【資料】日本語教育基本法周辺のこと

日本語教育基本法(あるいは日本語教育振興基本法?)の成立を目指すとして2016年末に始まった日本語教育推進議員連盟は、関係団体からのヒアリングを重ね3月に法案提出の準備に入ったのですが、2月ごろから俄然、留学生のアルバイト時間を28時間から36時間に拡大せよ、というような声が目立ち始め、なぜかバイト時間拡大の流れになってきました。日本語教育に関する7つの事実でも書きましたが、国際的には「成人の法定労働時間の半分」が目安となっており、どこも20時間以下、中国に至っては全面禁止です。

ヒアリングもほぼ終え、法律としての整備が始まったという段階(2017年5月)で、まだネット上、ブログやSNS上でも、報道を見る限りでも、このバイト規制拡大に反対と明言した日本語教育関係者は、現在のところ、いません)。日本語教育関係者のブログやSNSは日々チェックしていますので、関連発言があれば、以下に記録します。

 

このページは、この議連に関連して、誰が決めて、何を言い、誰が賛成、あるいは反対したのか、そして、誰が沈黙したのか、の記録です。

 

 

関係者

日本語教育推進議員連盟

2016年10月からスタートし、2017年秋の法案(仮称:日本語教育振興基本法)提出を目指す。

呼びかけ人(敬称略。カッコ内は議連参加時のデータ)

伊吹文明(衆、自民、京都1区)、伊東信久(衆、維新、比例近畿)、浮島智子(衆、公明、比例近畿)、河村健夫(衆、自民、山口3区)、斉藤鉄夫(衆、公明、比例中国)、柴山昌彦(衆、自民、埼玉8区)、下村博文(衆、自民、東京11区)、高木美智代(衆、公明、比例東京)、高木義明(衆、民進、比例九州)、田村憲久(衆、自民、三重4区)、中川正春(衆、民進、三重2区)、馳浩(衆、自民、石川1区)、初鹿明博(衆、民進、比例東京)、平野博文(衆、民進、比例近畿)、宮本岳志(衆、共産、比例近畿)、横路孝弘(衆、民進、北海道1区)、吉川元(衆、社民、比例九州)、笠浩史(衆、民進、神奈川9区)、有田芳生(参、民進、比例)、石橋道宏(参、民進、比例)、谷合正明(参、公明、比例)、新妻秀規(参、公明、比例)、山本一太(参、自民、群馬)

役職

会長 河村 建夫(元文部科学大臣,自民党)
会長代行 中川 正春(元文部科学大臣,民進党)
事務局長 馳 浩(前文部科学大臣,自民党)
幹事長 笠 浩史(元文部科学副大臣,民進党)

出席したとSNSやブログで書いた議員

笹川ひろよし氏 自民党 2月10日 群馬3区(館林)
白しんくん 民進党 2月10日 参議院 新宿区
浮島ともこ 公明党 1月 比例近畿
里見りゅうじ 公明党 1月 愛知 労働関係
左藤 章 自民党 1月 大阪2区 阿倍野市

ツイッターアカウントがある議員

河村建夫氏 @takeokawamura
谷合正明氏 @masaaki_taniai
山本一太氏  @ichita_y
新妻秀規氏 @niizuma_hideki
石橋みちひろ氏 @ishibashi2010
有田芳生 @aritayoshifu
吉川はじめ氏 @YoshikawaHajime
初鹿明博 @AkiHatsushika
柴山昌彦 @shiba_masa
浮島とも子氏 @Tomo_Ukishima

 議連がスタートして、定期的に関係者のブログやツイッターなどを巡回していますが、2017年5月現在、ネット上、SNS上で、「出席した」程度でふれた件が5,6件程度。何か考えを書いたというような議員はゼロです。議員はもちろん、議連の主催者にも、基本的な知識、データが共有されておらず、ヒアリングでも、省庁含む、各団体が自前のデータで「陳情」をしているだけなので、全体像を掴めないまま、進んでいる、このままでは、基本法は総合対策ではなく、単なる対処療法を集めたものになりそう、という印象です。

