日本語教師ユニオン試案

このページについて

私は日本語教育業界の一步外にいる人間ですが、日本語教師は仕事の環境について何か提言するような組織があったほうがいいんじゃないか?ということは以前から考えていました。「ユニオン」と言っても、訴訟ありきみたいなものではなく、まずは、一般の方に国内の日本語教育事情を知ってもらうことと、業界への提言をネットを通じてやっていくというイメージです。

名称はともかく、非常勤が多く、現状のままでかまわないという人達が多い業界ですから、参加しやすいように、匿名でも参加できるネットのコミュニティをベースに、ネットでできる楽しそうなことをやりましょう。ということがいいのではと思います。

もちろん、その先では、現在、あまりに力のない日本語教師の具体的な地位向上もめざすわけですが、経営者や業界団体に直接ものを言うのではなく「一般の人ごしに」やる。ネットでまず現状をわかりやすく説明したうえで、こうすべきだと考えると発信する。一般の人に「なるほどこれは日本語教師の言い分が正しい」と説得できるロジックと説明する力が大事になってきますが、まずは日本語教育とは関係のない人を味方につけることから始めるほうが早道だと思います。ネットはそのための大きな武器になるはずです。

私は、1999年から2013年あたりまで、ネット上で、日本語教師だけの小さな組織(多い時で20名程度。交流目的ではなく、フリーランスの教師が仕事の依頼を受け、戦略を練り、ルールを作り、というカンジでした)を運営してきたのでオンラインでやるノウハウもちょっとあります。決してうまく行ったわけでもないですし、ここに書いたことは、成功例ではなく試行錯誤のひとつ、サンプルとしてお考えください。

 


 

この試案は、じっくり練ったものではなくブレストレベルのものです。思いついたことを「ああ、あれとか」「これも書いておいたほうが」とズラズラと書いて、あとは勝手にどうぞ、というものです。あまりまとまった文章ではありません。

中身はすべて改変、二次創作自由のフリー素材だと思って活用してください。「部品取り」用のジャンクとして使って下さい。引用の際も著作権もCCです。読んでないフリして全部自分で考えたことにしてもOKです。もちろん「あそこのあった記事を基にやってみようと思うんだけど」と引用、活用してくださっても結構です。

私は、特に日本語学校周辺とは基本的に関係のない仕事をしてましたし、今後もそうです。現在は日本語教師ではありませんし、出版の仕事でかなり忙しい日々を送ってます。ユニオン作りに具体的に関わるつもりはまったくありません。これを書いただけで終了です。間違いのご指摘いただくのはありがたいですし修正にも応じますが、細かいご質問などへの対応は難しいです。後は当事者の(できれば若い)教師の方々がやるべきことだと考えています。すぐに何かが変わるとは思えませんが、できることから始めて細々とでも続けていけば、10年後、20年後に「あの時ユニオンができてよかった」と感謝されるようなものになるはずです。

こういうことは思いつく人は多くても、これまで「難しそう」「できないんじゃないの」と考える人が多かったと思います。具体的にどうやるかまで行かなかった。でもネットを上手に使えば、安く簡単にできるはずです。

5人集まれば始められると思います。100人になれば関係者は無視はできなくなり、300人になれば影響力を持ち始めることができるはずです。


 非常勤講師の組合はあります。先日も早稲田大学の日本語教師の雇い止めで名前が出ていました。民間の、しかも日本語学校の非常勤までサポートしてくれるかはわかりませんが、訴訟も視野にということなら選択肢のひとつかもしれません。

 ユニオンできるまで待てないという方もいると思います。いちお基本的な情報と窓口的なものの一覧も。
労働基準法(昭和二十二年四月七日法律第四十九号)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO049.html
労働基準法に関するQ&A 厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/faq/faq_kijyunhou.html
全国の労働基準監督署の所在地
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/location.html
労働基準関係情報メール窓口(匿名での申し立てができる)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/mail_madoguchi.html
東京都労働相談情報センター
http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/soudan-c/center/
弁護士ドットコム 相談
https://www.bengo4.com/
連合 労働相談
http://www.jtuc-rengo.or.jp/soudan/index.html
全労連 ホットライン
http://www.zenroren.gr.jp/jp/soudan/
個別指導塾ユニオン
http://kobetsu-union.com/

 


日本語教師ユニオンを作るのは不可能か?


はじめに

 

日本語教師の利益を代表する組織はそのうち必要になる

児童の日本語学習などで「有識者」を集めて会議が行われたり、何か新たな枠組みの提案が行われる時に関連組織団体の代表が呼ばれることがあります。日本語教育では、児童の教育、大学の日本語教育学科、日本語教育学会、民間の日本語学校、その他の行政法人など、が主なところですが、日本語教師の利益を代表する組織団体は呼ばれることはありません。

これは、不要だからではなく存在しないからです。おそらく国も全ての関係者からヒヤリングを行って決めたということにしたいわけですし、多分、もう少し日本語教育の規模が大きくなってきたら、政府系の組織から内々に呼びかけがあって日本語教師の利益を代表する組織が作られるかもしれません。(結構ある話です。そうやって作られた組織がよく知らない人を代表として派遣して「今後も日本語教師の職場改善のために努力する」みたいな文言を盛り込みました、はい調整済み、という建前のために使われてしまう、というのもよくある話です)

この審議会に呼ばれるような組織を目ざすのもひとつの道かもしれません。ただ、まずネットを使って面白いことを自由にやることから始める、日本語教師の参加人数が増えることで、結果として力をもち発言権も持てるようになる、というネット経由の道をめざすのはどうでしょうか?というのが、この記事の提案です。

日本語教師は、集めるのもまとめるのも難しい

90年代前半、ネットの前のパソコン通信の時代、ニフティーサーブにNihongo-forumというものがありました。時々覗いていましたが、基本、読む人ばかりで、時々「こういうことやりませんか?」と呼びかけてもパッとしないまま終わる、他のフォーラム、例えばオーディオや映画のフォーラムのように、アイデアやノウハウを持ち寄って盛り上がる、結果、膨大なデータベースになっていくというノリは皆無でした。

その後、大きな組合組織に加入する人もチラホラいたりと、組合的な動きも少しありましたが、非正規のままでよいという人が多いせいか(従来の組合は基本、非正規から正規雇用に、という主張が軸でなかなか非正規の待遇そのものに焦点をあててはくれなかった。最近少し変わってきましたが)ほとんど目立ちませんでした。

日本語教師のコミュニティーはFBなどにもありますが、真剣に仕事としての環境を考えよう、変えていこうというものはありません。日本語教師は、日本国内だと35000人前後で非常勤、ボランティアの比率が9割近くという現状で、非常勤のままでもいいと考える人が多い、仕事の環境はひどいものですがその分ハードルは低く日本語教師希望者は絶えません。結果、長く買い手市場が続いてきました。

そのうえ契約形態があいまいで、雇用者が圧倒的に強い立場。学期の単位である三ヶ月ごとにコマ数を減らされたら終わり。職場で待遇に関して不満を漏らそうものなら、あっという間にいずらくなる、という話を(もう20年以上前から、つい最近も)よく聞きます。仕事の環境の改善を求めて集まって何かをするというのは、それが知られたらアウトという環境下では、これまでなかなか難しかったように思います。

ただ、今後、国内での日本語学習のニーズは確実に増えますし、日本語教育の重要性は高まるはずです。2015年以降、日本語教師の需要も増えています。これから5年、10年は、日本語教師が仕事として認知されるか、職業として独立できるかの最後のチャンスではないかという気がします。仕事として選択し、長く続けていこうというプロ志向の教師が必要であり、そのための環境整備が大事なのだと、きちんと存在感を示しておくべきです。

おそらく今後、日本語教師が働く場所は多様化していきます。民間の日本語学校や大学だけでなく、企業、事業所が直接日本語教師を雇うケースも増えるはずです。今後10年で倍増(10倍くらいとも言われてます)するであろう技能実習生やEPAで来日した人達が国内で日本語の研修をする必要があるのは明らかです。日本語学校の職場環境だけで考えるのではなく、すべての環境で最低限、こうなければならない、という職業としての日本語教師のあり方を提示することが必要です。

ネットなら匿名性を確保しながら集まって何かをやることができます。組合的な組織というよりも、まずは最低限、職業としての日本語教師の確立あたりを目標に、ネットをベースに、会員の匿名性を対外的にだけでなく、会員間でも守るような形をとり、組織の総意として議決して提案していくことから始めるのはどうでしょうか?

目的を絞る

組合的な組織の敷居が高くなるのは訴訟ありきであったり、あまり関係のない「あれもこれも」やってしまうということにあると思います。明確な目的を作り、それに絞る。妙な「仲間意識」も不要です。必要なことだけやる。ネットで合理化できるものは徹底的に合理化する。クールにやる。

まずはすべての日本語教師にとっても納得がいき、業界以外の人も妥当だとアピールできるラインから始める。組織の基本的な目標に沿わないことはやらない。仕事を分担し、目的を最初にはっきりさせ、文章でルール化する。ちゃんと罰則も作りフェアに運営する。運営スタッフは必要ですがなるべく固定化させない。負担が大きい人には報酬を設定する、という方向で、とりあえずは、、、

・日本語教師の現状を一般の人に知ってもらう。(Wikiの充実)
・日本語教師の専門性を一般の人に知ってもらう。(日本語教育関連の日本語関連のコラムなどでアピール)
・日本語学校はこうあるべき、という提案。(「日本語学校格付け」を学習者向けに多言語で公開)
・日本語教師養成講座の健全化(比較ページを受講者予備軍に向けて整理、評価、公開)
・社会貢献(一般の人の認知、評価を得るために必須。教材、素材の無料配布、古い教材の寄付窓口など)
・社会に対していろいろと提言していく(日本語教育関連の政策には日本語教師の立場からきちんと意思表示をする。ブログで提言をする。ここで「なるほど」と一般の人を説得できるかが勝負)

くらいに絞るでいいのではないでしょうか。経営者、業界にもの申すというよりも、ネットで一般の人に日本語教師という仕事の中身や学習者の状況を知ってもらい(例えば技能実習生が受ける日本語教育の質の低さなどはまったく知られてません)味方を増やすことを重視するほうがやり方としては早いと思いますし、やってて楽しいような気がします。楽しくないと続きません。

ネット上には日本語教師志望者向けの広告、ステマサイトが溢れてます。日本語教師の組織が広告ナシのサイトで提供する情報価値はかなり高いはずです。

後述しますが、学校格付けは基本、学習者のためにやるというコンセプトです。多言語化もする。養成講座比較ページは、日本語教師志望者に向けて情報提供という意味でやる。自分達のためにやるのではなく、日本語教育を健全化することは社会にとって大事なことでメリットが大きいことなのだというスタンスが大事です。日本語業界の外にいる人達にわかりやすく役に立つ情報を提供する。その人達の信頼を得て、味方にすることも大きな目的です。

オープンに、外に向けて情報を発信することは、自分達を守ることにつながります。オープンにやれることも、ネットでやっていくメリットです。打ち合わせ、会議は内々にSNSや掲示板でやるでいいと思いますが、その他は基本、オープンにできることは、可能な限りオープンにしてやっていく。

多言語化もその一環です。例えば「日本語学校格付け」が海外の学習者にとって大事なサイトになることで発言力も増します。潜在的な学習者、留学生が学校を選ぶ人達が日本語学校を選ぶ際に、あるいは日本語教師志望者達が養成講座を選ぶ際に、5%の人達に影響を与えるだけでも十分なインパクトになるはずです。サイトのコンテンツ力、アクセス数、検索順位がそのまま影響力となり、大きな武器になります。

大方針となる基本的な設立趣旨を決めておく

準備段階で目的をしぼるプロセスで、ハッキリしてくると思います。会員になる場合に最低限、これに賛同してもらわないとダメということ、これは抽象的だけども、個別のことを決める際にも道しるべになるようなもので、シンプルなほうがいいのではと思います。例えば「日本語教師という職業が、若い人の就職先の選択肢のひとつとなるために」とか「日本語教師を一生続けられる仕事にするために」みたいなことでいいのではと思います。

運営方針で混乱したり、議決などで議論がわかれたりという時に、この最初の設立趣旨に立ち返って「これは日本語教師が一生続けられる仕事になるために必要なことだろうか?」と検算できるような大きな理屈があるというのは結構便利なんです。

こういうワンフレーズがひとつ、あとはその下に、会員になる際に同意してもらうものとして、並べるものとしていくつかの項目がある、くらいでいいと思います。(ルールはその下にまたあって、当然、それも会員になる際に同意をもらう)

何人くらいを目標にすべきか?

2016年、国内の日本語教師の数は約35000人。常勤が約4000人、非常勤が約1万人、他はボランティアです。(これはこれから10年で5万人くらいになるかもしれませんが、それはさておき)今は、ネットをアクティブに活用できる人は多く見積もっても500人以下かもしれませんが、2015年前後に若い教師も増えたようですし、将来も見越して、ネットを軸にやっていくでいいと思います。

100人集まれば、関係者は横目でチラリぐらいは見ると思います。これまで日本語教師の待遇改善を主旨に盛り込み、その利益を代表する組織は作られたことがありませんから。

100人なら、年会費一人1000円で、年間予算が10万円、3000円で30万円です。仮に30万なら、サイトの維持費、主催者、サイトメンテ、ブログ、翻訳、SNSの書き手など主要スタッフへの少額の報酬、くらいはできます。きりつめれば弁護士に相談くらいならできそうです。

おそらく300人に近づけば、確実に、最大の日本語教師の組織になります。日本語教師の数35000人のわずか1%程度とはいえ、大きな影響力を持てます。もう業界でも無視できないことになるはずです。例えば政府の政策に関して掲示板で意見書を出た時に、ブログで見解を出せば注目もされる。無視するのは勇気がいる。たとえ意見を取り込まれることがなくてもこちらのコメントに言及せざると得ないところまでいくのが最初のステップでしょうか。そうなると、日本語教師にとっても参加するメリットがハッキリ見えてきますから、より日本語教師の加入は促進されるはずです。

最終的には、日本語教育機関はこの組織が提案した労働条件(最低時給、時間外労働への支払いのルール化など最低限クリアしないとというセンで出して後述する「日本語学校格付け」で項目ごとに評価すればいい)をクリアしていると「認定」されないと教師募集がやりにくい、というところまでいけば成功だと思います。労働組合ではないので、無理な要求をする必要はなく、常識的なセンでやり、ちゃんときちんと実行されているか検証もするだけでかなり前進するはずです。

 

 

会員の資格は?

