このページは関連事項と共に日本語教師読本シリーズ 3 「日本語学校の選び方」として書籍化しました

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概要

日本語教育と法律は法務省の「告示」が有名ですが告示は法律ではなく、省庁から業界に対する「当然守るよね?」という「お知らせ」レベルのものです。これまでは「あるだけ」でチェックもあまりなく、違反しても告示校でなくなるということはなかったようですが、2017年以降はより厳しく管理していくことになったようです。こういうグラデーションが存在するのも「法律ではない」ということの現れかもしれません。日本語教育推進基本法はぼんやりした記述しかありませんが、豪州では法律レベルでも具体的な規制がしっかりとあります。。2017年以降は質的管理は文科省ということになりましたので、学校関連の法律にもより強く縛られることになりそうです。もちろん、ほとんどの日本語教育機関は法人でもありますので法人として守るべき法律があります。労働法関連の監視は主に厚生労働省です。厚労省は介護関連の監督官庁でもあります。

仕事の法律に関しては、労働法関連にまとめます。対処方法も様々な問題への対処に整理します。ここでは、日本語学校周辺のことについて書いていきます。

👉 おおよそ「法律>政令>省令>告示」という順番になっている。国会決議が必要なのは法律のみ。

「学校」の法律

日本語学校は2019年以降、文科省の管理下におかれることになったので、学校教育法が基準になっていくのだろうと思われます。

学校教育法 Wikipedia
https://goo.gl/1yctVO

学校教育法(法律)

法律上「学校」というのは、学校法人のことですが、この学校教育法の1条にある義務教育の学校と幼稚園、高校、大学などは「一条校」と呼ばれ、その他の専修学校や各種学校の「非一条校」とは区別されます。

第一条 この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。

つまり

  1. 一条校
  2. 非一条校(専修学校)
  3. 非一条校(各種学校)

の3段階があり、微妙な格差があります。2と3は「準学校法人」と呼ぶこともありますが当然「一緒にするな」という意見もあるようです。

1と2,3は、災害時の援助などで区別があり、2は修了が学位として公的に認められるのに対し、3の各種学校は語学学校やアメリカンスクールや朝鮮学校などのいわゆる外国人学校が所属するカテゴリーで「原則として」小学校や高校などを修了したとは認められず、高校の授業無料化の対象から外れたりという「格差」もある。

👉 あくまで「原則」でいろんな措置で認められることがある。しかし法的には原則として認められないという区別はある。

著作権上も「教育目的ならば」と前置きされる場合は学校法人が前提で「学校法人は法律上も非営利目的だから」ということになっていますが、上のすべてを含むかは微妙なところです。学校法人は法律上営利目的ではないとなっていますが、7000以上もある学校法人が実態としてすべて営利目的ではないとは誰も信じていないからです。上の区別は、そういう実態に即した分類の目安という側面もあるようです。

👉 「専修学校」は「専門学校」より上位の言葉で、1年以上、年間800時間、40名以上の学生がいることが条件で地方自治体や教育委員会の認可がないと作れません。専門学校や高専などが含まれます。「高等課程」「専門課程」「一般課程」を置くことができます。このうち「専門課程」がある専修学校が「専門学校」と呼ばれます。

学校法人は「営利目的ではないから」ということで、相続税や不動産取得税などいろんな税金が免除されます。学校法人の周囲には風俗営業ができないということなどもあり、人の出入りも増えることから地方自治体が学校法人を誘致をすることが多く、場合によっては土地が格安で手に入るというメリットもあります。また、相続税が免除になるので家族経営が延々と続くことになりがちです。校舎さえ確保できれば手軽に始められるビジネスとして、学校法人を目指す日本語学校の経営者は多く、日本語学校の次は専門学校を作り、グループ化し、拡大していきたいと考えています。そして2010年代は、日本語学校→専門学校で4年、人手不足の地元に貢献できますよ、ということで、地方自治体や地方の財界からも歓迎され、地方銀行から融資が行われるということがあり、日本語教育業界の人材派遣業化が進んでいる、という構図があります。