議連の世話人(日本語教育関係のヒアリングのコーディネーター役?)として移民情報機構の石原進氏。補佐として人材派遣会社の株式会社エンクレーブジャパンの阿久津大輔氏。

議連の進行は馳浩氏が中心となっている模様。

 コーディネーターの石原進氏は、昔から日本語学校の関係団体の役員を務めるなど日本語学校の業界色の強い人で、FBでも「日本語学校の存在意義を主張していく」というスタンス。Facebookでも、「石原氏なら安心!」というようなコメントが日本語学校関係者からよせられるなど、最初から日本語学校ペースで始まった、という印象です。

 


 

議連立ち上げのヒアリング時(2016~2017年)の日本語教育関係の団体組織の役員名

日本語教育学会 役員

日本語教育学会 2017年5月 新体制

会長 石井 恵理子氏

新しい理事(2017年5月21~2019年)

日本語教育振興協会 役員

日本語教育振興協会 評議員

全国日本語学校連合会 役員

全国専門学校日語教育協会 役員

 全国専門学校日語教育協会は、3月のヒアリングの直後に全国専門学校日語教育協会と全国各種学校日本語学校協議会に分裂しました。共同提案によると、専門学校のほうは、イベントなどを軸に、各種学校のほうは、ヒアリングで提言した内容(養成講座への補助など)を軸に政治への働きかけをやっていくという方向のようです。事実上、このヒアリングへの姿勢の違いで分裂となった可能性が高いのでは?

 

議事録など

 

日本語教育推進プラットホーム

議連の開始前から、世話役の株式会社 移民情報機構代表取締役の石原進氏による報告が始まる。

日本語教育推進プラットホームのFBで報告する、サイトも作ると書くが、実行されず。第5回総会の日本語学校関係者からのヒアリングだけ報告なし。6回から報告だけは復活。
https://www.facebook.com/nihongoplatform/

ドメインは取った模様?
http://www.nihongoplat.org/
4月29日の時点ではリンク外れの画像のみ。ソースにはワードで作成したとありました。

FB上で一般社団法人 日本語教育支援機構の戸田 安信氏
「日本語学校で日本語を勉強して、最低N2が合格した学生を、3年間は業種を問わず日本で働いて良い(特定活動)を、付与する。
その後は、働くなら人国か、貯めたお金で大学などに、進学するのも良いと、提案したい。
人手不足に対応できるし、長い目で見て本人のためになる。」
とコメント。
https://www.facebook.com/nihongoplatform/posts/1824242434568290?comment_id=1825232201135980&comment_tracking=%7B%22tn%22%3A%22R%22%7D

 

日本語教育学会による報告

資料も含めた議事録は日本語教育学会が2月にスタート。

第1~4回 2017年2月24日 日本語教育学会資料

日本語教育学会によるもの。第1~4回までの会合の参加者と資料が公開されている。
一から四回

第1~4回資料(zipファイル)

第5回 2017年3月15日 日本語学校関係者のヒアリング

第五回

第5回資料(zipファイル)

第6回 2017年4月26日 地域の日本語教育関係者のヒアリング

第六回

第六回資料(zipファイル)

第7回 2017年5月30日 日本語関連の試験関係者のヒアリング

第七回

第七回資料(zipファイル)

第8回 2017年6月15日 日本語関連の試験関係者のヒアリング

第八回

第八回資料(zipファイル)

6月5日 明治大学での馳氏の講演で、日本語教育の基本法の方針が語られました。国内は法務省ではなく文科省がやる、国外は外務省、とかなり大きな方針転換を語っていました。

以下、日本語教育情報プラットホームの報告を全文引用します。

◎骨太の方針に初めて「日本語教育の拡充」の文言
日本語議連の馳浩事務局長が講演で明らかに 

 前文科相で超党派の日本語教育推進議員連盟(日本語議連)事務局長の馳浩衆院議員が5日、明大中野キャンパスで開かれた国際日本学部の特別講義で講演し、今年の政府の骨太の方針の中に初めて「日本語教育の拡充」という文言が盛り込まれることを明らかにした。骨太の方針は9日に閣議決定される。馳氏ら日本語議連の働きかけで実現したもので、政府の日本語教育の推進事業は「国策」として大きく一歩踏み出すことになりそうだ。

