2002 / 07

 

07/02

6月は梅雨のイメージが強いが、実は7月も雨は多い。梅雨が終るのは 7月の中旬である。

しかし、7月はなぜ、楽しいのだろうか。

やはり、夏休みが始まる月であることが大きい。 海開きのシーズンでもあり、「ああ、そうだ。海という楽しみがあった」と思い出す。
薄着(うすぎ)になるのも、楽でいい。身軽になったような気がする。

Tシャツを、クチャクチャと洗って干して置けば翌日には着られる というのも楽でいい。

梅雨時のように、朝、長袖のシャツか、半袖か悩まなくてもいい。 もう「暑い」というのは、わかっているのだから対処が簡単だ。

ガーシュインは、名曲 Summer time で「夏だ。暮らしが楽になる」 と歌った。生活に必要なものが、少なくなり、さっぱりとする。 暖かい地方に住む人々は、どこか楽観的で、穏やかだ。

少しでもそういう気分を味わおうじゃありませんか?

 

2002 / 07

 

07/09

日本では新聞は6カ月単位で契約し、家まで配達してもらうことが多い。
一ヶ月3000-4000円程度だ。
新聞は朝刊が6時ごろに、夕刊が4時ごろに配達される。

新聞には数々の 広告が挿まれている。週の始めはスーパーのちらし、週末には不動産と 車のものが多い。

土日は、特に不動産のちらしが多く、都心だと中古の一戸建てとマンション が中心で2000万円から5000万円まで。家の周辺の物件(ぶっけん)が 多い。 不動産のちらしは、地域によって、当然、価格も違う。

地価が高いところは、ちらしのほとんどは、1億円前後だそうだ。

 

2002 / 07

 

07/10

六本木に住んでいる友人によると、6月は、早朝、道ばたに大勢の アイルランド人が寝ていてそれを避けながら駅までの道を急いだそうだ。

ワールドカップも終り、町は平静に戻った。
日本政府は、日本を訪れた 外国人がきちんと帰国するかどうか、神経質になっているらしい。
というのも、日本でスポーツのアジア大会などがある度に、選手や スタッフが行方不明になる事件が続いたことがあったからだ。 それらの多くは日本に住む知人を頼り、そのまま不法滞在となるケースが 多い。

今回は、選手だけでなく多くの観客がいる。 これらの観客を狙って、スリや強盗のグループも大挙して日本を目指した そうだ。彼らがそのまま日本に滞在しては困るということらしい。

親戚の家などを訪れると帰る時が難しい。当然、相手は引き止めるが まあ、親戚なら、せいぜい半日、用事がある時でも1日が限度だ。

「では、そろそろ失礼いたします」
「まあ、もう少し、ごゆっくりしていってくださいな」
などというやり取りは、ひとつのセレモニーであるが

「そうですか、じゃあ、あと1日、お世話になります」
などと言うと、一生、あつかましい親類として語り継がれることになるのだ。

 

2002 / 07

 

07/11

朝市(あさいち)を巡る旅がちょっとした人気だそうだ。

朝市というのは、朝、収穫した野菜や魚などを地元の人たちが安く売る 青空市。夜明けと同時に始まり午前中には終ってしまうが 地元の料理屋などが材料を買いに集まってくる。 新鮮で安いので、人気が高まった。

しかし、朝早く、保存も必要なので、観光客には、ちょっと条件が 厳しかった。

ところが、最近はこれらの朝市を巡る観光バスなどが ツアーを組むこともあり、時間は少々遅くなり、買ったものは、その場で 冷凍保存し宅急便で送れるようになった。

こうなってくると、朝市は規模が大きくなり、店を構えるようになる。 品物が不足するので、朝、収穫したものを売るだけでは間に合わなくなり 今では、遠くの町まで仕入れに出かける朝市専門店もあるとのことだ。

 

2002 / 07

 