会員資格は「現職」もしくは「休職中(ただし*年以内に復職前提などと条件つける?)」で、国内の民間の日本語学校勤務の教師だけでなく、資格を持った日本語教師すべて、でいいと思います。当然、大学の留学生別科や海外の機関などで働く日本語教師も。これらすべての教師の利益を考えながら進めていく。資格の有無を要件にすべきかは、議論があるでしょうが、私はとりあえず資格があることを軸にやっていくのが一般にも理解されやすいと思います。

無資格の超ベテラン教師は例外規定で救えると思います。ただし無資格のボランティアは資格を取得した上で「職業として確立させる」という趣旨に賛同すれば加入できる。(有資格でも賛同しない人は加入できないでいいと思います)

会員登録は、まず設立趣旨に賛同し、ルールにも同意をもらう(今後会員で必要だと認められ作られたルールも遵守するという約束も)。組織としてやりたいことを示して協力することを誓う、守秘義務、個人情報漏らさない、というようなこと、あるいは免責事項も了承してもらった上で、名前、住所、住所が確認できるもの、などなどを郵送してもらい、仮パス発行、一ヶ月見学、正式に加入するなら会費を払って登録、というカンジでしょうか。

長い目でじっくり会員を増やしていくなら、数がほしいからと、個人情報無し、会費は免除でどんどんやるより、手順を踏んで確実にやったほうがいいと思います。

また、日本語学校で中堅となってくると、例えば日本語教師養成講座は講師として関わっている人が増えてきます。養成講座なしでは収入の確保は難しいこともわかってきます。養成講座に対して強いことは言えなくなる可能性が高い。しかし業界の構造改革には養成講座の需給のコントロールは不可避です。問題も多い。民間の日本語教育業界において養成講座の問題は避けて通れません。

養成講座に限らず、長く業界にいれば既得権を守る側になる傾向はどうしても出てきます。ただ非常勤講師が7割という実態がある以上は、非常勤の待遇改善重視でやっていくのが全体の労働環境の改善にはつながると思います。もちろんその先には、正規雇用の比率をあげていく(現在は日本語教育振興協会の内規で専任は3割程度でも日本語学校として認められている。この比率をせめて5:5くらいにするのは、いい目標だと思います)ということも視野に入ってくるはずです。

数は重要ですが、場合によっては、すべての日本語教師でとは行かなくなり、袂を分かつかみたいな決断は出てくるかもしれません。社員である専任講師は会員にすべきか?みたいな議論になるかもしれません。それは組織の運営をやっていく中で方向性が決まれば、方針もおのずと決まるのではと思います。

 


 会員登録で書いて貰う個人情報と同じレベルのものは、代表者は公表する必要があると思います。お金も受け取るわけですし。

 仮パスというのは、後述しますが、ウェブ上のオフィス作ってそこにブログを置いたり、掲示板置くなら、という前提です。掲示板でなくSNSでやるなら、見学用サークル的なものを作って、そこに入ってもらう、みたいなことになるんでしょうか?(google+よく知らないので、そのへんは研究してください)


 ただ、100人の組織で、年間30万くらいだと、まだ少ないはずです。法律的なアドバイザーをつけるならなおさら。最初は少ない金額でやっていくしかありませんが、最初に弁護士の一年の顧問料は**円で、その他でこれくらい、主要スタッフへの報酬は本来**円くらいであるべき、これがまかなえる**円を集めるのが最終的な目標というようなコンセンサスは、最初の段階で、つくって、会員の了承をとっておいたほうがいいと思います。最初からお金のことをクリアにしていくのは大事です。

 組織の力が強くなってくれば、日本語教師は、この組織に所属していなくても恩恵は受けることになるはずです。非会員にとっても、なくてはならない存在になってくる。同時に会員でなくてもメリットは享受できるんだからと入会は頭打ちになってくる、みたいなことも起きるようです。
そうなっても、淡々と続けていけばいいと思います。会費を払っている人を会員数、週1のアクセスルールを作るならこのアクセスルールを守っている人をアクティブな会員数として、数字を出して、今どのくらいの規模なのかは把握しつつ進めます。(外部にも会員数は公表したほうがいいと思います。もちろん、正確で正直な数字を)

 


ネットでやるとはどういうことか

ネットで

最初に必要なのは何と言ってもネット関連の知識とスキルです。これまでの日本語教育業界はここが弱い。そこに強くなり、武器として使いこなすしか道はないと思います。ネットは匿名の参加者を増やせるのも大きなメリットです。組織運営上、ネットを活用できるかどうかで運営コストが全然違ってくるはずです。ペーパーを頻繁に郵送したりをやる人を確保するのはかなり大変ですが、PDF置いてダウンロードで済むわけですから。

まず組織の会員になるためには、後述しますが、googleのサービスを使うことが前提となりそうなので、googleのアカウントを取って、基本的な使い方は自分でググってやれる、というのを条件にしたほうがいいと思います。後述しますが、組織内では原則匿名でやるほうがいいので、実名でgoogleアカウントをもっている人は、もうひとつ作る。このくらいはクリアする意志がないと、負担金や議決への参加など、参加意識を継続することは難しいでしょうし。もういいかげんこのくらいは参加条件にしてもいいでしょう。ドメインを取得すればgoogleの法人アカウントもとれます。かなり便利です。

少なくとも運営管理をする人は複数(一人だと負担が大きすぎる)がレンサバを借り、必要なブログなどをインストールし、メンテすることができる知識がないと難しいです。ただし、これはやる気があればググれば得られる知識で、とりあえずレンサバを借りて三ヶ月くらいあれこれと試行錯誤すれば身につきます。レンサバは今、どこもコンパネでボタンひとつでたいていのことができます。計算もプログラミングの知識も不要です。最初から3人くらいが、それに習熟することにして、一緒にサイト作りをやれば大丈夫です。

最初は対外発信用のWordpressくらいで大丈夫だと思います。これも今はどこのレンサバでもボタンひとつでインストールできますし、アップデートもボタンひとつです。
情報集約のための掲示板があったほうがいいかもしれません。ただSNS時代になり掲示板形式のアレコレは衰退気味です。無理に大型掲示板などを使わずに、最初からGoogleDoc やgoogle+でやるほうがいいかもしれません。

google+でクローズドなサークルを作って連絡議論はそこでやるわけです。Goodle+は使ってる人も少ないので逆に便利かもしれません。当分、googleはあきらめずやるようですし。Docでは、共有フォルダを活用します。会員全員、主要スタッフだけという2段階くらいのアクセス制限を作ってフォルダを作り分ければいいと思います。googleのサービスは、使い方もネット上にたくさんあるので、説明の手間も省けますし。

 私もgoogle+使ったことがないので詳しい使い方はわかりません。2015年の末にいろいろリニューアルがあったようで、ネット上の入門ページは参考程度にしかならないかも。ただ、だいたいSNSで使うような機能(一般的な機能に加えて、一対一のメッセージ機能、グループ分け的なもの、公開非公開の設定など)はあるだろうという前提で書いてます。

もちろん、その他の人も、活用すると決まったツールは全員きちんとおぼえる。覚えない人はスタッフを辞めてもらうでいいと思います。苦手だという人のために練習用フォルダ、サークルを作り、とにかく手を動かしてやらせることが大事です。1ヶ月くらいで基本操作ができるようにならないといけないことにして、できなければ、入会保留でいいと思います。SNSやgoogleDocの使い方を覚えるみたいなことは簡単ですし、もうこれらのことは、日本語教師のスキルとしても重要。できないのは能力がないとかスキルが低いというよりやる気がないわけですから。

費用はざっと、ドメインを取り(1000円前後)、レンサバを借りる(年間3000円程度)までで年間4000円程度です。公開用のWordpressと、会員用の知識の共有の場をひとつ、これもブログでいいかもしれません。アクセス制限したところに置く。googleの法人アカでも+1000円です。あとは手間だけです。

安いレンサバではWordpressはコンパネからボタンひとつでインストールできるはずです。FAQ読んで、わからないことはサポートに聞けば、素人でも100%できます。

ネット上での存在感をあげることは、認知度だけでなく、無視できない存在になること、業界以外からの注目を集めることにつながります。これらは、組織の防衛にもなるので、最初の目標は、「日本語教師」でググってトップ表示になること、ではないでしょうか。養成講座や日本語学校のコンテンツを作るなら、当然「日本語教師養成講座」や「日本語学校」でもトップ表示を目指すべきです。

http://www.sakura.ne.jp/
https://lolipop.jp/

WordPressがインストールできて安いので年額3000円くらい、ちょっと早い標準的なコースが5000円くらい、というのが相場です。上は代表的なレンサバです。どっちも「スタンダード」で十分という気がします。ドメインを取ってしまえば、レンサバは変更してもそのまま使い続けられるので、このユニオンみたいに長期的にやる場合は、いつ終わるかわからない無料に近いウェブサイトを作るサービスを利用するより、最初からドメインをとってレンサバで運用するほうが間違いないと思います。基本、コンパネでできますしサポートもあります。簡単ですから。「ドメインとってレンサバで運用する予定です。ここでWordpress使えて、その他のオープンソースのCMSなどをインストール&簡単なメンテできる方」と募集すればいるはずです。

ここまでは、ちょっと検索して調べれば、知識0からでもできます。費用も数千円です。

 ドメインは最初は仮で取って、それで運用していけばいいと思います。例えば、nihongounion は空いてました。後述しますが、ドメイン選びはできれば、googleでも取得できる名前にしたほうがいいと思います。
https://muumuu-domain.com/

 会員にならないけど賛同するという人に寄付を募ってもいいかもしれません。賛助会員的なもの。会費はいろいろ考え方があると思いますが、会員が年間3000円なら、賛助会員は5000円。会員はシェアしているので安くなる、でいいのでは。賛助会員とはいえお金がらみで匿名は厳しいので、実名実住所をキープだけ、くらいでしょうか。

 このサイトは、米のレンサバを使ってます。年1万円くらいです。容量は原則無制限(ファイル数は15万くらいまで)、安定してます。機能、性能は日本のレンサバより割安だと思います。米最大手なので多分、潰れないだろうという安心感があり、ネット上で人気があるオープンソースのブログ、掲示板などはほとんどボタンひとつでインストールできて便利です。コンパネは英語ですが、なんとかなります。多少は基礎知識がないと難しいので中級者向けですが、慣れてきたら引っ越し先としては、オススメです。 https://www.bluehost.com/

ネットなりの方法で

労働組合となると、実名参加が義務です。法律的にゴリゴリやるなら、そうするしかありませんが、前述にように実名では動きにくいということがあります。ネットで匿名で人を増やせる、というのは大きなメリットです。会員予備軍は世界中にいるわけですし、すべて(議論、会議、議決、提言など)ネットでやるでいいと思います。

会員登録する際は実名、実住所が必要だとしても、対外的にも会員間でも匿名を守るという方向でいいと思います。後述しますが、そういう管理の方法も可能です。会員はお互いに実名をしらないほうが、フェアに議論できるかもしれませんし。

ネットでやるということは、場所や方法が違うだけでなく、モノゴトの進め方もネット的にやるということになります。慣れればやりやすいはずです。情報は内部には個人情報以外100%公開、外部にも可能ならどんどん公開しフェアに進める。「透明性」は大事なポイントです。

裏取引、ネゴシエーションではなく、オープンな場で主張し交渉してくことで、業界以外のネットの人達を監視役にしてしまう、自分達も守ってもらう、というのがネットでのやり方ではないと思います。業界以外の人が「フェアなやり方だ」と感じる、ということを大事にする。直接物を言うよりも、一般の人を味方につけることを重視する。「一般の人ごしに」モノゴトを実現していく、ということが出来るのもネットならではの強み、戦略かもしれません。

会議はハングアウトなどを利用してやれます。配信、議決(driveのフォームで作る)も同時進行でやる。ライブで意見を募り、出し、進める。配信は録画して、参加できない人は後で会議の動画をみてからフォームから投票を送信する(これなら議決権の譲渡はナシでいける)。これでネットに接続できる人なら世界中どこでも会議に参加でき、議決権を行使できます。会議の動画はアーカイブとしてVimeoにパス付きで保存しておけば、新規の会員はこれまでの議決プロセスをすべてみることができる。ちゃんと過去ログを読み、動画をみれば、新規会員も同じスタートラインにたてる。オンライン上やり取りをすることですべてのプロセスが残るというのは、ネットで進める大きなメリットです。(逆に「ネットでログが残らないところでは話を進めない」というのも大事なコツだと思います)

会議でハングアウト、文書の共有はGoogleDriveなら、動画共有もgoogleでいいかもしれません(Youtubeだと完全非公開は守られないのでDriveのほうで)。他にもいろいろサービスはありますし、会議や議決など個別に特化したサービスはあるのですが、全員が使いこなせないといけない、ある程度続きそう、みたいなことを考えると、googleでやれることはやるのが合理的だと思います。

個人情報の段階を管理できるなら、会議は会員だけでなく、公開できる部分は一般に公開してもいいと思います。新規会員の獲得に繋がる可能性がありますし。個人情報は守るとしても、意味のない秘密主義はやらない、という方向でしょうか。

何かを議論したり議決した際もあらためて報告書を作らなくても、会員用のブログに簡単な経緯を報告してあとは動画みてねで済みます。

 会員用ブログ(wikiでもgoogleDOcを使ってもいいんですが)にはルールなど常に掲載しておく情報の他に、簡単な報告などもして、更新情報は(プラグインなどで)ツイッターで自動的に流すことにすれば、会員向けに別に何か作らなくても済みます。

 

 


組織の運営あれこれ

正直に書きますと、日本語教師だけの運営の問題は、集まる人達の基本的な仕事のスキルが低いとか、根本的に仕事をすることになれていないということから来るものが多く、なんとなくやると管理者的な人はクタクタに、組織はグズグズになってしまいます。人が人を管理するという形態は避けたほうが賢明です。ルールをしっかり作ってルール通りに進める、ルールが人を管理する形にするのが一番だと思います。

何か想定外のことが起きても、きちんとルールの解釈としてこうする、と決めてから進める、その後、正式にルール化する、というやり方です。誰かの裁量で無理に決めたり進めることをしない。「常識的にこうだ」という部分はどうしてもありますが、守れない人が一人でも出そうなら、細かいことまで、できるかぎりルール化するほうが、今は運営はスムーズに行きます。「そこまでルール化する?」というところまでやっておいたほうがいいです。

仕切り役は議論を進めるためにたたき台を出すことする場合は議決には参加しない。多数決で決まったことにどうしても従えないなら組織を抜ける、辞める道を用意するのも重要なルールです。組織を抜けやすい、辞めやすいということも大事です。もちろん辞め方も復帰のルールも作っておく。辞めた人の個人情報をきちんと削除して本人にそれを確認するところまでマニュアル化しておく。

ルールは、守れるルールにして、罰則も作る。警告→イエローカード→2枚になったら会員資格停止。カードの記録はルールに記録し全員がみられるようにする(で、3年でリセットするとか)。「出口」をあらかじめ作って置くことも大事です。カードで辞めた人は復帰条件は厳しくしつつやはり復帰への道もいちお準備しておく。(普通に辞めた人は復帰は手続きすれば可能とルールに書いておく)

頑張る人が損をするような仕組みにしない(日本語教師のグループはそうなりがち。これだと続かないです。それは、まさに日本語学校における日本語教師の立場でもあるわけで、それを是正するのが目的の組織で、そうなってしまっては本末転倒)。お金が必要になったり、管理が必要になったり、(出版などで)利益が出るようなことも想定しておく。仕事に対する報酬という仕組みは作りにくいので、インセンティブできちんと配分する。例えば、最終的に出版で利益を出す際のロイヤリティ配分などもあらかじめ決めるというようなことです。

とにかく特定の人の能力に頼らないことを意識したほうがいいです。人に頼る組織は脆いです。「あの人しかできない」ということを作らない。報酬設定しても、交代要員が常に1人以上いるようにする。個々が自立しつつ、組織の維持に協力するということにならないと続きません。

 ルールにはメールチェックの頻度やアクセスする頻度など、期限的なものが多くなるので、最初にいちお「標準時」を設けておく必要があります。

ルール例

ルールは組織そのもの、といっていいくらい重要です。

ここでは、ざっくりとした構成案だけ書いてみます。実際にどんなルールにするかは、立ち上げの際議論してきっちり作り、その後も「カイゼン」を繰り返しながら、いいものにしていく必要があります。ルールを追加、修正する場合は、後述する議論のプロセスの雛形に従って議決(これは参加任意でいいかも。不参加は了承ということで)することにしたほうがいいと思います。

ルールは構成としては、まずイエローが出るような基本的な事項を作りその次に、組織の運営に応じて、細かいルールを作っていく、と言う構成でしょうか。基本的なものなら、例えば、、、

・議論、組織に関係ないおしゃべりは禁止、
・議題を出した人はその議論を仕切る。まとめて終わらせて結論を出す。
・時間は日本標準時が基準、24時間で書く。
・投稿記事に著作権はない。会議などでの発言の著作権は組織にある。退会する際も削除できない。

以下はイエロー

・平日の朝(6-12)晩(20-24)の間の任意の時間に1回づつ、計2回のメールチェック義務を怠ったとわかった。
・ルールの解釈ミス。
・個人情報、内部情報を漏らす。
・その他、運営に支障がでる行い、発言。
・割り当てられた仕事のシェアをしない時。
・運営方法などに関する、会議室での議論への積極的な参加。(議決への不参加*回)

*週、平日の任意の日に一度と土日もしくは土日から続く連休の最終日の晩(20-24)に一度の合計、週2回の会議ログの未読チェック。

みたいなカンジです。会員になる際に組織の目的みたいなものに賛同するかというもの(憲法的な)を読んで貰うわけですが、こっちは法律のほうです。いちおこれも会員になる際に「こういうルールでやるよ」と了承をもらっておいたほうがいいと思います。これをもうちょっとしっかり作って、違反の場合は警告なのかイエローなのかレッドなのかを、ちゃんと書く。さらに、この後に個別の事項について細かいルールも書いていく。で、それを会員の目につきやすいところに常に置いておく。

