2003年04月


 
04/01

今週から東京は、桜の季節。

桜は育てるのが難しい木だったが、染井吉野(そめいよしの)という 品種が作られてから、一気に全国に広がった。
その後も品種改良が進み、最近では、いろいろな種類の桜を全国で 見る事ができる。

桜の寿命は、はっきりしない。

長いもので、500年くらいのものもあるが普通は50年と言われている。

桜は名所と言われる公園の他、学校にも必ずある。 日本の学校は4月に始まるため、ちょうど3月の終りから4月の始めに 咲き始める桜は、時には終りの象徴であり、始まりの象徴でもある。
入学式といえば、桜、という印象を持っている人は多い。

 


 
04/02

染井吉野ばかりが、街にあふれているのを嘆く人もいる。

「あれは工芸品(こうげいひん)だよ」と、批評家(ひひょうか)の 小林 秀雄(こばやし ひでお)は、言ったそうだ。

いわゆる野生の桜は、山桜と呼ばれて愛された。 少し赤味があり、染井吉野よりも、ひとつひとつの花の輪郭が はっきりとしている。
山桜は、増やすのが難しいそうだ。

枝を選んで、他の所に移し変える「さし木」の技術はほとんど 使えない。

日本の山林は、植林が進み、80%は、成長の早い、針葉樹林 (しんよう じゅりん)ばかりとなっている。 今、残っている山桜は、奇跡に等しい。

 


 
04/03

もちろん、桜に興味がない人々もいる。

一年で一週間しか咲かないのに、木は大きい。 土地の人々に愛されてしまったために、切るに切られず、持ち主は 困っている話などは、よく聞く。

私が使っている駐車場にも、大きな桜があり、そのために車3台分の スペースが割かれている。 月21000円の損失だ。

桜は、かつては、愛国心の象徴として、その短い命を特攻隊 (とっこうたい)に例えられたこともあった。 そのこともあって、ナショナリズムと結び付け、嫌う人々もいる。

まあ、いろいろあるけれども、桜はいいですね。
雨が降ってもいい。
夜もいい。満開でも、五分咲きでもいい。
花びらが川に流れていくのもいい。

 


 
04/04

30代の男性の会話

「今年は、桜、早かったね」
「あ、そうだねえ。昨日、雨降ったけど大丈夫だったね」
「うん、ホッとしたよ」
「そういえば、一昨年は、雪が降ったでしょ」
「ああ、そうそう、桜に雪なんて、始めてだったよ」
「あれ、きれいだったねえ」
「忘れられないな」
「今朝、見たけど、うちの桜は、散ってなかったよ」
「『うちの桜』って、何」
「ははは、いや、俺の家の近くにある公園の桜ね」
「はは、いいね。『うちの桜』って、近所の人はみんな呼んでるんだろうな」
「多分ね」
「そうするとさ、下手に庭が広いからって、桜は植えると大変かもね」
「ああ、近所の名物になっちゃうとね」
「そうそう、自分の庭の桜なのに、みんなが『うちの桜』ってね」
「娘がアイドル歌手になるようなものかな」

 


 
04/08

それにしても、「情報戦」というのは、何が起こっているか、さっぱり わからない、ということですね。

今回のアメリカ軍の作戦を考えた人物は、中国の哲人(てつじん) 孫子(そんし)の本にアイデアを得たと語ったそうだ。

「拠(よ)らしむべし、知らしむべからず」という言葉は同じく 中国の古い哲人、孔子(こうし)によるもので、日本でも政治の 世界でよく使われる。

元々は、「人々を従わせることは、できるが、その理由を理解させるのは 難しい」という意味だったが、今では、「理由など説明しなくとも、ただ 従わせることができれば、それでいい」と解釈され、説明責任を 果たさない政治家を批判するときに使われる。

孫子も孔子も、まさか、2000年以上も後に、こんな解釈が現れるとは 想像もしなかったことだろう。

 


 
04/09

アメリカのテレビ局を見る時には、ジャーナリストの世代に注目している。

アメリカでは、30代後半でないと、前回の湾岸戦争をジャーナリストとして経験 していない。
また、50才以上でないと、ベトナム戦争を経験していない。

例えば、両方の戦争を記者として過してきたABCのテッドコッペル氏 のレポートは、迫力があり、ジャーナリストとして、譲れない一線を きちんと守っているように感じる。

その他にも、何かしら言外に微妙なニュアンスを伝えようとしている 記者も大勢いる。 アメリカのメディアは、どうも、ここ10年でひどいことになっている という話は、よく聞くが、検証報道には、定評がある。
そこに期待するしかないのかもしれない。

 


 
04/10

桜が咲いている期間は、一年のうち一週間ぐらいだが、ずっと晴れている ことは、めったにない。

花冷(はなび)え、とか花曇(はなぐも)り、花吹雪(はなふぶき) などと言って、雨になったり強風(きょうふう)になったりする。

花見の時期は人が多いので、夜に見に行く人達がいる。 夜桜(よざくら)を見ながら飲む酒は格別だという。

花が散ると、葉桜(はざくら)と呼ばれる。 「あの公園は、もう葉桜だよ」と言ったりする。 この葉桜が好きな人もいる。

正直言って、桜は、花が散ってしまったら、後の日々は、地味な 普通の木だ。
通りかかっても気がつかない。

一週間、人を楽しませるだけで、これだけ大事にされる木もないかも しれない。

 


