Gemini 2.5 pro でやった結果です。参考資料もGeminiが出したもの。結果のみでチェックはしていません。スプレッドシートはダウンロードできますので、さらなる調査のたたき台として使って下さい。
ちなみに言語政策についてその他の文献は、こちらを参照してください。
質問文
国別の在留資格と人権の保証の比較の表を作りたいです。人権を、言論の自由や移動の自由、職業選択の自由、選挙権、その国の公用語を学習できる権利、などいくつかの項目に分けてください。次に、国民、帰化した人の世代による違い、永住的な資格、その他の一般的な在留資格、日本の期限付きの就労系の在留資格、留学、に分けて、それぞれ、完全に保証されていれば、○、微妙なら△、保証されていないなら×にして一覧表にしてください。 国は日本、中国、韓国、ベトナム、インドネシア、ネパール、米、英、仏、独、インド、カナダ、ブラジルを入れてください。もし条件付きで保証されている場合は欄外に註で書いてください。最後に調べるために必要だった記事や論文の短い概要とURLをリストアップしてください。
👉 後で国を追加しました。
| 国 | 権利 | 国民・帰化者 | 永住資格 | 一般的な在留資格 | 期限付き就労 | 留学 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 🇯🇵 日本 | 言論の自由 | ○ | ○ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ○ | × | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | △³ | △³ | △³ | ○ | |
| 🇨🇳 中国 | 言論の自由 | ×⁴ | ×⁴ | ×⁴ | ×⁴ | ×⁴ |
| 移動の自由 | △⁵ | △⁵ | △⁵ | △⁵ | △⁵ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ײ | ײ | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | △ | △ | △ | ○ | |
| 🇰🇷 韓国 | 言論の自由 | ○ | ○ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ○ | × | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | △⁶ | × | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | ○⁷ | ○⁷ | ○⁷ | ○ | |
| 🇻🇳 ベトナム | 言論の自由 | ×⁴ | ×⁴ | ×⁴ | ×⁴ | ×⁴ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | △⁸ | △⁸ | △⁸ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ײ | ײ | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | △ | △ | △ | ○ | |
| 🇮🇩 インドネシア | 言論の自由 | △ | △¹ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ײ | ײ | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | △ | △ | △ | ○ | |
| 🇳🇵 ネパール | 言論の自由 | △ | △¹ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | × | ײ | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | △ | × | × | △ | |
| 🇺🇸 米国 | 言論の自由 | ○ | ○ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ○ | × | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | △⁹ | × | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | △¹⁰ | △¹⁰ | △¹⁰ | △¹⁰ | |
| 🇬🇧 英国 | 言論の自由 | ○ | ○ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ○ | × | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | △¹¹ | △¹¹ | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | △¹¹ | △¹¹ | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | △¹⁰ | △¹⁰ | △¹⁰ | ○ | |
| 🇫🇷 フランス | 言論の自由 | ○ | ○ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ○ | × | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | △¹² | △¹² | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | ○¹³ | ○¹³ | ○¹³ | ○ | |
| 🇩🇪 ドイツ | 言論の自由 | ○ | ○ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ○ | × | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | △¹² | △¹² | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | ○¹³ | ○¹³ | ○¹³ | ○ | |
| 🇮🇳 インド | 言論の自由 | △ | △¹ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ○ | × | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | △ | △ | △ | △ | |
