のテンプレとしても
活用できそう。

http://www.djb.utsunomiya-u.ac.jp/

愛知教育大学 外国人児童生徒支援リソースルーム

教材、辞書(英語・ポルトガル語・スペイン語・中国語・韓国語)などがダウンロードできる。いろいろな情報も。

http://www.resource-room.aichi-edu.ac.jp/

仙台国際日本語学校
日本語で読む仙台・宮城
地域の文化を学ぶ教材とのこと。1260円。丸善、凡人社などで注文。
http://www.sjls.jp/jpn/book/book.html

こどもの日本語ライブラリ

いろいろな学習素材の提供と指導の方法なども。
http://www.kodomo-kotoba.info/

NHK

NHK WORLD のEasy japaneseは、テキストと音声などがダウンロードできる(のを忘れてました)
アラビア、ベンガリ、ビルマ、中国、フランス、ヒンディー、インドネシア、韓国、ペルシャ、ポルトガル、ロシア、スペイン、スワヒリ、タイ、ウルドゥー、ベトナム、英語。
http://www3.nhk.or.jp/lesson/

FUJITSU’s Guide to Japanese

富士通がサイトで配布している日本語のガイド本。豪華!

http://www.fujitsu.com/global/products/computing/servers/japanese/contents/index.html

 


 

その他

fsi(Foreign Language Institute)-language-courses.org

アメリカの政府機関の語学学習サイト。ちょっと古そうですが、パブリックドメインで日本語の教科書などがPDF形式で配布されている。メインテキスト(PDFで180ページ近くある)、音声、フラッシュカードも。
https://fsi-languages.yojik.eu/languages/cortina.html

Japanese Pod

サイトは登録必要みたいですが、Podcast で音声は配布されている。
サイト:http://www.japanesepod101.com/
ポッドキャスト: http://phobos.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewPodcast?id=109573938&uo=8&at=10lqkA

その他、Podcast や Youtubeで検索すれば、英語の日本語レッスン関係はたくさんヒットします。

以下は個人が配布している日本語の解説PDFなど。(中身はチラと覗いただけです。参考までに)

An Introduction to Japanese Syntax,Grammar $ Language Michiel Kamermans

英語での文法などの解説。PDFで400ページ近くあり、書籍にもなっているようです。

オンライン(HTML版)
http://pomax.github.io/nrGrammar/
PDF版
http://pomax.github.io/nrGrammar/data/pdf/draft.pdf

Tae Kim’s Guide to Learning Japanese

英語による詳しい文法解説がPDFで。(動画などもあり)
http://www.guidetojapanese.org/learn/grammar

きせつ

http://www.kisetsu.org/

出版元によるサンプル:http://www.kisetsu.org/textbook/sample/?lang=ja

 アメリカで使われている中高生向けの教科書とのこと。サンプルをみるかぎりでは、初級からという印象。ハードカバー、オールカラーでかなり高いが、漢字教材、アプリもあり、サポートサイトも充実している。日本国内の販売はこちら

 


 

その他、児童の日本語教育の教材などは文科省のかすたねっとに情報が集約されている。
http://www.casta-net.jp/

文化庁のNewsには、地域の日本語教育の活動が集約されている。
http://www.nihongo-ews.jp/

また、子供向けの教材は、幼児教育カテゴリで探すほうが、安くていいものがあることも多い。

例えば、、、サイパー国語読解の特訓シリーズとかくもんのにがてたいじドリル こくごとか。。。

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