 


必要なスタッフ

最初から、そういう役割をする人として決めた方がいいと思います。最低限、必要な役割、例として、ちょっと書いてみます。

□ 代表

→ 代表と副で2,3人のほうがいい?顔としての役割、会議の仕切り、会議の議論のたたき台を出す。人ではなくルールが優先であるべきなので、リーダーシップは大事ではなく調整型でいい。

□ スポークスパーソン

→ 対外的な説明する人。対外的には代表の肩書きでもいいかも。できればブログ、SNS発信も担当。メールでの交渉なども。代表とは分ける。バランス感覚、説明能力大事。ツイッターで炎上するような人はダメ。対外的な代表は、スポークスパーソンでいい。ただかなり仕事の負担が大きい。

□ 情報管理者

→ 一人。できれば固定する。これは唯一、会員の本名、連絡先を知ることになります。情報の金庫番。今やホントの金庫番より重要です。辞める時は誰かに引き継ぐ。

□ ウェブ管理者

→ 2人。メンテと更新作業を担当する。

□ 経理担当

→ 1人。お金の管理。経理経験者。得意な人に。

* 法律顧問

→ 顧問としてやっていただくのは難しくても早い段階で相談できる法律関係者はつくっておいたほうがいいと思います。本格的なユニオンには顧問弁護士「団」があります。ただ最初は相談できる人を作っておくくらいでいいかもしれません。

名誉棄損で訴えられるまでいくかはわかりませんが、内容証明程度のことにはビビらなくて済むように、労働法方面だけでなく他の相談にも乗ってくれそうな人(だとやはり弁護士が心強いでしょうか)がいたほうがいいと思います。逆にオカシナことを書かれたり言われたりしたら、カジュアルに内容証明送るくらいのたくましさは必要です。とりあえず「今度こんな組織を作ります。いつか相談させてください」とメール送るなりして、労働関係の法律関係者(特に教育方面での労働訴訟などに関わったところ)に声をかけてみては?(中にはヘンな法律関係者もいるのでご注意を。ちゃんと味方になってくれる人を、できれば複数箇所あたりながら探して下さい)

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以上で最低5-10人くらいでしょうか。この人達には報酬を設定してもいいと思います。代表、スポークスパーソン、ウェブ管理者の負担は同じくらいではないかと思います。これを10とすると、情報管理者は、5くらいでしょうか。ただし、会員間のコンタクトの個人情報の中継役をするならちょっと負担は大きいです。

それぞれ、交代要員含め+10人くらい、合計20人が予備スタッフとしていれば、100人でも300人でも維持できるのではと思います。こういう組織を作ろうと呼びかけるような人は必要ですが、そういう人が必ずしも代表やスポークスパーソンに向いているとは限りません。自分の考えを抑えて、対外的に説明できる人、妥協し落としどころをみつけることができる人をあらためて探すほうがいいと思います。

代表は組織内の仕切り役と対外的なスポークスパーソンとで分けたほうがいいと思います。
仕切り役はリーダーシップというより、調整して落としどころを捜し妥協案を提案できる人で十分です。スポークスパーソンは、対外的に説明できる。住所が必要な場合もあるので、住所を出せる人が一人必要です。代表でもスポークスパーソンでも。いろんな手続きの名前として使う、という役割にしたほうがいいと思います。これも強いリーダーである必要はなく、全員の総意をきちんと一般の人に説明することができる能力が大事です。

もちろん、一定の期間で交代するシステムが望ましいです。最初は、交代可能な人を作るために半年ごとに交代。その後、3年ごとに改選で、最大2期まで、再選なし、くらいのルールでいいのでは。

 スポークスパーソンというのは、対外的に何かを話す時に絶対に個人的な意見、感想を述べない仕事、ということが大事です。「個人的にどうか?」と聞かれても答えない。その時点で組織で了承がある範囲で対外的に「説明する」のが仕事です。

 


運営上のあれこれ

1)お金を払うべきことはハッキリさせる。

→ こういうことは、誰かの善意や頑張りに依存すると続きません。役職的な人への報酬はもちろん、翻訳などボランティアでやります、という人が出てくると思います。イラストも描きますとか。日本語教育業界ではよくあります。ただ、やはりやるならプロに発注したほうがいい。翻訳などは予算がない間は身内でやるとしても、安くても料金設定はする。基本、日本語教師は正当な報酬を得られるべきだという考え方があるのなら、他の仕事に対しても、きちんと報酬を設定すべきです。で、可能なら身内でなく、外部のプロの方とプロの相場でやる。そうやって他の業界のプロの方と繋がりを作ることもいいことだと思います。

翻訳なら、日本語の1文字3円くらい(2016年のプロの最安値)を目安に。身内価格でちょい安にするとしても、必ずわかりやすい料金体系を作っておく。イラストは相場がありますが、厳しいなら安い料金で交渉する。払えないなら無理にイラスト入れない。(素人っぽい「カワイイ」イラストはもう飽和状態で、今は、むしろないほうがいいという気はします)最初に料金を提示して、契約書もきちんと権利関係はっきりさせて、前払いで払う、ということをきちんとやるべきです。

無料だと仕事の負担で不公平が生じますし、質が低い場合にボツにできなくなります。調査にかかる経費も自腹じゃなく捻出する。そのための原資は最初は公平に定額を負担していくしかないと思います。100人なら、一人年3000円で年間予算が30万になります。ギリギリでるとは思います。翻訳は文字数をダイエットするとか、最初は英訳だけでやればいいですから。

 代表や経理など、主要スタッフへの報酬は上限額を決めて、最初にそれを目標にすると宣言しておいたほうがいいと思います。それに足りなくても最初から報酬は払い、受け取る。100人を超えると、負担が大きい役職は、やはり月額で一人5万円くらいは得られる仕組みにしないと続かないかもしれません。つまり、「報酬額は月額10万円だけど、今は集まらないので2万円から支給、3年後に5万円、10年後にフル(10万円)」とする、みたいなことを書く。で、書いた年になって会員数が増えなければ、会費の値上げで対応する。(それを会員にも事前に了承してもらっておいたほうがいいです)

また、会費は、繰り越し金が出ない程度に設定して、足りなくなったら、例えば「**の翻訳料が**かかる。会員の人数で割ると一人**円になるのでお願いします」とやったほうが透明性が高く納得ということになるのではという気がします。そういうことが続けば翌年から会費をあげることにすればいい。

2)契約書をきちんと作る

会員となる際にルールを遵守する、守秘義務や個人情報守る、(特に)免責などなどのペーパーは作った方がいいと思います。PDFで作ってオンライン上のフォームにして送信できるような形で(電子署名は法的にはあと一步なのでこれはプリントアウト&郵送しかないです)。主要スタッフも報酬を受け取るわけなので、ペーパーは作った方がいい。領収も必要ですし。ここは実名、実住所になるので、発送する先は、個人情報管理担当者です。

この種の組織は個人情報が漏れたことが解雇など具体的な大きな損害に繋がる可能性が高く、免責にサインしたものがないと、訴えられた時、かなり厳しいです。正式な労働組合でも法人でない場合は個人が対象となりほぼ有限責任となります。代表者、管理責任を負うべき人達のリスクは高い。

 


 

身内だけでなく、外部の方々と仕事をすることも多いと思います。契約の形態も、いろいろあります。フリーランスの組織ならば、きちんとその辺も考えて作るべきです。
http://ngk.xii.jp/text/inverse.html

イラストだけでなく、翻訳も、将来の出版の可能性があるなら、権利関係きちんとしておく必要があります。翻訳は基本買い取りですが、イラストなどは、権利の完全譲渡ではなく、使用料、使用権という形で交渉するほうがフェアだし、ギャラ交渉もしやすくなると思います。
ウェブ掲載だけなのか、将来、出版物で使う場合またギャランティーが発生するのか、ロイヤリティ契約にするか。

ロイヤリティとギャランティーの組み合わせなら、多少はギャランティーは安くても交渉できますが、その代わりに出版はマストになります。考え所です。

こういう契約周辺のことは、日本語教師にとっては必要な知識なので、全員で研究して合意を作っていけばいいと思います。将来、法律関係の助言を得るために顧問的な人が必要になる可能性は高いですから、それも意識して要所要所では文書を交わす形式にしたほうがいいと思います。後述する「格付け」など、ウェブコンテンツから書籍になる可能性があるものは、参加する人を明確にして、ロイヤリティ配分か、ギャラかを仕分けて、始めておかないと、なんとなく協力を求めて、結果本にしましょうとなった時に、権利関係の同意が得られない、ということも起きます。基本はロイヤリティは関わる人数名で、後は書籍になった時、このくらい売上げがあったら、そこからギャランティーとして**円支払われる、くらいでいいかなと思います。

 イラスト周辺の相場は、基本、印刷媒体基準ですから、自分達なりの価格を決めればいいと思います。交渉は最初に条件(発注するもの、締め切りなど)とギャランティーをきちんと伝えることからスタートしてください。(結局、器用で依頼主の希望に個性を載せていいものが作れる人は高いです。イラストに限りませんが、プロ志向で掛けだしの人の中で原石を探せば安く依頼できる可能性はあります。時間をかけることができるなら)
http://www.jagda.or.jp/designfee/cf_fee.html

3)期限をきって進める。

ブログで提言として公開するものなら、*月*日に公開、下書き完成が*日と決めて、そこからそのために*日までに~とスケジュールを決めて行く。途中で予定どおりいかないと思ったらリスケをして、あらためてスケジュールを作る。これをやらないとモノゴトを進めるペースというものを覚えてくれない。リスケは最初は2度、3度とやることになるかもしれません。ここでどうしても足手まといになる人は切っていくしかありません。残念ながら「期日*日なら*日あたりまでにこれをやっておかないと」というようなことが身についていない人はいます。重要な仕事をまかせるのは無理です。そのうちスケジュール感覚が身につく人が増えれば、スムーズにいくと思います。

もうひとつ、議決までのプロセスを2種類ぐらい決めておくのも大事です。次の4)で触れますが、議論して決めるべき事、承認くらいでいけそうなこと、に分けて、後者は議決までの最短期限にします。その最短期限が議決などをする掲示板もしくはSNSのタイムラインへのアクセスの頻度のルールになります。出欠がとれるかはともかく、少なくともわかるような仕組みも必要です。


4)モノゴトを決めるプロセスをあらかじめ決めて全員で共有する

例えばこういうカンジです。

1:最初の1週間:課題について自由にアイデアレベルのものを出す。人のアイデアにはつっこまない。(ブレスト段階)
2:次の一週間:出たアイデアに実現可能かというポイントでツッコミを入れること可にする。
3:一旦リセット。
4:2週間:本格的な提案をする、提案者は説明。質疑にも対応。説得が難しければ妥協案もあらためて出すことができる。
5:議決のための整理。出た案を5つなら5つにして、もうひとつ「議決をしない」を加えて一次投票。
6:1週間:議決を受けて上位2つで、あらためて提案者が投稿。決選投票。この投票にも「議決をしない」を入れる。

仕切り役が自分の考えで判断する場面は5だけです。ここで例えば、ABC案がある。有力な案はAとB、でもCは会員の負担が少なく「楽」なので、人気が集まる可能性がある、という場合、仕切り役の権限で、ちゃんと説明したうえで、C案をカットすることを提案可にする。(これやらないと楽なほうに人が集まってしまう、ということはよくある)

「議決をしない」が多数なら、これはひとまずはやらないことになる。一次投票で多数になれば、重要性を感じていないということなので、当分保留。それぞれペンディングの期間を設定してもいいかもしません。一次敗退は半年議題として上げることはできない、みたいな。決戦投票の段階での「議決しない」は、会員は必要性は感じているが決められなかった、ということになるので、近い将来議案にあがる可能性があるけど、いちお三ヶ月はペンディング期間とか。

ただ「議論する時間がもう少し必要」という理由で「議決をしない」とするのは、極力避ける。こういう組織はフットワーク軽く動けるのも大事な武器なので、一ヶ月あれば十分に考える時間はあるはずと、基本的には考える。

以上のようなモノゴトを決めるためのプロセスを仕切り役だけでなく、全員が理解してやることが大事です。ルールに入れておくでいいのでは。要するに議論のための議論ではなく決めるために議論するという意識を持ってもらう、これに期限をきってあれば、必ず決めるべきことは決まります。決められないこともハッキリします。

議決への参加も2段階くらいに分けたほうがいいかもしれません。必ず参加し、不参加の場合はイエローカードのものと、不参加はOKだけど、了承とみなす(将来は議決権を譲渡する文書なども交わすような形にするとしても)という2種類です。後者は、ルールの軽い修正や、組織の理念に基づいたセンでリアクションをブログで出すような時の承認なら、これでいいかなという気がします。何でもきっちり議決しないとできないとなったら、フットワーク重くなってしまうので。
この2種類の判断は仕切り役がやるでいいでしょうか。(結構、重要な判断なので、ゆくゆくは、これも、仕切り役提案→1週間で簡易議決みたいなことを入れてもいいかもしれません)

 もう少しスピードが必要な場合は、提案者がたたき台になる素案を出して承認を得るでOKというのもアリだと思います。運営提案として、4からスタートするイメージです。基本的な組織のスタンスがハッキリしてくれば、例えば政府が何かの方針を出したり、審議会をするという場合に、コメントを出すのもスムーズに決まるはずですが、それでも、いちお、正式なコメントとして出すなら、承認プロセスが必要です。この設定期間が例えば一週間のうちに議決なら、組織の活動の基本は1週間が最小単位になると思います。
つまり、会員は週に1度は議決が行われる掲示板かSNSにアクセスして、意志を表明しなければならないというルールになります。これで「自分が知らない間に決まっていた」ということは無くなります。

 全員一致はないと全員が自覚し、こういう組織では妥協点を全員で作るものだと最初から強く意識してもらうことが大事です。仕切り役はクールに、妥協できるところを見極めて提案する。始めることに価値があるならまず妥協点から始める。それでもどうしても譲れないなどという人はカットでいいと思います。


5)余計なことをしない。群れない。

同じ趣味、仕事の人が集まると、やりたくなること、やりがちなことは決まっていて、例えば、教え方のノウハウのシェアや同じ環境だからわかる業界の話、愚痴を語り合う的なもの、などです。ただ、そういうことはあえてやらないほうがいいと思います。

やりがちなことをあえてやらないことで、やることをハッキリさせる。参加する人の負担は最小限に抑える。続けていくとどうしても、贅肉がついていきますが、時々、見直して活用されてない、無駄だと思うモノはカットする。より合理的な方法(新しいネットのサービスとか)がみつかったら乗り換える、というようなことをしてください。

友達を作るのが目的ではないのでリアルでも会わない。ネットだけのやり取りにする。海外の教師などリアルでは集まれない人もいるのでリアルで会って話をすすめるのはアンフェアです。(もちろん主要スタッフだけで話して何かを決めたりもしない。主要スタッフの話し合いもオンラインの掲示板かgoogle+上で公開しながらやる)

もちろん、飲み会をしない。打ち上げしない。掲示板もしくは専用の連絡方法以外のところで人間関係を作らない。そういうことがやりたい人はそういうコミュニティか、SNSでやればいいわけですから。

これで、余計な経費はほぼ無くなるはずです。仮に経費が必要になるなら、事前に説明し、ちゃんと項目をつけて、項目で領収者をとり、ネット上にあげる、くらいでいいと思います。


6)スタッフ歴で区別しない

オンラインのやり取りだけでちゃんとログを残すことを徹底すれば、過去ログを読むなり見るなりすれば誰でも同じスタートラインです。個人情報管理は初期スタッフに限定するとしても、主要スタッフは持ち回りで平等にまわして一人でも多くの人に主要スタッフとしての仕事をしてもらうほうがいいと思います。ルール上はもちろん、古株だから、設立スタッフだから特別ということはまったくない、と時々はっきり、きちんと言いながら進めたほうがいいと思います。(でないと古株のほうが発言権が強いという暗黙の了解が出来てしまいます。これは新規の人の甘えに繋がります。「後輩風」はやっかいなんです)