| 🇨🇦 カナダ | 言論の自由 | ○ | ○ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ○ | × | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | ○¹³ | ○¹³ | ○¹³ | ○ | |
| 🇧🇷 ブラジル | 言論の自由 | ○ | ○¹⁴ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ○ | × | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | △ | △ | △ | △ | |
| 🇳🇱 オランダ | 言論の自由 | ○ | ○ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ○ | × | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | △¹⁵ | △¹⁵ | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | ○¹³ | ○¹³ | ○¹³ | ○ | |
| 🇩🇰 デンマーク | 言論の自由 | ○ | ○ | △¹ | △¹ | △¹ |
| 移動の自由 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
| 職業選択の自由 | ○ | ○ | × | ײ | × | |
| 国政選挙 | ○ | × | × | × | × | |
| 地方選挙 | ○ | △¹⁶ | △¹⁶ | × | × | |
| 公用語学習の権利 | ○ | ○¹³ | ○¹³ | ○¹³ | ○ |
- 言論の自由 (△): 多くの民主主義国では憲法上、外国人にも言論の自由が保障されます。しかし、政府批判などが在留資格の更新に不利に働く可能性は否定できず、事実上の制約となりうるため「△」としました。
- 職業選択の自由 (×): 永住資格を持たない外国人の就労は、特定の職種や雇用主に限定された在留資格(ビザ)に基づいています。そのため、国民や永住者のような自由な職業選択は認められていません。
- 公用語学習の権利 (日本・△): 権利として法的に定められているわけではありませんが、地方自治体や国際交流協会などが運営する公的な日本語教室が多数存在し、安価または無料で参加できるため「△」としました。
- 言論の自由 (中国・ベトナム・×): 政府、党、または体制への批判は厳しく制限されており、これは自国民だけでなく外国人にも適用されます。
- 移動の自由 (中国・△): 国内旅行は比較的自由ですが、チベットや新疆ウイグル自治区など、特定の地域へは外国人の立ち入りが制限・管理されています。また、居住登録制度が存在します。
- 地方選挙 (韓国・△): 永住資格(F-5ビザ)を取得してから3年が経過した満19歳以上の外国人は、地方選挙(市長、知事、教育監など)の選挙権を持ちます。
- 公用語学習の権利 (韓国・○): 社会統合プログラム(KIIP)を通じて、永住権や国籍取得を目指す外国人に韓国語や韓国文化の教育が体系的かつ無料で提供されています。
- 移動の自由 (ベトナム・△): 居住地の登録義務があり、外国人労働者の管理は厳格です。理論上は国内移動が可能ですが、実質的には滞在許可に紐づく活動範囲に制限される場合があります。
- 地方選挙 (米国・△): 連邦レベルでは投票できませんが、一部の市や町(メリーランド州、バーモント州の一部など)では、条例によって国籍を問わず住民に地方選挙での選挙権を認めるケースがあります。
- 公用語学習の権利 (米・英など・△): 「権利」として法制化されているわけではありませんが、公的機関やNGOによる移民向け英語教育プログラムが広く提供されています。
- 国政・地方選挙 (英国・△): イギリスに合法的に居住する英連邦(コモンウェルス)市民やアイルランド市民は、永住・一般在留資格を問わず、国政選挙(総選挙)を含むほとんどの選挙で投票権を持ちます。それ以外の国籍の外国人には選挙権はありません。
- 地方選挙 (仏・独など・△): フランスやドイツに合法的に居住するEU加盟国の市民は、永住・一般在留資格を問わず、欧州議会選挙および地方選挙で投票する権利があります。国政選挙の選挙権や、EU域外国民の選挙権はありません。
- 公用語学習の権利 (仏・独・加・蘭・丁など・○): フランス、ドイツ、カナダ、オランダ、デンマークなど多くの国では、移民の社会統合政策の重要な柱として、政府が資金を提供する公的な言語教育プログラムが整備されており、受講が義務または強く推奨されています。
- 言論の自由 (ブラジル・○): ブラジル憲法第5条は、ブラジル人と「居住する外国人」に対し、生命、自由、平等、安全、財産に関する権利の不可侵性を等しく保障すると明記しています。
- 地方選挙 (オランダ・△): EU市民は居住と同時に、EU以外の市民は合法的に5年間居住した後に、地方選挙の選挙権および被選挙権が与えられます。
- 地方選挙 (デンマーク・△): EU市民、北欧理事会加盟国(アイスランド、ノルウェー)市民は居住と同時に、それ以外の国の市民は4年間合法的に居住した後に、地方選挙および地域選挙の選挙権が与えられます。
Google スプレッドシートのURLは以下です。著作権を所有しているかは微妙ですが、ライセンスは一応、CCBYにしておきます。自由にダウンロードしてください。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/11-1fQYjHH894lbLO-CqizGU78RA_z7AJGESKdAzfTqQ/edit?usp=sharing
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参考文献・資料
以下は、この表を作成するにあたり参照した情報源の概要です。
各国政府の移民・入国管理当局の公式サイト (カナダ、英国、米国、日本など)
概要: 在留資格の種類、それぞれの資格で許可される活動(就労、就学など)、永住権や市民権の申請要件に関する一次情報を提供。権利や義務について最も正確な情報源。
