2001 / 11

 

11/1

宝くじは、大手の銀行が発行しているものが有名だったが、最近は いろいろな
種類のものが発売されている。 海外のクジをモデルにした数を選んで当てる
ものやサッカークジなど である。

大手の銀行のものは、1千万円から1億円ぐらいまでで、安定した人気がある。
サッカークジは、今年始まったものだが、ゲームの結果によっては、1000円程度
であったりするので、あまり人気も盛り上がらないようだ。

宝くじが当たると 親類が増える、などと言われる。
どこからか皆の知るところとなり、 会ったこともない親類がお金を借りに来たりするそうだ。

くじは、江戸時代からあり、いろんな種類があったそうだ。中にはかなり
あやしげなものもあり、クジにまつわるトラブルも多かったそうだ。

くじやギャンブルなどで得たお金を「あぶく銭(ぜに)」などと呼び
正当な仕事で稼いだお金に比べると軽視される。中にはくじを買うこと
自体を批判する人もいる。

 

2001 / 11

 

11/2

九州から東京への引っ越しは、4人家族で20万円前後、必要だ。
この「前後」は引っ越し会社によって違う。

「これで全てですか」
「はい、そうです」
「もし、25日に運び出すと28日ごろの到着になります」
「あ、到着は、いつでもいいので、その分、安くしてください」
「はい、少々お待ち下さい」
「はい」
「えーと、23万5千円ですが」
「あ、そうですか、うーん。じゃあ、あさってお返事します」
「あ、他社さんにもお見積もりを出されているんですか」
「ええ、あと、3社ほど来ていただいてからお返事します」
「そうですか、うーん、ちょっとお待ち下さい(電話をかける)」
「はい」
「ちなみに、他社さんはどちらですか」
「ええと、アヒル便(びん)とアーポ引っ越しセンターです」
「はあはあ、では、ですね、少しお勉強させていただいて、この価格で」
(紙には16万円と書いてある)
「はあ、わかりました」
「他社さんの見積もりが出た段階でもう一度お知らせいただければ
  ありがたいです」
「あ、はい、わかりました」

「勉強する」というのは、少し安くする。という意味。この会社の キャッチ
フレーズだ。 それにしても、最初からひとつのところに頼むのと、いろいろと
競争させるのと では、こんなにも価格が違うのだ。驚いた。

 

2001 / 11

 

11/6

ディズニーランドの隣に同じような施設が出来て、やはり、人が たくさん
来ているそうだ。 こういう施設をニュースなどでは「娯楽施設(ごらくしせつ)」
「アミューズメント施設」と呼び、競争が激しくなっている、とのこと。

少し前にも大阪にハリウッド資本(しほん)のアミューズメント施設が 出来た。
こちらは、最初は、人が多かったが、徐々に落ち着いてきた。

これまでの小規模な施設は次々と潰れている。 これらの大規模の施設には
台湾(たいわん)や、韓国(かんこく)からも 観光客が訪れる。修学旅行
(しゅうがくりょこう)のコースに入っている ことも多い。

東京ディズニーランドの売り上げは世界でもトップクラスだそうだ。

 

2001 / 11

 

11/6

海外旅行に行く時、何を持っていくかは、人によって違う。

お茶、梅干(うめぼ)しなどの食べ物に加えて、最近はパソコン関連の 周辺機器
(しゅうへんきき)など。

必ずしょうゆを持っていく知人がいる。この気持ちはわかる。
海外のスーパーで買ったスモークサーモンやローストビーフに しょうゆをかけて
ホテルで食べる。サラダに少しかけるだけで 「和風(わふう)」になる。

早朝に魚のマーケットに出かけ、携帯用の包丁(ほうちょう)で さしみを
作る人もいる。 どうしても日本の食べ物が食べたくなった時、彼は
マクドナルド (McDonald's )で、フレオフィッシュを買い、しょうゆをかけて
「和風バーガー」にして食べるそうだ。

 

2001 / 11

 

