日本語学校

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日本語学校

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図の補足

「日本語学校」は他にもいろいろある。留学ではない就労系の人の日本語学校もあるし、両方やっているところもある。大学や専門学校は日本語学校を経由せずに直接留学生を入学させるルートを拡大中。

  • 海外の送り出し機関は特定技能なら試験があるのでN4まで、技能実習生ならN5くらいまでで終わりで、日本に「送り出す」。日本語の研修以外にスポンサー企業などの仕事関係の研修などがあるケースも。
  • 日本国内の就労系の日本語学校は、日本の受け入れ側の組織や企業と提携して日本に来た人に教える学校。ただし就労系は来日後の日本語学習は介護以外は義務ではなく任意。
  • 介護(技能実習生、特定技能、介護)や看護(EPA)は、来日後、N2くらいまでが期待されるので、初期は国が240時間は日本語学習をサポートし、その後も一般の日本語学校などで学習を継続するが、その他の就労系の在留資格に来日後の日本語学習機会はない。
  • 日本語能力は日本語能力試験のレベルを目安にしたもの。実際はN3程度でも専門学校や大学に進学するケースは多く、問題になっている。
  • 海外から直で日本の学校に入学するルートの日本語能力のハードルはケースバイケース。

この「日本語教育機関」では日本語教育機関を中心に整理していきます。

一般的に「日本語学校」と呼ばれているものは、大きく4つに分けられる。世の中で語られる「日本語学校」は1)のみ。1)~3)は年間百人単位で求人があるが、全部合わせても、専任(正規雇用)が5000人、非常勤(非正規雇用)が2万人程度。留学は減少傾向で、就労系は成長の可能性が多少あり。

  1. 国内:告示校:国内で、入管が、入管の規制である告示を守るという条件で留学生を受け入れてもいいと認定した日本語教育機関。約800校などと報じられるもの。業界では「告示校」と呼ぶ。基本進学目的なので能試のN2合格がゴール。「有資格者でなければならない」と国の規制(告示)で規定されている。養成講座も主催している学校があり、資格を取得した人の主な就職先。2020年代からはじり貧に。
  2. 国内:就労系:国内で、留学生は受け入れることはできないが、日本にいろんな在留資格で来た人を対象に日本語を教える日本語学校。実際はイチ企業にすぎない。教師の資格は介護以外の就労系の人相手では問われない。技能実習生や特定技能、介護系の在留資格の日本語教育を扱うことが多く、拡大中。日常会話と仕事で使える日本語重視。
  3. 海外:送り出し系:主に東南アジアなどで日本に「送り出すために」作られた日本語学校。日本の規制下にはないので教師の資格は関係ない。日本の在留資格を取得できる能試のN5とかN4取得が目標。
  4. 海外:大学・語学学校:その他の国々で、日本に行く行かないは別にある日本語学校。民間の学校は2010年までにほぼ消滅したので、事実上大学周辺や公的機関にしかない。これも教師の資格は関係ないが、大学や公的機関なら修士でも厳しい。

「日本語学校は学校法人かどうかとは別の分類」

日本語教育推進基本法について幹事の馳浩氏は、JalSAのインタビュー(現在はリンク外れ)に以下のように回答しています。

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今のところ、日本語学校の法的な位置づけについて見解が書かれたものは上のものだけです。日本語学校は正式には「日本語教育機関」という名称があり、これは法務省の告示をクリアして認可された教育機関で、学校法人もあれば、宗教法人や社団法人が作ったものもあれば、学校の種別でいうと、専門学校もありますし、株式会社も、単なる私塾もありますが、別枠でまとめて「日本語教育機関」ということになっている模様。

ただ、業界内部では、学校の種別によって違うのだという意識が強いようです。日本語学校の日振協やJaLSAには学校法人以外の学校が多く、学校法人系は、別途、専門学校を中心にした団体と、各種学校を中心にした団体があります。複数の組織に加入していることがほとんどですが、「活動のベースはここ」というものがあるようです。そして、互いに「ウチはおたくたちとはちょっと違うのだ」という意識があるようです。実際に全国専門学校日本語教育協会は、告示校から抜け、大学と同等にしてほしいと、国に陳情しています。

日本語学校は法務省の告示をクリアして認可され、学校法人もあれば、宗教法人や社団法人が作ったものもあれば、専門学校もありますし、株式会社も、単なる私塾もありますから、日振協やJaLSAなどは、この告示をクリアした日本語教育機関を一律で準学校法人として学校法人と同等であると認めてほしいと考えているようです。学生に学割が適用されるからという理由が語られますが、おそらくは準学校法人になることによって法人税や土地取得、相続税などの優遇措置のほうが本来の理由なのではと思われます。

ただ、今後は、日本語教育振興基本法の成立もあり、今後、この学校法の延長上ではあっても、日本語教育機関には別枠で規制と共に優遇措置なども行われる可能性が高いということかもしれません。学割くらいなら教育機関を準学校法人にするまでもなく、在留資格が留学ならOKにするぐらいならすぐにでも実現しそうです。

学校法人を目指す日本語学校経営者

学校法人は「営利目的ではないから」ということで、相続税や不動産取得税などいろんな税金が免除されます。学校法人の周囲には風俗営業ができないということなどもあり、人の出入りも増えることから地方自治体が学校法人を誘致をすることが多く、場合によっては土地が格安で手に入るというメリットもあります。また、相続税が免除になるので家族経営で延々と相続しながら経営を支配できます。

校舎さえ確保できれば手軽に始められるビジネスとして、学校法人を目指す日本語学校の経営者は多く、日本語学校の次は専門学校を作り、グループ化し、拡大していきたいと考えています。そして2010年代は、日本語学校→専門学校で4年、人手不足の地元に貢献できますよ、ということで、地方自治体や地方の財界からも歓迎され、地方自治体や地方銀行から融資が行われるということがあり、日本語教育業界の人材派遣業化が進んでいる、という構図があります。


国の機関などでは、正式には「日本語教育機関」と呼ばれています。法務省と文科省による「告示」によって規制され、それをクリアしたところが、留学生を受け入れることが認められていることから告示校と呼ばれたりします。

長年日本語学校の規制中心だった法務省の「告示」は、違反してもペナルティはあるようなないようなというものでした。2017年に始めて告示に、守らないと取り消しもありえるという記述が加わり、例えばST比(定員が分子と専任教員が分母)が40以上の場合は認可取り消しの可能性がある(2022年9月末日までにクリアが義務とされている。現在は移行期間なので60でよいとなっているがコロナで1年延長された)。また、日本語の試験の結果でも取り消しをするということになりそうです。つまり告示は今後、許認可のガイドラインとして重さを増していくことになりそうです。

以下は国が留学生を受け入れてよいと認定された日本語教育機関(「日本語学校」「告示校」と呼ばれることが多い)一覧がある文書へのリンクがあるページです。

告示一覧(入管)
https://www.moj.go.jp/isa/laws/nyukan_nyukanho_ho28-2.html

  • 別表1は日本語教育機関
  • 別表2は第一のうち、準備教育課程を置いている学校
  • 別表3は廃校など現在稼働していない学校。
  • 別表4は留学ビザが下りる各種学校に準じる教育機関(日本語学校ではないもの)


根拠法 出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=402M50000010016

告示を守っているか自己点検して入管に送ることになっている。入管は、そのチェックも行うことになっているが、どういうものなのかはハッキリしない。抜き打ちの検査などがあるなら、まだいいのだが。。。

日本語教育機関の告示基準に基づく各種報告について | 出入国在留管理庁 https://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/nyuukokukanri07_00218.html#midashi04

長いこと、日本語学校の規制は法務省による「告示」ひとつに集約されていました。まず、2017年までのものです。

2017年以前の告示基準:法務法の告示です。 日振協の内規:日振協がそれを受けた作った内規。ほぼ同じもの。

👉 告示がいかに守られていなかったかは、日本語学校が国に提出したデータを基に作った一覧からもわかります。2017年に改正される前の年の2016年の一覧(一番下のタブの2016をクリック)では、30%を超えるべき専任の比率は国への提出データでさえ達成できていない学校がほとんどでした。1教室20人までの制限も実際は守られていないことが多いと言われており、有資格者でない教師が教えるケースもあったはずです(通常、学校では正式な教員による授業でないと単位として認められません)。このデータは毎年国から発行されている冊子があるので過去に遡って調べれば明らかだと思います。

2015年から告示はめまぐるしく変わることになります。まず最初の大改訂は2017年版です。文科省の関与が強まったことによって告示は事実上、法務省版と文科省版の2つになりました。

□ 2017年版

告示2017年版:従来のもの。法務省。

告示 解釈指針:文科省的には告示をこう捉えるというようなもの。

日本語教育振興基本法の議連のほとんどは文科省系の議員で、2017年に行われた政府のヒアリングでも、文科省関係者これからは文科省が質的管理をしていくという言葉がたびたび聞かれました。留学生の確保が必須の地方の私大にとっては学生集めの下請け的な日本語学校の存続は死活問題なので、留学生集めの経由地としての日本語学校を温存するために1)整備をしていく、というニュアンスがあったように思います。

その後、日本語教育振興基本法の成立にともなって、日本語教育の問題の報道があいつぎ、法務省は批判を受けて、次々と改革案(日本語能力による選別、出席率管理の厳格化など)を出し、さらなる大改訂が行われることになりました。パブリックコメントを受け、2019年8月1日にだされました。

□ 2019年版

結果の発表(法務省) https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=315000003&Mode=2

新しい告示基準
パブコメへの意見に対する回答書
新旧対照表

おそらく、しばらくは、これで行くことになりそうです。法務省としては、自分の管轄内で厳格化をするならこうなるよ、というもので、日本語学校関係者の意見がほぼ反映されなかったのは、よかったという気がします。ただし「質的管理は文科省」という建て前がある中、日本語能力の判断を見る際の管理はどっちがやるのかは、曖昧です。「CEFRのA2」は、政府(官邸)や文科省(英語教育でも基準にしたい)が出した結論だとは思いますが、日本語ではそういう試験は(基金が特定技能で行うとってつけたような新試験以外)まだありません。

細々と改正が…

その後、細々と改正がされている。基本的には国の会議で決まった方向で案ができ、パブコメが出され、ほぼ原案どおりに決まる。

告示の規制の概要

告示と解釈指針をじっくり読めばわかります。2010年代後半からは、数年ごとに改正される。告示なので改正は国会などの議論はなく、省庁の判断で決まる。以下は基本的なことだけ。

  1. 授業時間数:一年間の授業時間数は760コマ以上でなければなりません。1コマは45分以上でないといけない、というルールがあります。時間数でいうと、760×45=34200分 = 570時間 です。良質校と言われるところはだいたい年間700~800「時間」になっているようです。専門学校などは別の授業時間規制があるのでもっと多い。
  2. 教師の数:定員40人に対して専任教師は1人。つまりST(Student Teacher)比が40以上と決められています。これは2017年からの新ルールで、今は移行期として、2022年までは60まではOKということになっています。
  3. 教師の質:学校で働く教師は、4年生の大学を卒業し、さらに420時間以上の講座を修了するか、日本語教育能力検定試験に合格するか、大学で日本語教育のコースを専攻した人(いわゆる「有資格者」)でなければならないと決められています。これは今後変わる可能性があります。
  4. 授業の定員:いかなる事情があっても授業は20人以下で行わなければならないことになっています。
  5. その他:学校は原則として賃貸ではなく所有していないといけないとか(ビルの場合はすべて所有してなくてもフロアごとに所有権を持ってればOK)というような細かい規則もあります。アルバイト時間は、週に28時間までと決まっていて、これを超えると学生も学校の経営者もアッサリ逮捕されてしまいます。

日本語能力試験N4合格7割以下で抹消

詳しい基準は以下に。

日本語能力に係る試験の合格率の基準に関する有識者会議の報告について:文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/ryugaku/1414876.htm 

情報公開に関する規定

大学は定員数、在籍学生数、定員充足率などをサイトで公開するというルールになっているのと同じく、日本語学校も2017年前後の改訂で以下の点をホームページ等で公表すること、となっている。これは文科省管理で、学校として情報公開が強く求められた結果と言える。それが守られているか、またそれが多言語で公表されているかは、その学校の透明性、コンプライアンスを図るもっとも大きな物差しになる。

ただし、2022年現在、守っている学校はわずか。告示は、このように守らないと怒られることと、そうでもないことが混在していることがある模様で、そのへんは告示を出す側と業界のあうんの呼吸がある?この情報公開ルールは、学習者のためにも必要なもので、多言語展開など、今後、厳しく管理されるかによって大きく違いが出るはずなのだが。。。

以下は日本語教育機関の告示基準解釈指針から該当箇所を抜粋したものです。


十八 教育水準の向上を図り,日本語教育機関の目的を達成するため,次に定めるところにより,活動の状況について自ら点検及び評価を年に1回以上行うこととしていること。

→ 専修学校又は各種学校である日本語教育機関については,学校教育法に基づき教育活動や学校運営状況について自己評価を行っている場合,当該自己評価が,この号のイの解釈指針に掲げる項目を満たしており,外国人留学生を受け入れる機関としての観点から評価を行っているのであれば,当該自己評価及び公表を行った年については,この号の基準を満たすものとする。

イ 点検及び評価を行う項目をあらかじめ設定すること。

→ 従前の「日本語教育機関の運営に関する基準」では努力規定だったが,学校教育法第42条及び準用規定に基づき,学校教育法上の学校種はすべから く自己評価を行うこととなっており,日本語教育機関についても自己評価を行うこととしたもの。なお,自己点検・評価を行う際の項目は各日本語教育機関が判断すべきことであるが,必要と思われる項目としては次に掲げる事項が考えられる。

(1)教育の理念・目標 日本語教育機関の理念,目的・目標や育成する人材像が明確となっているか,その内容が社会のニーズに合致したものとなっているかといった観点

(2)機関運営 日本語教育機関の理念や目的に沿った運営方針や事業計画が策定されているか,組織運営や人事,財務管理に関する規定や意志決定システム,コンプライアンス体制が整備されているかといった観点

(3)教育活動 教育理念等に沿った教育課程が体系的に編成されているか,生徒が到達すべき日本語能力の目標が明示されているか,成績評価や進級,修了の判定基準は明確となっているか,また,適切に運用されているか,教員の指導力向上のための取組,教育課程の改善のための取組が行われているかといった観点

(4)学修成果 生徒の日本語能力の向上が図られているか,生徒の日本語能力が機関が定める到達目標に達しているか,生徒の進路を適切に把握しているかといった観点

(5)生徒支援 生徒に対する学習相談や進路に対する支援体制が整備されているか,健康管理や日本での生活指導などへの支援体制が整備されているか,防災や緊急時における体制が整備されているかといった観点

(6)教育環境 日本語教育機関の施設・設備が十分かつ安全に整備されているか,教材は適切か,学習効率を図るための環境整備がなされているかといった観点

(7)入学者の募集 入学者の募集は適切に行われているか,その際に日本語教育機関の情報は正確に伝えられているか,授業料等は適切かといった観点

(8)財務 中長期的に財務基盤は安定しているか,予算・収支計画は有効かつ妥当なものとなっているか,財務について会計監査は適切に行われているか,財務情報の公開の体制はできているかといった観点

(9)法令遵守 出入国管理及び難民認定法令及び各種関係法令等の遵守と適切な運営,個人情報の保護の取組,自己点検の実施と改善及びその公開を適切に行っているかといった観点

(10)地域貢献・社会貢献 日本語教育機関の資源や施設を活用した社会貢献・地域貢献,生徒のボランティア活動への支援,公開講座等の実施などの取組を行っているかといった観点

ロ 結果を公表すること。 → 自己点検・評価の結果については,毎年ホームページ等で広く社会に公表することとしていること。


告示関連の文書は法務省の日本語教育機関の開設等に係る相談について | 出入国在留管理庁にあります。上はそこにある解釈指針からの抜粋です。

公開すべき情報とは?

