2003 / 01

 

01/08

年末年始は、実家で過すため、帰省する人も多い。
29日ごろに帰り、2日ごろまで滞在するのが平均的な姿だ。

例えば父方(ちちかた)の実家に帰ると、妻は落ち着かない。台所仕事を 手伝ったり、夫の好きなおせち料理を教わったり。 夫は友人達に会いに行って留守勝ちだし、2日もいれば義理の両親との話題も尽きてくる。 この沈黙を埋めてくれるのがテレビとなる。

もちろん、母方の実家にも帰らねばならない。なるべく同じ日数が 好ましい。 この時は夫は、義理の父親との会話に苦労することになる。

帰省先から都心へ変える渋滞や混雑を、「Uターンラッシュ」と呼ぶ。 帰省というのは、精神的にいろいろと疲れるものなのだ。
皆、ぐったり。

最近は、会社が始まる2日前には戻って、残りの日を疲労の回復にあてる 人が多いそうだ。

 

2003 / 01

 

01/09

朝、太陽が顔を出すことを「日の出(ひので)」というが、年の始めの それは、「初日の出」と言って、特別な意味を持つ。

それぞれの地方で日の出が美しい場所があり、そこで初日の出を 迎えようと、多くの人が訪れる。

「初日の出暴走(ぼうそう)」というのも名物となっている。

主に10代後半から20代の若者が、派手に改造した車やバイクで暴走する。
制限速度をオーバーするのは、当たり前で、クラクションを鳴らしたり 大音量 (だいおんりょう)で音楽をかけて踊ったり。

彼らの車の改造にかける情熱は大変なもので、アルバイトや仕事で得た 収入のほとんどを注ぎ込むそうだ。 地方ごとに「暴走の名所」というのもあり、年末になると、ここで警察と 若者の派手なやりとりを見ることができる。

 

2003 / 01

 

01/10

大学生の会話。

「正月は何してたの?」
「実家で本読んでた。長篇ばっかり」
「ああ、実家に帰ると、やることないもんね」
「そう、『宮本武蔵(みやもとむさし)』面白かったよ」
「ああ、今年、ドラマでやるらしいね」
「そうそう、本屋に行ったら全8巻並んでてね。思わず買った」
「へえ、それだけ?」
「あとは、『ガラスの仮面』と『キャプテン』全巻」
「ははは、マンガね。両方とも40巻ぐらいあるでしょ」
「そうそう、『ガラスの仮面』は途中、2.3册、抜けててね」
「ああ、よくあるなあ、昔、誰かに貸したままとかね」
「そうそう。結局、大きな本屋まで買いに行ったよ」

*ガラスの仮面もキャプテンも70年代から80年代に大人気だったマンガ。

 

2003 / 01

 

01/14

さて、今年は、どんな年になるだろうか。

メディアでは、いろんな人がさまざまなことを言っていた。
春には、戦争が起こる可能性が高いと言われているし、夏には、国内で 選挙になるとささやかれている。小泉さんも、今年いっぱいで終り かもしれない。

大手の銀行がひとつ潰れるかもしれない。
この影響で失業率は現在、5%程度だが、これが7%にまで上昇するかも しれない。

失業率が7%を超えると、人々は心理的に追い詰められるだろうと 経済評論家は言っていた。それでも国際的に比較しても低いほうだが、失業率の算出(さんしゅつ)方法に問題があり、本当の数字は、約1.5倍ではないかとの 考え方があるそうだ。

日本では、特に、経済予測は、常に非観的なものが喜ばれるが、今年は、より深刻なものが人気が高いようである。

 

2003 / 01

 

01/15

タクシードライバーの平均年齢は52才だそうだ。

高齢化が進んでいるとも言えるが、最近はいろいろと新しい動きも 出てきている。 まず、女性ドライバーが増えている。接客マナーもよく評判も上々だ。
料金も競争が激しくなったこともあり、少しづつ下がっている。

新規参入がこれまで以上に認められたため、新しいアイデアで 勝負するところも現れた。
運転手が老人介護の資格を取得した高齢者用のタクシー。
車にも改造を加えて、利用しやすくなっているそうだ。

高級車を採用するところも現れた。
最新型のカーナビゲーションシステムのおかげで、運転手に 道を教えなければならないという、特殊な東京のタクシー事情にも 改善が見られるだろう。

90年代をピークにタクシーの利用は減る一方で、供給過剰が叫ばれて 久しいが、やっと競争が始まったといったところだ。

 

2003 / 01

 

01/16

カツラの技術では、日本は世界一だと聞いたことがある。

技術が進むのは、いろいろな理由があるが、最も重要な要素は その技術が必要とされているかどうかだ。 はげ頭の持つ意味は国によって違う。

日本では、完全に髪の毛がないことを「坊主(ぼうず)」とか 「坊主頭」と言うことからもわかるように、日本では まず、お坊さんである。

また、完全な坊主頭に、派手なサングラスをかけると「ヤクザ風」 と呼ばれることがある。 髪の毛がないということは、一般社会から距離をおいて生活している人という意味があり、これが宗教に向くか、暴力に向くかの違いのようである。

5ミリ程度の短さは、中学生や高校生で野球などのスポーツをしている 男子生徒。

最近は、若い人の間にこういう髪型が流行っている。

これらの自分の意志で髪を短くした人々と比べると、自然に禿げて しまった人々は、肩身のせまい思いをしている。

私の印象では、日本人は、世界の中でも髪が薄いことを最も気にする ように思うのだが、どうだろうか?

