2003 / 07

 

07/02

タバコの害は、今や、ほとんどの人々の知るところとなった。

日本では、男性の喫煙率は下がり、若い女性の喫煙が増えている。
まだ、初対面の男性の前や親戚の前では、吸いにくいという女性が 多数派だが、同年代の仲間が集まると、女性のタバコに火をつける 男性をチラホラ見かけることができる。

しかしアメリカ、カナダの女性は、タバコを嫌う人が多いような 気がする。

ポケットにタバコを入れている男性を見つけては 「まさか、私の前で吸うんじゃないでしょうね」 という目つきで 睨むとのことだ。

 

2003 / 07

 

07/03

タバコの匂いがかすかにするだけで、ダメだ。という人がいる。 男性に多い。

「タバコの害は吸う人間だけでなく、周りの人に与える害はひどいものだ」

この事実は、嫌煙派(けんえんは)を力づける最後の後押しとなった。
ハリウッドでは、タバコを吸うシーンはカットされ、もはやタバコ会社 の人間は犯罪者扱いだ。

喫茶店だけでなく、レストラン、オフィス あらゆる乗り物から喫煙者は、追い出され、路上で吸うことも罰金の 対象。

それでも、アメリカの大都市から来た人は、「日本は喫煙者天国ね」 なんて言う。

このボディブローはじわじわと効いてきている。
喫煙者は、目に見えて少なくなった。
タバコを吸う場面をテレビに 撮された政治家の支持率が落ちた。

これだけ、毛嫌いされた上、健康まで害することになる。 まして、家族や子供にまでその害は及ぶ。 喫煙者が減るのは、時代の流れ、当然のことだと言えよう。

さて、今日で、今週分のコラムを書き終えた。
目の前に小さな箱がある。
英語でMarlboroと書いてある。

当然、私はその箱に手を伸ばす。

 

2003 / 07

 

07/04

6月は、来日したスターに振り回された。

ベッカムは、3日間で10億円をかせぎ。タトゥーは、日本中の大人の 怒りを買うのと引き替えに、女子中学生の心をしっかり掴んだようだ。

□ ベッカムって、いつもあんなにニタニタ笑ってるの?
■ ああ、そうみたいだよ
□ しゃべり方もなんか変だね。オレ、英語わかんないけど。
■ そう?
□ なんか子供みたいっていうか、マイケルジャクソンに通じるっていうか。
■ ああ、そうだなあ、あのさ、中学校の時、クラスにいただろ?
□ え?
■ ちょっと神経質で、絵なんかうまくて、女にもててサ。
□ ああ。
■ バスなんかに乗ると、すぐゲロ吐いたりしてさ。
□ ああ、いたね。
■ でも女子は、「ベッカム君のそういう繊細なところが素敵」なんて言うんだよ。
□ なるほど。
■で、それをそのまま大きくしたのがベッカムじゃないの。
□ ああ、そうかもな。

ゲロを吐く:throw up

 

2003 / 07

 

07/08

今日は、ちょっと難しいですが、文学作品からの引用を。

山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。 智(ち)に働(はたら)けば角(かど)がたつ。 情(じょう)に棹(さお)させば流される。 意地(いじ)を通せば窮屈(きゅうくつ)だ。 とかくにこの世は住みにくい。

夏目漱石(なつめ そうせき)ー「草枕(くさまくら)」よりー

ある研究者によれば、「智」「情」「意地」は、intellect, feeling, will に当たるそうだ。
feeling は、emotionかもしれないとのこと。

この中にもある「棹さす」という表現が最近、話題になった。

「流れに棹さす」というのは、流れを止めるという意味ではなく 逆の、流れを増す、という意味なのだが、最近行われたアンケート によると、日本人の8割が間違って逆の意味で覚えているとのことだ。

つまり、この文章が正確に読めたら、日本人の8割よりも日本語に 詳しいということになります。

ちなみに、この草枕は、ピアニストのグレングールドの愛読書だそうです。

 

2003 / 07

 

07/09

株価(かぶか)が急騰(きゅうとう)している。

日本政府は、「これまで不当に低かった株価がようやく正当に評価 されはじめた」とコメント。

一般的には、「ホントに大丈夫なのかな?」というのが本音だろう。

同じような状況なのが、プロ野球の阪神(はんしん)タイガースの ファンだ。

こちらも、今年になって、急に強くなり、18年ぶりの優勝も 確実な情勢となっている。
ただ、阪神ファンは、まだ慎重だ。 データで言えば、優勝は確実なのだが、もしかしたら、また、期待外れに 終わるかもしれない。
まだ喜べない。

でも、心の中では、優勝したら大騒ぎしようと心に決めている。

私は阪神の優勝は確実だと思うけれども、日本経済の復活はゼンゼン 信じていません。

 

2003 / 07

 

07/10

スーパーやコンビニのレジのところには、いろいろな物が置いてある。

もちろん、売るためで、各社、いろいろと戦略を練っている。
ここは、レジで並んでいる人の目に触れるため、つい買ってしまう人が 多いようだ。
スーパーでは、電池やライターなど、「ああ、ついでに買って置こう」 と考えるような小さなもの。
それに、100円から200円程度の小さなお菓子。

夕食の準備のための材料を買い物かごに入れて、レジに並んでいる時 「洗い物が終わったら、お茶でも飲みながらこれを食べようかな」 という誘惑に弱い主婦の心理をついたもの。

家から一番近いスーパーのレジの隣の棚に置いてあるものは以下のとおり。

電池、ライター、タバコ、電球、雑誌、和菓子、栄養ドリンク カメラのフィルム、ガム、ビタミン剤。

 

 

2003 / 07

 