なんとなく具体的に出さねばならない情報は明示されておらず、抽象的に思えるが、実は書かねばならないことは多い。

学校の運営状況に関しては

  • 事業計画が策定されているか
  • 組織運営や人事,財務管理に関する規定や意志決定システム,コンプライアンス体制
  • 教育課程が体系的に編成されているか
  • 財務について会計監査は適切に行われているか
  • 財務情報の公開の体制はできているか

学生に対しては

  • 生徒が到達すべき日本語能力の目標が明示されているか
  • 成績評価や進級,修了の判定基準生徒の日本語能力が機関が定める到達目標に達しているか

などなどがある。同じような指導をされている大学の基準を考えると、事業計画、財務状況、それと関連して定員充足率、進学状況、能試などの合格状況など、法務省、文科省に提出することになっているデータは公開しなければならないと考えるのが妥当。

しかし、情報公開への姿勢を判断するにはこの曖昧な状態は好都合で、きちんとやっている学校はひとまず信頼できる。やっていないところは「守らなくてもよさそうなルールなら守らない」という学校でもあると言える。仕事では、やるべきことを考える人とやらなくてもいいことを探す人がいるが、後者の体質があるということ。

特に、このサイトをみるであろう学生に対して、定員や在籍学生数、在籍している学生の国籍、進学先、などが無いところはおそらくサイトで情報提供をしてそれを募集に繋げるつもりがない。自ら宣伝し学生を集めようという姿勢が薄い。ブローカーに丸投げの学校という可能性も考えたほうがよい。

学校法人の情報公開について
各法人における情報公開の状況
総務省|情報公開制度|開示請求できる文書・できない文書

2020年の情報公開が行われているかの文化庁の調査

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後述しますが、2020年の文化庁の調査で情報公開が行われているかの調査がありました。 自己評価(すべて公表している64%。ウェブサイトで公表している77%という自己評価)とまったく違う実態が報告されており、これは「やってると言ってるけど、ちゃんとやってないだろ」と文化庁がわざわざ晒してるみたいな報告になっています。 サイトを見ればわかりますが、まったく公開されていません。

ちなみに、この調査の目的である「日本語教育の質の維持向上の仕組みに関する有識者会議」の有識者の学校で調べてみました。

どこかにあるのかもしれませんが、トップページから探せるところにはまったく情報は無し。どこでもいいなら、いくらでも隠すことはできるので、トップからわからないと意味がないです。

以上、2022年6月5日取得。ちなみに、京都文化日本語学校はセキュア対応でもありません(httpのまま)でした。個人情報保護に問題があり、フォームを送るのはやめておいたほうがいいでしょう。(2022年の時点で未対応のサイトは普通はないです)

告示をどう捉えるか?

日本語学校の規制は告示を中心に行われるのは今後も変わらないと思います。日振協やJaLSAなど日本語学校関係者は基本的に告示は自由競争を阻害する不要な規制であるというスタンスのようです。主に問題としているのは

  • 1クラス20人までという規制
  • 教師、専任の資格に関する規制
  • 専任の週25コマまでの規制
  • 専任の比率を高めなければならないST比の規制
  • 校舎は原則自己所有でなければならないという類いの規制

などです。これに -卒業時の日本語能力が一定水準をクリアしていること

というものが加わることになりそうです。

規制は告示校以外では効力はありませんが、厚生省の介護の技能実習生への日本語教育でも有資格者がマストとなりました。これにより「有資格者」という定義が国によって認められる範囲が告示校を越えて広がったと言えますが、その後、資格そのものが変わることになったので、その新しい資格が、こういう場面でもっと使われていくことになりそうです。

👉 外国人技能実習制度への介護職種の追加について

週25コマ規制

また、専任講師の週25コマ規制は、かつてはかなりユルかったものが2015年以降監視が厳しくなっているようです。これに対する不満の声が日本語学校関係者から出ています。おそらく、この規制は(厳しくやられるのならタマランと)日本語学校業界は撤廃したいと考えているようですが、小中学校では教員の授業時間が週20コマを超えることが多く、教員の負担が大きいと問題となっている最中であり、週25コマの規制は、日本語学校の質的担保のうえで妥当な(あるいはやや多すぎると言ってもいい)数字です。しかしST比の規制で専任の比率をあげなければならず、専任にはより多くコマ数を担当してもらいたいという事情があるようです。

1クラス20人規制

1クラス20人の規制は、2019年のパブコメで根拠がないから撤廃せよという意見がありましたが、基本的には日本語業界の大多数はこの規制に限っては守ろうという意見が多数を占めるようです。

この20人規制は日本語学校業界において、新規参入を阻む大きな壁(=防波堤)となっていた側面があります。塾業界などは、基本1教室30人くらいが経営上必要な数と言われており、教室などもそういう作りになっています。少子化もあり日本語学校に参入したいとなった際に、大教室や中教室が使えなくなってしまう。校舎を20人単位の教室に作り替えることも厳しいということもあります。一方、古くからの日本語学校関係者にとっては、立地のいいところに自社所有の校舎を持つ塾業界の参入は脅威です。

ただ、学生数が安定しない日本語学校業界にとって、利益率をあげるのは、大規模化と、この20人規制の撤廃しかないかもしれません。中教室であれ大教室であれ、結果を出せば問題がないという意味では自由競争という点では無くてもいい規制です。さらに大手の塾などの本格的な参入があれば、大学などのデータも圧倒的で進学指導は専門です。経営の大規模化による経営の合理化、効率化、ICT化、健全化などが進む可能性があります。おそらくは教材も自社開発が進むでしょうから、日本語学校以外の業界も参入は歓迎したくないでしょう。

また、予備校業界の教師の待遇は多くの裁判を経て(日本語学校に比べると)まっとうなものになっています。日本語教師の待遇には大きな影響が出てくるでしょう。能力による選別がスタートしたこともあり、日本語学校業界が健全な競争によって学習者から選ばれ、結果を出せば、授業料も上げることができるようになるという好循環も期待できます。

20人規制は、例えば初級においては規制を残し、中級、上級、進学クラスにおいて緩やかに適用して大教室を部分的に使うことは可能な気がします。「20人規制は学習者のため」という理屈は、実は新規参入を嫌う業界の本音を隠すものであるかもしれない、ということは念頭においておくべきでしょう。

👉 一般的に小中学校などで教師が「目を配れる人数として」少ない方がいいというコンセンサスはあるようですが、語学教育において、教室の学習者の人数と学習の効率に関して例えば、5名程度のクラスと30人では少ない方がいろんな練習もでき、目も配れるだろうという実感はあったとしても、1対1のレッスンと3人のグループレッスンのどちらが効率的かは一概に言えないところがあります。また、20人と30人でどうなのか、なぜ20人が適正とされるのか根拠となるようなものはあまり見当たりません。海外の学校の教室の上限は米、英、独は30人が上限(日本は40人)

ST比

基本的には、2017年版からST比で管理する方向は変わりません。海外の学校は10前後、日本の公立学校でも20前後ですから、40はかなり甘い基準であることは覚えておくべきです。

校舎

留学の資格で受け入れる留学生を、例えば耐震基準があやしい雑居ビルで学ばせていた場合、もし災害があったら国際的な問題となる可能性もあります。規制は大学並み(自社所有だけでなく厳しい建築基準もある)であってもよいと思います。

日本語能力

現在のところ、日本語能力は最低ラインをクリアするという足切りラインとして設定されており、しかもCEFRのA2は、生活するための最低ライン程度です。基本的に勉強目的の留学ビザであることを考えると、ほとんどの学校のN5が入学資格であることを考えると、入学後、N5から、1年700コマ強の授業では当然到達するはずであり、妥当なラインであると思います。何より、日本語を教える力が可視化され、学習者が学校を選ぶための大事な資料となることは、ブローカー頼みの「学生集め」から、学習者が学校を選択する時代へと変化する可能性を秘めています。日本語学校が日本語を教える能力によって選別されるという健全化への一歩となる可能性があります。もちろん、日本語教師にとっては日本語を教える能力が評価されることにも繋がりますからよい変化です。

つまり、告示などによる規制は基本的には学習者と教師を守るものですが、いろんなケースがあり単純ではありません。そして、告示の規制が及ばない留学ビザ以外の学習者相手の日本語学習機関では、この辺が弱いということも念頭においておいたほうがいいと思います。告示校でもない海外の日本語教育機関などは労基法も含め、法律的な保証は何もないというのがデフォです。

日本語教師養成講座関連のルール

告示にある「有資格者」のいくつかの資格のうち養成講座は文化庁が監督官庁でした。しかし2017年に届け出制になるまでは、実質的な管理はなく、文化庁が出したシラバスを守っていますと言えばOKという無法地帯でした。講師の資格もなし、シラバスのチェックもなし、届け出もなしなので、420コマ時間(1コマ45分なので315時間)の講義さえやればいい。休んでも補講しなくてもいい。修了試験も不要、というものでした。

2017年から届け出制になりました。書式があり、非公表のガイドラインらしきものがあるようで、経営体力のチェックなどもあり、講師の学歴なども提出することになりました。しかし厳しいものとは言いがたく、講師の資格はあいまいなままですし、かなり問題があると思われる養成講座も「受理」されています。この「受理」は許認可ほど強いものではなく、提出した書類に不足があれば受理されないというだけのようです。また、受理後のチェックもきちんと行われているとは言いがたいようです。受理された講座が取り消しになったというケースは公表されていません。

しかし、この受理された講座の修了生でないと有資格者とは認められないことになりました。また注意な必要な点は、講座修了の資格の要件に「4大卒であること」が2017年から新たに加わったことです。これを説明しない受理講座は結構あります。短大卒や専門学校卒の人は教育能力検定試験に合格するしか有資格者になることはできなくなりましたが、今も「修了したほうが就職に有利」などと言って構成講座への勧誘は続いています。仮に、事前に説明がないまま養成講座に勧誘されて後でこの事実を知ったという人は、要項などの文書などをもって消費者庁に問い合わせる価値はあると思います。(日本語学校ではこの2017年以降、4大卒でないと採用しない傾向は強くなっていますから、混乱を避けるためにも4大卒でないと養成講座は受けられないようにしたほうがよいと思います)

「日本語教育機関の法務省告示基準第1条第1項第13号に定める日本語教員の要件について」(文化庁)
http://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/kyoin_kenshu/

👉 これも法律ではないが監督省庁による規制で、受理はガイドラインがあって審査があってということではないが、不備で受理しないこともあるので、実質的に許認可といってもいい。

就職率の広告のウソ

また、日本語教師養成講座では、修了者は4大卒でないと有資格者とならない点に加えてもうひとつ、広告宣伝における「就職率」が景品表示法に違反している可能性も検討されるべきです。少なくとも2018年までは、「就職率90%」などと書かれている日本教師養成講座が多かったのですが、この就職率の分母と分子は業界で規定があるわけではありません。日本語学校は資格を取得した後に就職活動をしても、ほとんどが非正規(非常勤)としての採用です。就職率には、文科省で決められている規定があります。

文部科学省における大学等卒業者の「就職率」の取扱いについて(通知):文部科学省
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/gakuseishien/1343017.htm 

日本語学校は文科省管理下にありますから、これを適用すると、分母は「就職希望者の数」でいいとして、分子は、基本正規雇用として就職した人か、非正規でも1年以上の契約でないといけません。日本語学校の非常勤の契約は1年以上であることは少ない(通常三ヶ月単位です)ので、非常勤契約は入れてはいけないことになります。入れるならば、1年後に専任として採用されたかを調べるために、非常勤で就職した人の追跡調査をやらねばなりません。おそらく1年で専任になるケースがあっても非常に希なはずです。人手不足で買い手市場だった時代(1990~2010年頃まで)は、5年で専任になれたら運がいいというのが常識でした)

つまり文科省ルールでは、日本語教師養成講座の就職率はおそらく「5%」くらいのはずです。

この就職率の虚偽の記載は、消費者庁によって専門学校などが摘発されています。疑問をもったら消費者庁のフォームで問い合わせをしたほうがいいと思います。

日本語学校関連の「6団体」

民間の日本語教育機関、いわゆる告示校の関連団体、組織は多数ある。代表的なものは1989年に不法就労関連の事件が頻発し、その対策として国の指導で作られた、法務省からのお知らせ機関的な日本語教育振興協会。2004年に日振協に対する不満を持つ学校が作られたJaLSA(全国日本語学校連合会)があり、学校の種別(各種学校、専門学校)によってそれぞれがあり、首都圏の学校が中心になっているネットワークがある。あと学会を合わせて、この「6団体」は、コロナ時に国との陳情でまとまったグループで、実質的な主要組織の6つ、ということになった。

告示校は800校前後と言われるが、実際に稼働しているのは文科省に基本データを提出した500校前後ではないかと言われている。すべての学校が加入している組織はなく、2000年前後からずっと仲が悪く、日本語教育振興基本法の成立過程で政治家から「もっとまとまってくれ」と苦言を呈されたりしている。その後、コロナで陳情に関しては「6団体」と称してアベンジャーズ的な結束を見せることになったが、その後の動きはバラバラ。

    • 1989年設立。実質的なトップの理事長の佐藤次郎氏は平成8年(1996)より現職。国際学友会理事。
    • 代々入管OBが役員になる(2022年現在だと高山泰専務理事)。
    • 法務省(入管)からの指導を受けるための組織、という印象。事業仕分けでは常勤職員四名中三名が天下りと指摘され、審査も形骸化と法務省に言われ、あっさり廃止が決まったが、直後に政権が廃止になり生き残る。90年代はほぼ全加入だったが次第に減り、会員はいろんな種類があるが加盟は300校前後で、比率は減少中。
    • 理事長の荒木幹光氏は、開始当初(2004)から理事長職。東京日語学院、学院長。出版社を経営。
    • 2004年設立。初期は日振協への強い批判で盛り上がっていた。今も仲が悪い。下村氏など自民党文教族と言われる人達の後押しで作られたとサイトに記載。たびたび下村氏が応援しているというコメントを寄せたニュースレターを出したりしている。
    • サイト2)も理事長もスタート時から変わらないまま。
    • 長年、就学生と留学生の統合(2010年に実現)とアルバイト時間の拡大を主張、陳情を(同年に実現)していた。時間拡大は28時間実現後、30時間以上にと主張していたが、2020年前後に引っ込めた模様。サイトには神武天皇からはじまる物語歴史を掲載する。200校弱で拡大中。
    • 専門学校の組織とくっついて「専各」と称することもあれば、意見の相違で離れたり、またくっついたりしている。日本語教育振興基本法の際は一緒だったが、業界団体のプレゼン時に路線の違い(グイグイ陳情していく路線という印象?)がハッキリしたようで、以降、別行動となっている模様。
    • 各種学校の組織とくっついて「専各」と称することもあれば、意見の相違で離れたり、またくっついたりしている。日本語教育振興基本法の際は一緒だったが、業界団体のプレゼン時に路線の違い(こちらはアッサリテイストという印象)がハッキリしたようで、以降、別行動となっている模様。
    • 1997年にできた組織で、東京の日本語学校で伝統校を中心に集まった?という印象。日本語議連のヒアリングでは、日本語学校の滞在期間を2年から3年に延長せよと主張していました。

    • (全学日協)(代表理事 長沼 一彦)2017年にできた組織とのこと。「日本語教育推進議員連盟の設立趣旨に賛同し」とあるので議員連盟の影響が大きそうなところ。長沼など伝統校で日振協とは距離を置く学校が多い?2021年の時点で17校。

あと+αとして…

    • 社会啓発として、1年に一度くらい何かを出すくらいで、基本的には学会の運営のみ。

20世紀は日振協の影響力は大きかったが、JaLSA誕生以降、バラバラという印象。どの組織も何十年もずっと同じ役員という体制が続いている。

その他の主な団体

一般社団法人全国日本語教師養成協議会(全養協)

http://www.zenyoukyou.jp/
日本語教師養成講座に関する組織。10校前後。

一般社団法人国際人流振興協会 IPESA
震災の際に震災復興支援日本語学校協議会を作ったりと日本語学校業界への影響力は強い模様。
https://www.ipesa.org/index.html

メディア

にほんごぷらっと
:毎日新聞OBで6団体とも関係が深い移民情報機構 代表取締役の石原 進氏が代表。業界関係者向けの情報発信など。運営会社の登記は2015年。組織関連はこちらに。
http://www.nihongoplat.org/

よく日本語学校は800校近くになったと報道されますが(2020年)、実際に稼働しているのは500校以下ではないかと思います。法務省にデータを提出しているのも480校強くらい、文科省には400校+αくらい。残りは休眠中だと思われます。稼働している日本語学校の数はこの文科省の公開情報でだいたいわかるということになっています。

