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リレー連載 中国語話者のための日本語教育 00回 連載について

 

00回 連載について

 皆さん、こんにちは。日本語教師の杉村泰です。現在、私は名古屋大学で日本語教師や日本語研究者を目指す大学院生に日本語文法を教えるとともに、「中国語話者のための日本語教育研究会」で中国語話者に対する理想的な日本語教育を追求しています。

 私は1996年の4月から2年間、中国の北京第二外国語学院で日本語を教えていました。この頃の中国の大学進学率は10%ほどで、一部のエリートしか進学できない時代でした。大学生は毎朝早起きをして教科書の日本語を暗唱し、授業中は分厚い日中辞典を片手に単語や文法項目を丸暗記していくというスタイルでした。携帯電話やインターネットはほとんど普及しておらず、日本語の教材も今ほど多くはありませんでした。しかし、日本語が上手になれば日系企業に就職して高い給料がもらえるという達成動機が高く、日本語能力試験1級合格を目指すのが普通でした。

 ところが、今や中国の大学進学率は格段に上昇し(2023年で中国は57.8%、日本は57.7%)、必ずしも一部のエリートだけのものではなくなりました。朝早起きして教科書を暗唱する学生はめっきり少なくなり、日本語能力試験のN2に合格するのもやっとという学生が大半を占める大学も多数あります。そのため、これまでのようなN1合格を目的とした学生だけでなく、N2合格を目的とした学生のための教授法を開発することが重要になっています。

 現在中国における日本語学習者は105万人を超えると言われています。しかし、大学では大学進学率の上昇に従い一旦は学習者が増えましたが、最近は少し減少気味にあり、日本語学科が閉鎖されるところも出ています。一方、高等学校では日本語選択者が飛躍的に増えています。これは中国の大学入試(高考)で英語の苦手な受験生が、英語の代わりに日本語で受験しようとするためです。そのため、高校生のための日本語教育の研究が必要になってきています。

 現在、中国は日本以上にデジタル化が進み、学生は紙の辞書はもちろん、電子辞書さえ持っていないのが普通です。スマホ一つで辞書検索や翻訳ができ、インターネットで様々な日本語教材が見られ、遠くにいる人と気軽にオンライン会議ができる時代です。また、コーパス(電子化された言語資料)の普及によって、日本語教師や日本語学習者が、自分で手軽に日本語の使用傾向を調べることができるようになりました。私は従来の教科書丸暗記型の教育も必ずしも悪くないと思いますが、今後こうした技術を利用したより効果的な日本語教育の開発をしていきたいと思っています。

 この連載では、「中国語話者のための日本語教育研究会」の会員もしくは関係者が、日頃の日本語教育の体験や日本語研究の成果をもとに、日本語教育の最前線の話題を紹介し、各分野の新しい成果や進展について論じます。そして変化し続ける日本語教育の需要に対して、どのように対応していけばよいかを考えていきたいと思います。

 それでは、これからどうぞよろしくお願いします。

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关于本系列讲座

  大家好。我是日语教师杉村泰(Sugimura Yasushi)。目前,我在名古屋大学面向将来希望成为日语教师或研究学者的硕士生和博士生教日语语法。同时,我也在“汉语母语学习者日语教育研究会”中致力于为汉语母语者从事日语教育时提供理想的日语教育方法与指导。

  从1996年4月起,我在中国的北京第二外国语学院教授了两年日语。当时,中国的大学入学率大约只有10%,只有少数精英学生能够考上大学。那时的大学生们每天都要早起死记硬背教科书上的日语课文,上课时还要一边翻着厚厚的日汉词典,一边背诵单词和语法。那时,手机和互联网还没有普及,日语教材也不像现在这么多。然而,为了能够在日企就职并获得高薪,学生们学习日语的积极性很高,他们普遍以通过日语能力考试N1为目标。

  但如今,中国的大学升学率大幅提高(2023年中国为57.8%,日本为57.7%),上大学也不再是极少数精英学生们的专利。但是,每天早起背诵教科书课文的学生显著减少,许多大学的大多数学生到大学毕业也只能勉强通过日语能力考试N2。因此,要除了需要像过去那样针对以通过N1为目标的学生制定教学方法外,还需要要针对以通过N2为目标的学生制定相应的教学方法。