 骨太の方針2017の素案では、外国人材の受け入れについて「高度外国人材を積極的に受け入れるため、企業における職務等の明確化と公正な評価・処遇の推進、英語等でも活躍できる環境など就労環境の整備、日本語教育の充実など生活面の環境整備、マッチング支援等を進める」とある。

 骨太の方針は、正式には政府の「経済財政運営と改革の基本方針」で、経済財政諮問会議の答申を受けて毎年閣議決定している。馳氏は「本当は『立法も視野に』ということも入れたかったが、関係省庁の連携がそこまで煮詰まっていなかった」と述べた。しかし、「日本語教育の拡充」という8文字が書き込まれたことで、日本語教育の関連事業への予算が認められやすい環境ができたことは事実。日本語教育の施策や事業の推進に弾みがつきそうだ。

 馳氏の講演は「なぜ日本語教育推進基本法が必要か」と題して行われ、昨年11月に発足した日本語議盟の中に、先に馳氏や中川正春会長代行らによる「立法チーム」が発足したことを報告。その中でまとめた基本法の骨子案を関係省庁や外国人集住都市会議加盟の自治体などに提示し、要望や意見を集めた。

 馳氏はその結果を受けて基本法の骨子案と要望や意見を計6枚のペーパーにまとめ、私的な資料として参加者に配布した。骨子案では基本法の定型に沿い、「総則」「基本方針」「基本的政策」「日本語教育推進協議会」の四つの分野で構成。総則には「目的」「定義」「基本理念」「国の責務等」など、「基本的施策」には日本語の①普及推進②質の保証③調査研究が盛り込まれている。

 この中で馳氏が特に強調しているのは、「基本的施策」の中の日本語教育の質の保証。具体的には日本語学校の質の担保のための仕組みづくりや日本語教育の人材の確保で、馳氏は「法律の肝になる」と重視している。馳氏は日本語学校の開設許可権限などを法務省入管局が持っていることに疑問を呈し、「日本語の教員免許」の創設を目指す考えも語った

 また、日本語教育に責任を持つ省庁については、国内の留学生などの日本語教育と海外での日本語教育の普及の両輪が必要だとの考えから、文部科学省と外務省の共管が適当だとの考えを述べた。

 さらに、外国人の子供や外国出身の親を持つ子供のアイデンティティーにも配慮した教育にも言及した。日系ブラジル人ならポルトガル語、フィリピン人ならタガログ語など母語による教育も必要だと語った。また、障がいを持つ外国人の子供らへの教育支援の必要性も訴えるなど、幅広い観点からキメの細かな日本語教育を目指す考えを示した。

 立法チームは、さらに骨子案に肉付けする意見などを民間の団体からも募り、チームとしての正式な原案を作成して議連に提示し、議連内の議論を経て成案とする意向だ。馳氏は各党の合意も取り付け、議員提案の日本語教育推進基本法を早ければ来年の通常国会で成立させたいとしている。(石原 進)

*引用元は日本語教育情報プラットホームのFacebookです。
https://www.facebook.com/nihongoplatform/photos/a.1748393435486524.1073741828.1745363242456210/1893231147669418/?type=3&theater

 

関連した動き

 

西日本新聞によるキャンペーン報道

同時期に西日本新聞の日本語学校と留学生のキャンペーン報道が始まる。

新 移民時代
http://www.nishinippon.co.jp/feature/new_immigration_age/

 日本語教育推進プラットホームに挨拶に訪れ石原氏も報告していたので、この議連の動きに合わせたキャンペーンだと思われる。プラットホームも最初は応援する姿勢だったが、記事が日本語学校のスキャンダルに関わるものになってきて以降、プラットホームでは完全にスルーされる。

2017年3月、福岡日本語学校の校長、永田大樹氏は、インタビューで36時間の拡大に関し答えて

「本来は『資格外活動』に過ぎない就労制限を守っているかどうかではなく、本分である学業成績で評価すべきだ。緩和が真に留学生の利益となるのかは疑問もある。ただ、実現すれば法と現実の隔たりは狭まり、留学生は安心し、日本語学校は学費未納のリスクを減らせる。人手不足の産業界には朗報だろう」