上で述べた「告示校」は、民間の日本語学校、専門学校の語学コースなどが含まれる(大学の留学生別科などは別)。在留期間は2年。しかし一般の大学や中高などへの留学は、別扱いになる。かつては進学のための語学学校は「就学」(留学準備的なもの)で、専門学校や大学は「留学」と区別されていたが2010年に統合された。告示校は、そのうちの就学的なものを担う学校という位置づけ。

👉 海外では以前として留学と留学準備は分けられており、留学準備でアルバイトができるということはほとんどない。日本はかなり特殊。

法務省が留学の在留資格で受け入れてもいいとする語学の学校は告示というルールで規制されている。これを守り認可されたという意味で「告示校」と呼ぶことがある。

告示校として、認可された学校のリストは法務省の以下にある。
http://www.moj.go.jp/isa/laws/nyukan_nyukanho_ho28-2.html

👉 PDFで縦書きなので、データ化変換は大変ですが、「PDF エクセル 変換」で検索して出てくるツールを駆使すれば一覧データにできます。PDFの表以外の部分をAcrobat DCのようなソフトで消してから変換するとよりきれいになります。

800校前後だが、稼働している学校はおそらく500校前後。後述する文科省に基本データを提出している学校の数がそれにあたると思われる。

告示校に関する国の規制などは以下にまとまっています。

法務省:日本語教育機関の開設等に係る相談について
http://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/nyuukokukanri07_00044.html

ここにある、法務省による告示(「日本語教育機関の告示基準」のほう)文科省による解釈指針(「日本語教育機関の告示基準解釈指針」)がそれです。この2つの規制は、日本語教師の資格の定義など、告示校以外にも影響を及ぼすことがあります。

稼働していると思われる告示校

800校前後になっているが、稼働していない学校も多く、稼働している学校は文科省に基本データを提出することになっている。

元々法務省に届出をすることになっており、毎年更新される。結果は毎年政府刊行物として出版される。図書館などで閲覧することができる。ただし、いつからか民間の出版社が請け負うことになり、現在は、アマゾンで毎年販売している。 これとは別に、2017年から、現在稼働している告示校のデータを文科省が管理している。これは稼働している学校が中心なのか、提出は500校以下になる。

文科省への提出データ
「平成29年度日本語教育機関における外国人留学生への教育の実施状況の公表について」
:文科省への提出はこの1回だけで、その後、いろいろな議論が始まったせいか、更新はされていない。おそらく2022年以降再開される可能性が高い。 https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/ryugaku/1370893.htm

2021年9月、コロナ関連で提出された嘆願書では「662校」となっていた。500弱からの上積みは、まず、この6団体に所属していない学校(おそらく100校以上?)と稼働していないが書類上存在する学校などにも声をかけて、最大限に「かきあつめた」数ではないかと思われる。

以下、全国各種学校日本語教育協会のサイトからの 引用。

日本語教育機関関係6団体は、その申入れに同行させていただき、告示校の8割以上の662校から集まった嘆願書を、官邸に提出してまいりました。

つまり、書類上連絡がつく学校は662校で、稼働しているのが500校弱というのが最も実態に近いのでは。

書籍版

前述のように、現在、2社が法務省の提出データに加えアンケートを実施したデータの書籍版を発売している。どちらも出版社だがウェブ方面は弱く(サイトがほぼ90年代)ウェブ版を作るが、表示などは結構怪しい。

1)日本語学校全調査

https://webjapanese.com/dokuhon/files/nihongogakkoozenchoosa.png

法務省への毎年の報告に、出版社独自の調査を加えて日本語学校全調査という書籍が毎年政府刊行物として出版されている。上はその2018年版の一部。使用教科書などかなり詳しいことが書かれている。ウェブ版もあるが、更新は遅れがちで埋まっていない項目も多い。

日本語学校全調査(書籍版)

2)その他の調査など

また、ここは日本語教育機関総覧 2020Web版を作っているが、それほどデータは多くない。

2019年から新たに語文研究社(J-testをやっているところ)が参入した模様。こちらは告示校に加えて大学の別科もあり、リンク先には使っている教科書の項目もある。Web版も印刷版と同じペースで更新していくとのこと。内容は上のエスアイケイアイ版とほぼ同じだが、使用教科書などのアンケートに回答してこなかったと思われる学校もある。

👉 使用教材などは多分「全調査」の印刷版が最も充実している。全調査を使った教材シェア調査(2018年)は日本語の教材事情にあります。今後、アンケートをしっかり集められるかで競っていくことになる?

日本語学校はいろんな種類がありますが、留学を扱う告示校に限って言うと法務省のページにリストがありますから、これをカウントして「700校超」などと報道されたりますが、過去の確定の数字や年ごとの推移などがあるページはありません(どこかにあるのかもしれないが、ネット上では見当たらない)ので、日振協のデータからとったものです。日振協はすべての日本語学校が加盟しているわけではないので、不完全なデータです。だいたい日本語学校全体の数と言っていいだろうと考えられるのは、2000年あたりまでで、その後2020年にかけて加盟率は5割以下となっています。

https://webjapanese.com/dokuhon/files/KokujiGakkoo.png,500x300

法務省の告示校のPDFを変換してスプレッドシートにしたものです。2020年5月。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/14obp0_zMzPlZkCUXilGiFF3yOPHmic1MgHT0Anq3b6E/edit?usp=sharing

1000近くありますが、廃校になったものが含まれますので登録上はだいたい800校ということがわかります。この中で稼働しているのは文科省にデータを提出している400校前後だと思われます。

文科省への提出データの一覧
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1JuTOIytsEvuXEYIz7rugU4tuVS45KMX52sJHXp47V0M/edit?usp=sharing

👉 稼働しているけれども提出していない学校は数十校ある模様

👉 告示校の縦書きのPDFはエクセルやGoogleスプレッドシートに変換可能です。「PDF Excel」で検索すればいろんな変換方法が出てきます。私は、有料のPDF編集ソフトで表以外のところを削除して変換サイトを使いました。余計なものを消してからのほうが変換がきれいになるので。いろいろ試してみてください。

日本語学校の学生数

これがハッキリしませんでしたが、現在は、文科省への提出データの学生数を合計すればだいたい近い数字になりそうです。intl_student_eがあります。調査対象になったのは2011(H23)で、25622人だったものが、8年で8万人近くになっています。2018(H30)がピークの9万人で翌年の2019年が減少となっているのは特定技能への仕分けが先行して始まった結果でしょうか。今後、減少となっていく可能性が高いと思います。

https://webjapanese.com/dokuhon/files/gakuseisuu2.png,400x600

👉 2010年に就学と留学が一本化されたので、日本語学校は別に計算するようになった、ということ?

上の文科省への提出データの一覧(2017)からも(データはPDFなので一覧して合計すれば…)わかります。2017年の合計は80046人となっています。+千人くらいではないかと思われます。2019年には約9万人という発表がありました。

これまでの推移

少し古いところからのデータです。留学ビザで来日した人のうち、日本語学校の学生のみの数です。新規入学数ではなく、就学留学ビザなどで滞在している総数です。古いものはビザの種類で就学ビザの統計を整理したサイトからとって、新しいものは文化庁と学生支援機構のデータからとりました。詳しくは、下の補足参照。 https://webjapanese.com/dokuhon/files/KokujiGakusei.png,600x300

90年前後に不法就労問題があり一旦留学生は減り、2000年を境に再び上昇基調となり、震災の翌年からV字回復という流れです。

* 在留者などの統計は入国管理局のサイトの統計のページに
http://www.immi-moj.go.jp/toukei/
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyukan_nyukan42.html

👉 2014、2015年の数字は、文化庁の「日本語教育機関・任意団体等」の数字。日本学生支援機構の調査の数字では、2014年が44970人、2015年は56317人となっています。14,15に関しては、学生支援機構の数字のほうが正確かもしれません。2013年以前に関しては学生支援機構は日本語学校だけの数字は出していません。

👉 2011年以前の日本語学校にしぼった数字は文化庁の調査では日本語学校だけに絞った数字がないのでわからない。で、2010年までは就学ビザという在留資格があったので、それで出した。つまり2010年以前の数はほぼ日本語学校の学生の数と思って間違いない(ただ、就学生制度ができたのは91年からなので、90年以前は留学生の数)。就学ビザの数で参考にしたのは、こちらのサイト

学費と留学費用

日本語学校の学費は、どこもほとんど同じです。入学時に払うのは、授業料以外のものは、入学金や選考料など名前は違いますが、だいたい10~15万円。授業料が1年で60~80万の間です。年間の授業時間は学校によってかなり違うようなので注意が必要です。

90年代は入学金がそのまま海外の学生募集のコストになる、つまり事務所を持っているところは、その事務所の運営費となり、ブローカーに委託するならその謝礼になるというわけです。学生一人あたり10~30万円だ、みたいな話は、ここから来ています。

2010年代に入って、学生募集は、人材派遣系のベンチャーなどが請け負って、現地で孫請けのブローカーを使って若者をイベントで多数集め、就労向きなら企業に、留学でいけるなら日本語学校関係者に振り分けるみたいな方法が増えてきたようです。大手は、仕事の仲介だけでなく、日本の地方自治体と組んで日本語学校を運営するようなことになってきています。就労目的が主流となり、日本語学校が単独で学生募集をするというパワーは無くなってきたことは確かなようです。

本来ならば、留学には学費や滞在費が払えるという保証が必要ですが、2000年ごろに日本の企業が東アジアから東南アジアにシフトしたことに伴い、日本語学校も東南アジアからの学生獲得に乗り換えることになりました。しかし東南アジアはまだ為替格差が大きく、留学の自己資金を準備するのが難しいこともあり、2004年に法務省(入管)は、雇用予定証明(日本でアルバイトできる証明)があれば自己資金が少なくてもOKということにしました。以降、留学生の自己資金率は下がり、2010年代のアルバイト頼みの留学生増加に繋がりました。

またほとんどの日本語学校は寮を持っています。学生募集で必ず必要になるからです。自己資金が減ったことで、この寮費の半年分も前払いということが増えてきました。これは月3~5万円×6ヶ月ですので、20万円以上が学費にプラスされます。一般的に言われる「留学生は最初に100~150万円のローンを抱えている」というのは、この学費と寮費を合わせた額のことです。日本語学校の学生募集は年2回、4月10月が多く、この寮費前払いによって、寮が作りやすくなったと言われています。日本語学校と組んで寮を証券化し、投資を募って新たに作る。地方で安いところなら確実に入居が約束されるので利回りもいい、というようなことも増え、不動産系の日本語学校も増えてきました。不良債権化したマンションなどもこれで再生したりということになっています。

業界の独自調査の数字が怪しい件

業界団体は、学校の基礎データの収集と公開もしているようですが、この数字は法務省への提出データの数字と違っていたりします。学校のデータ管理体制に問題があるのか、収集方法が問題なのかわかりませんが。ルーズであることは間違いなく、あまり他の業界ではないことです。

⚡️「公開されている日本語能力試験の合格者数は正しい?」
https://twitter.com/i/events/1117973795938062336 

2016年以降、告示基準は細かく改正が繰り返され管理体制はじわじわと変わっています。ここでそれを追うのは難しいです。以下は、2020年の時点での情勢がよくわかる記事です。(ただし、あと1,2年はこの後もちょこちょこ変わっていくと思います)
日本語教育機関の告示基準の改正について(令和元年8月) | 株式会社トレデキム
https://tredecim.co.jp/?p=4143

上で述べた文科省への提出データを基に、告示校について分析してみます。(データがウェブ上で公開されたのは2017年だけです。今後も情報公開の継続が求められるところです)

かつては、日本語学校は大学や専門学校への進学予備校的なところだと言われていましたが、進学率はそれほど高くないことがわかります。帰国する学生も多く、最近は就職も増え「就職予備校化」している学校もあります。運営母体がホテル清掃や食品工場、機械建設みたいなことが増え、そのまま就職できますよと宣伝して学生を集まるパターンも増えています。能試の合格率を軸に大学進学率を加味すれば、日本語学校の日本語教授力はだいたいわかります。ただし、よい学校には安定してレベルの高い学生が集まるという傾向もあるので、あくまで参考値です。ただ、名前だけでよい学生を集めているけれども、年々進学率が落ちている名門校もあります。そういうところは、能試や大学のデータでハッキリします。どのデータでも上位30校は良質校。50校は良質校になり得る学校、100位以下は…ということは言えると思います。以下は「平均値」なので、かなり低くなっています。

2017年の文科省の提出データを基に一覧を作りました。前述のように2017年以降は公開されていないのが残念です。

日本語教育機関一覧 2017

2017年のデータによると、日本語学校に在籍している学生数は、定員が95326人で在籍学生数は80046人。定員充足率は85%です。学校法人は80校弱のようなのでだいたい二割、みたいなことヵわかります。

能試のN1,N2に合格者の数は12316人で15%、N3の合格者数は4315人。大学、大学院、短大の合格者数は9549人で12%、専門学校の合格者数は14108人で18%です。

また、以下は、定員300人以上で、能試のN1、N2合格率がトップ100以内、大学進学率が100位以内を満たす学校のリストに、初級の仕様教科書の情報を追加したものです。

トップ30校

日本語能力試験の合格率

日本語能力試験合格率ランキング(N1、N2)

在籍学生数が分母で、N1とN2の合格者数の1年間の合計が分子で計算して出しました。N3は学校によっては受けないこともありますが、N1やN2は進学のための目標でもありますので、ほとんど受験します。日本語学校のコースは1年~最長2年まで様々なので、コース修了時のトータルの合格率は、もうちょっと高いと思いますが、倍まではいかないはずです。1.5倍くらいではないでしょうか。

日本語能力試験は日本は年に2回です。N1は、大学で学習ができるレベルです。N2は、大学や専門学校に進学するためには最低限必要なラインだと言われており、日本国内では一般企業に就職する際も、N2を要求されることが多いです。海外の日系企業でもN2が基準が多いようです。ちなみに、N2のレベルに達するには通常1000時間くらい必要だと言われています。日本語学校の1年の授業時間はだいたい700時間くらいですから。1年半で合格するはずです。

2017年のN1N2の全国平均合格率は、15% です。

日本語能力試験は「話す」「書く」はチェックされないマークシート形式の試験です。これに仮に会話力の試験がオプション的に追加されたとしても、語学の能力が試験で測れるのか?は常に疑問符がつきます。2019年からは、告示校の継続条件に「7割以上の学生がCEFRのA2レベルに到達すること」というような基準ができました。能試ではない基準に突然変わったわけですが、能試の場合はN4がそれに相当するとなっています。今後はこのN4の受験者が増えることが予想されます。この基準に該当する試験は法務省がここで発表し、更新されます。  

大学進学率

大学進学率ランキング

在籍学生数が分母、大学、短大、大学院への進学者数が分子で出しました。大学も日本語能力がN3程度でも進学できるところがありますので、必ずしも学校の日本語教授能力の証明にはなりませんが、大学に進学するつもりで留学する方は、進学実績があること、その比率は考慮することになっています。半数以上の日本語学校は、はじめから大学への進学は無理、みたいなところです。ここの進学率が最低でも平均値よりは高いほうがいいでしょう。

2017年の全国平均進学率は、12% です。

専門学校進学率

専門学校進学率ランキング

在籍学生数が分母、専門学校への進学者数が分子です。専門学校は、日本語学校と同じ経営グループで推薦で入るケースなどもありますので、進学に日本語能力も学力もほとんど関係ないと言ってもいいと思います。N3不合格(ほぼ2年間バイト漬けで勉強したとは言い難い人)でも推薦などで進学することがよくあるようです。したがって、このランキングは、日本学校の日本語教育力とは関係がありません。純粋に専門学校に進学できる可能性が高い学校、というだけです。専門学校への進学を考えている方の参考にはなると思います。

2017年の全国平均進学率は、18% です。

能試の合格率がすごく低いのに専門学校に大量に進学している学校は、専門学校と提携しているか、同じグループである可能性が高いです。つまりあまり日本語の成績がよくなくても(N3不合格でも)進学できる専門学校がある、ということです。専門学校の良い悪いを見分けるのは大学より難しいです。まず、大学でも学べることなら大学で勉強したほうがよいでしょう。大学のほうが国のルールも厳しく、おかしなことはできないようになっていますし、なんと言っても卒業時に「学士」を取得できます。現状では、日本の企業で就職して、後々出世したいなら大卒のほうが圧倒的に有利ということもあります。