URL例: https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship.html
Elections in South Korea – Wikipedia
概要: 韓国の選挙制度に関する解説。特に、永住資格を持つ外国人が3年の居住を経て地方選挙権を持つという特筆すべき点について記載されている。
URL: https://en.wikipedia.org/wiki/Elections_in_South_Korea
Non-citizen suffrage in the United States – Wikipedia
概要: 米国における非市民の選挙権の歴史と現状をまとめたページ。連邦レベルでの禁止と、一部の地方自治体レベルでの許可という複雑な状況を解説している。
URL: https://en.wikipedia.org/wiki/Non-citizen_suffrage_in_the_United_States
Immigration to Brazil – Wikipedia
概要: ブラジルへの移民に関する情報。特に、ブラジル憲法が居住する外国人に国民とほぼ同等の基本的権利を保障している点について言及がある。
URL: https://en.wikipedia.org/wiki/Immigration_to_Brazil
JETRO(日本貿易振興機構)- 「国・地域別に見る」
概要: 各国の投資環境に関する情報の一部として、外国人就業規制や在留許可制度についての実務的な解説が掲載されている。特にアジア諸国の情報が豊富。
URL: https://www.jetro.go.jp/world.html
Human Rights Watch / Amnesty International 各国レポート
概要: 各国の人権状況に関する年次報告書。法律上の規定だけでなく、言論の自由や移動の自由が実際にどのように運用・制限されているかについての実態を知る上で重要な情報源。
URL例: https://www.hrw.org/
最近は永住や帰化などの要件は厳しくするという傾向があります。
英 2025年 永住の要件の厳格化
Why Labour is tightening UK immigration rules – and what it means for migrants and employers | Immigration and asylum | The Guardian https://www.theguardian.com/uk-news/2025/may/11/will-labours-immigration-changes-make-a-clean-break
米 2019年に生活基盤に対する要件の厳格化が行われる
Public charge rule – Wikipedia https://en.wikipedia.org/wiki/Public_charge_rule
仏 2023年 出生地主義の要件厳格化
Factbox-French immigration bill tightens welfare benefits for foreigners https://www.aol.com/factbox-french-immigration-bill-tightens-172800224.html
その他の欧州の国々も厳格化の流れ
- スウェーデンでは、帰化に必要な居住年数を「5年」から「8年」へ延長する提案が進行中で、申請の一時停止措置もありました。
- フィンランドも8年への延長。
- デンマークでは申請手数料の大幅増(約50%)、さらには「反民主主義的思想」への審査も調査中。
- オランダやイギリスも10年への引き上げを検討中という報道があります
欧州の市民権規則の変更が外国人居住者に与える影響 https://www.thelocal.com/20250617/how-alarmed-should-we-be-about-europes-tightening-citizenship-rules
永住権の剥奪要件
これも日本は最近厳格化され、話題になりました。他国ではどうなのかを調べてみました。
| 国名 | 剥奪・失効の主な要件(抜粋) | 長期不在の目安 |
|---|---|---|
| 日本 | 虚偽申請/重大犯罪/再入国許可なしの出国/各種報告義務・納税義務違反 | (再入国許可なしで出国→失効) |
| アメリカ | 重大犯罪や移民法違反/虚偽申請/放棄(I-407提出等) | (個別判断;放棄・違反で喪失) |
| カナダ | 虚偽申請/安全保障・重大犯罪/居住義務違反(5年で730日未満在住) | 不在が多く730日未満なら喪失 |
| イギリス(ILR/settled) | 虚偽申請/重大犯罪・公共の秩序/帰化要件不充足 | 2年連続国外(EUSSは5年) |
| ドイツ(Niederlassungserlaubnis) | 虚偽申請/退去処分相当/公共の安全 | 原則6か月超の出国で失効(許可例外あり) |
| フランス(10年カード) | 虚偽申請/公共の秩序 | 3年連続の国外で失効 |
| オランダ(IND・通常PR) | 虚偽申請/公共の秩序/主たる居住喪失 | 12か月のうち通算6か月以上国外(正当理由なし)で喪失 |
| スウェーデン | 虚偽申請/居住実体喪失(他国へ本拠移転など) | 原則「もはや居住していない」と判断で取消(概ね2年目安の案内あり) |
| デンマーク | 虚偽申請/重大犯罪/公共の秩序/居住喪失 | 12か月連続の国外で自動失効(条件により6か月) |
| スペイン(長期居住/EU長期) | 虚偽申請/退去相当/他国で長期居住取得 | EU域外12か月連続不在で喪失(EU長期は最大6年不在で喪失も) |
| イタリア(EU長期) | 虚偽申請/退去相当/公共の秩序 | EU域外12か月連続不在, もしくはイタリア国外6年以上で喪失 |
| シンガポール(PR) | 虚偽申請/国家安全/REP失効でPRも失効 | REP(通常5年)なしで出国・海外滞在→失効 |
| UAE(一般在留/PR相当なし) | 在留ビザ取消・失効/スポンサー取消/規定不在超過 | 6か月超の国外で在留ビザ原則失効 |
| ニュージーランド | 虚偽申請/重大犯罪/キャラクター要件 | (PRVは無期限だが虚偽・違反で取消あり) |
| 中国(永住居留) | 要件不充足・違反/公共の秩序 | (在留要件・実体居住を満たさない場合に取消の可能性) |