 

2003 / 01

 

01/17

男性と女性の会話

「いいバッグがね。なかなかないんだよねー。」
「男物のバッグって、種類がないものね」
「そう、おじさんぽいのは、論外だけど。。。」
「30代は難しいかもね」
「そうなんだよ。20代は、大学と時の延長で何となく同じものを使ってたんだけど」
「ああ、いかにも『若者向け』ってカンジのやつね」
「そうそう。30代になるとね。急に選択肢が限られる」
「そうなの?」
「諦めて、おじさんバッグを買うか、数少ないいいものを買うか」
「ふうん」
「いいものは、高いんだよ。5万とか、7.8万とかね」
「独身の30代向けね」
「そうそう、既婚者は、仕方なく、おじさんバッグを買う」
「じゃあ、独身なんだから、高いの買えば?」
「えっ? 5万だよ」
「私達から見れば、安いものよ」
「ああ、女物のバッグは、バカ高いからなあ」
「みんな10万くらいは出すわよ。長く使えば、元は取れるし」
「すぐ買い替えるくせに」
「好きな人はね」
「好きなくせに」
「まあね」
「『長く使えば』って、女は、みんな言うんだよ」

 

 

2003 / 01

 

01/21

よほど仕事がつまらないのか、疲れているのか、恐ろしい顔で牛丼の 注文を聞きに来た女性がいた。

食後、駐車場でタバコを吸っていると、その女性が出てきた。
バイト仲間の男性が「途中まで送っていくよ」と言い。
「いいんですかあ」と答えていた。

その顔が別人かと思うような、輝くばかりの笑顔なんですね。

その帰り、電気屋に寄った。
この店は、入口に「一切、説明しない」とはり紙があり、接客はなし。

ただし、5分に一度、「イラッシャイマセー」と店員が叫ぶ。
店員の教育マニュアルになっているようだ。 初老の男性が店員に機械の使い方を尋ねていた。
店員の若い男性は 「さあ、使い方まではフォローできないよ」と答えていた。

その直後、「イラッシャイマセー」の大合唱が起こった。

あなたは、お店に、どの程度の対応を期待しますか?

 

2003 / 01

 

01/22

「サラリーマン」というのは、何故か自虐的(じぎゃくてき)に 使われることが多い。

「私も所詮(しょせん)、サラリーマンですから」とか
「しがないサラリーマン」などだ。

自分が所属する組織の論理には逆らえない。という文脈で使われることが 多い。

かつては、輝かしい呼び名でもあったらしい。
30年ほどの前の女性雑誌などでは、「結婚するならサラリーマンがいい」 という調査結果が出ていたりする。

最近は、自己紹介の時には、「**関係です」と職種を言うことが 多くなった。「建設関係」とか「福祉関係の会社で働いています」 といった言い方だ。

この変化で圧倒的に多数となったのが、「コンピューター関係」だ。
しかし、 はたして、どこまでが「コンピューター関係」なのかは、よくわからないところだ。

それこそ「コンピューター」に「関係」している職業は 数限り無くあるからだ。

一応は、新しく、将来性もあるような印象を与えることができることも あって、「コンピューター関係」と自己紹介する人々は増えている。

 

2003 / 01

 

01/23

冬は静電気(せいでんき)の季節でもある。

今はほとんどの駅の改札は機械化されている。この改札機に切符を 入れる度に、手のひらに、ビリッと軽い痛みが走る。

車にキーを指す時、ドアのノブに触る時、電気製品のスイッチを 操作する時、ともかくスチール製のものに触れる時には、静電気を意識しなければならない。

デパートなどには、「静電気対策コーナー」というものがある。 手首に鉄分を含んだ繊維で編んだものをはめたり、車の鍵に付けて あらかじめ静電気を逃がしておくキーホールダーなどが 売られている。

新しく出来た駅では、改札機の切符の差し込み口に工夫をして 静電気が起きないようにしてあるものがある。

静電気には個人差がある。私は指先から稲妻のようなものが 出ているのを見たこともある。

 

2003 / 01

 

01/24

ファミリーレストランで隣に座った男性2人の会話 一人は50代。
もう一人は20代。
20代の男性は新婚(しんこん)で、50代が夫婦生活について レクチャーしている。