ただ、料理やアニメや映像、ファッション、メイクなど、大学でも科目があるものの、専門学校でしか勉強できないこともあります。一般的に言われているのは、ひとつのジャンルでよい専門学校はトップ3くらいまで、ということです。これは、仕事をしたい業界で、評判を探すしかありません。卒業生が活躍しているかも大事な指標です。就職のデータも調べましょう。

その他の進学

なお、高等専門学校への進学はかなり難しいのでここが多い学校はかなりレベルが高いと思われます。各種学校は一般的には専門学校より入学は簡単だと言われています。

ST比

ST比とは、Student / Teacher、つまり学生と教師の比率のことで、学校の質をはかるうえで、世界的な教育機関の最も重要な指標となっています。学生の数は「在籍学生数」ではなく「定員数」で、教師の数は非正規ではなく正規雇用の教師の数なのが標準です。 学習者だけでなく、教師の雇用の安定にとっても重要で、もちろん、教師の雇用の安定は中長期的な教育の質の安定にも関わることです。

一般的な教育機関のST比とその目安

日本の公立学校のST比は20以下。世界的にも10~15前後が目安です。語学はもっと厳しい要求があってもいいはずです。日本の日本語学校の基準である40は、まだまだ甘い数字と言えます。

小中のST比は文科省の設置基準で「1クラス1教諭」「1クラスは40人以下」となっており、1クラスの人数が変化することで決まります。現在は40で、そのうち1クラスは30人ルールくらいになると言われてます。この「40」は文科省にとって学校のST比の大きな「超えてはいけない」ラインとなっているはずです。

高校設置基準でも、いろんな種類があるので複雑ですが「1クラス40人=1教諭」です。

大学のST比は、省令(大学設置基準第13条)で定められており、文系学部で学生400~800人に対して教員は14名以上(ST比28~57)。理系は200~400人に対して14人以上(14~28)なので、大学平均で30以下というところ。ただし、これは通信教育など特別な場合であったり、大教室が許されており、講義中心という事情があったりで、ある程度幅をもたせているということだと思われます。

大学のST比ワーストランキング(2018年5月)をみても、1位が51で27位以下は40を切る。40を超えるのは「例外的な」26の大学だけということになっている(日本の大学の数は約800)。

ただし一部の私立大学は40に迫るケースがあり「教育の外注みたいなものだ」と批判を浴びています。ST比は教員の雇用に直結するため、40を超える数字が許容されることはあまり起きないはずです。

👉 大学教育をみる視点 学生数、教員数、ST比

👉 ST比の分母と大学教育の質の指標~旧題「IRと大学職員⑬ST比とその活用」~ - 大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

ちなみに、専門学校専門学校の設置基準では、「第六条 専修学校において、一の授業科目について同時に授業を行う生徒数は、四十人以下とする。ただし、特別の事由があり、かつ、教育上支障のない場合は、この限りでない。」となっています。この「特別の事由」は、実習や見学、オンライン、通信などいろんなものがあるから、ということもあるとのこと。


そして、日本語教育機関は、告示に以下の規定があります。

十一 3人以上,かつ,生徒の定員20人につき1人以上の教員(校長が教員を兼ねる場合は,校長を含む。以下同じ。)が配置されていること。


十二 2人以上,かつ,生徒の定員40人につき1人以上の教員が,専任教員(当該日本語教育機関において開設される授業を行うことを本務としている教員をいい,二つ以上の日本語教育機関において同時に専任の教員になることはできない。以下同じ。)であること。

日本語学校の定員は80人からスタートで、問題を起こさず続けていけば、希望すれば数年で300人くらいまで広げることができるようです。 まず、専任、非常勤関係なく、最低でも3人以上で、80人なら4人必要。81人なら5人。校長は有資格者であることだけではダメで実際に教えてないと「1」としてカウントできない。 そして、専任(学校が正規雇用として雇った教師でひとつの学校でしか専任として仕事はできない教師)が、最低2人以上いないといけないし、「定員(今いる学生数ではないことに注意)」40人に1人いなければならないということです。最低定員の80人なら専任は最低2人必要。100人なら3人です。

例えば定員100人なら、有資格者の教師は最低でも5人いなければならず、そのうち3人は専任でないといけないということになります。自分の学校の定員数で、300人なら、500人なら、と計算してみてください。

そして、このルールは2016年にできたもので、旧ルールの「教員数の三分の一以上」からST比に変更になったので、移行期間として2022年の10月までにST比は管理にすればいい、それまでは「60」でもOKという「付則」がつきました。

第三条 令和4年9月30日までの間における第1条第1項第12号の規定の適用については,同号中「40人」とあるのは「60人」とする。

日本語学校にとっての「40」とは?

日本語教師が職業になったのは、日本国内の日本語学校に関する告示という国の規制で

  1. 教師は有資格者でなければならない。
  2. 教師の三分の一以上は正規雇用でなければならない

という規定ができたからで、この2つが無ければ、正規雇用の日本語教師のほとんどは生まれなかったという大事な2つです。1)で有資格を保護し、2)で正規雇用でなければならないと規定された。この両輪で、日本語教師という職業が誕生したといっても過言ではありません。

前述のように、2)は2017年に、ST比管理に変更となりました。これは2010年代に文科省の影響力が強くなったことが要因だと思います。ST比は教育機関の質の指標として国際的に最も使われるもので、文科省の学校の規定で用いられてます。旧ルールの教員数の比率では学校の雇用状況によって変化が激しく、実質的にルールの監視でもできませんが、ST比ならば定員数によって雇用すべき正規雇用の教師の数が決まるので、違反もしにくいということもあります。ルール改正後はかなりのスピードで改善していき、専任=正規雇用の教師は増えました。

以下は、2016年の公開データと、2017年の文科省に届出をした日本語教育機関の公開データをもとに独自に作成したST比のリストです。下のタブで2016年と2017年が選べます。2016は旧基準、2017は新基準のリストです。平均こそ40ちょっとですが、60以上など悪質な違反がかなり多いものが目立ちます。2017年の全国平均は、42.16 でした。2017年以降、日本語教育機関のウェブデータ公開は止まっているので、最新版はどうなっているかわかりませんが、2017年以降、ST比が40を超える学校が、法務省の告示で別枠になるなど、移行措置は着々と進んでいました。

ST比ランキング

一般的に、ST比が与える影響が大きいと考えられる語学学習(教師1人で5~6人くらいまでとよく言われます)で、1クラス20人という規制がある環境で40となるのは異例に多いということになると思います。いずれにしても40を超えることは文科省としては無しということになっているはずです。

このST比ランキングは、2016年にST比管理となり2022年の10月までの移行期間が作られる直前のデータです。この時点で、371校中、ST比40以上(新ルールで違反状態)の学校は171校でした。2016年から、専任化が進むことになりました。2020年あたりにかけて、新設校が増えたこともあり、このルール化で結果として専任の雇用は倍近くになったはずで、いかにST比ルール化が日本語教師の雇用にとって重要だったかがわかります。

https://webjapanese.com/dokuhon/files/kyuukokuji.png

👉 2016年以前の告示基準

👉 告示は、2010年までは日振協を通じて、基準が出されてましたが、2010年以降は正式に法務省が出すものとなりました。これは形式的な違いに過ぎず、この基準自体は90年代からありましたし、どちらも法務省が作成してました。

👉 ちなみに全国日本語学校連合会の倫理規定には設立当初(2004)から「専任教員数は学生数40名あたり1名以上とする。」とする規定がありますが、チェックがあるという話も守られているという話も聞いたことがありません。

日本語教師養成講座を運営できる日本語学校

2017年から日本語教師養成講座は国への届け出制となり、受理されるハードルはそこそこ高いものとなっています。つまり、日本語教師の有資格者を育てるコースがある日本語学校、というのも学校の意欲や経営体力の「小さな」目安にはなります。ただし中には日本人相手で儲かる養成講座のほうがメインで学校はオマケ、みたいなところもあります。

これは、日本語でしか情報がありません。文化庁のこのページの
http://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/kyoin_kenshu/
この文書の一覧にある「日本語教師養成研修実施機関・団体」が国が正式に認めた日本語教師養成講座の名前です。
https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/kyoin_kenshu/92159401.html
日本語がわかる人などに確認してもらいましょう。

告示校のチェック体制は手薄です。告示が守られているかのチェックは事実上無く、クラス定員20名やST比などはルール違反状態であっても見逃されがちだと言われています。

ただし、告示は法務省=入管が作ったものなので、入管法関係に関してはみています。失踪した学生が多いと「適正校」ではないとされ、改善されるまで、規制はより厳しくなりますが、適正校であるかは公開されていません。「適正校です!」とサイトで宣伝している学校はあります。

日本語学校に対する審査、許認可の現状

日本語教育機関に対する国の審査は長年、法務省の告示しかありませんでした。留学ビザでの受け入れという重要な件がなぜ民間の日本語学校にゆだねられ、規制が長年、守られているかのチェックもほとんどない「告示」の数ページのペーパーだけなのかは不思議な気がしますが、おそらくは、留学生の「数」の確保、2010年以降は労働力の確保という目的があり、日本語学校はその調整弁として活用するという大きな方針があるのだと思われます。厳しい枠組みを作ってしまうと不都合がある、ということかもしれません。

👉 留学ビザは、国や政治家や官僚OB、企業からの「口利き」で許可されるケースも多く、日本語学校は政治力の強い地方の私立大学にとっても集客の重要なハブです。柔軟な仕組みにしておかないと、後で「なぜビザを出したのか」と違法性を問われると困る、ということもあるのかもしれません。

国による審査 概要

日本語学校は、告示の規定をクリアし、法務省に所定の書類の届け出をするだけで作れます。教室があり、当面の運転資金(2000万くらいと言われています)があれば、あとは人が揃っていれば個人経営でも大丈夫です。2010年以降、人手不足の建設業界やホテル関係、不動産業界が次々と参入しています。2000年前後までの20年間は300校前後で推移していましたが、2010年代に入り、かなりのペースで増えており、現在700校超。2017年に告示が新しくやや厳しいものになったが、それ以降も増え続けている。2017年以降、文科省に法務省への基本データの提出と公開が始まった。毎年更新が求められることになった。学生が在籍しているかどうかと出席率による監視はあるが、その他の項目のチェックはほぼない。2019年に能力試験などの合格率によっても認可取り消しがありうるということになりました。国の規制は、この告示の数項目の審査以外に何もありません。

👉 新規校に不祥事が多めなのは確かだが、歴史がある日本語学校にも不祥事は起きている。日本語学校は学生募集のトレンドが数年で変わることがあり、転換できないとあっと言う間に落ちぶれてしまうという側面がある。この新規開拓のプロセスで「堕ちていく」名門校がある模様。

国による審査 「適正校」「非適正校」ルール

法務省=入管は日本語学校の質(授業の内容など)以外の部分をほぼすべて担当しています。日本語学校などに留学生を受け入れることを許す代わりに、不法就労に繋がらないように学生管理の義務を日本語学校に課し、きちんと管理できなければペナルティを課し、管理の状況がよいと「適正校」、ダメだと非適正校となり、学校は致命的なダメージを受ける、という管理体制、制度設計になっています。

上のような(おそらく)退学となった学生を、失踪しないように帰国まで監視し、空港まで送り届ける。時に軟禁状態にまでするということは「起きそうなこと」です。特に拡大志向が強い日本語学校は定員数が増やせないというのは大きな足かせなので、厳しい管理をする傾向があると思われます。

年によって細かいルールは変わりますが、だいたい以下の項目に違反した学生が5%を越えた場合「適正校ではない」と認定されます。

  1. 失踪→不法残留化
  2. ビザ延長不許可数(なんらかの理由で不許可になった。在校中の学生及び進学した学生)
  3. 在留資格取消数(行方不明ヶ月以上)
  4. 資格外活動の許可の取消

ペナルティは以下です。

  1. 個々の学生の在留資格の認定が最大半年になってしまいます。(通常は最大1年)。
  2. 書類審査が厳しくなります。これは学生確保にとって致命的です。
  3. 定員を増やす申請ができなくなります。これも経営計画に大きな打撃となります。

👉 新規開校から一年半は在留資格の認定は最大半年です。

この他、コロナ下では入国規制緩和の際に非適正校は後回しになったりと、いろんなところで区別されます。普通の学校と違って、学校の生き死にに関わる学生数の増減はすべて入管の裁量にかかっています。日本語学校最大の日本語学校関連組織にも入管の天下りの人が来ることになっており、各日本語学校も入管OBや、法務省方面に強い政治家などとの結びつきを持っています。

適正校であるかどうかは、非公開です。学校によっては「適正校です!」とホームページで宣伝しているところもあります。ハッキリしない学校のほうが多数派です。教師の採用面接などでは、訊ねておくべき項目かと思います。学校を選択する上では、学生にとっても教師にとっても超重要事項なので、公開すべきだと思います。

👉 この%が3%になるかも、みたいな噂は時々出ます。運用はよく変わり、ほとんどの場合、不法残留の報道が過熱すると厳しくなって、ほとぼりが覚めると戻るの繰り返しです。現在の規定はhttps://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/nyuukokukanri07_00024.htmlにあります。

上の件、西日本新聞の記事は、すでに削除されています。週刊誌の報道によると

「鎖には3時間ほどつながれていました。拘束した先生(※日本語学校の留学生は職員のことも「先生」と呼ぶケースが多い)は、以前にもベトナム人留学生にケガをさせたことがあったので、本当に怖かった。だから必死でスマホを取り出して撮影し、助けを求めようとフェイスブックに載せたのです」
「僕に断りもなく、動画を使うのはひどい。使うなら、せめて学校名くらい出してほしかった。でないと、同じことが繰り返されるだけですよ」

事実なら、かなり悪質という気がします。この学校はniei。1993年に設立の老舗で、日本語学校は定員1000人前後の九州最大の大規模校。ベトナムとネパールからの留学生が半数以上を占め、学校法人グループとしても拡大中で、さっそく専門大学校の認可も受けて専門大学校を作り(定員390名)ほとんどが留学生という告示校では最大手と行ってもいいところです。学校法人 宮田学園が運営。

不祥事のたびに日本語学校関係者が口にする「一部の悪質な学校」は、こういう老舗の大規模校も指すのかはわかりませんが、日振協、JaLSAなど関係団体には所属しておらず、業界組織からの指導も期待できないということになっています。(そもそも、所属していたとしても、そういう組織、団体による指導が行われたことはありませんが…)

職員が留学生を鎖で拘束した動画が話題に…日本語学校ではいじめが横行している【水際対策緩和で蠢くベトナム人利権の闇】
https://news.yahoo.co.jp/articles/7f84a28e1b1c7525b2470f2b68e7a0d9a80b90c1

(13)日本語学校が作成していた学生「強制帰国マニュアル」の中身|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/304202

上の週刊誌報道から半月が経過した時点(22年4月28日)で、西日本新聞からは何も無し、宮田学園からは正式なコメントはなし。日本語学校関係の組織からも特にリアクションはないままです。

適正校の上に「優良校」が追加(2022)

在留資格「留学」 | 出入国在留管理庁

https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/student.html

ただし在籍管理に関してのみの認定らしいです。

民間の業界団体、組織による審査

日本語学校には大きな業界団体は2つあります。ひとつは90年代からある一般財団法人の日本語教育振興協会(日振協)、もうひとつは、2004年に出来た一般社団法人 全国日本語学校連合会(JaLSA)です。

加盟している学校の数は、2019年7月5日の時点で日振協が258校、JaLSAが183校、日本語学校の数は報道などでは700校超と言われていますが、実質的に稼働しているのはおそらく500校弱だと思われますので、日振協が5割、JaLSAが4割というところです。

2010年ごろから日振協の加盟校は減り続けており、加盟している日本語教育機関の数は日振協の調査を元にすると、2018年で258校。ピークは2010年の449校なので激減中と言ってもいいでしょう。JaLSAは微増というところです。どちらにも加盟していない学校もあれば、両方に加盟している学校もあります。日振協は長年法務省との関係が深く、長く入管OBが要職につくことになっています。JaLSAはサイトに神武天皇から始まる物語日本史を掲載するなどかなり個性的なところ。トップダウン型の組織のようで、サイトにある設立当初の経緯には、トップと関係が深いと思われる文科省系の議員の名前がよく出てきます。JaLSAは設立当初からたびたび日振協を批判する記事をネットでも出してきました。長年対立が続いているようです。

