皆さん、こんにちは。岡山大学で留学生教育に携わっている呂建輝と申します。
中国語話者にとって、「濁音」の習得は特に難しいポイントの一つです。中国語の標準語(普通話)には濁音がないため、濁音を頑張って発音しても、日本語話者には清音に聞こえてしまうことがあります。
しかし、難しいのはそれだけではありません。日本語には「連濁」という音韻現象があって、もとの語では清音であっても、複合語では濁らせて読むことがあります。例えば、以下の(1)の「ごみ箱」は、もともと語頭が清音だった「はこ」が「ばこ」に変わっています。
(1)ごみ +
はこ(箱) → ごみ
ばこ(ごみ箱)
このように、連濁とは二つの要素が結合する際に、後部要素の語頭の清音が濁音に変わる現象です。しかし、二つの要素が結合する際に、いつでも連濁が起こるとは限りません。例えば(2)では、「ちゅうごく(中国)」は連濁するのに対して、「かんこく(韓国)」と「べいこく(米国)」は清音のままです。
(2)【清】かん-
こく(韓国)、べい-
こく(米国)
【濁】ちゅう-
ごく(中国)
連濁はどのようなときに起こるのか、何か法則性はないのか、気になりますよね。今回は、連濁についていろいろ考えていきたいと思います。