  据估计,目前中国的日语学习者已经超过105万人。然而,虽然大学生人数曾经随着大学升学率的提高而使大学中的日语学习者数量不断增加,但最近这一趋势却出现了放缓,甚至有些大学的日语系已经关闭。与此同时,选择在高中阶段学习日语的人数却急剧增加。这一现象主要是因为在中国大学入学考试(高考)中英语成绩不佳的学生,试图选择用日语代替英语参加考试。因此,针对高中生的日语教育研究也变得尤为重要,亟需进行深入的探讨和研究以适应不断变化的教育需求。

  如今,中国的数字化水平已经超过日本,在这样的背景下,学生们几乎不使用纸质词典,甚至电子词典的使用也变得不常见。我们生活在一个只通过一部智能手机,就能进行词典搜索和翻译,在互联网上轻松查看各种日语资料和教材,并且还能便捷地与远方的人进行在线会议。此外,随着语料库(电子化语言资源)的普及,使得日语教师和日语学习者可以更加高效地分析和把握日语的使用趋势。虽然我认为传统的死记硬背的教育方式并非全无价值,但我希望未来能借助这些先进技术,开发出更加有效日语教学方法。

  在本系列讲座中,“汉语母语学习者日语教育研究会”的专家学者及相关人员将基于自身在日语教育教学实践中的丰富经验和日语研究成果,介绍日语教育的前沿话题,分享该领域的创新成果与进展,并探讨如何应对不断变化的日语教学需求。

  敬请期待。

(中国語訳:郝文文・名古屋大学大学院生)

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關於本系列講座

  大家好。我是日語教師杉村泰(Sugimura Yasushi)。目前,我在名古屋大學面向將來希望成為日語教師或研究學者的碩士生和博士生教日語語法。同時,我也在“漢語母語学習者日語教育研究會”中致力於為漢語母語者從事日語教育時提供理想的日語教育方法與指導。

  從1996年4月起,我在中國的北京第二外國語學院教授了兩年日語。當時,中國的大學入學率大約只有10%,只有少數精英學生能夠考上大學。那時的大學生們每天都要早起死記硬背教科書上的日語課文,上課時還要一邊翻著厚厚的日漢辭典,一邊背誦單詞和語法。那時,手機和互聯網還沒有普及,日語教材也不像現在這麼多。然而,為了能夠在日企就職並獲得高薪,學生們學習日語的積極性很高,他們普遍以通過日語能力考試N1為目標。

  但如今,中國的大學升學率大幅提高(2023年中國為57.8%,日本為57.7%),上大學也不再是極少數精英學生們的專利。但是,每天早起背誦教科書課文的學生顯著減少,許多大學的大多數學生到大學畢業也只能勉強通過日語能力考試N2。因此,要除了需要像過去那樣針對以通過N1為目標的學生制定教學方法外,還需要要針對以通過N2為目標的學生制定相應的教學方法。

  據估計,目前中國的日語學習者已經超過105萬人。然而,雖然大學生人數曾經隨著大學升學率的提高而使大學中的日語學習者數量不斷增加,但最近這一趨勢卻出現了放緩,甚至有些大學的日語系已經關閉。與此同時,選擇在高中階段學習日語的人數卻急劇增加。這一現象主要是因為在中國大學入學考試(高考)中英語成績不佳的學生,試圖選擇用日語代替英語參加考試。因此,針對高中生的日語教育研究也變得尤為重要,亟需進行深入的探討和研究以適應不斷變化的教育需求。

  如今,中國的數字化水平已經超過日本,在這樣的背景下,學生們幾乎不使用紙本辭典,甚至電子辭典的使用也變得不常見。我們生活在一個只通過一部智能手機,就能進行辭典搜索和翻譯,在互聯網上輕鬆查看各種日語資料和教材,並且還能便捷地與遠方的人進行在線會議。此外,隨著語料庫(電子化語言資源)的普及,使得日語教師和日語學習者可以更加高效地分析和把握日語的使用趨勢。雖然我認為傳統的死記硬背的教育方式並非全無價值,但我希望未來能藉助這些先進技術,開發出更加有效日語教學方法。

  在本系列講座中,“漢語母語学習者日語教育研究會”的專家學者及相關人員將基於自身在日語教育教學實踐中的豐富經驗和日語研究成果,介紹日語教育的前沿話題,分享該領域的創新成果與進展,並探討如何應對不斷變化的日語教學需求。

  敬請期待。

(中国語訳:郝文文・名古屋大学大学院生)

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