07/11

「いまいち」というのは、「いまひとつ足りない」という意味で 否定的な評価によく使われる。

「いまいち」という地名がある。

結構大きな都市なので、話は ややこしくなる。
警察署(けいさつしょ)は、「いまいち警察署」 その他「いまいち病院」「いまいち小学校」「いまいちタクシー」 ほとんど実在するそうだ。

夜中に友人と、こういうことを話しながら、笑い合う。

「そういえば、うちの近くに薬院(やくいん)っていう所があってね」
と話は発展する。

「そこの中学校が、薬院中学校」
「うん」
「で、みんな、ヤク中って呼んでた」

ヤク中というのは、ドラッグ中毒のこと。
翌朝起きてみると、たいして面白い話じゃないんですけどね。

 

2003 / 07

 

07/15

笑いのニュアンスを説明するのは難しい。

例えば、慣用句的な表現を元に、少しアレンジして、面 白さを出す方法がある。

「森元首相は、穴があったら埋めたいような人だねえ」

これは、「穴があったら入りたい」という言葉が元になっている。
恥ずかしい、恥ずかしくて隠れたい、というような意味である。 それを誇張した表現を作ってみたわけだ。

しかし、穴があったら入りたい、という表現を知らなくても、「埋めたい」 という表現の意味は伝わるし、ある種の面白さもあるかもしれない。
ただ、「穴があったら」と言って、「埋めたいくらいの」と続けると 意外性もあって、より面 白くなること。

また、「穴があったら」という 言葉で連想される、「恥ずかしい」という感覚が、この森首相には 欠けており、そのことを、多くの日本人が恥ずかしく思っている。 というのも、隠し味になっている。

このニュアンスが伝わりにくい。 さらに、落語の名人、例えば、志ん生のような人が

「え〜、森元首相、あの人は、ん〜、何ですな、まあ、穴があったらあ 、、、埋めちゃいたい、と、こういうような、人ですな」

なんて言うと、もう、きっと、たまらなく可笑しいに違いないのである。

そう、日本の笑いでは、内容よりも、どう語るか、も大事な要素なのだ。

 

2003 / 07

 

07/16

「おやじギャグ」というのは、比較的高齢の4.50代の男性がよく口にする 短い冗談(じょうだん)のことで、たいして面白くない、工夫がない 品がない、と評判が悪い。

ほとんどが、簡単な言葉遊びの部類で、「駄洒落(だじゃれ)」 と呼ばれるもの。

電話が鳴って「ほら、田中くん、電話が鳴ってるよ、デンワイソゲ」
これは、「善(ぜん)は急げ」ということわざを応用したもの。

「部長、この書類のコピーのサイズは、どうなさいますか?」
「A4で、ええよん」 といったところ。

日本のサーチエンジンで、「おやじギャグ」と 書くと、たくさん、サイトが出てきます。

 

2003 / 07

 

07/25

30代の会話。

□ 割り箸ってさあ、洗って使う?
■ ああ、コンビニの弁当についてくるやつね。捨てるな。
□ 実家でも?
■ いや、おふくろは、洗ってたなあ。そういえば。
□ そうでしょ。うちもそうなんだよ。
■ 炊飯器(すいはんき)の上で乾燥させてた。
□ ああ! うちも同じだった。
■ 親の世代はね、捨てられないんだよね。
□ そうそう、デパートの紙袋とかね。
■ うん。包装紙(ほうそうし)もね。
□ あれ、どうにかならないかなあ。
■ でも、いいんじゃない。リサイクルで。
□ そうだけど、押入が、そういうもので一杯だったりするでしょ。
■ ああ、そうだね。
□ 東京だと、その分の土地代がすごく高いんだよ。
■ なるほどねえ。

 

2003 / 07

 

07/29

性差(せいさ)に関する本はいろいろとある。

最近、日本でベストセラーになった本によると、男性は話を聞かなくて 女性は地図が読めないそうである。

例えば、私の仕事であるプライベートレッスン専門の日本語教師は 相手の話が聞けないとできない仕事だ。
始終、相手に どう話させるかを考えていると言ってもいい。

また、先方が指定するレッスン場所は、たいてい駅から10分以上は 歩かねばならない所であることが多い。地図が読めないと職場にも たどり着けないことになる。

しかし、この種のベストセラーというのは、多数の人々がそれなりに 納得する論理を持っているということでもあるので、侮(あなど)れないところが あるのかもしれない。

 

2003 / 07

 

07/30

男女の違いについて、一般論として、言われていることは、、、

女性は、物に対する執着というものが薄い。
その証拠に女性のコレクター というのは、ほとんどいない。

対して、男性は、ナイフをうっとり眺めるような性質がある。
コレクションをするような心理は、男性の幼児性の現れである。

本当の味覚というものは、男性が持っているものだ。
その証拠に女性の料理人は少ないではないか。
特に生ものを扱う日本料理では、体温が一定しない女性は向かない。

男性は、機能や合理性を重視するアニマルで、優美さや繊細な心配り ができない。特に、家具や、室内設計などは、男性にやらせると 使いにくい、がさつなものになってしまう。

これは、女性の空間デザイナーが話していた内容。

 

2003 / 07

 

07/31

「女というものは」という話題は、古今東西、男性作家の主たるテーマ であり、ひんぱんに語られてきた話題であった。

最近の日本は、女性の書き手が多い。

女性の書き手は、なぜか「男というものは」という話題を避ける 傾向にある。
というよりも、あまりそういう話題に興味がないようだ。

むしろ、これまでに男性が描いてきた女性像に違和感を感じてきた 彼女達は、新しい女性による女性論を書き、それが人気を得ている。
ということのようだ。

そういえば、「男らしい」とか「女らしい」という表現はあまり 聞かなくなったような気がする。

 

2003 / 07

 

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