コンテンツへスキップ

リレー連載 中国語話者のための日本語教育 04 中国で日本語を教える

 みなさん、こんにちは。日本語教師の南明世です。現在、札幌市にある北海学園大学で日本語学を教えています。専門は日本語文法で、特に複合動詞について中国語と対照し、その違いを明らかにすることで、学習者(特に中国語を母語とする日本語学習者)にとって分かりやすい日本語の文法記述を目指して研究をしています。  私はこの仕事に就く前、大学院の博士後期課程在学中に、2016年3月から2018年1月までの約2年間、中国・広東省の広州市にある広東外語外貿大学南国商学院で日本語教師として働いていました。  この大学で日本語ネイティブ教師である私に求められたのは、主に学生のアウトプット能力を高めることでした。具体的には会話や作文などの授業や、スピーチ大会に向けた指導です。今回は会話と作文の授業、およびスピーチ大会に向けた指導の中で、私が特に大切にしてきた学生のアウトプットの機会を増やす工夫についてお話ししたいと思います。話の流れは次の通りです。
  1. 会話の授業の工夫
  2. 日本文化を意識した会話指導
  3. 作文の授業の工夫
  4. ピア・レスポンスによる文法指導
  5. スピーチ大会に向けての指導

  • 書いた人:南 明世中国語話者のための日本語教育研究会
  • 北海学園大学人文学部講師。専門は日本語学・日本語教育。中国滞在歴は学部生の時に語学留学で1年、教員として2年。
  • 著作:「行為の過程からみる失敗を表す複合動詞「V1-そびれる」「V1-そこなう」「V1-逃す」「V1-忘れる」の違いについて」『中国語話者のための日本語教育』第12号, pp.64-78, 中国語話者のための日本語教育研究会