 もちろん、実名、匿名の区別もなしです。実名の人のほうが強いということはなしです。とにかく議論する時に関係のない先輩後輩的なことをからめない。仕切り役は、そういう芽が出そうな時は察知してキッチリ摘むことをしていかないと、あっという間に蔓延します。

 

組織維持のための仕事をする人は大きくなれば増えますが、きちんと作れば、10人と100人で10倍にはなりません。100人の組織を意識して進めていけば、多分、1000人になっても、20人くらいで動かせる、微調整でいけるはず。人が増えれば上手にシェアすれば、仕切り役やその周辺の仕事の役割があるスタッフの負担も軽減できます。すべての人に負担の少ない公平なルール作りとそれを守る体制作りがポイントになると思います。

 

蛇足ですが。。。

・私なりにがんばった、自分ができる範囲で、という人問題。

 → 病気などで本当にできない場合を除いて、その人のできる範囲は考慮する必要はありません。
   同じことを30分で出来る人と3日で出来る人がいますが、仕事の量は変えない。
   3日かかる人は3日かけてやってもらう。

・「私の経験、能力では安くても仕方が無い」という人。

 → これは謙虚なのではなく「自分はあまり勉強する気がない」「そんなに長居する気はない」ということが隠し味になっていることが多く、結果として自分ではなく日本語教師という仕事を自分で勝手にディスカウントしていることに気がついてないんですが。スキルが上がっても給料があがる保証なんて全然ないよ、と実例をあげて伝えてもダメなら説得は難しいです。長年やろうと考えているなら、もうちょっとお金のことをちゃんと考えるはずですし。

・学校も儲かってるわけではない、彼らもがんばってる

 → これも口には出さないけど、日本語教育業界にある根強い理屈です。留学生は基本、お金がない人が多いのは事実で、日本語学校経営が長い目でみて儲かるものではないことも事実です。ただ何も高額な給料を払えと言ってるわけじゃないので関係ありません。公的なものであれ、市場原理であれ、教育機関が教師にきちんと給料が払えないなら、淘汰される仕組みになってないとオカシイのです。

よく「苦しい時期に無給でがんばった日本語教師の美談」みたいな伝説が残ってたりします。そういう伝説の教師達も一緒になって「お金のことをアレコレ言う教師はダメ」という雰囲気を作っている学校があります。言うまでも無く、そういう学校や人達は説得しようなどと考えないほうがいいと思います。


・「忙しい」と「大変」を禁句に。

 → したほうがいいと思います。忙しさと大変さは較べようがないので。
  割り当てられた仕事はするという選択肢しかないとしないと動きません。

・議論する際に、年齢や経験、この組織の会員歴も、考慮しない

 → こういうのは先輩風を吹かすというより後輩風を吹かして楽をしようとする人のほうがやっかいです。

・私は今の環境に満足している。
・私の周囲の学校、人、経営者はちゃんとしている。

 → と言う人は自分の周囲しか見えてないのではなく、自分の周囲しか見ないという選択をしたということなので
   説得はあきらめてスルーするしかありません。実はこういう人達こそが最も大きな障害、ということはよくある話です。
   日本語教育業界にはたくさんいます。

   説得もせず、敵視もせず、スルーして、いつかこういう人達が、シレッと加入したくなるような組織にしましょう。

 

とにかくいろんな人がいます。正直、他の職業よりやや仕事をする訓練を受けてないタイプの人が多い。日時やルールに対する感覚もルーズです。会費も期限までに納めない人も多分出てきます。それを見越して、それを織り込んだルールを設定しておく。ルールで罰則を決め「機械的に」「厳格に」対処する、人が処分するのではなく(加入時に自分が了承した)ルールが処分するということであれば、しこりも残りにくい。

例えばオンラインの議論をするところへのアクセス義務が週1なら、それが守られてないとわかった時はイエローカード。メールの返信はマナーとして24時間以内、ルールとして土日祝+24時間以内、などと決めることで、メールチェックの習慣をつけてもらうという意味もあります。議決に参加したかどうかはわかるので、一定回数不参加が続けばカードでいいと思います。将来は全員参加は難しいかもしれませんが、最初の作っていく段階では最低限の参加は求めてもいいのでは。

会員の数を考えて、ずるずる引き留める、処分を保留にするみたいなことも、やめたほうがよいと思います。大人の集まりですから、叱って成長してもらおうなどと考えず、淡々とカードを出して、ルールに従って処分する、残った人でやっていく、と割り切ってやらないと、管理の仕事をする人がストレスで疲れてしまいます。特に初期(最初の3年くらい?)は、しっかりやる人を確保すること優先でいいはずです。

こういう組織は会員数は大事ですが、誰でも入れると運営が大変になるだけだと思います。ある程度、ちゃんとシェアすべき仕事はやる、お金は出す、という人に絞っていいと思います。

結果、基本的な仕事のルールは守れるプロ志向の日本語教師が集まることで、ユニオンの教師の雇用率が高いほど教師の質が高い、ということになるでしょうし、それを推進するために、ユニオン所属の教師の比率を「日本語学校格付け」に追加してもいい。学校も従順だけどダメな教師より、ちゃんとした教師を雇いたいはずです。最終的にはハリウッドのように、ユニオン以外からは雇えない、ユニオンに所属しないと教師として仕事ができない、というような形も目指すことができます。

 


情報管理

アクセス制限したところで掲示板でやるとかgoogle+でやるとしても、情報が外に出ることは避けられません。私が日本語学校の経営者だったら、必ず知り合いの教師に探ってもらおうとすると思います。都合の悪い提案が出そうだったら、議論を混乱させて分裂させるかも。こういうことも、いちお想定しておくべきでしょう。

内部でのやり取り、議論レベルの情報は漏れるという前提で考えておくことが大事です。もちろん会員には守秘義務を入れた誓約を取る、ルールでも対処する、管理するけど、それで漏れないとは考えない、ということです。中の議論が漏れることは避けられない、ということから情報管理をスタートする。

もちろん個人情報は守らなければなりませんから、基本、組織では主要スタッフ(5~20人くらい?)以外は匿名でいいと思います。名前や連絡先は個人情報管理担当の一人だけが管理する。主要スタッフ間も、本人が公開しない場合は実名知らない、お互いに尋ねない、でいいと思います。(その担当は聞かれても絶対に答えてはいけない守秘義務があると契約書にサインをする)その他はいっさいわからないようにする。原則、問い合わせても教えない。

こういう活動は、所属しているというだけで、学校で「犯人捜し」をされることになる可能性があります。匿名を守る、保証することは、かなり重要です。しっかりとした管理体制を作り、それをきちんと公開して安心してもらった上で人を集める。

というようなルールを作り厳密に運営していったほうがいいと思います。ニックネームでやりとりし、会議、議決の際はニックネームでいい。googleアカウントは実名でとってる人はこのユニオン用に匿名で取るほうがいいでしょう。

匿名のレベル分け

匿名の段階はいくつか分けたほうがいいような気がします。ただしこの種の組織はいちお日本語教師であり、というような加入条件が必要ですし、最低限、本人確認ができないとまずいので、本人確認ができる文書、名前、住所、所属機関もしくは仕事場、名前が入った有資格の証明、は必要で、本人確認ができる(現住所が書いてある光熱費請求とか)ものを郵送してもらうぐらいはやったほうがいいと思います。そしてその管理は情報管理者一人がやる。名簿管理のアレコレ、代表gmailアカウントで、とデジタルでやる方法はいろいろありますが、ここは、むしろ紙で管理するほうが流出リスクは低いので一人1ページで紙でファイリングすることをお薦めします。

オンライン上に名簿を置いたり、エクセルにしてまとめるのは、楽ですが、やめたほうがいいかも。

その上で、本人の希望により、、、

1)原則匿名:組織内では情報管理者以外知ることが出来ない。
2)組織活動内匿名:情報管理者にコンタクトしたいと問い合わせがあり、本人OKなら教える。(情報管理担当が仲介者となる)
3)組織内オープン:内部では公開する。
4)完全オープン:対外的にも名前を出してもよい。

くらいにわけて選ぶくらいがいいかも。ただ基本、実名までです。その他は所属、住所はもちろん、メアドも非公開。個人情報をこういう形で管理し匿名が守られると示した上で、会員になる際の情報を送って貰う。登録情報は、実名、実住所、所属機関、会員用の匿名(ニックネーム、半角英数でダブらないかチェックする)、くらいで、いいでしょうか。

すべての個人情報は、情報管理者一人だけが知っている。しかも電子化せず、紙でファイリングしてる、なら、よほどのことがないかぎり流出は防げます。300人くらいまでなら、一人1枚で二穴ファイル5つぐらいです。

 2)の個人情報の仲介をやると情報管理人が大変かもしれません。まず基本匿名、実名でやる人はそれでもOKですが、自己責任。会員間の個人情報の仲介はしない、が楽かもしれません。

 名前を出すリスクは予測できません。「日本語教師ユニオンに所属している教師は雇わない」「専任にしない」「名簿を探られる」という戦前のようなことは起きる可能性が高いと思います。名簿が流出したら訴訟になるかもしれません(それもあらかじめ入会時に了承求めた方がいいかも。防げないこともあると)具体的には名前を出した人が解雇されるようなことがあったらチャンスだと思ってきっちり検証して声をあげるしかないかもですね。泣き寝入りをせず、当事者にはわかるくらいの形で「こういうことがあったと報告があり。組織として調査を進めている」とブログで一般に公表するくらいはすべきです。こういうことはある程度、いろいろ覚悟が必要なのは確かです。

組織内での連絡方法と匿名を守る

一対一での連絡は、掲示板内、google+などでは、オープンな形ではできます。クローズドにやりたい場合の連絡方法は、大型の掲示板(phpBBとか)を導入すれば、個人のメアドを晒さなくても、パーソナルメッセージ的な機能がついています。ただし本格的な掲示板はメンテが大変なので、これをやらないなら、会員には一人ひとつ転送メールアドレス(取得したドメインで自由に名前をつけて、個人のメアドに転送できる)を発行して組織内で使うことにすればいいと思います。

実名、実連絡先は隠したまま、組織内での呼び名とこの転送メアドを名簿として、内部では公開する、という形です。組織での活動では対外的にもメアド必要になるでしょうし、ひとつはあったほうが便利です。(ただし転送メアドは署名で使っても、自分のメールソフトで送信するとオリジナルのメアドが相手に伝わりますので、その点、注意です。gmailだったらそのアカウントの名前、メアドは相手に知られます。受信の場合は大丈夫。これはルールにも注意として書いて置いた方がいいです。送信を使う人は限られると思うので、その人には転送じゃなくてPOPメアドを割り当てる)

今はレンサバでは、基本、無制限に転送メールアドレスを作れるはずです。レンサバをかりる際に確認してみてください。ただし数百人になると管理が大変(会員の出入りの度に消したり、ダブルと作れないので新規に作る際にそれを確認したり)なので、300人くらいまでは、転送メアドでいく、超えたら、大型掲示板を導入、でもいいかもしれません。


 発行する転送メアドは、発行年月を頭に入れて、2016年1月加入なら 1601_Tanachan_03@nihongounion.com などとすれば管理が楽です。発行年_組織内で使うニックネーム_数字(最初は01かぶった場合は02、03にする)、みたいに決めるともっと楽。

 最初のところにも書きましたが、大型掲示板は、基本、2chやReddit のような書き込んで返信する式の掲示板ですが、個人でアカウントを取って登録し、個人間でメッセージのやり取りができるなど簡易SNS的な機能もあります。日本ではあまりみませんが、海外のネットでは90年代からフリーの大型掲示板で趣味のコミュニティを作ったりという文化があります。SNSの流行でやや廃れ気味ですが。

このアカウントをとってやる式の高機能なものは海外製しかなく、日本語が安定して使えるものはphpBBぐらいでしょうか。phpBBなら数百人単位でも大丈夫だと思いますが、データベースも使いますし、アップデートなどは面倒なので、詳しい人が必要です。似たようなものでMyBBというのもありますが、日本語の安定性はイマイチです。

掲示板というより、FB的なコミュニティ構築のものもあります。運営のお知らせ、会員の掲示板、会員でコミュニティ作成ができて、スケジュールが共有できて、というようなものです。oxwallは、インストールして動かしてみましたが、日本語そこそこ動きました。英語のあれこれやphpBB、MyBBなどは、ブルーホストなど英語圏のレンサバでは、デフォルトでボタンひとつでインストールできることが多いです。だいたい、このへんのオープンソースのものは、そうなってます。

有名どころのCGIの掲示板みたいなものを使う方法もあります。ただ、もう個人的には、googleのサービスを活用するなら、google+を軸にやってくのが無難かもしれないなという気はします。会員用にはお知らせ用でWordpress、余裕があればルール用にwikiなどを活用、後はgoogle系のサービスでやるで済むはずです。Twitterで組織用アカをとってもらって、非公開で相互フォローで、というのは、昔、私達もやってましたが、非公開設定へのサポートが年々悪くなる(メール通知をやらなくなったり)のでやめました。google+はほぼ誰もやってなくて、しかも、しばらく続きそう、というのが、この場合利点になりそうです。

 会員への連絡方法も一斉送信でと考えると、一斉送信用転送メアドを作るとかメルマガ的なものを導入してもいいんですが(そういうサービスはレンサバにあります)、メール軸にやると退会入会の処理が大変で(自分でやる式にしてもちゃんとやってくれない、やり方わからないみたいなことが多い)メール管理の責任も発生しますから、会員管理でも、対外的な情報発信でもメアドを使う方法は避けたほうが無難だと思います。SNSのアカウントかブログのフィードをチェックするというルールにして自主的にアクセスして、のほうが楽。ネット苦手でメールしかやらないみたいな人達にもブログ読んだりSNSやったりといい練習になりますし。

 レンサバ借りれば、POPメアドも作れると思いますが、これはまた管理大変なので、主要スタッフのみでいいと思います。多くて50くらいまでが限界かも。


やってみたら面白いかも

なんとなく4つの系統に分けてみました

企画もの:学習者の選択のための日本語学校格付け、日本語教師養成講座一覧
アピール系:ウィキ充実、日本語教材寄付窓口、設立主旨に盛り込む提言など。
提案系:個別の日本語教師の待遇に関する提言、政策などに対するリアクション。
学習系:労働基準法や契約、著作権など、日本語教師に必要な知識を全員で学習し共有する。

組織として日常的にやること、年単位でやること、を決めたほうがいいと思います。メリハリがつきますし、四半期ぐらいで報告するぐらいのペースでやれる範囲で何か始める。
企画モノもやや提案系に属します。違いは全員で取り組むというより個別のプロジェクトとしてやったほうがよさそうなこと。すべてを全員でやる必要はなく、関わる人以外は調査でちょこっとご協力くらいでいいかも。まだ評価するほどキャリアがないという人もいるでしょうし。ただ、養成講座などは最近体験した人のほうが貴重なので、ケースバイケースでしょうか。

他にも意義のある活動もやることは結構大事なのではという気がします。業界内だけでなく、広く社会に認知されるための活動もやる。ウイキや古い教材のシェアの窓口などは、そういう社会に認知されるための活動としての提案です。

また日本語教師はほとんどの人が非常勤講師からスタートですし、フリーランスの期間が長い。教師に限らずフリーランスというものが、法律的にどう守られているかを知ることは、日本で働く学習者の環境を知ることにも繋がります。留学生、技能実習生に尋ねられたらきちんと「それは労働基準法違反の可能性が高いから、申し立てをしたほうがいいよ」と言えるところまでぐらいは、知ってないとまずいのです。基本的な知識をみなで共有して共通理解を深める何かをやったほうがいいと思います。できれば労働法の専門家のアドバイスを受けながら。

意識を高めて労働運動に、まで行くと、なかなかまとまらない可能性が出てきます。まずはその前段階の基本的な知識をつけて、あきらかに問題があるところには、組織としてきちんと客観的な証拠やデータを収集するところまではやってもいいかもしれません。

まずは日本語教師の組織の活動として簡単にやれそうなことから。。。


日本語の教材シェア窓口

社会的に意義のある活動ですし、日本語教師の組織がやるのなら、窓口として一般にも信頼を得られそうなことではないかと思います。学校は出版社との関係もありやりにくいでしょうから、日本語教師の組織の活動としてはピッタリという気がします。業界の外での信頼、認知にも繋がります。