と回答しています。所属するJaLSAの方針どおりの回答というところでしょうか。

https://archive.is/ziJPk#selection-245.10-245.15

 

九州経済連合によるバイト時間の36時間拡大の特区構想

3月に九州経済連合から留学生のバイト時間を28時間から36時間にする特区構想が発表
https://archive.is/6kCFR

 

全国日本語学校連合会による28時間枠撤廃の主張

全国日本語学校連合会は議連の開催中に何度もコラムを更新し、28時間の制限があるのは「悪法」として36時間の特区構想を「うまい試み」だと評しています。

2017年3月15日 コラム 

 

http://www.jalsa.jp/kiji/1-68.pdf

2017年4月3日 コラム バイト時間の規制は意味がないと主張 

http://www.jalsa.jp/kiji/1-69.pdf

 

政府からの28時間緩和の提言

2017年4月27日

誰もが活躍する社会をつくるプロジェクトチーム

入管難民法が規定する外国人留学生の就労制限(週28時間)の緩和などを政府に提言
https://archive.is/ADucA

自民党1億総活躍推進本部に設置された「誰もが活躍する社会をつくるプロジェクトチーム(PT)」
(穴見陽一座長)
主査:木村弥生
参加者として報告があった人:宮下一郎、田村のりひさ

日本語教育関係者からのヒアリングは以下の2回が行われた模様。

民間からは、前田裕関西大学副学長、加藤 早苗インターカルト日本語学校学校長、俣野 絵美 株式会社オンデーズ総務人事マネージャー の3名。

翌日の加藤氏のブログで少しふれられています。
https://archive.is/jqGT9

留学生のアルバイト時間を35時間に拡大という提言が出たことを受けてのブログ
https://archive.is/eILKv

” ヒアリングに呼ばれて話をしたんですが、
そんなのは一つの行程にすぎず、
元から敷いてあった線路の上を"一応"なぞらされた、
と、そういうことなのかなと思ってしまいます。”

とのこと。どうやら留学生の人手不足への「活用」にきちんと反対はしてなかった模様。(でないと「なぞらされた」という表現はでないはず)

*一億総活躍推進本部の本部長は、川崎二郎元厚生労働相
*穴見氏は元ジョイフル社長で政界入り。

留学生の就労「週35時間に延長」軸に議論 自民提言に担当大臣も同調

「自民党の1億総活躍推進本部の川崎二郎本部長(元厚生労働相)らは11日、内閣府で加藤勝信1億総活躍担当相と面会し、外国人留学生の不法就労問題などに関してまとめた提言書を手渡した。川崎氏らは、マイナンバーを活用して留学生の就労(資格外活動)実態の管理が徹底されることを条件に、入管難民法で定める週28時間の就労上限を週35時間に増やす考え方を説明した。出席者によると、加藤氏も賛同する認識を示したという。」

https://archive.is/4VJ9c

→ 自民党では、川崎二郎氏、加藤勝信氏も35時間推進ということになりますね。

 

アニメやデザイン関連の留学生の非正規でのビザ延長

政府、留学生の在留延長を検討=アニメ業界へ就職促進

https://archive.is/SagkR

非正規のまま在留延長という新たな人手不足活用の話が。。。
石原宏高内閣府副大臣も推進するとのこと。提言をしたのは、
クールジャパン人材育成検討会
http://www.cao.go.jp/cool_japan/kaigi/jinzai/jinzai.html

出席者の記載があるPDF
http://www.cao.go.jp/cool_japan/kaigi/jinzai/1/pdf/siryou1.pdf

 

その他関係者のブログなど

日本語教育関連の組織の役員や評議員の発言を追っていきます。以下、ブログやツイッターなどはフォローして発言をチェックすることにしまいた。

2017年5月14日の時点では「会合に参加した」「これからに注目」「基本法ができることは歓迎」みたいな、コメントしかありません。以下のサイトやSNSは、定期的に巡回して、具体的にふれた際は、ここに記録します。ここは、資料としては、語ったことに記録というより、語らなかったことの記録という意味あいが強くなるのでは、と思います。