11/8

男性と女性の会話、共に30代のビジネスパーソン

「最近、勝ち組とか負け組って、言うでしょ」
「ああ、あるねえ」
「あれ、なにか基準があるのかな」
「さあ、なんか幼稚園(ようちえん)の名前みたいね」
「はは、そうだなあ」
「学校の先生が決めるんじゃないの?」
「そうか、株式のアナリストが先生ってことか」
「あの人達も相当、あやしいよ」
「そうだなあ。あんなのが先生だとイヤだなあ」
「ま、でも、日本ではだいたい業界一位が勝ち組で、二位以下は全部
  負け組らしいわよ」
「ああ、でも、外資系が来たら、業界一位も危ないな」
「そうねえ、仕事によって違うみたいね」
「戦前から、ずっと勝ち組だった会社ってあるのかな」
「会社の寿命(じゅみょう)は30年、って言うしね」
「大手の製紙会社は例外らしいよ」
「なるほど。他は?」
「う〜ん。難しいね」

勝ち組、負け組は、最近、流行の言葉で それぞれgroup of winners
group of losers のこと。 ちなみに、私は、幼稚園のころ、カナリア組だった。

 

2001 / 11

 

11/14

日本では、左利(き)きの人は少なく一割以下だとのことだ。

左利きの人が多い国というのは、まだ聞いたことがないが、近代化が 進むにつれ
どんどん少数派は暮らしにくくなっているようだ。

まず、生活用品はほとんどが右利き用である。電話や台所用品なども。
「左利き用の包丁はありますか」などと聞いても 「あ、それは、取り寄せに
なります」 などと言われてしまう。 また、こういったことに慣れてしまうようだ。

車も左利きの人間には使いにくい。バスや電車なども右利きを意識して
作られている。 こういったことがあるからか、幼少(ようしょう)のころに
左手を 使っている子供に注意して、右利きになるように育てる親が多いそうだ。

 

2001 / 11

 

11/16

夫婦の会話、深夜

「ねえ、車だしてよ」
「どこ行くの」
「トイレットペーパー無くなったから」
「コンビニまで?」
「そう」
「歩いていけよ。またアイスクリームも買うんだろ」
「だって、雨なのよ。カゼひいちゃう」
「もう、面倒くさいなあ」

夫、仕方なく、準備をする。

「ねえ、ついでにさ、ドンキまで行こうよ」
「ああ、いいよ。でも何買うの」
「まあ、いいじゃない。下着とかも買って置きたいし」
「あ、そう」
「あなたも、カーナビとか見たいんでしょ」
「あ、もう飽きたよ。それに、あそこ、最新型は置いてないんだよ」

ドンキというのは、ドンキホーテという名前の大型深夜スーパー。
店によっては朝まで開いている。

 

2001 / 11

 

11/20

夜9時。都心から郊外へ向かう電車は混んでいる。

座れる可能性は低く、ほとんどの人が立って、つり革につかまっている。
一人の男。

ビジネス書を読んでいる。「the Goal」という本の後書き。
後書きを丁寧に読むところからすると、几帳面な正確らしい。
歳のころは30くらいだろうか。結婚指輪はしていない。
細いセルの眼鏡をしている。

ポケットから携帯電話を取り出した。 メールをうっている。
「帰宅予定22時」とだけ書いて送る。 タイトルは「帰宅」
親と同居しているのだろうか。

服装はトラッド。シャツの色は青。やや保守的なファッションだ。
短く切った髪には乱れがなく、フケも落ちていない。

本の後書きに赤いボールペンで線をひきはじめた。 少し離れたところで
酔っぱらいが大声をあげた。ほとんどの人は 知らぬ顔をしていたが
彼はビクッと反応し、こわごわと声の方向を 見て、すぐに本に顔を戻した。
最初の大きな駅に着いた。私はそこで降りた。

降りる際に、チラと顔を見た。色白で、少し神経質そうな、まじめそうな 顔
だった。もしかすると20代かもしれない。

彼は出世するだろうか。家ではだれが待っているのだろうか。

 