しかし、両者とも日本語学校の経営者の集まりであることは同じで、日本語学校の存続のためのロビー活動が主であることも共通しています。

ガイドラインを設け、かつ自主的な審査をし公表しているのは、日本語教育振興協会(日振協)だけです。ただし、後述しますが、この審査も長年、形式的なものに過ぎず、審査料を払い、書類を提出すれば、ほぼ100%認可されてきたことは毎年の事業報告書からも明らかです。JaLSAにも倫理規定はあるようですが、チェックをしたりペナルティがあるという話は聞いたことがありません。

最も大きな問題は、これらの審査はそれぞれの組織内、その周辺の人達によるもので、審査自体をチェックする組織も人もメディアもないということでした。現在行われている日振協の第三者評価の「第三者」も理事会が選ぶことになっています。

👉 ちなみに2010年の事業仕分けでは、これらの評価は参考にしていないと法務省は答弁し、常勤職員の4人のうち3人が天下りであると廃止が決定し、業界はかなり揉めたようです。しかし、その後、政権のほうが先に廃止になり、現在も審査も含め続いています。

👉 90年代後半に日振協の審査を学校の事務員としてみたことがありますが「おじいさん(日振協の人?)が学校に来て、理事長と一緒に学内を10分くらいぶらぶらと歩き、古本屋で買った児童書でいっぱいの急造の本棚の「図書館」と、開いてる部屋にパーテーションで仕切ったところに前日搬入した折りたたみベッドを置いた「保健室」を「ほうほうここが保健室ですか」などと確認しながら、最後にお茶を飲んで帰る」というものでした。

日振協の審査1 ~加盟に関する審査~

日振協による審査は、長年、業界による自主点検と言われてきましたが、90年代に筆者が実際にみた時は「審査の日は決まっており。前日に簡易ベッドを老いて「救急室」にし、古本屋で童話前週を買って「図書室」にした翌日に『おじいさん』が一人来て、『これが保健室ですか、はあはあ』などと言いながら、ブラブラ学校をみてまわり、最後にお茶を一緒に飲んで終わり」というものでした。

日振協には現在、5割弱の日本語教育機関しか加盟していません。4割弱がJaLSAという組織に所属しており、組織に所属していない告示校も増えています。

2017年まで加盟に関わる審査は前述のように形式的なものでした。加盟時の審査と定期審査を経た学校でも、例えば、東日本国際アカデミーなど多くの加盟校の不祥事が起こっていますが、報道されても、裁判を経て、学校関係者の有罪が確定して廃校となっても、コメントを出したことはなく、リストからそっと削除されるだけです。この審査が長年、書類と目視のみによる形式的な審査であったことは、日本語教師を含め、業界の人ならばすべて知っていると思います。

👉 2011年の事業仕分けで日振協による日本語学校の審査は廃止されて国がやることになった、それで日本語学校の不祥事が増えたと書かれているのを時々みかけますが、誤りです。審査はずっと継続しています。これは事業仕分けの翌年の審査の報告ですが審査を受けた学校はすべて認定されています。 👉 このように、日振協に提出され公開されているデータは、文科省に提出されているデータとかなり数値が違うことなどもあり、管理、認定審査などの信頼性にも疑問符がつきます。少なくとも提出されたデータの確認などは行われているとは言いがたいという気がします。

日振協の審査2 ~教育活動評価事業と第三者評価事業~

法務省の新しい告示を受けて、2017年から日振協で教育活動評価事業と第三者評価事業という2つの認定項目が新たに作られました。どちらの認定システムも、まず、告示基準を守ることとなっています。

「維持会員」は、どちらかの認定を受けなければならないとなっています。ただし認定なしでも、準会員という名称で組織にはとどまることが出来るようです。2017年スタートで2019年7月の段階でどちらかの認定を受けたのはわずか34機関。

→ 教育活動評価

日本語教育機関教育活動評価基準の文言の最後は「努めている。」「把握している」というものが多く、クリアすべき数値目標があるわけでもないようです。項目をみれば具体的なチェックは無理で自己点検で提出された書類を人質にするしかないものだということがわかります。評価結果は公開されていません。以前の審査との違いはわかりません。この評価が始まった年の事業報告書によると、これで不認定となった学校はなく、認定取り消しもありませんので、これまでの審査とほぼ同じ形式的なものだと思われます。

2019年の7月の時点で認定されたのは30機関となっています。

→ 第三者評価

第三者評価は2019年4月の時点で4校しか認定されていませんので、これまでの方法と同じ前者を選択することがほとんどということのようです。また、この「第三者」は理事会によって選ばることになっており、どういう方針、プロセスで、誰が選ばれたのかはサイト上に情報はありません。例えば不祥事を起こし、この自己申告が虚偽だったり、評価が誤りだったことが明らかになった場合、責任の所在はどこになるのかわからないのも、これまでと同じです。

日本語教育機関第三者評価基準の文言は例えば「予算編成が適切に行われ、執行ルールが明確である。」「苦情等の担当者が特定され、適切に対処している。」というものです。授業評価などの項目があるのが教育活動評価との違いです。

ただ、公開されている評価結果を読むかぎりでは、学校が書類を書き、ほぼ関係者に近い「第三者」が提出された書類を読んだだけという印象です。具体的に確認を行った形跡もなく、例えば、学生募集関連などは書類に書かれたことを「適切に行ってると思う」という感想が書かれているだけです。確認を行ったかどうかが無いのは、確認やチェックは事実上不可能であること、と、おそらく確認を行ったという事実を記載すれば問題が生じた時に責任が問われるから、ということかもしれません。

これらの新しい認定制度によって日振協に登録される日本語学校の数は減ってはいないようなので、特に状況は変わってないものと考えるのが自然です。

→日振協の審査3 オプション的な審査 ISO29991

さらに日振協では、ISO 29990とISO 29991(公式教育外の語学学習サービス事業者向け規格)の取得も推進しているようです。ただし取得は任意で、今のところ(2019年6月)取得したのは10校以下です。アジア中心に国際的に留学ビジネスがさかんになってきたことを受けて、2014年3月にできた新しい規格です。文科省は民間の学校に取得するように指導しているようで、これに従ったということだと思います。

ただ、国際ISO規格は組織の自己点検のためのチェックシートのようなものに過ぎません。この規格はサービス規格なので、学校の顧客サービスをはかる上での「最低限の」質保証にはなっても、個々の教師の質も、学校の環境において重要な在籍学習者のレベルも評価できませんし、日本語教育機関の総合的な質評価にはなり得ないと思います。他の業界でも一時の取得ブームは過ぎ、欧米向けの看板の一つとして取得することはあっても、国際ISO規格をもって組織の質評価とする業界ははぼ無いはずです。

👉 国内で取得している語学学校は少ないですが、厳しいからではなく、例えば25分200円というオンライン英会話スクール も取得していると宣伝しています。

日振協の審査 まとめ

これら3つの評価は、いずれも受けて認定された(パスした?書類を受理しただけ?)学校は何が保証されるのか明確ではありません。それぞれガイドラインの文言があり、それを守るという書類を提出する、その書類が誓約書のような効力を持ち、問題が起きたら除名になるのかもしれません。しかし、それは内に向けてのものに過ぎず、外に向けての説明責任とは言えません。これらを経て認定された学校は保証しますと明言すると、問題となった際に、この認定自体も認定をした第三者にも責任が及ぶから、という理屈なのでしょうか? 

この審査に関しては、毎年事業報告書で、審査結果が書かれています。毎年、ほぼ100%合格となっています。

H29年(2017年)の事業報告書の審査の報告 https://webjapanese.com/dokuhon/files/Hosoku_Hookoku.png

の審査報告の部分です(事業仕分けは2010年)。過去の事業報告書はこちらに独自に保存したものがあります。

その他の機関の審査

JaLSAは日振協の次に日本語学校の加盟が多く、数を伸ばしている組織ですが、ガイドライン(倫理規定)は、サイトにありますが、これが守られているかという審査が行われているという話は聞いたことがありません。サイト上には加盟校の学校のデータは住所と電話番号とサイトへのリンク以外何もありません。例えば開始当初からガイドラインには「専任教員数は学生数40名あたり1名以上とする。」とありますが、文科省の提出データを元に計算しても守っている加盟校はほとんど見当たりません。教師の時給は最低時給の2倍が望ましい、とも書いてありますが、地方だと現在は最低時給は800円程度ですから1600円として、日本語学校のほとんどはコマ給(45分)なので、コマ給換算で1200円程度ということになります。この額は、2000年前後の相場と変わらず、現在の相場の1500円をかなり下回ります。しかも「望ましい」です。

そして、サイト上にはまったく個々の学校の情報がありません。

👉 ただし、2017年頃、基本情報をまとめた冊子を作るので基本情報を提出せよというお知らせが出ていました。どうなったのかはわかりません。

2022年の「日本語教育の質の維持向上の仕組みに関する有識者会議」の際に文化庁の資料として出されたものが2020年代の現状のものとして参考になりそうです。

参考データ集 施策集」 は文化庁の現時点の国内日本語教育関係のまとめ。

以下は日本語教育機関と教師養成講座に関するアンケート調査。わざわざ質問していることを素直に解釈すれば、国は、教師養成は「必須の教育内容」への対応、担当教員の資格、修了認定、実習内容の厳格化。学校の公認は自己点検と情報公開を大学並みに厳格化という意向だと解釈できそうです。

最初はゆるやかでも、一旦ルール化されれば、守れないところは次々と脱落していきそうです。最初のハードルは2023年の10月のST比40復帰で、その後もこの学校公認制度が整備されるに従って、著作権厳守、個人情報保護の規制、養成講座の講師の資格の厳格化、と淘汰が進みそうです。

日本語教育機関の調査

同時期(2022年5月)の報道によると、国は日本語学校を認定する制度を目指すとのこと。同じ制度は豪州にもあり、当然意識されていると思います。豪州の留学生数は75万人と日本の30万人の倍以上ですが、語学学校の留学生数は10万人と日本とほぼ同じ。留学生を受け入れられる政府の認定を受けているのは200校。学費の保証の保険加入など厳しい規制があります。

どういう規制を作っていくかは、文科省主導なので、基本は文科省の学校行政の影響下ですから、基本的な情報公開などはマストで、著作権、個人情報保護も厳しく管理されていく方向になりそうです。(問題集をコピーして使うみたいなことは絶対にできなくなるでしょう。それが守られるなら、準学校並みの著作権保護の対象になるかもしれない。ただし市販の書籍に関しては、つまり問題集のコピーはダメなのは同じです。資料として新聞記事などを使ってもいいかも、くらいです)

以下は2021年の文化庁によるアンケート調査。回収率が低く(6割以下)実態を正確に反映しているかは疑問だが、参考にはなりそう。回答率の低さをみても、日本語学校関係者は、学校の規制に関して「このままでも大丈夫だろう」と楽観視している様子がうかがえる。しかし、これまであまり行われていない調査で、有識者会議の基礎資料となっている以上、かなり重要な調査だったと考えるべきでしょう。

情報公開についての質問がほとんどなので、ここはまず厳しくなっていくと思われます。

以下は告示に追加された情報公開の状況。自己評価(すべて公表している64%。ウェブサイトで公表している77%という自己評価)とまったく違う実態が報告されています。これは「やってると言ってるけど、ちゃんとやってないだろ」とわざわざ晒してるみたいな報告です
https://webjapanese.com/dokuhon/files/kokujikookai.png

その他、就労方面でどの程度カバーしているか、みたいな項目もあります。ここは豪州では公的サポートでやるところなので、ここで働くなら、日本モデルとして多少生き残れるかも、ということかもしれません。よくわかりません。

令和3年度日本語教育機関における自己点検・評価等に関する実態調査結果 概要(408KB)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kondankaito/nihongo_kyoin/pdf/93714602_06.pdf

感染症対応とオンライン対応

学習者ファーストで考えるなら、きちんと感染対策ができない教育機関から淘汰されるべきですが、文化庁ではコロナは終わったことになっているのか、学校の認定条件に感染症対応ができるか?という項目はありません。委員の名前をみても、話題にでなさそうです。

豪州では州単位で学生の一時退避、隔離施設が準備されたりしていますが、日本では国はやらないなら、学校が責任をもってやるべきことになるはずです。ワンルームにダブルベッドで生活させたり、みたいなことから始まって検査やワクチンなどまったく何もできていない留学生のハイリスクな生活環境の現状が放置のままなら、感染対策上も大きな空白地帯ができることになります。

👉 オンライン対応は、文化庁の事業で公認の外注先でも作って済んだことになるんでしょうか?このへんもよくわかりません。

日本語教師養成機関の調査

日本語教師養成は前述のように「必須の教育内容」への対応、担当教員の資格、修了認定、実習内容の厳格化が既定路線ではないかと思われます。いずれも国が公認するなら、ちゃんとやるしかないところで、これまで弱かったところでもあります。

以下は日本語教師養成講座の調査から。これも回収率は低い。例えば、実習では7割が常勤の担当が3名以下となっている。

https://webjapanese.com/dokuhon/files/youseikoushi.png

令和3年度大学等及び文化庁届出受理日本語教師養成機関実態調査結果概要(352KB)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kondankaito/nihongo_kyoin/pdf/93714602_05.pdf

これまでの問題を縦軸として、このページでは、横軸にあたる、日本語学校業界が抱える構造的な問題点についていくつか書いてみます。

人手確保(国益)のための留学?

留学生受け入れ再開 日本語学校で3年ぶりの入学式 鳥栖市|NHK 佐賀県のニュース
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/20220720/5080012199.html

上のニュースはツイッターでもhttps://twitter.com/search?q=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E3%81%A7%EF%BC%93%E5%B9%B4%E3%81%B6%E3%82%8A%E3%81%AE%E5%85%A5%E5%AD%A6%E5%BC%8F&src=typed_query&f=liveが、記事に九州の日本語学校の入学式での理事長のスピーチがありました(2022)。

式典で、山本由子校長は「皆さんようやく日本に来ることができ入学できました。おめでとうございます。皆さんは日本語と社会生活に慣れるために頑張らなければなりません。一生懸命勉強して、将来、日本で働くために必要とされる人になってください」と激励しました。
これに対して、留学生の代表は「日本への留学という夢を果たしうれしい気持ちでいっぱいです。法律や決まりを守り、自分や自分の国に恥ずかしくない行いをして、初心を忘れず勉強します」と誓いの言葉を述べました。

いろいろと批判的なリアクションがありました。

例えば、自分の子供が海外に留学して最初にこう言われたら、言わされたらと考えると。。。この学校は留学生の生活態度をポイント化し厳しく指導、奨学金の額などもそれで決めているというところです。

告示は守られていない

日本語教育機関の開設等に係る相談について | 出入国在留管理庁
https://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/nyuukokukanri07_00044.html
には、元々の法務省の「日本語教育機関の告示基準」と文科省によるその解釈、つまり「文科省が担当ところは告示をこう解釈して進めるよ」という「日本語教育機関の告示基準解釈指針」があり、ここには様々な規制がありますが「告示」は「省庁からのお知らせ」程度のものでもあり、罰則も細々と設けられておらず、何より監視がありません。

業界は「このへんは守らなくてもいいだろう」「ここはバレなければ大丈夫」「ここは守っておかないとヤバい」と3つぐらいのグラデーションで理解しているふしがあり、学校によっては「バレなければ大丈夫」の範囲がグンと広がります。一般の職員は告示をあまり理解しておらず、その学校で行われていることは(告示基準に反していても)業界ではOKとなっていることなんだろうと考えている(か、そういうことにしておいて見て見ぬフリをする)というスタンスの人は多いです。

告示基準で守られていないものは以下のような部分でしょうか。

  • 出席率の改竄
  • パスポート取り上げ
  • 1クラス20人までの上限
  • 担当授業週25コマまでの上限

告示基準に明記されてなくても人権侵害や違法な契約などは無数にあると思われますが、入学時や学費の支払いなどの契約のチェックまではないので、まったく手つかずになっています。これから出てきそうなのは、学校と提携しているアルバイト先との契約や、そのアルバイト先の違法な契約などでしょうか。新たな問題としては例えば追跡アプリを仕込んだりということも出てきそうです。

出席率?