 
04/11

日本の野球の第一人者である松井(まつい)が、アメリカのメジャーリーグ に移ったことは、衝撃的なことだった。
先日、彼は、ニューヨークでのデビュー戦で、大活躍した。

「松井(まつい)すごかったねえ」
「そうねえ、あんな場面で、打つなんて」
「その後がよかった」
「『後』って?」
「ホームランの後」
「へえ、そうだっけ?」
「走り方とか、表情とか」
「ああ、ニコリともしなかったね」
「そう、自然な表情だった」
「そうね」
「ベンチに帰ってからもよかった」
「そう」
「ヘルメットを取って、観客に挨拶したでしょ」
「うんうん」
「あれもね、自然で、何と言うか、、、優雅だった」
「ああ、そうそう、『優雅』ってかんじだった」
「やっぱりね、超一流の人が持っている優雅さ、ていうのは世界共通なんだよ」
「なるほどね」

 


 
04/22

ここ10年で最も出世した言葉は「たちあげる」だ。

元々、パソコンを起動(きどう)するのに使われるようになったのだが
その後、新しく会社を作る時に「新会社を立ち上げる」というように 使われるようになった。

ついに先日、日本の外務大臣(がいむだいじん)は 「早くイラクに新しい政権(せいけん)をたちあげることが必要」 というコメントを発表した。

コンピューターの出現で新しく生まれた言葉は多い。
また、「インストール」のように、未だに適当な訳語(やくご)が 見当たらないものもある。

パソコンをたちあげるのは、ボタンを押すだけだし、会社をたちあげるのに 必要なのは、お金だけだ。 イラクに新しい政権がうまれるのに何年かかるだろうか。

 


 
04/23

4月は意外に雨の日が多い。

桜並木も花が散ると、若葉の色が冴えて、晴れた日は気持ちがいいのだが 少し残念だ。

街では新入学の小学生が、横断歩道を手を挙げて渡っている。 先生に言われたとおりに、やや緊張した面持ちでジッとドライバーを 睨むので、車は止まらざるを得ない。

小学校の新入生は、黄色だ。 帽子も黄色。
ランドセルという小学生用のかばんも黄色のカバーが 付けられている。

多分、安全のために目立ちやすい色ということで 使われているのだろう。

 


 
04/24

車好きにも、いろいろと種類があるが、改造好きの人々はその中でも 主流派だ。

さらに、細かく分かれる。

車の性能を高めるのを信条とする、純粋な改造好き。
高くても、新しいガソリンは、一度は試してみる。

「カワイイ」シールやぬいぐるみで飾り、窓には花柄の枠をつける ファンシー派。女性に多い。

大きなスピーカーを積み、リズムに合わせて車体を上下させる 機能を搭載した音楽派。

ベッドを入れ、お湯をわかせるようにし、テレビとビデオと冷蔵庫 を使う。
もちろん、発電機を積む キャンピング派。

不景気でもこのような部品を売る会社は儲っているそうだ。

 


 
04/24

現代というのは、大人として生きていくために兵器の知識まで 必要なようだ。

うんざりだが仕方がない。

クラスター爆弾というのは、空中で細かく砕かれ、広い地域に 飛び散る。
1回の使用で数百の爆弾が飛散(ひさん)して、そのうち約10%が 不発弾として残る。 これが対人地雷(じらい)となって、今もアフガニスタンの市民を 苦しめている。

資料 (英語と日本語)
http://cursor.org/stories/abovethelaw.htm

 

劣化ウラン弾 というのは、核廃棄物を利用した放射能兵器で、 1991年の湾岸戦争(gulf war)で、米軍によって始めて使われ 被弾した地域は汚染され、 その地に足を踏み入れた米軍兵士が 後遺症によって白血病や皮膚ガンになり多数、亡くなった。 生殖作用にも影響を与えるそうで、イラク南部では先天的に 異常をもった子供の数が3-4倍になったそうだ。

資料 (英語です)
http://www.chugoku-np.co.jp/abom/uran/index_e.html

さて、この2つの兵器は、今回も米軍は、使用したことを認めている。

 


 
04/26

来週からゴールデンウイーク。
ただ、今年は、イラク戦争やSARSの ニュースの影響もあってか、海外旅行に出かける人は少ないそうだ。

20代後半の男女の会話

「今年のゴールデンウイークはパッとしないね」
「連休がないからなあ」
「そうね、会社によっては、全部休みのところもあるらしいけど」
「予定はあるの?」
「ぜんぜん」
「ああ、そう、私も。今年はスーパーなんかが混みそうね」
「ああ、近所にでかける人が多いからね」
「そういえば、オレ、野球の試合があるよ」
「へえ、河川敷(かせんじき)とかで?」
「そうそう、川崎のね。偶然、1日取れたから、『やろう』ということになって」
「いつ?」
「5日だったかな」
「私、見に行っていい」
「ああ、いいよ。でも朝の7時だよ」
「近いから、車で行くわよ」
「オッケー」

 



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