方法

学期ごとに不要になる教科書などを学習者から寄付を募りストックし、年に一度、海外の教材が不足している地域や国内の地域日本語教室などに寄付をする。ある程度ニーズ調査をして、教材のタイトル、版などをしぼってやる。(一般書まで広げると大変になるはず)

ストックする場所と買い取りと発送の経費があれば可能です。毎年やることとして続けていけばネットで多少は寄付が集まるかもしれません。結構お金がかかりますから寄付を募ってもいいかもしれない。こういうことは、考え方の違いを超えて寄付が集まりやすい。もちろん、寄付でやるなら、報告などきちんとやらないといけなくなるので、事務経費は増えますが。
(北米に送る場合、ヤマトを使ってダンボールひとつ5000~10000円くらいです)
http://www.yamatoamerica.com/
http://www.shipping.jp/intl/


 寄付でなく買い取りというやり方もある。おそらくそのほうが集まりやすい。ただ、これもあらかじめ買い取る教材の種類と金額(状態にAB判定くらいして)を決めておく。一定数に達したらストップしてもいい。ただし買い取りが法的にOKなのかは未確認。寄付前提であっても古物商の免許だとかという話になるのかも。


日本語教育関連のウィキの充実

これはイベントというより日常活動のひとつとしてやってもいいと思います。全員参加型でもよさそうです。今は、項目も記述もとても少なく、現在は、特定の書き込みする人がわりと雑で自分勝手な編集や項目立てをしているという状況です。

もちろん、組織のブログなどで、日本語教育に関していろいろと知ってもらうための活動はやっていくとしても、まだウィキペディアにはかないません。

今は、グーグルでキーワード検索をすると、ウィキの項目がかなり上位(ほぼ1ページ目)に来るので、一般の人が日本語教育について知ろうとした時の情報源がウィキということはとても多いです。つまり一般の人に日本語教育について知って欲しいと思った時に、ウィキをきちんと関係者が充実させていくことはとても大事です。記述内容は組織内で募集できますし。


方法

チームを組んでやる、専門的な項目については大学などの研究者の力も借りる。新しい項目を作る時は、いちお話し合って原稿書きから始める。複数でチェックをしてから、項目を立てる。(ただ個人の項目は作らない。評価はいろいろありますし問題が多いので。何か日本語教師の組織ができるとしても、その組織に関わる人は項目は作れないので注意)
つまりチーム名、組織名でやるのがいいかと思います。

編集合戦みたいなことに参戦はしないでいいと思いますが、いちお、ウィキのルールに基づいて編集されているかというウォッチも必要になってくると思います。

まずはWikipediaのルールの確認、学習からはじめるほうがいいと思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E6%96%B9%E9%87%9D%E3%81%A8%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3

Wikipediaで期待されているものというのがあるので、それにそって書く。余計なもの、間違っているものは他の人が書いたものでも削除&修正する。偏った記述があれば、加筆する。で、参考資料、引用文献をきちんと書く。ということから始めてみては?

 


 

学校評価に関わるあれこれ

調査の基本的なやり方ですが、学校には日本語教育振興協会の学校の「基準」があり、養成講座には文化庁が出した「目安」があります。これらは罰則はなく、実際に守られているかはわかりません。それらの基準や目安が妥当なものかの前に、まずそれらが守られているかのチェックは(その調査を肩代わりするところまでは難しいですが)ある程度はできます。その範囲においては調査をしてもリストとして公開しても、ケチをつけられることはない、という大きなメリットもあります。それらの団体の大義名分に沿ったもので、自ら作った守るべきルールなので。

まずここまでをやる。で、それとは切りわけつつ、それに自らの評価を足していく。でいいのではないでしょうか。

どういう基準があり、それを守ろうとしているか、ということがポイントになると思います。それは個々の学校、教育機関に、、、

1)内部に明文化された基準があるか。
2)それがどこまでスタッフに公開されているか。専任までか、非常勤にもか。
3)実際に守られているか。

くらいの切り分けが出来ます。1)は当然、日振協なり文化庁なりの基準ありきで、その上に個々にあるだろう、ということです。内部的な基準がなく「守ることにしてます」「基準に準ずる」というのは一段階弱い。現状、罰則はないわけですから。例えば1教室あたりの学生数などは、基準や目安とは関係なく、学校の教育方針のあり方として学校ごとに基準があって当然です。

2)のどこまで公開されているか、も本気度のチェックになります。非常勤が口を揃えてみたことがないというような文書は、公開されているとは言い難い。許可を得て閲覧できるしても、それで「目をつけられる」みたいな世界もあります。どこまで「外」に公開しているか、です。文章になった基準がなく実際に守られていない、というのは、もう守る気さえない、と解釈してもいいと思います。

「学校格付け」「日本語教師養成講座調査」も、キリキリと評価してABCで出すというより、まず一覧にして利用者(学習者、日本語教師志望者)比較できるようなものであることが第一です。客観的な数字だけでも並べて比較されるだけでイヤだと考えるところは多いはずです。そういうテキトーなところをまずあぶり出すことはできます。

抵抗はあると思います。抗議される可能性もありますが「学校」が公開している情報はもちろん、公益性の高い一般財団法人や社団法人などが、基本的に公開している情報を整理して公開することは問題ないはずです。明確な論拠がないかぎり修正には応じない。応じる場合もそのプロセス含めて(こちらのミスならそれも含めて)こういう人、団体から抗議があり、こういう確認をし、こうした、と文書上に註として明記する。抗議があったことを公開することが大事です。

公開するのは学校の情報が少ない海外の学習者や日本語教育のこれからを担う人達のためという説得力のある強いロジックがあります。しっかりとこのロジックにそって作り上げ、スタッフ間で意志統一をして、いろんなリアクションを想定して、対応策を練っておくいたほうがいいと思います。

「比較」は、ネットでも飽和状態のジャンルで、日本語教育では低レベルのステマ比較サイトがたくさんあります。つまりこの種のものにお金を出す人はいるということですから、注目されれば、同じようなものが出てくる可能性があります。従って、このジャンルでは絶対に検索トップでなければなりません。「匿名で日本語教師がやる」という個性を生かしたものにすべきです。ここは名誉棄損だと騒がれる可能性もあります。日本語学校の経営者、おっかない人もいるとかいないとか。内容証明くらいは送ってくる可能性があります。できれば法律家のアドバイスをもらいながら、大胆に、でも注意深くやっていくことが大事だと思います。

 

 財団法人、社団法人は「公益」が付かなくても、公益性が高いものは、情報公開に積極的であるべきだという考えは一般的にあると思います。つまり「公益性の高い情報公開に消極的」であると認定されたくはない、ということです。一般論として公益がついたほうが格上で、公益を付けたいと考えているところは多いようですが、デメリットもあり、つけないほうがいろいろ自由と考えるところもあるようです。国際交流基金は独立行政法人ですから、公開された文書は原則、利用可でいいと思います。(大学、特に私立大学の留学生別科を管轄するのがどこなのかは、よくわかりません。ここも日本語教師の重要な働き場所です)

総務省 情報公開制度
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/gyoukan/kanri/jyohokokai/
情報公開法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H12/H12SE041.html
独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H13/H13HO140.html

毎年発行される政府発行の日本語学校全調査は、もっとも活用しやすい貴重な情報源です。法務省に届け出がある学校すべての学費、使用教科書、進学先、など細かいデータがあります。教務の担当者名も。ただしアンケートなので回答がないものもあります。「全国の大学・短期大学留学生別科、専門学校日本語科並びに日本国政府官報告示校(法務省)を対象にアンケート調査が実施され、毎年2月現在の最新データが収載されております。」とのこと。ここに虚偽の報告はできないはず。毎年、組織で購入すべき本。
http://www.amazon.co.jp/dp/4990638271/

* 出版元によるいろいろなサービスもあるようです。政府刊行物ですが英語、中国語でウェブで公開もされています(ウェブ版より本のほうが項目が多い)。なぜかgooglebooksで2013年版が閲覧できたりもします。権利関係などどうなっているのかはよくわかりませんが。。。
http://www.aikgroup.co.jp/j-school/japanese/contents/ad-jlsdb_j.htm

* 参考
政府刊行物は許諾なしで利用できますか?
http://www.kwire.co.jp/blog/2013/08/24/65
この説明でいけば、一覧の基礎資料として使うことは、二次利用に示された4つの要件

(1)国、もしくは地方公共団体の機関、独立行政法人または地方独立行政法人が作成したもの。
(2)一般に周知させることを目的として作成されたもの。
(3)説明の材料として使う場合。
(4)禁転載との記載がないこと。

のうち1)以外は満たしていると思われる。かつては他の機関が出していたはず(日本語学校には必ずあった。図書館でも時々みました)だが、民間に移譲したのかも。ただし、調査の対象は法務省が日本語教育機関として認識しているところ、ということなので、これと日本語教育振興協会のデータで日本語教育機関の基本データをピックアップすることはできるはず、日本語学校全調査のアンケートの回答部分(進学先、使用教材など)の二次利用は微妙なので、問い合わせるしかない。ウェブ上で競合するので難しいかも。ただし政府刊行物なので、公益性はあるはず。本来、引用元明記なら可能であってもいいと思うが、引用元明記でもダメならあきらめるしかないけれど。


 各団体の定款など(一般財団法人であっても日本語教育など公益性の高い組織は、少なくとも自らうたう以下の趣旨に沿うものであれば積極的、協力的でなければならないと解釈できます。読んでおきましょう)

日本語教育学会(公益社団法人)
http://www.nkg.or.jp/guide/g-teikankitei.htm
日本語教育振興協会(一般財団法人)
http://www.nisshinkyo.org/article/pdf/j15.pdf
全国日本語学校連合会(一般社団法人)
http://www.jalsa.jp/teikan.html
国際日本語普及協会 AJALT(公益社団法人)
http://www.ajalt.org/about/teikan/
国際研修協力機構 JITCO (公益財団法人)
https://www.jitco.or.jp/about/gaiyo_mokuteki.html

日本私立大学団体連合会の留学生別科のページ
http://www.shidai-rengoukai.jp/s_courses/#
私立大学連盟(一般社団法人)
http://www.shidairen.or.jp/
公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H18/H18HO049.html
公益認定のメリットとデメリット
http://www.koeki-nintei.com/index.php?公益認定とは(メリット)
一般法人・公益法人なんでもQ&A 情報公開の根拠規定は?
http://www.kohokyo.or.jp/forum2013/viewtopic.php?f=102&t=158

 


 


日本語学校格付け試案

ターゲットは、日本語学校を選ぶ人、日本に留学を考えている学習者です。多言語化し、今はブラックボックスとなっている日本語学校の情報をきちんと、必要な人達に届ける、ということがひとつめの目的。日本語教師による日本語教育の質の評価を加味することによって、市場において、日本語教育力による健全な競争を促進することが狙いです。


方法

基本的には公開情報を集めて、まず一覧を作りチェックする。確認が必要な情報は電話やメールなどで確認をする。確認時の対応も評価する。それをネット上に公開することからはじめる。引用した文書は明記する。広告からならそう書く。公開してる情報に加えて公開すべき情報というのもあります。非公開なら問い合わせる。回答がなければ「非公開」として公開する。公開すべき情報が非公開なのは減点の対象でよいと思います。(法的に表示の義務があるケースがあるはずです。要調査)

公開はブログ上で。(Wordpressでいうと「ページ」で年ごとにアクセスできるような構成にする)

格付けまではやるか?私は思いきってやったほうがいいと思う。単なる一覧と格付けでは、世間の注目度も全然違いますし。無理にランキングにしなくても、Sランク、Aランク、Bランク、その他にしても、一覧で問題アリマークが多ければ警戒するでしょうし。

いわゆる大学の格付けのように、格付けの方法もきちんと書いて、収集した情報も100%ではないこと、日本語教師による評価なのでもちろんバイアスはあるがひとつの客観的な指標になるであろうこと、この格付けが、日本語教育業界で日本語を教える力での競争のきっかけになることを願って作ったというようなことは明記する。

特に日本語学校への入学者が多いところ、中国、ベトナム、インドネシアなどは翻訳あったほうがいい。英語はなくてもいいくらい。全体の説明(1万字以内で書ける)とリスト周辺の用語だけでいいので、それほど翻訳料はかからない。今は、1文字3円くらいでできる。翻訳料、出せないなら、学校名と項目とポイントと順位だけ英語にして、後はgoogle翻訳を置くでもOK。

毎年やるのは大変かもしれない。最初は、隔年でもOK?交流基金の学習者数調査に合わせて3年ごとでもいい。交流基金の学習者数は発表される時は必ず報道されるし、ちょうど日本語教育の数字が注目されるタイミングなので。

基本は、客観的な数字ベースでやっていきますが、情報が集まらない場合、学校側の自己申告でも可にしてもいいと思う。自己申告であると断れば読者には、フィルターかけてみればいいとなるし、自己申告でも教師組織に対して申告することは、それが自らを縛るルールにもなるリスクがあるので、おかしな数字は出せないはず。ウチはちゃんとやっていると、数字を出させる、ということも大事な戦略。

基礎資料は、政府発行の日本語学校全調査でいいと思います。これをベースに公開情報や独自調査のデータを追加して一覧にする。
http://www.amazon.co.jp/dp/4990638271/


評価

日本語教師による評価なので、考え方の基本は

1)日本語の教育力が軸となる。
2)教育力は、日本語教師の経歴、待遇などが重要なポイントとなる。
3)どういう教え方(新しいとか古いとか)かは、原則評価しない。

つまり、教育力が軸ではありますが、例えば独自の教材とか教授法、教師の教育システムなどまでは切り込めないので、そこは深くはやらずに(独自教材があれば+1ポイントなどと加点してもいいとは思いますが)客観的にわかるものを軸にやっていく。この点、不満があるかもしれませんが、現実にやるのは厳しいので妥協する。まず一覧で客観データ並べるだけでも価値があるので、そこから始める。

評価軸(議論があるところでしょうから、考えられる項目を並べるだけで)

1)教師の質評価

・資格の有無(試験か講座かは問わない、ダブルかどうかも問う必要はないと思う。正式な有資格者かどうかだけ)
・講師が修士、博士を持っている場合は加算。
・講師の経験時間
(年数でなく時間数を概算で出す。10年以上相当を中堅、20年以上をベテランとしてポイント付与、かつ3つの比率も)
・専任、非常勤の比率(現状3:7だが、あるべき比率5:5あたりを0として評価)
・専任一人あたりの生徒数。(これは微妙ですが出せるなら)
・教師の給料(十分、普通、安い、論外、くらいで分ける、一年目の時給額はハッキリわかるので書けるはず)
・教師の離職率(出せるかはわからないが、定着率が高いほどいい学校であるというのは大事な指標。自己申告でもいいかも)

2)学校評価

ハード的な
→ ここは客観的な数字を出しやすく指標になるので淡々と。しかし軽視しない。

・自社ビルか?:学校が所有しているというより、ビルの所有者が事実上のオーナーで、自社ビルのテナントをとりあえず埋める的な発想ではじめたところも多い。(基本学校法人、準学校法人は原則自社所有がほとんどなので学校の区分も重要)
・学校の広さ:学校の面積と学生数で数字を出す。
・自習室の有無、使える時間数、使える機器、Wifi環境。
・トイレの数、質(ハード評価では重要)
・写真:雑居ビルのフロアなら、それを明記して写真を撮って公開。
・教務室の広さ(教務をどの程度重視しているかの指標として)
・デジタル方面(Wifi、ハンドアウトのデジタル化あたりまでが限界か?積極的なところを評価するためもうちょっとハードルをあげるか?)