  • 一切行っていない
  • 補講や課題で出席とみなす
  • その他救済措置あり(リプでお願いします)

質問文は以下のとおり 「【ゆるぼ】教えてほしいです。日本語学校のみなさん、出席率の悪い学生への救済措置は何か行っていますか?(というかそれは可能なのでしょうか?)」

https://webjapanese.com/dokuhon/files/gakkookekka.pngは、189の回答で「閲覧」という項目を選んだ人が61.9%(約117)なので、分母は72とすると「一切行っていない」が55で76.3%、「補講や課題で出席とみなす」が14で19.4%、「その他救済措置あり(リプでお願いします)」が3で4.1%。どういう措置かのリプはほとんどなく、素直に解釈すれば約25%の学校が補講や課題ふくむなんらかの救済措置を設けていると読めます。

ツイッターのアンケートであることをどう考慮するかは、いろんな考え方があります。

  • 誰でも回答できる(関係者以外かも)
  • 1カウント1度(複数アカの人もいる)

という問題があり、さらに

  • ツイッターのアンケートに回答する数が、平均的な姿を反映しているのか?

ということもあります。高齢層の回答は反映されないことが予想されます。ただ、これは、デジタル活用度みたいな調査ではないので、それほど考慮しなくていい要素かもしれません。今回の場合、教師や日本語学校職員のアカウントがある中での150サンプルは、実態と大きくかけ離れているとは言えなさそうです。

「正解」の選択肢は…

この質問文では、補講での代替はこの質問の文脈からも入院などの緊急時ではなく「出席率の悪い学生」に対して日常的に行われているかという質問なので正解は「一切行っていない」の一択であるはずですし、例えば、日本語学校関係者がリアルな場で(実名で学校名が公開される形で)質問されたら誰もが「やってない」というのではと思いますが、ネットだとこういう本音の数字が出た、ということなのかもしれません。

👉 補講や課題で出席にすることは、仮に診断書があり、入院など欠席する期間がハッキリしていて証明できてはじめて認められるかどうか、というところだと思います。病欠が多いと普通は帰国を勧めるということになるはずです。

暗黙のwin-winという体質

時々悪質な日本語学校の報道で学校と学生の「暗黙のwin-win」という関係が露呈することがあります。学校で働いていて「おかしいな?」と思ったら、それとなく探ってみれば、わかることがあります。

  1. アルバイトは週28時間をオーバーできないから規定の時間以降はタイムカードは押さない。
  2. 残業分は本来割り増しだが、残量分は払わない、正規の労働時間として記録してないから
  3. でも28時間を越えてたくさん働けるのがありがたいので学生は了承

みたいな関係はよくあるようです。また

  1. 本来の時給は1400円だが会社は県の最低時給の900円しか払わない
  2. 差額はアルバイトを紹介した会社が受け取る。法的に日本語学校は斡旋禁止なので直接は受け取れないが別会社ならOK。
  3. その「別会社」は人材紹介料として潤う3)。学校はその人材紹介会社にアジアでの学生募集も委託できる。
  4. 学生は安定したアルバイトを紹介してもらえるから賃金は了承。最賃が守られているので問題にもならない。

みたいなこともありました。寮周辺でも水増し請求はあります。

  1. 来日して半年は寮に住むことになっていて前払いで半年分払う。住まい探しをしなくて済む。だいたいワンルームに2人で月2~3万が相場。
  2. 学校は半年サイクルで学生募集なので半年で出ていくケースが多い
  3. 半年サイクルで確実に寮は家賃が払われるので、不動産物件としても助かるし、投資物件として「日本語学校寮として運用」で証券化して売ることもできる
  4. 半年後、寮を出た人はセンパイなどと3LDKに8人くらいで住んだりする。以降、学生の住環境は学校側は把握しない。留学生は技能実習生や特定技能のように住環境に関する規制がないので野放し。

👉 学生が来ないと学費が入らないことも問題ですが、寮運営をビジネスモデルに組み込んでいるところはさらに大変なわけです。そういうところはコロナで早めに逃げた模様。

これは、コロナの感染でも起きている可能性があります。

  1. 学校は検査をして感染が判明すると保健所に届けないといけないしクラスター化すると指導を受けるし記録され(校名は今のところ伏せられるが)発表される。メディアの詮索も怖い
  2. 学生は感染するとアルバイトが半月以上できなくなるので学費が払えない。
  3. 互いに感染すると損をするので、ちょっと熱が出たくらいで検査はしないことになる。

みたいなことです。もちろんちゃんとやってる学校は多いと思いますが。

留学生のアルバイトのグレーゾーン

メルカリでの転売目的の行列のほとんどが外国人アルバイトということは有名ですが、ネットの仕事などアルバイト時間に計上されない仕事は多数あるようです。ここでは報道されたものを中心にメモ的に残します。

ウーバーイーツの配達

→ 2020年のオリンピック前に特に外国人留学生を前提に業務時間がわからないとして事実上禁止されました。

アマゾンの配達

アマゾンは現在、宅配業者から個人配達業者への委託になっていますが、ここは雇用関係がない業務委託であるケースがほとんどとのこと。

宅配委託「実態は雇用」是正勧告 - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6427792

批判が多い技能実習生制度ですが、実は、留学生よりも制度的な整備も、国の受け入れ業者への監視体制も進んでいます。技能実習生制度には、生活環境に関しても、JITCOのガイドラインがあり、例えば1人3畳以上でなければならないというようなガイドラインがあります。このガイドラインを根拠に裁判になったりしています。きちんと公的機関のガイドラインなどで文言があるかどうかは重要です。同じ規制と監視機構が日本語学校にもあれば、かなり違ってくるはずです。訴訟になりガイドライン違反が人権侵害と認定されれば告示校としての認可が取り消しになるリスクが出てきます。

日本語学校のほとんどは来日時に入ることができる寮がありますが、これに関する法的な規定はありません。2018年にざっと調べた時は、寮の広さ、人数などを公開しているところはかなり少なく、その中でも1人3畳以下というケースが結構ありました。寮費は半年や一年全納という規定になっている学校もあり、ほとんどの場合返金はしないことになっています。不動産関係の会社が経営している日本語学校は増えており、自社の空いた物件などに住まわせたり、新規でマンションを建て、入居が確実だからと投資物件として売るところがあります。そういう不動産会社と提携している日本語学校もあります。

日本語学校 寮 は画像検索で出てくる画像です。これは宣伝用なのですが、それでもよいとは言えません。よくワンルームに二段ベッドがある写真が公開されていますが、この部屋が6畳以下なら技能実習生のガイドラインでも違反の可能性が大です。ワンルームに二段ベッドがふたつということもよくある話です。

よくある4畳半や6畳くらいの部屋に二段ベッドを2組入れたりというものも多く、また、大部屋でカプセルホテル的な構造になっている場合などは、感染症などが広がるリスクも高く、日本語教育機関が予防接種などの義務化などのルールも整備されていないことを考えると、また留学という在留資格で勉強目的であることも考慮すると、個室の確保はマストではないかと思われます。

👉 現在、大学の寮などはほぼ個室です。大部屋に二段ベッドであるいはカプセルホテル的な寮で生活したいと考える若者はいないはず。おそらくは自分の時代の苦学する姿を、自分の子供達には強制できないのに、「貧しい」「途上国の」留学生には強要してもいい、という日本語教育業界にありがちな発想があるようです。

日本語学校の不祥事が明るみに出る時、たいてい寮の水増し請求も問題になります。日本語学校の寮は自社所有ではなく、部屋単位やアパート単位での借り上げが多いようですが、地方などでは相場の家賃が5万円の3LDKに6人定員で住まわせて、一人当たりの家賃が2万円だったり3万円だったりということは珍しくありません。寮の運営のまずさを学生に水増し請求することで補填するということに問題は無いのか?寮の有無や家賃は法務省や日振協には提出することになっているようですが、チェックは行われていないようです。これも、広さ辺りの相場の価格を人数で割った額を超えない、などとガイドラインを作ることは可能です。チェックも現地に行けないなら、抜き打ちでスマホで中継させるなど、いろんな方法が考えられます。

→ 当然 コロナ下では、対応できないということになっています。新型コロナウイルスと日本語教育

不法残留の問題

最新(2021年)の法務省の議事録によると… 法務省政策評価懇談会(第 63 回)議事録
https://www.moj.go.jp/content/001345322.pdf

不法滞在の元の在留資格は、短期滞在61.8パーセント、技能実習1号が 6.4パーセント、2号が 8.5 パーセント。留学が 6.7 パーセントで合計すると80パーセントで、その他が続く、ということにようです。

【参考】オーバーステイが増えたのは国策の結果だった|koichi_kodama|note
https://note.com/koichi_kodama/n/n3f090494863a

このうち留学の6.7%は、2018年は4100人となっており、内訳では日本語教育機関が51.1%の約2000人でトップです。

「国による審査」のところで触れましたが、失踪=不法残留を出した日本語学校にはペナルティがあります。「適正校」ではなくなり、監視の目も厳しくなっていきます。

元々80年代に日本語学校の不法残留が増えたことで、日本語学校を管理強化が必要となり、入管との関係が強い日本語教育振興協会が誕生したという経緯もあります。不法残留は80年代から続く問題です。現在も外国人犯罪の報道ではどういう経緯で日本に来たのか?と共に報道されることが多く、ほとんどの場合技能実習生制度か留学生で日本に来たのが出発点です。

入管は日本語学校に出席をとらせ管理させる元締めということになっています。90%以上の出席が原則で8割を切ったら指導し、、、というような規定があります。

法務省の2018年発表の資料によると不法残留は増加中です。

👉 独自の保存した上のPDF

https://webjapanese.com/dokuhon/files/fuhoo1.png

https://webjapanese.com/dokuhon/files/fuhoo2.png

https://webjapanese.com/dokuhon/files/fuhoo3.png

2011年(平成23年)からは就学生と留学生が統合されました。2014年には最低の2777人でしたが、2018年には4100人となっています。日本語学校が約半数を占めていますので年間2000人が不法残留となっている計算です。

例えば在籍学生が300人前後ぐらいで、毎年100人の学生が入学するとして、5%で適正校の認定はもらえなくなりますから、5人が失踪したらアウトということになります。失踪でなくても28時間オーバーで検挙されるとアウトなので、ちょっと調べられるとアウト、みたいな学校は結構あると思われます。

地域格差

東京、埼玉、神奈川、千葉、大阪、京都、兵庫、愛知以外の地方は、古くからある日本語学校が1,2校あるぐらいでしたが、今は、人手不足が厳しい地域に、たくさん日本語学校が出来ています。そして、これらの日本語学校の成績はかなり酷いということになっています。

地域別の成績比較

2017年の文科省提出データを基に集計したもの

地域定員数在籍学生数N1N2合格者数N3合格者数大学進学数専門学校進学数
北海道・東北31941894236163218408
関東60147522708392257063128786
中部・東海697657675244895111122
関西近畿1441011894240347517661478
中国四国28902233253118165357
九州678449175054365511280
沖縄1615107136426677


地域N1N2合格率N3合格率大学進学率専門学校進学率
北海道・東北12.4%8.6%11.5%21.5%
関東16.0%4.9%12.0%16.8%
中部・東海9.0%8.4%8.8%19.4%
関西近畿20.2%3.9%14.8%12.4%
中国四国11.3%5.2%7.3%15.9%
九州10.2%8.8%11.2%26.0%
沖縄0.2%5.9%2.4%63.2%

これは1年ごとの集計なので、2年修了時の数字は1.5倍くらいにはなる可能性はあります。また、優良校はN2以下は受験しない傾向があるのでN3の合格率はあまり参考になりません。N1、N2はある程度の指標にはなりそうです。

沖縄県と広島県

ちょうど同じ数くらいの地方の県で比較してみる。在籍学生数とベトナム(広島)もしくはネパール(沖縄)からの学生と中国からの学生の比率がだいたい同じ(7:3くらい)の広島県と沖縄県では、広島県は、在籍学生数が760人で、N1N2の合格率が72人、N3の合格者数は39人。これに対して沖縄は1071人、N1N2の合格者数は3人、N3の合格者数は64人。で沖縄はN1とN2は受験者数も5人程度とかなり違う。

この成績の違いは学生の国籍の影響というより風土の違いのほうが大きい可能性がある。

元々、九州は地元企業と大学あげて、留学生の人手不足への活用に積極的で、アルバイト時間を28時間から36時間に拡大せよという提言も出している。九州の専門学校進学率は高い。日本語学校が専門学校を作るというケースも多く、地元企業や自治体からも歓迎されている。沖縄の専門学校進学率は異様に高く、能試の合格率が極端に低い大手の日本語学校がグループ内の専門学校に学生を全入させているケースなどが目立つ。

3月に九州経済連合から留学生のバイト時間を28時間から36時間にする特区構想が発表
https://archive.is/6kCFR

沖縄タイムズは度々日本語学校について報道している。

日本語学校の学生悲鳴 家賃高額1部屋に8人、かさむ食費 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/74440
就労時間を超過、ネパール人留学生78人が在留資格を失う 浦添の日本語学校 | 沖縄タイムス+プラス
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/670736
留学希望のネパール人 在留認定、大幅減の33% 不法就労・失踪問題で過去最低か | 沖縄タイムス+プラス
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/86570
那覇市の日本語学校で結核 集団感染 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/62989

JSL日本アカデミー:2020年11月。コロナ下でも28時間オーバーしたりしている。就労時間を超過、ネパール人留学生78人が在留資格を失う 浦添の日本語学校 | 沖縄タイムス+プラス

ちなみに沖縄県の人口は令和2年の国勢調査によると146万8,410人。https://www.pref.okinawa.jp/toukeika/youran/R03/R03youran09.pdfによると在留者は21220人。アジア16199人。もうhttps://niac.or.jp/topix/keizaireview11.pdfでは、中、米、フィリピン、ネパール、ベトナムが上位5位と]]なっており、在留資格別だと人数はhttps://drive.google.com/file/d/1_uWLZZQG3fZlNjLgoLMhmh5It7qPpJdH/view?usp=sharingと留学が約3500人、技能実習生が約3000人となっている。これは福岡に次いで多く、留学生を多数受け入れている大分県よりも多く、県別でも突出している。告示校で1000人なので、残りの2500人のうち2000人くらいは専門学校ではないかと思われる。(沖縄大学の留学生は30人前後、沖縄国際大学は50人前後、琉球大学は300人前後) https://webjapanese.com/dokuhon/files/okinawa_gakkou.png

その他、沖縄関連の資料

沖縄県の外国人雇用の現状 | 外国人HR Lab:
→宿泊飲食が17%、卸売り小売りが14%、その他サービス業13%、建設が12%となっている。

沖縄県の外国人雇用状況|外国人雇用の教科書
→在留資格別の分析。沖縄で働く外国人の3人に1人が留学生、と、就労系より留学依存という分析がされている。

コロナウイルス関連の緊急対応

新型コロナウイルスと日本語教育を参照してください。

日本語教師にありがちなのは、信じるか信じないかの2択で考えてしまうという失敗です。働き先は信じる対象ではなく、単に働く場所です。常に一定の距離を保っておくことが大事だと思います。信頼できる人がいるかどうかも、それほど重要な要素ではありません。人は移動しますから。人よりも組織の人格、体質に目を向けましょう。告示など日本語学校に課せられている規制を守らないところは労基法も守らないです。規制を守っているかを知るには規制や労基法そのものを知る必要もあります。

日本語学校のほとんどは零細企業でワンマン経営なので、経営者、理事長の性格がそのまま反映されることが多いです。しかし学校を経営するような人は、教師が納得しそうなことを言うことに長けています。ここでも人をみるのではなく、実際のその会社、組織がどうなのかで考えたほうがいいと思います。大きなダウトではなく、小さなダウト=判断基準をたくさん持って、ダウトが多いところは警戒する。学校で働きはじめても、ダウトが増えてきたら去り時だと考えたほうがいいと思います。

いい学校が、学生募集がうまくいかず、学生募集先が変わったり、おかしな企業と提携したり、と堕ちていくケースはよくあります。常に一定距離を保って冷静に観察を続けてください。

日本語学校業界のもっとも大きな問題のひとつは求人がゆるゆるだということです。

例えばハローワークは、労働争議が起きている企業は求人の掲載ができないことになっています。労働争議になっている日本語学校は常に数校あるようですが、求人はもちろん普通に出ていますし、新聞や雑誌が「がんばる日本語学校」として紹介記事を載せたりします。メディアも日本語学校業界に対してかなりチェックが甘い(=基本関心が無い)ということがあります。学生を恫喝してバイトで長時間働かせていたというかなり酷い不祥事を起こした学校でも、報道後に名前で検索すれば、日本語教育の有名求人ページの掲載痕がどんどん出てきます。つまり、ほとんどノーチェックで掲載されていることがわかります。