07/11

男女の会話。20代。車の中

「あれ?今日は違う道で行くの?」
「うん。今、ラジオで、いつもの道が混んでるって言ってたから」
「あ、そう。私、運転しないから、渋滞の情報っていつも聞き流してた」
「自分に関係ないことって、『存在しない』ってことがあるよね」
「そうそう、私、車のこととか何にも知らない」
「オレは、不動産のことは知らないなあ、あ、日本の音楽も」
「三味線(しゃみせん)とか?」
「いや、日本のポップスとか」
「ああ、でも、何でも、一応、会話が成り立つ程度に知ってないと
  いけないような雰囲気ってあるでしょ」
「ああ、そうねえ。『あ、それ、知らない』とか『興味ない』って言うの
  難しいね」
「そうなのよ」
「特に日本ではね」
「そうそう」
「その場で、雰囲気とかムードを読んで、それを壊さないようにする」
「そうね」
「リサも海外生活長いからさ、日本に帰ってきて戸惑ったでしょ」
「そう、今でも苦手。特に日本の女の子はそういうプレッシャーが強いよ」

 

2002 / 07

 

07/16

「ビール戦争」というのは、国内のビール会社のシェア争いのこと。

アメリカの大学でもマーケティングのテキストとして有名だそうだ。

ビールの最大大手はキリンビール。長年、業界トップだったが ライバルのアサヒビールがつい最近、追いこした。アルコールは 原材料や度数によって、税金が違ってくるため、ビールに似た味の アルコール飲料を作り、安く売る戦略が当たった。

元々、日本のビールは大量に飲むために作られたため、味が薄かった。 この味に慣れていた消費者は、少々、味が変わっても安い商品に 飛びついた。

最近は、日本のビールは海外でも評判がいい。 軽くてクセがなく飲みやすいとのことだ。

 

 

2002 / 07

 

07/17

「ワンマン」というのは和製英語(わせいえいご)で、「ひとりで」 という意味。
昔はワンマンバスというものがあった。これは運転手だけで営業している バスのこと。そのころは、車内にもうひとり車掌がいるのが普通だった。

最近も使われるのがワンマン経営、ワンマン社長、という言葉だ。 これは、一人で経営しているという意味だけではなく、権限がその 人物に集中しているという意味。 中小企業(ちゅうしょうきぎょう)は、ワンマンであることが多いが 大企業にもいる。

ワンマン社長と呼ばれるような社長というのは、例えばこういうカンジ

・社長室が大きく、自分の趣味の絵画(せいぜいシャガール)などが
  飾られている。
・自分で作った標語(ひょうご)などを毎朝、社員に大声で復唱(ふくしょう)
  させる
・女性社員の入社の面接などには必ず出席する。
・会社の経費を湯水のように使う。
・自分の趣味(競馬、ゴルフ場が近い別荘、中国の強壮剤など)を 買う際も
  当然のように会社の経費で。
・自分が感動した本(退屈なベストセラー本)などを社員に配り
  「感想文を一週間後に提出せよ」などという社長命令が時々ある。
・社内報(しゃないほう)に載せる対談の相手に好きな女優を呼ぶ。
・さらに、週刊誌の広告スペースでその女優との対談を掲載する。

その対談というのは、ほとんど同じ内容。
「ところで社長は環境にもたいへん関心がおありの御様子ですね」
「ええ、ウチでもゴミ出しは私の仕事。うるさく言うんで女房に 嫌がられています(笑)」
なんて会話があり、会社が社会的な事業に関心があることをアピール する。

 

2002 / 07

 

07/19

30代の男性、2人。この2人は3年ぶりに会った。
しかし、すぐに、バカバカしい話を始めた。

「オリンピックってさ」
「うん」
「夏と冬があるでしょ。春とか秋はないよね」
「『春のオリンピック』って、面白くなさそうだな」
「どんな競技が考えられるかね」
「『花見』とか」
「はははは、バカバカしい」
「いや『花見の場所取り』だな」
「ははは、それなら競技になりそうだな」
「『昆虫採集(こんちゅうさいしゅう)』は」
「ははは、そりゃ、夏だよ」
「いや、蝶(ちょう)のね」
「それならOK」
「『バスハイク』は」
「いいねえ。春だねえ」
「よく考えてみると、春がない国もあるよな」
「熱帯(ねったい)の国とかね」
「そういう国は入場行進の時も人が少ないのね」
「そうそう、花見の席取りの練習生として、三菱銀行で働いてる」
「ああ、いいねえ」
「銀メダルとか、取ってさ。正社員としてその後、活躍する」