ソフト的な
→ ここはどうしても主観評価が入るので抑え気味に。

・運営主体。学校名ではなく法人名。ネット上に公開されている財務データ。

・進学率(一般試験、推薦、大学、専門学校などで4つくらいに分ける。大学の難易度は2段階くらいに)
・能試、留学生試験の合格率、成績。
・授業外の学習環境の提供(自習室で質問対応してくれるか)
・養成講座の有無(これはもちろんあるからいい、ダメ、というものではない。養成講座は別にやるならそこの評価にリンクしてもいいので、とりあえず有無だけでいいかも)
・電話対応(これは結構大事。ポイントとして加算はしなくても評価だけでもプレッシャーになる。公開すれば次回、問い合わせもしやすくなりますし)


 経営者の情熱とか日本語教育への理解みたいなことはまったく考慮すべきじゃないと思います。この種の評価で、それやったら終わり、という気がします。

  大学の別科も入れるなら、進学率などは不要だし無くても良いかもしれない。でも学習者は知りたいかも。民間の日本語学校は事実上予備校的な存在になっているので進学率はあったほうがいいかもしれないが、それだと、日本の大学の難易度はあまり知られておらず、どんな大学でも推薦枠を持っている学校が有利になってしまう。
進学先の大学の質による評価は難しいが、やったほうがいいかもしれない。推薦で、推薦頼みみたいな大学や専門学校に行けるところと、ちゃんと研究ができるレベルの大学にいけるところ、自力で行けるところまで育てるところは、やはり、情報としては分けたい。といっても大学名だけでは学習者にはピンとこない。1流、2流的に、ある程度仕分けるか、やはり偏差値になるか?


 学生の失踪率なんてことも調べればある程度出せそうですが、総合評価に近づけるよりも、日本語教師による評価という個性を大事にしていく、やはり、教師の待遇=学校の日本語教育の質なのだというコンセプトを大事にしたほうがいいような気がします。それができるのは日本語教師による評価のこの格付けだけなので、その強みを生かす。ポジショントークと言われようと、実際に教師を大事にするのはよい学校であることは間違いない指標なので、問題ないのでは。

————————————–

以上、無理して評価を作らない。信頼性を担保するために、なるべく淡々と客観評価を出しやすいものをピックアップし
そこに教師の待遇を入れていく。進学率、能試の合格率、授業界の環境は、調べられないなら載せなくてもOK。そういう情報は正確な数字は揃わない可能性が高いし、間違った場合の修正対応も大変なので。逆にトイレの数など変更しにくく、調査しやすい。比較軸としては弱いものでも、ハッキリ数字が出るものは入れていく。ただしポイントの比重はあくまで教師の待遇が軸で、そこが7割くらいでいいと思う。こういう格付けはポジショントークだと観る側も分かっていてみるものなので、ハッキリ個性を打ち出したほうがいい。

5%の人が学校の選択において影響を受けるだけでも、インパクトはかなり大きいのだから、そういう意味での拡大路線はとらない。あくまで淡々と。

もちろん、これは日本語教師の就職先の指標にもなる。ただしそれはあくまで副産物だというスタンスで喧伝する必要はない。もしかすると日本語学校にはこの副産物のほうが怖いと考えるかもしれない。(本当は顧客評価のほうを怖がるべきだけど、日本語学校の経営者というのはそこは軽視しがちなので)従って、そこは目的ではない、あくまで客観的な情報を選択する学習者に提供するためであり、その評価は日本語教師によるものというスタンスしか私達にはないので、そういしているのだ、という理屈で通す。この理屈は強い。強い理屈を持っていることは継続するための防衛にとても大事。

私が日本語学校関係者なら知り合いに「ちょっとどんなところか探ってきて」と必ず言うと思います。ちょっとでも間違えばきっちり抗議する。重箱の隅をつつき格付けの信用性を落とそうとするかもしれません。
それを見越して情報の精度には気を遣う。利害関係のない人の調査で二重にチェックをする。会員で匿名度が高い人は調査には向かないかもしれない。会える人は一度あって写真、会えなくてもスカイプなどで身元は確認する。調査員同士も完全に匿名を通す。調査員と主催者のみが直接コンタクトがとれることにする。

評価のポイント配分などは議論して落としどころをみつけるのはとても時間がかかるので、たたき台を出し、3ヶ月など期限をきって議論し、期限が来たら、そこまでの議論を反映してとにかくスタートすることが重要。評価方法はどうやっても批判はでるので、基本的には「批判はあるのはわかるけど、これは私達の指標なので基本これでいきます。微調整はします」ということでいいと思う。実際に大学格付けもいろいろ微調整しているので。とにかく公開情報を一覧にして公開することからでも始めてみてじょじょに質を高めて、3年後に格付け的なものにする、という計画でもいいと思う。

 留学生が多い私立大学との関係も、民間の日本語学校の評価をする際に出てくるところかもしれません。推薦枠がどうなっていて、どういう基準があるのか、の全体像はよくわかってません。お互いに「持ちつ持たれつ」というところがあるようです。留学生受け入れが多く、日本語学校などの推薦枠が多い大学や専門学校、学校法人のことも、少し知識があったほうがいいように思います。日本語学校格付けは、基本、学校を選ぶ学習者のための情報提供なので、当然、その先の大学や専門学校のこともあってもいいような気がします。

留学生の受け入れが多い大学 日本学生支援機構
http://www.jasso.go.jp/statistics/intl_student/ref11_02.html

受け入れの数と共に比率も重要です。30%を越えて、その大半を推薦枠で、という大学にとっては、日本語学校との関係は重要になってくるのではと思います。本拠地は地方でも、大都市にサテライト教室を作って、そこで留学生の授業をするという大学も多いようです。

大学の質チェックはいろいろあるようですが、調査をしてネット上で報告がみられるものとしては、、、

大学基準協会
http://www.juaa.or.jp/

などがあります。偏差値以外の大学そのものの客観的な評価も、多言語化して情報提供する方向もありなのでは。

 


日本語教師養成講座比較、試案

これも一般に公開するコンテンツです。ターゲットは日本語教師の志望者ですが、もちろん「日本語学校格付け」と同じく、ターゲットごしに日本語教師養成講座そのもののあり方を世に問うという目的もあります。

基本は、1)広告など公開情報。2)問い合わせてわかること。3)実際はどうなっているか。の3段階に分ける。

これも、2)までをリストにして公開するだけで大きな価値があるはずです。講師の質(後述)、オリジナル教材、料金、などを横並べで比較されることを嫌う空気があります。420時間という基準があることも、知らずに選ぶひともいます。今は、なんとなく相場があり、宣伝文句もバラバラで、その養成講座にどういう個性があるかわかりにくい。料金や時間だけで選ぶ人はもう仕方が無いので、リストで基本的な条件がわかったら、じゃあ、中身がどうなんだろう、同じならば質で、と誘導できるような作りにするのがゴールです。

質的評価は、難しいので、質を計る指標になるデータを揃える、ということを主眼にやったほうがいいと思います。そこの評価軸を考える(講師の資格、博士、修士、日本語教師歴などをどう評価するか、など)

覆面調査員のレポも面白い。ただ、すべての講座には行けないので、判断材料にはしない。あくまで読み物として、ちゃんと調査する意欲があるというアピール素材としてやればいい。レポがあるというだけで学校へのプレッシャーにもなりますし。ただ、この調査も、講座の受験などお金がかかるので、最終的には出版して利益を出すところまできちんと計画してから。もちろん最初は、売れるかどうかはわからないので最初は持ち出しで投資としてやるしかない。出資した比率で出版時のロイヤリティの配分を決めるなど。

 問題は、420時間の目安がどの程度守られているのか、判断が難しいこと。おそらく同じ420時間でも、正式にお墨付きをもらった、もらってない、というものがあると思われる。そのへんは調べないとわからない。事前審査的なものはないかもしれないし、あっても形式的なもので、意味がないものかもしれない。それをあらためて判定するのはなかなか難しい。やはりここでも、内容までは深く切り込まないで、まずは最低限やるべきことをやっているかから始めるしかないかもしれない。


基本的な方向性

話し合って、事前に評価の軸を決めても、違う調査員が、ひとつひとつの講座の評価をきちんとして、それを並べて比較するところまで洗練させるのは難しい。ポイントを2つに絞ったほうがよいと思う。ひとつは、客観情報の検証。講座に申し込む前で得られる情報と実際のものが同じであるかどうか。もうひとつは、日本語教師養成講座の最も懸念されるポイントであるシラバスとしての完成度。このシラバスの評価が最も大事で、ポイントになっていくと思う。個々の授業の評価ではないことに注意。

1 客観情報の検証

料金は受講料以外に負担があるか。
講師は事前の情報どおりか。(代講などはないか。名義だけで実際は助手が、みたいなことは学校より本人に直電、直メールで確認したほうがいいと思います)
講師の資格のチェック
(日本語教師歴、修士、博士、経歴など。教師歴は10年ならOK。以下なら一律でC評価などルールを決めておく)
教材(オリジナルか、別売りか、ページ数、簡単な内容など)
講師の横の連携、事前のすりあわせなどは、しっかりしているか。

授業の評価

リアル授業とオンライン授業がある。オンライン授業だからダメとは言えないが、現状はかなりいい加減なものが多い。
ここをどう査定するかは大事なポイントになりそう。(大学の単位もオンライン講座でほぼ取れるみたいなところもある)

個々の授業の評価も内容までは踏み込まずに、配布物の有無などハッキリ調査結果としてわかるものを調べるに留める。
個々の授業の内容評価は、事前の準備をしているか、授業の進め方、テーマに即しているか、の3つくらいを
ABCくらいに分けたものだけにする。
全授業で、ABCの数だけを「参考評価として」公表。この評価は総合評価には入れないか、入れるとしてもオマケ程度にする。
(ここは最も評価がぶれやすいし、評価方法でも議論が分かれるところになるので、最初から総合評価には入れないほうが無難だと思います。なんだミシュランみたいに味の評価をしないのか、と思われるかもしれませんが、調査員の判断で変わるものを総合評価に入れると、全体の評価の客観性に疑問が出てしまう。派手ないい悪いだけをつけるのではなく、時間をかけて一般の人の信頼、信用をコツコツと獲得していいくことで、学校も学習者も無視できない存在まで行くことがゴール。客観性をキープすることがとても大事です)

2 シラバス評価

個別の授業の評価よりも、これが大事。おそらく現在の日本語教師養成講座の弱点でもある。
これはできれば専門家をまじえて事前に評価軸を決めておく、養成講座はそれぞれのゴールがあり、それが明確で内容が
充実していればいいのだとする。ただ文科省のガイドラインに沿って、「あの授業やれる人」「あれやっても経歴的にケチがつかない人」という基準で人だけあてがったような講座の評価は当然下がるような評価軸を作るのがポイント。

大事なことは、評価員の意見が反映するところと、客観的なデータとして示すところを分けること。でないと、信用は得られない。可能なら、博士レベルの人にきちんと評価軸を作ってもらう、ある程度判断してもらうなど、監修をお願いするのがベスト。名前を出してくれないなら匿名のままでもいいですから。

ある程度講座の性格を分けてもいいかもしれない。みん日前提の度合いとか。基準への準拠度とか。

講座の方向性はまた別の話

日本語教師は養成講座が現場に即してない、実践的ではないと簡単に批判しがちですが。。。

例えば、現場に即して「みんなの日本語」ですぐにやれる実習が多い、という養成講座は確かに即戦力の教師は作るかもしれませんが、長く日本語教師を続けるための勉強の下地作りにはならないかもしれません。イチ教科書がいつまでもシェアトップでいるかはわかりませんし、教室で詰め込み的に時間をとって学習するというのは、語学学習において特殊な状況だという考え方もあります。

安易に「現場に即していない」というような評価を下しがちですが、本来、他のジャンルにおいても、教師の資格というものは、長いキャリアを積む教師がスタート時点で基礎的な知識や学習方法、考え方を養うというものだという理屈も説得力があります。養成講座は卒業すればもう(あわただしい)現場で、ということになるので、講座の間は落ち着いて俯瞰でみて学ぶ最後のチャンスということも言えます。

どんな現場でも応用がきくような基礎力を身につけることが大事なので、今の趨勢である教え方、多数派の環境に合っていないから、そこですぐに役に立たない知識が多いからといって批判するのは疑問。むしろ、現在は、現場に出てしまうと、使う教材、学習者のタイプがかなり限定されるので、逆に養成講座では多様な学習者の環境、教え方、を知ることのほうが重要かもしれません。

日本語教師養成講座を国の資格として公立学校でも認められるようなものにしたいと考えるなら、資格取得に関わるような養成講座では、教員資格に準じたものを目指すしかないはずです。リアル授業重視、多少理論寄りになるのは仕方ありません。

本来、実践のための研修は学校で、というのが理想的なバランスとも言えますし、小中学校の教員資格もそういうものですから。現状そうなっていない、学校に余裕がないからといって、養成講座で即戦力を作れと言っていては、いつまでたっても養成講座の価値はあがりません。あまりに実践よりだと資格としての「格」にも関わってしまう。日本語教師の資格が社会で認知されるための戦略も必要です。(異論がある方もいると思います。つまり、ここは人により考え方が違うので多分議論してひとつの評価軸を作るのは難しいわけです)

つまり、実践的か、じっくりか、は養成講座の考え方なので、それは傾向として批評しても、レポしてもいいけど、それだけでいい悪いは決めない。ということです。一定の講義の質があり、養成講座の考え方として一環していて、そういうシラバスとして完成度が高ければいい。シラバスの個性の違いによって評価が下がったり上がったりは、しないほうが信頼を得られる、そして、評価される側にとっても、主観が濃い評価であれこれ言われるより、授業のスキル的な評価をみられることに徹してやられたほうが痛いはずです。よせあつめで作った養成講座は特に。

監修的な立場の人を作るとしても、あまり内容評価までは立ち入らない、というのが無難だと思います。そこをやってしまうと結局監修者の切り取り方での評価だという色が濃くなってしまいますし「日本語教師による」というところが薄れてしまう。基本、シラバスの評価はきっちりやって、個別の内容まではいかないが正解なのでは?


具体的なやり方

基本、リスト作成、データ集め、問い合わせの仕事がメインになるので、何をリストの項目にするか、決めてからスタート。

まず、1)広告など公開情報。2)問い合わせてわかること。3)実際はどうなっているか。を、きちんとわけてやること。

1)と2)が違っても、違ったということは貴重な記録となるので、分けて公表する。つまり手順も大事。3)はすべてキッチリ調べるのは無理なので、卒業生にインタビューなどしてわかったことだと公表したうえで参考情報として書く。

公開方法などは、日本語学校格付けと同じでいいと思いますが、上位だけ発表してすべてのデータと詳細レポなどは電書で出版して経費にあてることもできます。9.99ドル(アマゾンで70%ロイヤリティの上限価格)くらいつけても一定数は売れるはず。
毎年やれるかはわかりません。3年ごとなど決めて定期で刊行しても注目度は安定しているはず。売上げは組織の維持費にできます。

データをすべて集めるのは無理なので、潜入できたものとできないけど体験入学とか問い合わせでわかったもので分けて評価してもいいはずです。電話で「講師の方はどういうが学歴ですか?修士や博士は?」と尋ねるなどしてそこそこは集められるはずなので。修了生にインタビューして情報収集もできます。

潜入は、特別なレポとしてやって、電話や修了生へのインタビューでわかったものだけ公表してもいいかもしれません。

評価スタッフ、覆面調査員の資質

覆面調査をやるならですが。。。

色眼鏡でみない。どうせダメだろう、有名だからいいだろう、ポスドクだからしっかりした授業だろう、私は経験がある教師なので自分より経験が少ない教師はダメだろう、というような傾向がある人は向かない。養成講座はこうあるべきだ、という先入観も不要。しかし、理論の講座に対しても、基本的には理解できるだけの見識は必要。例えば修士やポスドクなどで、日本語教師の経験が少なくても素直な目でみれる人がよい。「養成講座に言いたいことがある人」は向かない。

もちろん、学校関係者、専任講師はふさわしくない。調査員は内容の評価は事前に決めた評価軸に従って機械的にやるだけで(ミシュランなどとは違って)基本、ほぼやらないので、調査員自身の能力は日本語教師としての能力、知識とは別と考えた方がよい。「先生」というのは、キャリアを積めばつむほど「自分が知らないことは大して重要じゃない」と考えがち。そういう人は評価には向かない。