日本語学校の求人を出すサイトのほとんどは、正式な認可を受けていません。職業紹介をする場合は厚労省に登録する必要があり、登録して斡旋を行う場合、厳しい法律があります。
厚労省 労働者派遣事業・職業紹介事業等
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/haken-shoukai/index.html

認可を受けているところはAboutなどにちゃんと書いています。宣伝になりますから。トップページに記載がないガイドがないサイトは認可をほぼ受けてないはずです。認可を受けなくても謝礼のような形で金銭を受け取ることはできるので、そういうビジネスをしているところだと考えてください。認可なしなので、法律の規制などがありません。簡単にいうと問題がある企業の求人でも掲載できるということです。

つまり、日本語教育業界の求人サイトは、そこに掲載しているからといって、その学校が労基法を守るところかは、全然分からないということです。

詳しくは労働法関連をみてください。

👉 日振協の求人は、100%免責だというボタンをクリックしないと進めません。つまり保証しないよ、ということです。実際にここ10年で日振協関係の学校で不祥事を起こした学校は多数あります。そういう組織に入ってるかも保証にならないわけです。日本語教育学会の求人も「好意で載せているだけ」とい理屈です。なんのチェックもないはずです。

👉 これは2017年の日本語学校の求人に関するまとめです。他の業界ではありえないような求人がたくさんあります。この業界で働くなら、まず「求人の読解力」をつけないとまずいです。→ ⚡️「2017年 夏 日本語教師の求人コレクション

上で述べたように個々のガイドラインもチェック体制も形骸化しており、罰則も無し。これまで不祥事はそれぞれの比率どおりに起きています。

2010年代になっても、それぞれの組織の「加盟校」は、別会社で学生のアルバイト代の差額をピンハネしたり、寮費を水増し請求してたり、組合に時給300円だと訴えられて労基署の指導を受けたり、進学率が高い学校が著作権法違反で訴えられたりしています。

「日本語教育で留学生を育てたい」という学校はあることはありますが、800校のうち100校くらいではないかと思います。学校の経営形態でだいたい察しがつくことがあります。大規模校、有名校、伝統校に関係なく、以下のような日本語学校はあります。

  • 地元の人材派遣系(民):地元企業に人を派遣することでマージンをとるところもあれば(告示で禁じられているが、いろいろ迂回して受け取るなど)、校舎を提供してもらったり、といろいろと便宜をはかってもらうというやり方。人材派遣系企業に企業からのマージンを受け取ることを条件に学生募集も丸投げというケースもあります。今の主流です。当然、人不足解消ありきなので集まる学生のモチベーションは低く、勉強や進学はオマケ的な学校も多いです。2010年代「東南アジア人材」をメシの種にしている企業は日本語学校周辺に爆発的に増えました。
  • 地元の人材派遣系(官):上に地方自治体や市町村が絡むタイプです。民間の日本語学校に校舎提供や助成をする半官半民タイプと、東川町宮城県のように直営の学校を作るタイプがあります。前者は上の人材派遣系とたいして変わりませんが、後者は今後、告示の改正などもあり公的日本語サポートの軸になる可能性もあります。
  • 自社の人手不足補填系:設置者の会社やグループの会社が建設、機械加工、ビルメンテナンス、食品加工などの場合は露骨に人手不足対策です。教育系法人が、実は食品加工会社をやっている、なんてケースもあります。母体の会社や社団法人などの業務内容はよく読みましょう。関東にある法人でも隅のほうに北海道に食品加工の関連会社があったりします。


  • 不動産系:自社の不良債権となった物件の再生や新たに作ったビルに留学生を住まわせるパターンがあります。寮費は入学時に半年分前納なので、半年サイクルで学生が来ればその不動産の稼働率は100%になります。それを証券化して売ったりします。コロナで一時撤退したところも多いですが、また戻ってきそうです。
  • 土地活用系:都心の自社ビルの空き物件などを学校にするパターンです。バブル崩壊後から増えました。今も都心のオフィスビルは空き室が多く厳しい状況です。不動産系より穏やかですが、儲かる活かし方があれば、そっちに乗り換えることも多いです。時代によってゲーセンになったり、タピオカ屋になったりする可能性があるわけです。


  • 少子化ビジネス系:少子化で困ってる塾業界などが日本語学校に業務転換するパターンです。2000年代になって増えました。教室やその他、企業の資産がそのまま活用できます。学生確保のノウハウがないのでブローカーに丸投げしがちという印象です。大手の塾チェーンもありますが、日本語学校は1教室20人規制があるので、全面移行はできない模様。同じ教育業界だから教育熱心だといいんですが。。。
  • 学校法人グループの上位の学校の学生確保系:九州に多いようです。まず、日本語学校を作り、その学校の進学先となる専門学校を作るという計画があります。地元企業には「日本語学校+専門学校で4年働ける人材をご提供します」と地元財界でも一目おかれるようになってます。ゆくゆくは大学もつくる…と日本語学校を始める人の野心のゴールです。野心が強いだけ学生管理は厳しいことがあります。失踪が一定数増えると定員を増やせなくなり、計画が狂うからです。N3程度でも同じグループの専門学校に入れれば問題ないので、日本語関係の成績は悪いことが多いです。専門学校は進学先として人気がある観光系が多いようです。

👉 日本語学校業界は、2000年代、一時、学校が人材派遣業をやることを認可せよと国に陳情してました。いまでもそういう意向があるのかは不明ですが。

人材派遣系日本語学校の時代の終わり

その他、いろんなバリエーションがあります。「環境系の企業」がソーラー発電をやっていて、留学生を産廃現場に派遣していたりします。技能実習制度や特定技能の項目にない産業は留学生で人手を補填したいので、そのへんがヒントになります。ただし、どちらの就労系のルートも、特定技能が拡大し、就労の在留資格で働ける先がどんどん増えている(産廃もファミレスも食品加工も)ので、数年もすれば留学生で補填する必要はなくなります。留学生のアルバイト先は減る一方です。そういう意味では人材派遣系の日本語学校という時代も終わりを迎えつつあります。

これらすべての「なんとか系日本語学校」がダメなわけではないですが、小さなダウトとして、その日本語学校の経営基盤がどういうものかは、調べる価値はあります。

2022年の時点でも、上のほうで書いた告示の情報公開に関する規定を守ってサイト上で情報公開をしている学校はほとんどありません。まず、これをやってない学校に大きなダウトをつけることが出発点になると思います。

学校のサイトに情報がなければ、自分で情報収集するしかありません。今はかなりのところまでわかります。

就職する前にかなりのことはわかります。

ネット上でわかるものは…

  • 告示校か否か
  • 日本語教師養成講座があるか
  • 顧客への情報公開はどうか
  • 求人に十分な情報があるか
  • コマ給か時間給か
  • 雇用形態は通常の雇用契約か業務委託契約か

は学校のサイトや求人でわかります。また

  • 定員充足率はどうか
  • 専門学校と大学への進学率
  • 能試の合格率
  • ST比はどうか

は上で書いた日本語学校が国に提出したデータを基に作った一覧をみればわかります。このリストになければ、2017年以降にできた新設校ということになります。無い場合も学校名で検索(GoogleだけでなくFacebookも)すれば、設置者(責任者、=校長ではない。理事長が設置者であることが多い)から、いろいろわかります。

求人の際に訊ねればわかることは…

普通に訊ねて良いこと(答えないところはダウト)

非常勤の採用でも「職場の環境について知りたいので」「御社でできれば常勤を目指したいので」と、常勤の採用を想定してきっちり質問しておきましょう。

以下は、まともな会社ならちゃんと回答があるはずです。売り手市場だとか買い手市場だとかは関係なく、あまり答えてくれないところは、ダウトです。答えよりもその答え方をみて考えることも大事です。

  • 適正校か
  • 若者雇用促進法によって、就活(正規雇用の採用)の際、質問されたら必ず答えなければならない質問項目というものがあります。詳しくはこちらを参照。以下のサブリストは面接で回答することが義務づけられていることの例
    • 過去3年の新卒採用者数と離職者数
    • 平均勤続年数
    • 新卒3年以内の離職率
    • 有休の平均取得日数
    • 月平均所定外労働時間(残業時間数)
    • 育休の取得実績
    • キャリアアップ研修や語学研修などの有無

上の質問の研修に関してはさらに詳しく聞いておいたほうがいいと思います。

  • どんな研修があるか
  • 出席が義務であるセミナー・勉強会はあるか
  • その勉強会やセミナーは自腹か、労働時間外か

以下は仕事環境に影響大です。

  • 教案の作成は労働時間に含まれるか
  • 個人情報は保護されるか(応募書類、履歴書は返してもらえるか)
  • 労働条件通知書をみせてもらい、どんな仕事が労働に入っているかを確認する。
  • 就業規則をみせてもらえるか
  • 36協定は締結されているか
  • 非常勤でも社会保険の加入はあるか(専任は告示ルール上マストだが、非常勤は学校次第)
  • これまでに無期転換ルールは適用例はあるか
  • 教材の支給はあるか、自費購入か
  • 退職金はあるか?
  • 学生を違法に集めていないか

は、どういう形で学生募集をしているか?を訊ねて、しっかり答えてくれるかがまず大事で、回答がどうなのかの解釈は、あなたの知識レベル次第です。学生募集を外部に委託しているなら、その委託先の社名なども訊いてみましょう。健全なところなら答えられるはずです。

日本語学校はお金があれば誰でも作れます。学校法人である必要はなく個人経営でも可能です。2010年以降は、地元の自治体や関連企業が人手不足で便宜をはかってくれたりとサポートも多く、作りやすい。成功すれば学校法人化して専門学校も作ってゆくゆくは大学…と野望は膨らみます。

学校法人化を目指す野望はまだましかもしれません。2010年以降、かなりの比率で、学校経営には興味はなく土地目当てみたいな人も普通にいますし、不良債権の土地とビルの活用で始める、親会社の外国人労働者の調達で作れと言われてやる、みたいな人達がいます。余計なこと、例えば、コロナ対策などには一円も使いたくない、みたいな人達です。

2010年以降、露骨に地元の人手不足のために作ったみたいな学校が一気に増加しました。伝統校や名門校もそういうところに買収されたりしてますから「名前だけ伝統校」もあります。その多くは、学生募集の転換(最近では2000年代初頭の韓国、台湾から東南アジアへの移行)の際に失敗し、人材派遣系企業などに学校を名前ごと売ったケースです。2010年代はそういう買収が進みました。東南アジアで学生を集まれられるかが勝負となり、就労系の在留資格と一緒に留学生も集まるみたいな大手の人材派遣会社が日本語学校の経営に深く関わる、あるいは直接関わることになっていきました。

地方自治体などが学校の校地や校舎を提供するのも、人材派遣系ビジネスと大差ありません。そういう企業と地方自治体を結びつける日本語学校関係のコンサル会社もあるくらいです。

設置者は大きなヒントになる

従って日本語学校の設置者(文科省の資料で「設置者」とされている人。ほとんどの場合理事長という役職名です。)がどんな人なのかはわかりません。尊敬すべき教育者であるかもしれませんし、国際的な「人買い」かもしれません。ただみな表向きは教育者みたいな顔をしています。業界に自浄作用はない。日本語教師にとって日本語学校を選ぶのはギャンブルです。

日本語学校は就職四季報に情報はありません。求人に応募する前に調べましょう。ネットだけでもかなりのことがわかります。

関連会社もチェック

母体となっている会社がわかったら、その会社がどんな業務をしているかをチェックしましょう。普通の教育系法人でも、ビル清掃、食品加工、建築、産廃などをサイドビジネスでやってることが結構あります。これらは技能実習生制度や特定技能では初期に対象になっていなかった仕事で、留学生が重宝されていました(現在は特定技能でカバーされつつあります。その意味でも将来性が疑問ということがあります)。

告示校は、国にいろいろ届け出ないといけないことになっています。そのデータはネットで公開されています。それを使って検索検索検索です。

「人の名前」が重要

日本語学校は不祥事を起こすと名前を変えるというケースが多いです。かつての名門校、伝統校が名前だけ残って中身は…ということも多い。つまり学校名で検索してもあまりいい情報が出てきません。

検索する際は、学校名ではなく、簡単には変えられない&color(Black,lightpink){人の名前};で調べることが重要です。設置者=理事長名が最も重要です。オーナーではないケースもあります。その学校を経営している会社があるなら、その社名と経営者の名前も大事です。

日本語学校(告示校)は、学校として登録する際に、法務省と文科省に「設置者」として登録することになっています。いわゆる告示校はここで校名はわかります。設置者などより詳しいことは以下でわかります。

上で説明した文科省の登録データ(2017)には、設置者の名前がありますし、次で述べる冊子版の日本語学校全調査にも載っています。

日本語教育機関総覧 2020Web版:2019年版です。リストアップはされてますが、情報は少なめです。

日本語学校全調査を買う

新設校なども含む、最新情報を知りたいなら、アマゾンで日本語学校全調査日本語教育機関総覧の最新版を買ってみてください。法務省への毎年の提出データを基にした政府刊行物です。使う教科書や教務主任の名前など、これにしかないレア情報もあります。3000円程度と少々高いですが、会社四季報と変わりません。少なくとも数年働くなら、買って損はないと思います。

GoogleとYoutubeとFacebook

GoogleとYoutubeで検索しましょう。ありきたりな名前の場合は本人が特定が難しいので「名前+キーワード」を工夫しましょう。100件くらいは眺めてみて「これは」というページは全部みてください。Facebookも重要です。前職が中古車販売業で、さらにその会社名で検索すると超ブラック企業だった、ということもあります。名前をローマ字にして検索することも効果的です。写真などで顔が分かれば、写真をDLして画像検索も試してみてください。

Google Mapでも検索してみましょう。学校のホームページではわからないリアルな写真があります。地図上では全然違う会社の本社にもなっている、おかしいな?と思ったら、その会社が実質的なオーナーだった、なんてこともあります。

特定用キーワードを探す

ありきたりな名前だと本人の特定が難しいです。個人を特定できる確実なワードも探しつつ検索することになります。名前にプラスして「大学名 前職 前の会社名 趣味(剣道)」などなど、組み合わせてあれこれ検索して設置者と特定できたページはブックマークです。ひととおり検索が終わったら、校長名でも念のため検索してもいいと思います。

3時間を目標に

あれやこれやと検索すれば、結構いろんなものが出てきます。求人に応募する前に、最低でも、3時間くらいかけましょう。後からアレコレとわかって後悔することを考えると、たった3時間ゲーム気分で楽しみながら探すのはいい投資です。それに、そこそこ若い会社だとあなたのことも必ずアレコレとググります。ネット系のベンチャーなら、あなたの裏垢ぐらいはすぐに見つけている可能性は高いです。

そして、ダメなことがわかったら、その名前をメモっておいて、静かに関わることは止めましょう。ホントーに注意してください。

告示校以外の日本語学校、特に就労系のところは、管理している省庁も業界団体もないので、会社名からあれこれと調べるしかありません。法人登録はしているでしょうから、そこから調べます。住所がわかればGoogle Mapで、人名もいろいろわかるので、またがんばって検索すれば、結構いろいろでてきます。

国税庁法人番号公表サイト
https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/

ほとんどの日本語学校にはウェブサイト(ホームページのこと)がありますが、一覧で閲覧できるようなものがネット上にはありません。以下は、私共が独自に作った、2017年の文科省の基礎情報提出リスト(「平成29年度日本語教育機関における外国人留学生への教育の実施状況の公表」)から、一覧を作り、URLにアクセスしやすくしたものです。ざっと気になる学校のサイトを覗いてみてください。

日本語学校のサイト一覧

👉 URLが変わっていて表示されない場合は校名で検索すれば新しいサイトがみつかることがある。これは旧サイトから新サイトへ転送設定をするのをサボって古いサイトをブックマークした人を置き去りにしたということを意味する。ウェブの戦略みたいなものを考える人が多分いない。旧サイトから新サイトに転送設定するのは簡単で、旧サイトのドメインの維持費は年1500円なので、この年1500円をケチったということでもあります。