議連立ち上げのヒアリング時(2016~2017年)の日本語教育関係の団体組織の役員名とブログやSNSアカウント(敬称略。個人のアカウントのみです)。

日本語教育学会 役員

役員

日本語教育学会 副会長 嶋田和子氏のブログ 
http://www.acras.jp/
副会長 神吉 宇一氏
https://www.facebook.com/uichi.kamiyoshi
副会長 松崎寛氏 
http://www.u.tsukuba.ac.jp/~matsuzaki.hiroshi.fp/

理事

インターカルト日本語学校 日振協評議員、日本語教育学会理事、の加藤早苗氏のブログ
http://www.incul.com/blog/kato/
久保田美子氏
https://www.facebook.com/yoshiko.kubota.39
深澤のぞみ氏
https://nihongosampomichi.jimdo.com/
小澤伊久美氏
https://www.facebook.com/I.Ozawa

代議員

庵功雄氏 ツイッターのアカウント
https://twitter.com/isaoiori
土井佳彦氏のツイッターアカウント
https://twitter.com/doiyoshihiko
新山 忠和氏
http://bonpublishing.wixsite.com/design/essay15

日本語教育振興協会 役員

小木曽 友氏  
Facebook
https://www.facebook.com/yu.ogiso
Twitter
https://twitter.com/bxh04076
機関誌 アジアの友(隔月)
http://www.abk.or.jp/asia/index.html
甲斐睦朗氏のFacebook
https://www.facebook.com/kaimuturo

日本語教育振興協会 評議員

評議員
大路正浩氏のFacebook
https://www.facebook.com/masahiro.oji
栗山久氏
https://www.facebook.com/people/Ken-Kuriyama/100009400765858
平岡 憲人氏
https://www.facebook.com/n.hiraoka

カイ日本語スクール 校長 日振協評議員の山本弘子氏のブログ
http://kaiyamamoto.tumblr.com/

全国日本語学校連合会 役員

会長 荒木幹光氏
JaLSAのサイトのコラムにて連載中
http://www.jalsa.jp/kiji.html
常務理事 長岡 博司氏
https://www.facebook.com/hiroshi.nagaoka.940

全国専門学校日語教育協会 役員

吉岡 正毅氏
https://www.facebook.com/people/%E5%90%89%E5%B2%A1%E6%AD%A3%E6%AF%85/100000146814258

 


 

 

おもな発言

日本語教育学会 副会長 嶋田和子氏は、議連の推進者として記事を書いていますが、アルバイト時間に関しては言及なしでした。
https://archive.is/rFCc1

インターカルト日本語学校 日振協評議員、日本語教育学会理事、の加藤早苗氏のブログ
http://www.incul.com/blog/kato/
5月7日の時点で言及はありませんが上にあげた「誰もが活躍する社会をつくるプロジェクトチーム」でヒアリングでスピーカーとして参加された日のブログでは、テレビをみた「感想」として、36時間への違和感が語られています。
https://archive.is/eEAIF

凡人社では、これからの日本語教育をめぐるエッセイのシリーズが掲載されていました。18からは議連の時期と重なりますが、議連関連にふれたエッセイはまだありません。

わたしが描く、日本語教育の「地図」
http://bonpublishing.wixsite.com/design/essay

議連のヒアリングでの自民党木村義雄氏の発言が日本語教育推進プラットホームで報告される。

が後に批判を受け削除。その際のコメント。(削除された文言を記録するため、上のツイートを引用しました。引用は原文どおりです)

とはいえ、私の「報告」が誤解を生じさせたことは事実です。言葉足らずの文章であったことは反省しなければなりません。木村議員やフェイスブックを読んでいただいた方にお詫びを申しあげるとともに、批判的なコメントをいただいたことを踏まえ、先の報告の文章の一部を削除させていただきます。

西日本新聞の「新 移民時代」は連載終了時に、関係者にインタビューをしています。その中で、いくつか興味深い発言が。

・江副隆秀氏は日振協が管理すれば学校の不祥事は減ると発言。

教育側に自浄作用を 新宿日本語学校校長・江副隆秀氏 明日への提言(6)
https://archive.is/gNQ4E

・坂中英徳氏は

現在、働く留学生は約21万人に上るが、勉強しながら働く「出稼ぎ留学生」は認めてはいけない。週28時間まで就労可能としているから、ひずみが生まれている。犯罪、難民申請の急増、ビジネスを目的とする悪質な日本語学校を生む元凶ともなっている。純粋な勉強目的の「留学ビザ」に戻し、大学が日本語教育や専門技術をしっかり教え込むようにする。