 養成講座の広告などで使われる文言「海外で活躍できる」「就職が簡単」「需要が伸びている」ということも、きちんとデータを示して、釘を刺しておいたほうがいいように思います。また広告で使われる「欧米系の外国人に教えている写真」なども、日本語学習者の数ととの比率を示して、正確な表現ではない、場合によっては差別的なニュアンスも読み取れることを伝えておいたほうがいいかもしれません。

 


仕事に関する基本的な知識の学習

社員と非正規では、ちょっと違ってくるのですが、基本的に、仕事をする個人の味方は法律しかありません。フリーランスならなおさらです。雇用主との関係では弱いままでも、コツコツとやっていって業界全体のモラルが上がることで個々の働く環境をよくしていくような何かを続けることも大事です。

普通の会社では、組合に加入してなくても、バックグランドで動いているウイルス対策ソフトのように、労働者の権利は守るべきという最低限度のプレッシャーがあります(濃淡ありますが…)。日本語学校も教育機関だと言うなら、それくらいはないとマズい。ハチマキをして団体交渉まではいかなくても、まずは日本語教師がちゃんと法律しってるよ、ということから始めるでいいのではないでしょうか。

「日本語学校はブラックだ!」とボンヤリしたことをツイートしても「まあそういうことはどこでも多かれ少なかれある」みたいなことになってしまいますが「**では、労働基準法の35条の違反と思われる行為があるので労働基準局への申し立てを検討します」と書けば実際にモノゴトが動く可能性はグッと高まります。後ろ暗いことをしている人達にとっては、ちゃんと知ってる人が増えることのほうが怖いはずです。

ただ、労働基準法は条文の中身を知ってることも大事ですが、実際にどういう訴訟が起きて、どういう判決があったのか、みたいな知識もあってはじめてなんとか役立てることができるようです。セクハラ、パワハラなどは、まだ法律的なサポートが遅いので、判断が難しいところもあります。特にパワハラはいろいろとケーススタディをしないと、どういうことが問題かわからない部分もあります。そのへんの知識もあわせてつけていきたいところです。

もちろん、日本語教育機関に対しても啓発活動をすることは重要です。「こういうことは労基法違反です」「パワハラになります」ということは、ボンヤリとした知識はあっても、日本語学校ではこうだと言われないとピンとこない人も多いはずです。経営者だけでなく、ベテラン非常勤や専任なども加害者となっているケースも多いはずです。
ブログなどできっちり書いておくことは必要です。

労働基準法の基本的な知識とそれを日本語教師の仕事にあてはめた解説を作り公開する。これは会員以外の教師に対するものでもありますが、同時に、公開することは「日本語教師も労働基準法を勉強してますよ」というプレッシャーのために有効です。基本的に提言なども、法律にのっとって、判例も意識しながらやることが大事です。
大学、学校、塾、など近い職場の判例はたくさんあります。それらを無理やり当てはめるのではなく淡々と労働基準法の説明の中で紹介していき、次に、では日本語教育の現場ではどうか?民間の学校、大学、ではどうか?

例えば、日本語学校という実際の職場に即した労働基準法の適用はどうなのか、労働法に詳しい弁護士などの協力を得て小冊子を作り、それがいつでもダウンロードできるようになれば、それだけで一步前進だと思います。


 繰り返しになりますが、技能実習生、EPA関連、その他、日本語教師が働く場所でも労働基準法の知識は重要です。「技能実習生の周辺にいる人達は日本語教師含めて労働基準法もロクに知らない連中だから」などと言われないように、ちゃんと知っておく。

仮に、実習生の人達が自国の労働環境から考えて「仕方ない」と思っているのなら、日本では法律があって…と「日本事情」として教えることは、日本語教師の仕事の範疇とも言えます。労働法で守られることは大事だと実感して帰国後法律関係の仕事につく若者が出てくるかもしれません。法律も国よってかなり違う、そのことを日本事情として教師が学習し、教える意義もあるはずです。

 

 最近のものだけでも、いろんなケースがありました。訴訟目的で、あるいは訴訟がきっかけでユニオンが作られるということも多いようです。組合は2人いれば作れますし、ちゃんと弁護士に相談すれば訴訟できますから。
た、訴訟までいくことがほぼない(「日本語教師 訴訟」ではまったくヒットしません)日本語教育業界の場合は、そのキッカケがない、ということかもしれません。また、そういうユニオンは、監視役としての効果は高いようですが、地位向上をめざすようような継続的な活動が行われているのかはわかりません。

□ 比較的日本語教師の立場に近い塾講師で検索(「塾 講師 訴訟」で検索) するとたくさんでます。このページの一番上の「このページについて」にある組合や相談窓口のリンク先にも個別の訴訟や判例があります。

弁護士ドットコムの「講師」の法律相談
https://www.bengo4.com/roudou/1103/?query=%E8%AC%9B%E5%B8%AB

□ 大学方面はちゃんと問題にされるので話題も多い。

5年雇い止め、和解になった早稲田の件
http://biz-journal.jp/2014/06/post_5050.html

来学期から東京大学非常勤を辞めることになりました
http://d.hatena.ne.jp/saebou/20151221/p1

日米における大学非常勤講師の位置づけ
http://togetter.com/li/16041

東大では非常勤は教職員に含まれない?
http://togetter.com/li/834091

その他、個別指導塾ユニオンのサイトにある申し入れなどのケースも参考になると思います。他業種で比較的似ている業界(とか、専門学校とか、国語教師とか)の状況も知っておくといいと思います。


 

学校のルール

次に学校を規制している法律にはどんなものがあるか?も重要な知識です。一般的な学校に関わる規制、それに+して業界の規制があります。

例えば、一般的な学校の規制はこんなカンジ。例えばクラスの人数は40人までですが、大教室などの授業の人数の規制は事実上ありません。一人あたりの面積みたいなことがあるだけ。
http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/shigaku/senkaku/

これに、日本語教育振興協会の1教室は20人以下が望ましい、というような個々の業界の規制が加わり、実質的なルールが出来上がっている、ということが多いようです。この2層(あるいは3層、4層)の構造、ルールをきちんと頭にいれる。学校法人、各種学校、その他という種別によっても規制が違います。

基本的に日本語学校の経営者は「こういうことやるとヤバイ」くらいの知識はあります。ただ、労働基準法と聞いただけで何か政治的な運動だと思ったりするタイプも多そうです。そういう人には直接抗議をするとややこしくなるので、基本、啓発と、労働基準局に申し立てをする方法をサイトで紹介する。というように、じわじわとプレシャーをかける方向しかないと思います。労働基準局への申し立ては、メールなどの匿名の告発ではあまり効果がないようですが、できるものはしたほうがいいわけですから。実名で告発する人は組織としてサポートする体制もあったほうがいいと思います。実名で告発する場合は、組織内に匿名で受け付ける相談フォームを作って置いて、法的なサポートをするでもいいと思います。

こういう話によく「犯人捜し」をする、ということがあります。これは捜すほうが有利なゲームなので「犯人捜しをすること事態が問題だ」ということで対処するしかありません。つまり「犯人捜しをしたかどうか」を日本語学校の格付けのおまけの評価にでも入れればいい。直接でなくとも「日本語教師の労働環境改善に理解があるか」という項目でABCZをつけて、根拠は伏せたままZ評価にするとか。

 

著作権など関連の法律

日本語教育業界は、学校も教師も、著作権の知識がかなり残念です。日本語教育業界には「教科書はアジアでコピーされる。怖い。電子書籍なんて無理」か「フリーでシェアすればみんなハッピー」みたいな両極端の人しかいません。

単純な話ですが、違法コピーの教科書を使ってる学校は摘発されるべきですし、教師も使うのはアウトです。コピーされる脅威が大きいのも事実。

また、CCのライセンスはシェア前提ですが、段階がありますし、著作権を放棄したわけではありません。作り手に敬意を払いつつライセンスの注意事項を守る必要があります。例えば、引用だからといって芸術作品を切り刻んで好きに使っていいということではありません。

公的な文書はどうか?教材で使ってよいのはどこまでか?教材とテストでは違うのか?印刷してコピーするのとデジタルデータをコピーするのとで違いはあるのか?あるいはSNSで引用するのは?リンクなら?「教育機関」とか「公的」の範囲はどこまでか?「引用」は?新聞などの報道は? いろいろケースバイケースですが、日本語教育の場面はそれほど範囲は広くないし、そんなに複雑じゃありません。これもできれば専門家を呼んで(専門家でも解釈いろいろですが)、ありそうなケースをひとつひとつ確認しながら、基本的な知識を学習したほうがいいのではという気がします。

契約関連の法律知識もシェアする価値があると思います。基本、非常勤はフリーランスですし専任といっても転職する可能性は他の職業に較べて高い。小さな日本語学校やベンチャーなどでは、契約そのものが違法だということも、結構あります。海外で契約する場合の注意点なども、経験者同士でシェアする価値があると思います。

 


日本語教師の職場の情報収集


基本的な方向性

情報を収集すべきだとは思います。労働基準法、セクハラ、パワハラ、そういう問題の窓口になることもユニオンの大事な役割ですから。ただその情報をどう生かしていくかは、組織の方針次第です。学校格付けや養成講座の調査をやれば自然といろんな情報が蓄積されるはずです。教師にとっての要注意学校もハッキリするはずです。

法律的に告発までいくべきというものの他にちょっとやりにくい、働きにくい空気がある、みたいなものまであります。情報提供者が必ずしも信用できるかわからないという問題もありますので、基本的には情報提供者がきちんと申し立てまで行く可能性があるもの(提供者がその気であるというもの)と、その他と区別したほうがよいと思います。

組織としてどこまでやるか、によりますが、弁護士などの助言と場合によっては労働基準局などへの申し立てまで案内はできると思います。あくまで個人でやることにサポートまでする、というスタンス。もうちょっと介入するやり方もあるでしょう。これは組織としてどうするかあらかじめ決めておいたほうがいいと思います。

会員は匿名なので匿名のまま組織内に情報提供はできます。情報管理者は、提供者の実名とその情報がどこの学校のものか確認できる(はず)です。外においたフォームなどからの情報提供は実名であっても確認はできません。これでひとつ情報の仕分けができます。会員の告発にはある程度のサポート。外部の告発は案内まで、というところでしょうか。


具体的なやり方

まず、情報の仕分けをすべきだと思います。外部経由か会員によるものか、提供者が実名か、告発前提か。
その上で、内容によって、種類(労働基準法でどういうことに該当するか、あるいはセクハラ、パワハラなどか)分け、深刻度、証明できるもの(証明しやすさもいろいろありますし)の有無なども重要になってくるかもしれません。

次に、それをどう扱うかです。段階があると思います。情報提供者の実名は本人次第だとして、、、

1)組織内で学校名などを匿名(「東京都日本語学校」などとして)にして、リストを作る。
2)組織内で学校名を実名で、告発の概要だけ出す。
3)外部の向けて匿名で公表する。
4)外部に向けて実名で公表する。

外部に向けて公表はやはり慎重になったほうがいいような気がします。単なる噂サイトみたいな捉え方をされるかもしれませんし、リスクもあります。「日本語学校格付け」、基本的には学校のハードや客観的な数字を比較するものですが、これにポイントはつけないまでも、独自調査による教師の働きやすさの指標という項目を作り、そこでマイナスポイントをつけるということならできそうですが。

ただ内部での公表は留保をつければできると思います。例えば学校名は公表して、こういう告発がある。でも、情報の確度はABCDで仕分ける。すでに訴訟や、謝罪などあって事実関係が確認されたならA、証拠もあって告発準備中ならB、証拠はないけど複数証言ありならC、みたいな形です。情報の保証はしないけど、どういう種類の情報かは書いて、自己責任で判断してもらう。

学校の情報を知ることができるということは、会員のメリットにも繋がります。

 


多言語コンテンツの充実

どこまで多言語化するかは、結構難しいところです。日本語教師のサイトとなるとなおさら「この言語だけ」とするのは微妙なところかもしれません。なんとなくトップページだけ英語化して更新怠りがち、みたいなサイトは多いですが。。。

いちおgoogle翻訳を置く、というので形にはなります。本格的なCMS(JoomlaとかDrupalとか)でサイトを作ればメニュ-、ナビの多言語化はプラグイン的なものを入れるだけ、で可能です。(Wordpressは多言語化、あんまり得意じゃないと思います。google translateのプラグインでナントカなるのでは。未確認ですが)

で、コンテンツがないと意味がありません。日本語学校格付けは強力なコンテンツですが、それができるまで何か作れると思います。「日本で唯一のプロ日本語教師による職業団体」という看板はわりと強みがあります。広告を置かずアフィリエイトもやらずで、きちんとコンテンツを作っていけば、信頼を得やすいと思います。
海外でも同様です。教材の寄付してほしいところを受け付けるとか、教材の解説をするとか、あるいは飲食店やお店などの日本語の間違いを正して、こういう日本語にすれば無難的なコンテンツとか、とにかく「日本語」に関して信用があるという強みを生かしたコンテンツ展開で、ノンネイティブのアクセスもしっかりと掴むことは大事です。

国内に置いても「日本語に関心がある人からのアクセスが多い」という事実はサイトの評価に繋がります。日本語学校格付けはそこが勝負です。

可能であれば、最初から、トップは最低限日本語以外の人への説明リンクを置き、そこで、英語でいいので、サイトマップと組織の説明ぐらいはする、ふりがなをふる機能とgoogle翻訳など辞書系のアドオンなども案内する。すでにある、これから作る多言語コンテンツもリンクとともに紹介する。ぐらいはしたほうがいいと思います。

できれば、ふりがなをふれば中級者なら読める日本語で統一するのが理想です。で、ふりがな機能を紹介して、中級者なら読める日本語で書いたとトップページに書く。

 


日本語教師の仕事の環境に関する提言

これはやはりやっておくべきことですが、人が増えれば、いろんな種類の人が増えます。専任には専任の事情がありますし非常勤でも、仕事の環境に対して言いたいことは濃淡あります。日本語教師の場合はコトナカレ主義が蔓延しているので、多数が妥協できる提言となると、かなりユルくなってしまう可能性もあります。

しかし「新卒の大学生の就職先として恥ずかしくないものにする」というような趣旨に基づいて提言はきちんとやっていくべきだと思います。政策が発表されたり、調査の数字が出てメディアで取り上げられるような時は、意見を表明して、存在感をアピールするチャンスでもあります。


具体的なやり方

0から提言を作るのは大変なので、ある程度のたたき台は作って、複数のスタッフで練り、全員に提案する。議決をしてブログで提言として公開する。という手順でいいかなと思います。

基本的な提言は設立時にいくつか項目を作って、ブログなどでオープンにしておくほうがいいかもしれません。
その後、日本語教育のことで重要な政策が決まったり、審議会が始まったら、それを日本語教師がどうとらえているか、を伝えるためにも、日本語教師からみた解説をブログに書いたほうがいいと思います。

日本語教育に関心が向いた時に、早めに、ちゃんとひと言コメントを出す。一般の注目がある時に存在感を示しておくことは重要です。

年に数回、提言的なブログ更新が必要になるかもしれません。まとめ役と書き手が必要になるわけです。この書き手も報酬を伴うポジションとしてもいいのではと思います。

段階

ひとまず加入の条件的な意味で設立趣旨として書けることをグリーン、なんとか総意でやれそうなことをイエロー、厳しいかもがオレンジ、分裂覚悟がレッドとして、仕分けておくといいかもしれません。ここでは、なんとなくやれそうな順番であげていってみます。何が重要か?ということは人によって意見が違います。まとまりやすいかどうかなら、ある程度一致点は探せます。重要か?だけでなく提言として採用するリスクも考えつつ進めるということです。

これはまずユニオンの設立趣旨、会員になる際に同意をもらうような軸になるような考え方に盛り込む段階があると思います。それは一般用のブログにいつでもみられるような形で(メインメニューから行けるところに)置いておく。

個々の提言がまとまったら、常駐できるページにおいて、ツイッターなどで拡散していく。(ただツイッターやFBなどでは、基本お知らせに留めて、論争したり、フォロワー増やそうとあれこれやらないほうがいいと思います。かなりうまくやってもひとつの失言で終わったりしますから)
基本的な提言の他にも、政府の政策などに応じて、こまめにコメントなどを出すことも重要です。「日本語教師の立場からはどうなんだろう?」という疑問をもつ人にちゃんと応えていく。