2001 / 11

 

11/22

表札(ひょうさつ)というのは、家を持ったという象徴(しょうちょう) の
ようなもので、今から30年ほど前は、お金をかけて作ったらしい。 フロッピーディスクを二つ並べたくらいの長方形(ちょうほうけい)で、ここには父親の 名前を
書くのが普通であった。 石を切り出したものを土台に名前を彫る。
これを玄関に埋め込んだ時に 大きな達成感を感じたものらしい。
これが、3000円というころがあった。 一ヶ月の給料が1万円から2万円の時代だ。

その後、家族の名前を並べて書くようになり、土台はプラスティックになった。
最近では紙に名前を書いてプラスティックでカバーするだけ というパターンが多い。
マンションなどでは、大きさの規格(きかく)にあったプラスティックに 名前を
入れるだけ。注文すれば3000円ほどだ。
値段は変わらないが、今の平均の給料は30万円ほど。

表札の価値は、ほとんどなくなったと言ってもいいだろう。

 

2001 / 11

 

11/27

トミーフラナガンはいいピアニストだった。 日本の新聞では、写真入りで訃報
(ふほう)が載った。 おそらく日本では、ソニーロリンズのレコード
「サクソフォンコロッサス」 で知られることとなった彼の演奏は、ジャズの歴史
に大きな影響を与える ほどのものではなかったけれども、控えめで
しゃれていて、いつも 最高にスイングしていた。

訃報では、どの新聞社も代表作として「Over Seas」をあげていた。

確かに彼の名前で出たレコードであるし、演奏内容も充実している。
ジャズ評論家の評価も高い。 しかし、私は、「Over Seas」を挙げるのは
少々、キザで、スノッブ ではないかと思う。

もし、聞いたことがなかったら、ソニーロリンズの「サクソフォン コロッサス」
を買ってみてください。 50年代のジャズの最高の演奏を聞くことができますよ。

 

2001 / 11

 

11/29

かつては、3という数字で、いろんなものを表現することが多かった。
日本三景(けい)などと、いって、景色や城など。

3という数字は 不思議と人気があった。 最近は、それが、日本100選(せん)に
なった。 好意的に解釈すれば、情報が豊富になり、よい景色も美しい城も
人の目に 触れることが多くなったということかもしれないが、この100の真の
意味は 観光資源の開発ということだろう。

100だと、各県にひとつ以上はあることになる。例えば、水や古い町並み
星空など、観光資源に乏しい自治体は、これらのいろいろな100選の中で
自分のものに当てはまるのを探し出す。

たいてい、こういうものを選ぶのは、政府系の機関なので登録を申し出る と
同時に、地元の政治家などを使って圧力をかける。 したがって、これらの
「100選」は、あまり当てにならないということに なる。

しかし都会暮らしが長い人々にとっては、普通の田舎の景色や 水の味も、特別な
ものに感じられる。看板の「日本100選の名水」などと 言う文字も説得力を
もったものになる。

 

2001 / 11

 

11/30

かつて「会社をクビになる」というのは、日本では死刑宣告のような もので
あった。 女性と男性の会話

「ねえ、田中クンって、リストラされたって本当?」
「ああ、そうみたいだよ。半年前から転職先を探してたし」
「たいへんね」
「営業だからなあ、厳しいかもね」
「部長の知り合いの会社を紹介されたらしいんだけど、断ったんだって」
「あまり、仲がよくなかったからなあ」
「でも、まだ20代だから、何とかなるわよ」
「多分ね」
「いい営業マンは、今、すごいらしいよ。引く手あまたで」
「専門職のほうがダブつき気味らしいね」
「まあ上司とか会社との相性もあるからなあ」

田中くんは、この2人の友人みたいだが、この会話には、あまり 悲愴感
(ひそうかん)はなかった。

リストラ:restructuring

 

2001 / 11

 

Copyright @ Web Japanese
All rights reserved.

No reproduction or republication without written permission.