とおそらく関係者ではじめて28時間の就労に疑問を呈した。
移民鎖国から開国へ 移民政策研究所長・坂中英徳氏 明日への提言(7)
https://archive.is/VlaH4

 


 

 

参考

⚡️ 「日本語教育推進議員連盟ウォッチング」(作成者: @webjapaneseJ)
https://twitter.com/i/moments/835259377045024769

⚡️ 「稼げる国か、留学する価値がある国か」(作成者: @webjapaneseJ)
https://twitter.com/i/moments/826593905634267136

今やるべきことは…
ちなみに私は、留学生は、大学などの留学と、日本語学校の就学に再度分け、バイト時間規制は、留学は20時間で就職活動に関してだけ特別枠を設ける。就学生は、バイト時間は20時間以下に減らし就労目的の人を一旦完全にカットするのが、正解だと考えています。議連や日本語教育関係者とはまったく反対の方向です。

おそらく、学生数は1~2万人前後に激減しますが、それが勉強目的の留学希望者の正味の数なので、健康体に戻すということです。1~2万人に対し手厚くサポートする。奨学金が必要な学生には十分な額を支給する。留学生数は、一時的に減りますが、将来、アジア諸国が豊かになり、日本の大学の研究レベルが高いままであれば、留学生数は回復するはずです。たとえば、中国からの自費での留学生は増えています。

技能実習生枠の拡大、自治体の枠組みなど、就労ビザを整備して、就労目的で来る留学生をそちらに流す。就労は就労のビザで労働環境などをきちんと管理した環境を提供する。もちろん日本語教育も就労ビザに最適化したものを提供する仕組みを作る。現状では技能実習生制度があるので、そこでやることにすれば、就労の管理も新しい管理機構でやれます(留学ビザだとバイト先は風俗以外は何でも可能なので、就労管理はできません。)

日本語学校の質的管理は、来日1年でN3合格ならビザ延長不可にすることで簡単に実現します。これは技能実習生の介護や看護の来日後のビザ延長の要件と同じです。同時に、進学にも規制が必要です。日本語学校から専門学校への進学に、最低でも、N2合格を一律で課すことで解決するはずです。N3では進学先で日本語ネイティブの学生と一緒に勉強をすることは無理です。最低でもN2が必要なはず。

バイト時間の規制が難しいと現状維持となった場合も、この能試によるビザ延長での足切りは、有効です。

2017年の文科省に提出されたデータを元に、日本語学校の能試の合格率や大学への進学率を以下にまとめました。現状では、来日1年でのN3での足切りだと、おそらく半数以上の学生はビザ延長ができません。ちなみに、1年は日本語学校ではだいたい700時間以上は授業がありますが、N3合格に必要な時間は300時間だとされています。今は「異常事態」なのです。

「日本語学校の選び方」
http://webjapanese.com/books/books/nihongo/school/

→ 日本語学校経由の大学進学者数は毎年、約9500人で、意外と少ないのです。しかも、かなりの部分は地方の学生不足の私大に進学している。学進学率は平均で12%。これは1年の数なので、コース(1~2年コース)修了時の進学率は20%以下だと思われます。つまり日本語学校が大学に送る学生の数は、実はたいしたことないんですね。仮に日本語学校が無くなっても、大学が直で営業をすれば達成できるはずです。日本語学校経由でブローカーで学生を集めることで、「日本の留学は就労目的」というイメージがアジアで定着することで、失う国際的な信用を考えるべきだと思います。アジアが豊かになり、留学ビジネスが本格化した時に、この失点は、じわじわと効いてくるはずです。

 日本語学校の現状に関しては、以下にもまとめました。
日本語学校の謎 – webjapanese http://ow.ly/edrT30bHGaR

 90年代はじめは、日本語学校の目標はN1合格であって、2年で合格する。N3などは受験すらしないのが普通でした。