「あのな、しばらくは、いいけどよ。そのうち、まあ、少し飽きてくるサ」
「はあ」
「でな。それからが難しいのよ」
「そういうもんですか」
「おお」
「木村さんは、どうしてるんですか」
「いや、そこが問題よ。いいこと教えてやる」
「ああ、ぜひ」
「1日に1回、おしり触るの」
「おしり? ですか」
「そうよ」
「必ず?」
「そう。やっぱり女房(にょうぼう)を若く保つ秘訣はこれよ」
「保ちますか」
「そう。女性ホルモンがね。こう、おしりを触ることによってピュッと出るわけよ」
「女性ホルモンですか」
「そう、おまえ、10年続ければ、3650回出るわけよ」
「ははは、そうですね」
「この差はでかいよ」
「違いますか」
「ここだけの話、よその女房と比べると、肌のツヤなんか違うねー」

道路の補修をしているらしい親方と若い男性の会話でした。
女性ホルモンの話は本当かどうかわかりません。
親方がヒソヒソ声だったのが、すごく可笑しかったので そのまま収録しました。
教材にしては、少々、品のない話で失礼。

 

2003 / 01

 

01/28

「口パク」というのは、放送業界か音楽業界の専門用語だと思われる。

口をパクパクするという意味で、コンサートなどであらかじめ録音した ものを流し実際には、歌ったフリをすること。 口パクの時は演奏もしないことが多い。

ロックミュージシャンなどは、CDと同じではまずいので、いくつか 口パク用の種類を用意しているそうだ。中にはほとんど生では 歌わないというミュージシャンもいるらしい。

録音機材の技術も年々上がっている。 音符ひとつひとつ録音して後でつなぎ合わせるというやり方もあるとの ことだ。
つまりあまり歌が上手くなくても時間さえかければ、その人の声で 録音できる。

この2つを組み合わせて考えると、つまり、歌わなくてもCDデビューが できて、コンサートツアーも可能だということです。

 

2003 / 01

 

01/30

テレビ番組を録画したり映画を観るためのビデオ機は今やVHS方式 が主流となっている。

国内では、かつて、SONYのベータ方式と松下、ビクターのVHS方式の 争いがあった。 品質では、ベータ方式だったが、結局、VHS方式が標準となり、現在に 到っている。ビデオも最初は20万ほどでテープも2000円ほどだったが 今では、2万円と300円だ。

しかし、ここ2.3年、映像を録画、再生する機械は、ハードディスク方式 、DVDR方式など、多種多様になっている。

再生に関しては、レーザーディスクの時代は終り、DVDは順調に 売れ続けている。 しかし、録画に関しては、かつてのベータとVHSの争いを経験している 消費者は、慎重だ。 まだまだビデオ屋には、DVDは少ないし、ハードディスクが便利といっても 高すぎる。

それにしても、日本のAV機器のデザインはひどい。 他社との差別化を計るため、機能を詰め込み、各社がその機能に 独自の新しい名前を付ける。
パンフレットの説明は、ほとんど日本語とは 思えない。

「当社独自のデジタルサラウンドアクティブコントロールを搭載 しており、より広がりのあるサウンドをお楽しみいただけます また、スピーカーには、バリヘルツコーンを採用、高音部の抜けの よさが自慢です。(バスファラッター比 0.002%)」

また、こういう説明に日本の男は弱いんですね。
初めて聞いたくせに 「そう、バスファラッターが0.002ね。あ、古い機種は0.04か」 なんて呟いたりする。

*「バリヘルツコーン」と「バスファラッター比」というものは  実在しません。

 

2003 / 01

 

01/31

30代後半の男性の会話

「最近、テレビ、見なくなったなあ」
「ああ、おれも。テレビは年齢制限があるからね」
「なるほどね。30才を過ぎると厳しいかな」
「そうねえ。40才になると、完全に見る番組はなくなるね」
「ニュースとスポーツだけか」
「そう。株式ニュースとかね」
「音楽番組と、娯楽番組は厳しいね」
「あれは、30才まで」
「でも、高齢者向けの番組も増えてるらしいよ」
「そうね。でも、日曜の朝とかね」
「そうか。仕事があるから、平日は、夜9時以降しか観るチャンスがないからな」
「そう。その時間帯は、30代は、厳しいんだよ」
「テレビに見放されたというわけか」
「ラジオがあるよ」
「ラジオ聞いてるの」
「うん。最近ね。ラジオはね。50才前後でも大丈夫」
「ああ、そうか」
「薬とか保険のコマーシャルとか多いんだよ」
「なんか、そういうのもイヤだなあ。老け込みそうで」
「まあね。若者の日本語の乱れを嘆く投書なんかがよく読まれるんだよ」

 

2003 / 01

 

Copyright @ Web Japanese
All rights reserved.

No reproduction or republication without written permission.