2人はこういう話しをしながらずっと笑っていた。

 

2002 / 07

 

07/23

テレビで寿司屋で修業する若者のドキュメンタリーをやっていた。

ある日、修業に耐えられなくなった18才の若者が行方不明になる。
東北から出てきたその少年は、どうやら東京に出てくる口実にその 寿司屋に就職したらしい。しかし、その寮から、突然、姿を消した。 一時的に実家に戻った後、彼は、東京でアパートを借り、アルバイト をしながら、「本当にやりたいこと」を見つけるという。

少年には恋人がいた。同じ東北出身者で同じ歳。
お互いに東京に 出てきたばかりだったのだろう。 少年は、寿司屋から逃げ出した時に、彼女に別れの手紙を書いていた。 彼女は真意を確かめるために、少年に連絡をとり、公園に呼び出した。

2人の間には沈黙。少年は昨日、寝ていないと語る。
ポツリポツリと、これから自分のやりたいことを探すんだと話す。

しばらく沈黙があり、彼女は、「ちゃんと、ごはん食べてる?」 と言った。
少年は「うん」とだけ答えた。
「それだけ心配だったから、それじゃ」 と彼女は、元気にベンチを後にして、歩き始めた。

 

2002 / 07

 

07/24

「ホカ弁(べん)」というのは、お弁当屋のこと。

最初のお弁当屋のチェーン店の名前が「ほっかほっか亭(てい)」 ということから、ホカ弁が、そういう店で買うお弁当という意味になった。 ごはんが炊きたてであることがセールスポイント。 いつもホカホカなので、ほっかほっか亭。

お弁当屋のチェーン店は増えた。オフィスビルが多いところには 必ずあるといってもいい。メニューはだいたい似ていて、魚や肉を 揚げたものがおかずになっていることが多い。 値段は300円から600円。
コンビニなどのお弁当に比べるとお米が 暖かく、美味しいので、根強い人気がある。 チェーン店はどこも似たような味だが、個人でやっている店には 美味しいところと、そうでもないところがある。

馴染みの客になると 「今日は予算があるからおかず1000円分でお願いします」 ということもできるそうだ。

「はい、吉田さんは、唐揚げが好きだったわね、多めに入れとくよ」

給料後のささやかな贅沢だ。

 

2002 / 07

 

07/25

イカは欧米では人気がないそうだ。 日本では、イカは大人気だ。

さしみでも、煮ても、焼いても食べる。干して保存食としても活躍する。 スーパーやコンビニ、駅の売店にもイカを乾燥させたスナックは 必ず置いてあるといってもいいだろう。

電車で遠出をする時には、ビールと一緒にイカの薫製(くんせい)を 買う人は多い。

東北の青森(あおもり)には、車内にストーブがある電車があった。 冬には、このストーブの上に干したイカを置いて、焙(あぶる)る。 焙ったイカは、少しかたいが、チューインガムのように口の中で 噛んでいると、味がジワリと広がる。

それをつまみに日本酒を冷やで飲む。外は雪景色。
車内はイカの匂いでいっぱになる。

苦手な人は困るかもしれないが 好きな人には、たまらないそうだ。

 

2002 / 07

 

07/26

相撲(すもう)では、朝青龍(あさしょうりゅう)が大関(おおぜき) に昇進(しょうしん)し、モンゴル出身力士の出世頭(しゅっせがしら) になった。

40代の男女の会話

「朝青龍の両親、かっこよかったね」
「ああ、来てたね。お父さんがかっこよかった」
「服装がさ、すごくよかった」
「お父さんの帽子と服の色がすてきだったわねえ」
「そうそう、お母さんの服もゴージャスだった」
「ああいうのは、お金で買えるゴージャスじゃないしね」
「あの刺繍はね。人柄がいいせいか、すごく上品に見える」
「二人とも大人しいけど、なんか地に足が着いてるってカンジ」
「お父さんの顔は、『戦う男』って顔だった」
「そうねえ。それにしても、あの色は染めたのかなあ」
「いい色だったねえ」

朝青龍の御両親が来日していた。モンゴルというのは、日本では 不思議と人気がある国だ。

 

2002 / 07

 

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