告示校以外の日本語学校などのページ

就労系の国内外の日本語学校や、告示ではなく短期滞在専門の日本語学校、日本に住んでいる人向けのところなどは、検索して探すしかない。

就労系の海外の日本語学校などで働く予定の人は、必ずその学校のサイトを探しみておくことをお勧めします。謎の自己啓発理論で学生を洗脳するかのようなカリキュラムがあったり、日本の雇用者向けなのか、お辞儀を厳しく指導している様子を(学生の顔丸出しで。肖像権無視)サイトで紹介したり、ということが多い。

Youtubeでも検索すると、日本の企業コンサルみたいな人が、礼儀作法を厳しく指導している様子をこれみよがしに公開していたりします。

同じ制服を着せて、全員笑顔の写真などがトップにあったりします。これも日本国内のスポンサー企業などへのアピールなのかなと思います。

👉 いつか日本も若者は海外で働くしかなくなり、同じような■■語学校が日本国内に作られ、その国の礼儀作法を指導される姿が写真に撮られることになるのかもしれません。

サイトでわかる日本語学校のICT活用度といろいろ

ICT活用しているからといって、いい学校である保証はまったくないと思います。

日本語学校でのICT活用は、ちゃんとやるなら、かなりの投資が必要で、電子黒板がある程度では、たいした効果があるわけではないとも思います。本気かどうかをみる目安のひとつとして、シラバスにキーボード入力などがあるか、というものがありそうですが、ほとんどの学校には無いようです。つまり、日本語学校のICT活動度は、せいぜいプロジェクタ-があるか、ビデオチャットを利用しているか、クラウドで素材を共有しているかなど、業務効率化が中心で、その先の本格的な活用で比較するレベルではないということです。

それでも、もう全然ダメなところも多いです。そのへんは、サイト運営で多少はわかります。

基本的なこと

  • 日本語学校のウェブサイトは、ほとんど(安い)外注だと思います。学校に分かる人がおらず、誰かの紹介でそこに委託したというパターンです。
  • 外注には大きくわけて2つあります。サイトを制作し、メンテナンスや更新など月額いくら(1万円とか)という契約。もうひとつは「お知らせ的なことは、ここで投稿すれば、トップページに最新項目で出ますよ。よろしく」「トップの写真はここで操作すれば変えられます」「問題があれば無料で5回まではサポートします」という作っただけの5~10万くらいの「取っ払いタイプ」です。トップページのお知らせだけ更新されるサイトは後者で、日本語学校のほとんどは安上がりの後者4)です。
  • まったく更新がされないサイトがあります。これは「知り合いや社員に作ってもらった」タイプで、その人と縁が切れたので更新もされなくなった、という可能性が高いです。
  • おそらく日本語学校は2000年初頭に国で助成が出たのか、一斉にサイトが作られました。同じような業者なのでデザインも似ています。そして2020年になっても、放置というところが多いです。
  • 学校独自のドメインがないサイトは、年間1500円のドメイン料をケチったか、学校側がまったくネットのことがわからないという可能性大。レンサバの無料ドメインみたいなものを使っている学校もそこそもあります。全国各種学校日本語教育協会などもこれ。

いろいろな目安

1)遺跡レベルのサイト

  • レイアウトの横幅が狭く固定のサイトは、2000年以前からメンテをしてない可能性大。化石的なサイト。ソースを覗くと90年代前後のホームページビルダーで作ったと書いてあったりする。
  • 「携帯用のトップページ」などがあり、ガラケーに最適化されているページがあったりすると90年代から放置の可能性大。

2)2010年あたりから放置されている可能性大

  • トップで画像らしきものがあるが表示されず「Flashが必要」と出るサイトは2013年あたりからメンテをしてない可能性大。2013年中には世界中のサイトが対応済み。ちなみに国際交流基金が対応したのも2021年で、2013年から7年前後放置状態だった。
  • 2010年代にサイトのスマホへの最適化が完了した。Googleもスマホ優先となった。PC、スマホ、タブレットでレイアウトがあまり変わらずきれいに表示されないのは2010年代から放置されている可能性が大きい。

3)2017年前後から放置状態

  • 2017年前後にサイトはSSL化(https:のsがついているのがSSL化対応済み)はセキュリティに問題があると表示され、Googleでも検索順位は落ちる、もしくは検索対象にならない可能性もある。httpで書かれたURLにアクセスしても、対応していれば自動的に「https:」とsがついたURLになるはず。これがないなら未対応。世界中のサイトはだいたい2017年くらいには対応しているはず。未対応だと安全性ダダ下がりなのでフォームで何かを送信したりしないほうがいい。

https://webjapanese.com/dokuhon/files/urlanzen.png

→ URLの左に鍵マークが表示されれば対策済みという意味。

  • トップにアクセスして「クッキーについて了承」画面が出ないのは、EUのGDPRの基準に未対応。日本の基準では必ず対策するべしとはなっていないが、欧州からフォームを使う可能性があるならやるべきとされる措置。日本語学校は基本対応マスト。2019年あたりからやるようになっている。日本でも別窓でクッキー了承の小窓が出るケースが増えました。やっていないのはちゃんとしたところとサイトのメンテ契約をしていない可能性大。

👉 このGDPR対応の小窓を出すのはWordpressならプライグインを入れてアクティベイトするだけで可能なので断りの文言すら作る必要なく、3分でできる。

👉 ただ、2022年の3月の段階で日本語教育学会のサイトもSSL対応になっていないので、業界全体がダメとも言える。

2022年6月24日の時点で…

常時SSL(https)は大手の学校30校をみただけでも

  • コミュニカ学院
  • アティス
  • 京都日本語学校
  • 西日本国際教育学院
  • JSL日本アカデミー

などその他数校が非対応。

関連団体は

  • 全国専門学校日本語教育協会
  • 全国各種学校日本語教育協会
  • 全日本学校法人日本語教育協議会
  • にほんごぷらっと
  • 日本語教育学会

が非対応でした。

GDPR表示は9割以上が無しでした。

その他

  • 多言語対応だけども言語を選ぶ方法が「国旗」になっているのは、学校関係者に日本語教育の知識がない可能性が高い(言語と国籍はイコールではない)。普通は教師が指摘するはずだが、教師が指摘できるような空気がない学校という可能性もありそう。
  • サイトのフォームには学校の考え方があらわれる。一般的なお問い合わせフォームに不要な項目をあれこれ付けるところは個人情報保護の意識が薄い。普通は項目を増やせば増やすほど個人情報保護関連のリスクが増える。
  • フォームの性別の項目は特に要注目。1)そもそも必要かが検討されているか?つまり項目があるか、それが必須になっているか?2)男女しか選択肢がない? などいろんなことがわかる。
  • 2021年になってコロナの本格的な情報提供がないのは、外注で安上がりでサイトを作ってメンテ契約はせず、学校にあまり詳しい人がおらず、サイトの更新はブログ形式で投稿するのがせいぜい、という学校。
  • サイトに「ログイン」みたいなものがないところは、サイトは広告としてしか使わず、学習者や学生の保護者相手の仕組みなどはない可能性が高い。外注で作っただけでウェブを運用する能力はないかもしれない。これがあるかどうかで、ICT活用度がわかる。

サイトがどう作られているかなど調べたい時は…

いつそのドメインが取得されたか、誰が取得したかなど(匿名になっていてドメイン売買業者名のこともある)
https://sitereport.netcraft.com/
アクセス数はどうかなど
https://www.similarweb.com/ja/
アクセシビリティやスマホ最適化はやってるかなど
https://nibbler.silktide.com/en

そのサイトがどんなCMS(Contents Management System:コンテンツ・マネジメント・システム。サイトを作るシステムのようなもの)で作られているかなどを知る方法はいろいろありますが、Chromeの機能拡張のWappalyzerなどでわかります。日本語学校はたいていWordpressです。Drupalみたいな難しいもので作られているケースはほとんどないです。

👉 世界中のサイトはWordpressかDrupalで作られています。Wordpressは素人でもそこそこのサイトは作れますが、大手のサイトではプロがバキバキに改造、拡張して作っています。このサイトのトップ周辺もWordpressです。

最初に述べたように、技能実習生や特定技能の人が学ぶ日本語教育機関は国内外で増えています。就労系の在留資格は受け入れ機関というものがあり、その機関が運営しているものや、介護系などでは医療法人などが運営しているパターンがあります。

2019年にスタートした特定技能では、国際交流基金の基礎テスト(A2相当)に合格しないと来日できませんし、介護系は来日にだいたいN4相当が必要(留学でもN5が必要です)。その後、さらに上のレベルに順調にステップアップしないと滞在できなくなりますので、まず日本への来日を請け負う海外の日本語学校と、来日後のブラッシュアップを請け負う日本国内の日本語学校という役割分担があります。

海外は介護や特定技能などで国家間の取り決めがある国々、ほとんどが東南アジアです。

このページの最初で書いた海外の「送り出し系」の日本語学校は日本語以外に、研修と称してあれこれと授業があるケースがあります。中には、スポンサー企業の社訓を暗唱したり、笑顔で大声で叫んだりみたいな「なんとか心理学」をベースにした内面指導のようなことをするところもあるようです。Youtubeで検索すると、いろんな動画が出てきます。技能実習制度の「日本語教育の一線を超える「指導」」で少し扱っています。

オーストラリアのケース

オーストラリアの留学生数は30万人強で、日本と数はあまり変わりませんが、https://www.studyinaustralia.gov.au/japanese/australian-education/education-system/esos-actがあります。この法律に基づいていろんな審査があります。

オーストラリアでは語学学校が留学ビザで学生を受け入れるためにはhttps://www.neas.org.au/の審査(施設、定員、教育内容、教師の資格、生活指導、滞在先の確保、さらには学生の授業料に対する保証、保護のための保険加入など日本の告示をより厳しくし、教育内容の審査が加わったもの)と州の審査に合格しなければならず、認定を受けているのは200~300校です。さらに民間の語学学校は他の第三者(https://www.englishaustralia.com.au/https://www.acpet.edu.au/)の機関の認定を受けて質を争います。最初のNEASに認定を受けられなければ、留学ビザは扱えず、観光やワーホリで来た人相手の英語学校として活動するしかありません。留学ビザを扱う以上は厳しい線引きがあり、日本にはない、国として留学ビジネスのブランドを守るという意志を感じます。

👉 https://internationaleducation.gov.au/Regulatory-Information/Education-Services-for-Overseas-Students-ESOS-Legislative-Framework/ESOS-Regulations/Pages/default.aspxは、抽象的な日本語教育振興基本法とは違って具体的な厳しい規制と許認可がセットになっている法律です。

👉 オーストラリア | 政治・法律・行政 | 国立国会図書館

ニュージーランド

オーストラリアのがあったので、ご参考まで。NZのは英語圏で導入が一番早かったと言われているそうです。
https://www.nzqa.govt.nz/assets/Providers-and-partners/Code-of-Practice/2019-Code-translations/code-of-practice-2019-japanese.pdf
https://www.nzqa.govt.nz/providers-partners/education-code-of-practice/#heading2-0

しかしポイントは、オンラインで留学生から苦情を受け付ける苦情処理機関で、超強力かつ学校への対応も迅速です。上記規定を履行させるための大切な機関です。こういった機関なしでは、規定も形だけとなります。
https://www.istudent.org.nz

👉 このページに関連する私達の出版物のご紹介です。


新人教師が、安心してまかせられる教師になり、その先の道をみつけるまでの手堅いガイド役。

作田 奈苗 東京外国語大学 非常勤講師
加藤みゆき 東京外国語大学世界言語社会教育センター特任助教 著
出版社による紹介ページへ

👉 このページに関連する私達の出版物のご紹介です。


労働関連の法律や働き方改革で作られた新しい法律を元に日本語学校が守るべき法律は何かを整理していきます。日本語教師だけでなく、日本語学校への就職を考えている職員の方や日本語教師以外の講師稼業の方々にも!

webjapanese編集部 著
出版社による紹介ページへ




研究

2017

まとめ「新 移民時代」 | 12ページ目|【西日本新聞me】
https://www.nishinippon.co.jp/theme/new_immigration_age/?page=12

2018

移民拡大の本丸「偽装留学生」の闇|出井康博|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/3489/446

2019

急増する「日本語学校」進むブラック化…契約書なし、低い給与に泣く講師たち - 弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/c_5/n_10082/

僕が体験した日本語学校のブラックな現実(その1) | 令和電子瓦版
https://reiwa-kawaraban.com/society/20190512/
僕が体験した日本語学校のブラックな現実(その2)/通告なく給与未払いの学校 | 令和電子瓦版
https://reiwa-kawaraban.com/society/20190618/

2020

コロナ禍が生む「嫌日外国人」|出井康博|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/4011/446

2021

相次ぐ摘発 在日ベトナム人の真実|出井康博|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/4106/446

2022

水際対策緩和で蠢くベトナム人利権の闇|日刊ゲンダイDIGITAL
https://www.nikkan-gendai.com/articles/columns/4335?page=4

その他

以下は匿名の個人ブログなので別枠にしますが、たまに耳にしますし、ありそうな話です。実際にpost-17548.htmlになったりしていますし。(入管難民法で留学生は風俗業でアルバイトはできないことになってます)

俺が日本語学校の校長と飲みに行ったら校長のとんでもない素顔を知ってしまった話 | にほんごまる
https://nihongomaru.com/jt-story08/
俺が日本語学校とキャバクラ店のブラックな関係を知ってしまったときの話 | にほんごまる
https://nihongomaru.com/jt-story09/

日本語教育の危機とその構造 : 「1990年体制」の枠組みの中で
https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/handle/10086/30117
「日本語教師は食べていけない」言説 : その起こりと定着
https://ci.nii.ac.jp/naid/120005648378
「日本語教師は食べていけない」言説 : 『月刊日本語』の分析から
https://ci.nii.ac.jp/naid/120006310042
「働く留学生」をめぐる諸問題についての考察(1)グローバルな移民現象としてのネパール人留学生
https://ci.nii.ac.jp/naid/120006359511
「働く留学生」をめぐる諸問題についての考察(2)福岡市の日本語学校に通うネパール人留学生のエスノグラフィ
https://ci.nii.ac.jp/naid/120006468146
移民政策なき外国人労働者政策を擁護する知識人たち(2)やさしい日本語・日本語学校
https://ci.nii.ac.jp/naid/120006812545
「1990年体制」成立を境にした日本国内の日本語学校の変移
https://ci.nii.ac.jp/naid/120006723692

ある日本語学校経営者の学校や役割に対するまなざし:学校に対するまなざしの変容に関する語りを中心に
https://ci.nii.ac.jp/naid/130008159627
東京日本語学校の設立にみる戦後の日本語教育
https://ci.nii.ac.jp/naid/120006811289
ネパールにおける留学ビジネス
https://ci.nii.ac.jp/naid/130007822322
「学びと労働」の狭間で : 奄美にも日本語学校生
https://ci.nii.ac.jp/naid/120006813245
新宿区における多文化共生する日本語学校の提案
https://ci.nii.ac.jp/naid/120006727866
国内の日本語学校における留学生の変質
https://ci.nii.ac.jp/naid/120006460780

「正当な日本語教師」をめぐる成員カテゴリー化の実践 : 日本語学校非常勤講師へのインタビューの会話分析
https://ci.nii.ac.jp/naid/120007164638
日本語授業場面における葛藤に対する原因帰属と改善策 : ある日本語学校の教師と学習者の比較
https://ci.nii.ac.jp/naid/120007127152
初任日本語教師の教授能力獲得に向けて -国内の日本語学校における「採用前研修」の試行と評価-
https://ci.nii.ac.jp/naid/120007018463
日本語学校生に対する支援 : 新宿区の取り組み (特集 外国人への健康支援の最前線) – (結核対策)
https://ci.nii.ac.jp/naid/40021766036
日本語学校の社会的アイデンティティ構築の歩み:「箱根会議」という経験をめぐるライフストーリー
https://ci.nii.ac.jp/naid/130007807207


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1)
日本語学校は不要ではないか?という議論は政府周辺でも根強くあるようです
2)
2020年前後にドメインはなぜかorgからtokyoになっている。組織拡大でドメインがダウングレードする例として貴重
3)
月100時間差額が500円なら5万円。100人なら月500万、年間7千万になります。かなり大きい。さらに最初の斡旋料もあるはず
4)
安いサイト制作業者は、Word Pressが使えるだけの個人、みたいな人がやっていることが多いです。
  • 日本語学校.txt
  • 最終更新: 2022/10/29 19:56
  • by webjapanese