以下、なんとなくやったほうがいいかなというモノを、ずらずらと書いてみます。

 


提言候補

授業以外の時間の時給換算に関する提言

→ 仕分けることが重要

1)シラバス関連、引き継ぎ、会議など参加が必須なもの
2)研修など1)に継ぐもの。参加義務とまではいかないもの
3)授業の準備、採点など、授業関連
4)翻訳、通訳、事務など。(翻訳など特別なスキルが必要なものも仕分ける)
5)課外活動、生活指導(?)的なものの切りわけ。

基本となる時給は教師としての時給でそれに+αがつく形。別途事務用時給で、ということも多いようですが、教務としてやらざるを得ないものは教務としての時給です。完全に独立したものであるなら、やる義務はないはず。こういうやらなければならないことかどうかがハッキリしていないものをきちんと分けて提案することは意義があると思います。ひとつの基準を出す。

特に5)は近年増えている負担です。早めに声をあげないと、部活や生活指導で小中学校教師がサービス残業を強いられていることの二の舞になると思います。非常勤は原則免除されるべきですが、難しいのは「便利な教師が重宝される」ということです。結局、契約継続のためにはやらざるを得なくなる。また、常勤だと、際限なくやらされるみたいなこともあるかもしれない。一線を引くために、教える仕事とは切り離し、生活指導は事務、もしくは専門で雇われた人の仕事、教務はノータッチで、させてはいけない、という原則で行くのがいいのではという気がします。ここで「ある程度は仕方ない」と妥協すると、将来、生活指導的な仕事が際限なく増え続けて、どうにもならなくなる可能性があります。

これはいろいろと学校関係の裁判で判例も出ているのでそれらを参考に決めるのが無難だと思います。ただ、日本語学校の特殊性もきちんと洗い出しておく。例えば、非常勤の割合が極端に高く、長年買い手市場が続いており、それを基にした慣例が多いこと、事実上学期ごとの契約となっていて、コマ数の増減は経営側の都合で決まる、とても立場が弱いということなど。

正規(常勤)、非正規(非常勤)の比率に関する提言

→ 現在は3:7となっている。当面は4:6を目標に最終的には5:5に。

これは日本語学校格付けで比率を公開してプレッシャーをかけながらでもいいと思います。

具体的には、日本語教育振興協会の内規である常勤の比率が事実上3割でよいとする内規を変えさせることは、日本語教師の仕事の環境の改善を考えた時、よい目標になると思います。時給どうこうより大事、キモと言ってもいいです。非常勤の日本語教師はクビにしやすい。一気にクビにしなくても期ごとにコマ数を減らせばいいわけですから。非常勤でいるかぎり、非常勤の教師が7割であるかぎり、圧倒的に弱い立場のままであることはあきらかです。

経営上の理由からできないならば、業界そのものの構造改革を提案する方向もあります。これは議論が必要でしょうから、ここでは詳しく書きませんが、考える必要はあります。日本語教師は、良質な授業のために、学習者のために、(だから教師にしわ寄せがいくのは我慢してくれ)という理屈でいつも沈黙してきたわけですが、学習者が払う学費は国内の塾や専門学校と同じです。


教師の評価の独立性、透明性

・ 勤務評定の透明化。特に教務の評価の独立性が重要。

教務主任のみが教務の評価を行い。コマ担当は原則として教務の評価で決まることにしないと、理由もなくコマ数を減らされるということが横行する。例えば、時給に不満があるとか、この組織に参加しているという噂がたつだけで、じわじわ(あるいはバッサリ)担当コマ数を減らされて契約を解除されるということになってしまう。

→ これは7割以上が非常勤である日本語教師がモノが言えない元凶となっている可能性があるので、なんらかの形で実現したほうがいい。もちろん、教務以外の勤務評定は影響してもよいが、基本は教務の評価が重要視されるべき、その配分含め、透明性が必要。

もうひとつ、学校間でのキャリアの尊重もあります。要するに、資格をもった教師が例えば日本語教育振興協会が認定する学校で1年働けば、1年のキャリアがあると、すべての学校で認定するべき、ということです。現状は、ほぼ守られていない。まずその現状を一般の人に知って貰うこと。次に、キャリアとして認定する基準を提案する。時給があがるかどうかは別として、まずこれを認めさせることは重要。

具体的には、キャリアとして認定する基準を質問し、回答を公開すればいい。日振教認定校でのキャリア、海外の日本語学校でのキャリア、プライベートレッスン歴、など、またこなした授業数、時間数か、勤務年数か、客観的な基準は必ずあるはず。無回答は無回答で公表する。この調査とは別に、例えば、就職希望者として全学校に経歴3年で問い合わせた結果を公表してもいいと思います。もちろん、日本語学校格付けに項目として入れることもできる。


 教師のキャリアについては、業界規定を日本語教師のほうで作って提案する、という方向もあると思います。後述。

 

規制緩和の方向性

日本語学校の業界も規制緩和を求めているようです。おそらく学校法人、準学校法人格としての要件を緩和して欲しい、ということが主なテーマではないかと思われます。具体的には費用がかかる部分を免除してくれというようなことです。土地や自社ビルでないとダメだとか、敷地がとか、という規制を撤廃して学校法人格としていろんな補助や控除、免除を受けられるように、というような。

日本語教師にとって歓迎すべき規制緩和とは何か?いちお考えたおいたほうがいいと思います。現状で同じような日本語学校が増えたり、小さなところが参入しやすくなるような規制緩和よりも、大手で経営基盤がしっかりしたところの新規参入が可能になるような方向がひとつあるのでは?と思います。健全な競争を促進するような方向です。ただし、これはおそらく日本語学校側は歓迎しない。

規制緩和といっても業界が求めるものと、ベクトルが全然違うわけです。この点、ちょっと議論しておいてもいいのでは、という気がします。

 

その他、社会に対する提言的なもの

ずらずらとあげてみます

  1. 公立小中学校での日本語指導に日本語教師の資格はまったく考慮されていない。
  2. 日本語教育の審議会に業界団体と大学の研究者は呼ばれても日本語教師の声が反映されない。
  3. 地域の日本語教育は自治体まかせになっているが、自治体によって日本語教師の採用要件が違う。資格の有無も要件になっていない。
  4. 日本語教師の資格は日本語学校をはじめとする業界が発行しているも同然なので、資格業界としての責任もあるはず。資格を条件に雇う際の最低時給、待遇などもガイドラインを出すべき。
  5. 日本語教師の時給や平均収入、平均勤続年数などのデータは調べられもしないし。やるべき。文化庁?
  6. 技能実習生の日本語教育も有資格者でなくても教えて良いことになっており実態もほぼ無資格者によるもの。(→ 実習生の日本語能力に問題があることは有資格の教師による日本語教育が必要だという強い論拠になる)
  7. 民間の専任の日本語教師の待遇の調査もない。専任の待遇についての調査、公開と共に明確な基準を設けるべき。
  8. 日本語教師のキャリアは学校が変わればリセットされてしまう。ある程度の「キャリア認定の目安」があるべき。
  9. 有給の消化や育児、介護休暇はどの程度行われているか、許容されているか、実態調査を。

キャリアがリセットされてしまう問題は、上でも書きましたが、日本語教育業界が未成熟である象徴だとも言えます。
業界から目安を出すべきといっても多分、無理なので、こちらから出した方がいいと思います。仕事の切りわけは、こうあるべきと出したうえで、教師のスキルそのものの評価は、こうあるべきという提案です。もちろん、学校独時の切り口があってもいいけれど、最低保障と、キャリアに応じて評価があがる最低の仕組みは守って貰う。複数の学校の行き来がある日本語教師は、業界全体でキャリアを認定するのでないと意味がない。授業時間数の評価の目安がないと、日本語教師が安心してキャリアを積めない。

で、例えば、ここは経験年数でなく、カウント可能な授業の時間数で出し、それをキャリアの目安にする。授業時間数をちゃんと記録し、できれば決まった業界での統一規格(でないと無くなった学校のキャリアが消えると困るので。統一規格で発行した時間数は将来にわたって必ずカウントされることが保証されるべき。各学校が日振協なりが発行する書式に従って決まった計算式で出した授業時間数を記載して、教師が求めれば必ず出すことにする、もちろん時間数の操作などは絶対にできない、というイメージです)の証明書を学校が出すことにして、それの積算が1000時間ならば、初心者とは認定されない。つまり一番安い時給はダメ。

可能なら

1)経験なし~少ない(1000時間) 
2)経験あり(~3000)
3)十分な経験(3000~)
4)高度なスキル(5000~)

* 4)から上は、学校で提示する。

くらいに分けてそれぞれ最低時給を設定し、その時々の相場+αくらいで、ユニオンで作り提案していくほうがいいと思います。最低時給だけを設定して提案するだけは弱い。その後ちゃんとキャリアに応じて上がっていく仕組みも同時に提案しないと、あまり意味がありませんし、その仕組みがひとつの学校の中だけで、学校が変わるとリセットだと意味がありません。こういう枠組みを作って提案することが大事です。

これを標準化し、日本語教師の給料体系を日本語学校が書く場合、

・5000時間までは日本語教師ユニオンの基準に準じる。
・5000時間以上に関しては、ウチの学校では****

と(5000時間以上についてもちゃんと)書かせるのが最終目標というわけです。現状、業界では他校のキャリアを考慮する保証がないわけなので、これくらいのことを業界団体がしないと、安心して民間の日本語学校で日本語教師のキャリアを積んでくれとは言えないはずです。日振協がやらないなら、他の日本語学校の団体に働きかける、これがある組織の日本語学校のほうが圧倒的に安心感があるので、競わせてもいいのではと思います。

これはNoと言いにくいはずです。Noと言えば、ウチは上げないよ、ということだけではなく、日本語教育業界というのは、キャリアを積んでも給料はあげないよ、と言っているようなものですから。そういうところで仕事をするのだとなると日本語教師養成講座に来る人も減ってしまう。「資格業界」でもある日本語教育業界にとって、大事なポイントです。提言をすることでいろんなことを露わにしていくのも大事な戦略です。

 


 

養成講座、資格試験の二重構造も問題になると思います。私は養成講座を正式な資格に、試験はボランティアの要件程度にと棲み分けし、正式な資格というものを軸に日本語教師の地位向上を目指すのが最も近道だと思います。教室での授業は資格を持ってないとダメというような。このへんも議論して一定の見解を作るところまでいったほうがいいような気がします。

その他の項目、ただ「こうあるべきだ」とするだけではなく、キャリアの認定のように、何かソリューションを提案するという方向で知恵を絞っていくことも大事なのではと思います。ただ要求するだけでなく、一般の人にも納得感がある提案をすることで、ネット上での信用、信頼も得られる。ちゃんと落としどころを提案しているということが信頼感に繋がるはずです。こちらから枠組みを作っていく、場合によってはもうそれを守られるべきものだとして勝手に検証していくようなこともアリだと思います。

提言として内部でまとめて、それをブログで発表するというのがひとつの方法ですが、日本語教師の待遇に関しては、特定の組織(日振協とか日本語学校連合とか)に、公開質問状という形で書いてもいいと思います。民間の日本語学校は養成講座の主要な担い手であり、日本語教師の仕事の環境には無関心というわけにはいかないからです。「努力する」という回答だけではなく、具体的な達成目標を数字で出して貰う、それを検証して公表する、というところまでやらないと意味がないかもしれません。こういうことは「リアクションしたら負け」みたいなところがあるので、よほど影響力があると認められないと反応は返ってこないと思いますが、その影響力のチェックにもなるし「これはリアクションできないだろう」というものも織り交ぜながら時々やるのは効果的では?

日本語学校のほうでも個別に「ウチはちゃんとやっているから公表する」というところが出てくることも期待できます。どこかがツイッターで「ウチはちゃんとやってる」みたいなこと言ったら、それを「こういうリアクションがあった」とブログに書けばいい。ゲームの駒をひとつ進めるということです。

どうしても政策批判などは政権の批判と結びつきやすく、会員の政治的な立場と合致しないということが出てきます。ここは難しいところです。提言も、そのための議論でも、あくまで政策の是非を議論するというスタンスでやることが大事になってくると思います。政治には一定の距離を置かないと、肝心の部分での主張に関しても、会員だけでなく世間一般の賛同も得られなくなってしまう。政治への関与は避けられないですが、同時に政治とは一定の距離をおいて、淡々とやっていくのが得策ではないでしょうか。

ある政策について、いい悪いを言っても「いい」か「わるい」のどちらかに埋もれてしまう。どちらからも日本語教育の専門家の意見として引用されるようなデータ、資料、提言を出すことのほうが、戦略としては合理的です。技能実習生、児童教育について現在、どんな日本語教育が行われていて、それがどういうものか、そしてどうあるべきか、を国際比較をしながらわかりやすく伝えるというスタンスはどうでしょうか?

そもそも日本語教育に関してまともな考えがある政党はありませんし、よく「日本語教育に理解がある政治家」という人達も日本語教師の待遇に関心があるとは言い難いです。「あの人は理解がある」は政治家のみならず、経営者しかり、よく問題を見えなくします。理解があるかどうかよりも、具体的な結果を出したかどうかを見ることが大事です。

難しいですが、「日本語教育について、日本語教師はこう考える」という範囲を超えないところでやっていくさじ加減が必要になってきそうです。日本語教育のことに絞って専門家が提言をするからこそ、一般の人も耳を傾けようとなるわけなので。

また、資格制度そのものへの提言はあってもいいんですが、優先順位を考えてやったほうがいいと思います。後は、実際に日本語学校などで仕事をしている人達がそれぞれの職場の課題、問題を出して議論して、提案まで作っていってください。

 

 


最後に ~とりあえず始めてみる~

5人揃ったら、一人1000円だして、5000円集めて、代表だけ決めて

1)名前を考える(半角英数でgoogleとorgかcomドメインが取れるもの)
2)ドメインを取る(1000円くらい)レンサバを一年契約(年3000円くらい)。
3)homeとmenberというディレクトリを作り、memberをアクセス制限パス設定。
  homeにWordpressインストールでトップで表示されるように設定。
4)memberエリアに同じくブログインストール。
5)ツイッターアカウント、FB、Vimeoあたりをドメイン名で取得。
  googleDocにルールを書いて置く。
6)銀行口座作る。


 ドメインは例えばorgで運用するとしても、comとjpは取っておいたほうがいいかも。jpはちょっと敷居が高いのでcomだけでも。ドメインとgoogleとツイッターで空いてるワードが理想だと思います

 銀行口座は住信SBIを使ってます。ネット銀行で、手数料が安く、かなり使い勝手がいいです。全員に口座を作ってもらうことにしたほうがいいと思います。最初にgoogleとSBIの口座を作ることにする。最初はまず、経理担当者に作ってもらって、組織のお金のやり口だけにする。で、主要スタッフにパスを教えてログインしていつでもお金の動きを見られるようにすれば、透明性も確保できてよいのではと思います。代表口座も作れるらしいです(これは試していない。大きな組織になったら便利かも)

サブディレクトリに置いたWPをルートにする。 

 

で、あとは、ブログに日本語教師ユニオンを作ると書いて、準備室としてオープン。
半年で主要スタッフ20人集めて、仮スタート、一年後正式スタート目ざしてルールなど整備するため
議論を始める。

あとはツイッターでお知らせを始める。

こういうことは、やりはじめないと意味がないし、やりながら議論するしかありません。ここに書いたことはあくまでたたき台の前段階であって、実際にやってみようとなったら違ったものになると思います。最初は「匿名で集まってお金出し合っていざという時のために相談できる弁護士雇いましょう。匿名守ります」くらいのカンジで呼びかけてみればいいのでは?

始まったら、@webjapanesejまでお知らせいただければ、私もツイッターのアカウントでRTくらいはしますが、継続的に応援するかどうかはわかりません。是々非々です。やってることが、つまんねーなと思ったらそうツイートすると思います。

下のハッシュタグは空いてるようなので、やろうと思う方は、下のタグ入りでツイートするなどして連絡とりあってください。ここから先はお任せします。仲介などはもちろん、一切関与はしません。ご健闘を。

#日本語教師ユニオン

 

 

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 – 改変禁止 2.1 日本 ライセンスの下に提供されています。

 


 

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