日本語学校は学校法人かどうかとは別の分類

日本語教育推進基本法について幹事の馳浩氏は、JalSAのインタビューに以下のように回答しています。

around,center

日本語学校は正式には「日本語教育機関」という名称があり、これは法務省の告示をクリアして認可された教育機関で、学校法人もあれば、単なる私塾もあります。学校法人かどうかの区別とは別です。日本語学校の日振協やJaLSAには学校法人以外の学校が多く、学校法人系は、別途、専門学校を中心にした団体と、各種学校を中心にした団体があります。互いに「ウチはおたくたちとはちょっと違うのだ」という意識があるようです。

日振協やJaLSAなどは、この告示をクリアした日本語教育機関を一律で準学校法人として認めてほしいと考えているようです。学生に学割が適用されるからという理由が語られますが、おそらくは準学校法人になることによって法人税や土地取得、相続税などの優遇措置のほうが本来の理由なのではと思われます。

ただ、今後は、日本語教育振興基本法の成立もあり、日本語教育機関は学校法人かどうかという分類ではなく、別枠の告示で認められた日本語教育機関としてひとくくりにになるということのようです。今後、この学校法の延長上ではあっても、日本語教育機関には別枠で規制と共に優遇措置なども行われる可能性が高いということかもしれません。学割くらいなら教育機関を準学校法人にするまでもなく、在留資格が留学ならOKにするぐらいならすぐにでも実現しそうです。

👉 留学ビザの人は日本語能力に応じて(N3合格なら1500円、N2なら2000円など)最低時給を決め、本来の時給の差額を政府が補填する、みたいなことも可能かもしれません。日本語教育関係者は学生より学校を補助しろという姿勢ではなく、学生個人のために何ができるかもっと考えるべきでは?

 

「学校」という名称を軸にしたところに戻ります。いずれにしても、文科省下で学校の一種として管理されることになるのは確実のようですので。

で、この学校教育法を下敷きに、さらに、具体的な規制などが書かれている学校教育法施行規則というのがあります。

学校教育法施行規則

これらの法律の下に、専門学校や介護系の学校であれば、関連の(厚労省とか他の省庁、専門学校の業界団体などの)規制があります。法律以下でも、いろんな二重三重の規制がある可能性があるわけです。2017年以降、日本語学校は文科省の管理下におかれると明言された(それまでは法務省の影響が強かった)ので、まず学校法の下にあるということがハッキリしたことで、学校法人かどうかは関係なく、情報公開などはこれまでより強く求められていくことになるはずです。学校法人は営利目的ではない建て前で数々の優遇措置を受けるので情報公開は厳しく求められるという理屈です。定員、在籍学生数はもちろん、進学、就職などに関してもネット上での公開義務が課されるようになってきています。

文科省 外国人留学生への日本語教育
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/ryugaku/1370873.htm

👉 日振協、JaLSAなどの日本語学校業界の組織は自主管理的なガイドラインはあるものの、実質的な審査も罰則もないので、業界の自主管理は事実上ない特殊な業界だと認識しておいたほうがよいと思います。

日本語学校関係のルール

日本語教育推進法

日本語教育の推進に関する法律について | 文化庁
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunka_gyosei/shokan_horei/other/suishin_houritsu/index.html

2019年の6月に成立

ただしこれは日本語教育に関する憲法のような位置づけのもの。具体的な縛りは何もなく、運用は柔軟にやっていくという方針は変わらないままです。実際は、これまでどおり告示のように各省庁が独自のルールを設け管理していくことも変わらないと思います。

👉 オーストラリアの法律とどう違う?

告示(法務省&文科省)

長年日本語学校の規制中心だった法務省の「告示」は、違反してもペナルティはあるようなないようなというものでした。2017年に始めて告示に、守らないと取り消しもありえるという記述が加わり、例えばST比(定員が分子と専任教員が分母)が40以上の場合は認可取り消しの可能性がある(2022年9月末日までにクリアが義務とされている。現在は移行期間なので60でよいとなっている)。また、日本語の試験の結果でも取り消しをするということになりそうです。つまり告示は今後、許認可のガイドラインとして重さを増していくことになりそうです。

告示の改訂の変遷

長いこと、日本語学校の規制は法務省による「告示」ひとつに集約されていました。まず、2017年までのものです。

2017年以前の告示基準:法務法の告示です。 日振協の内規:日振協がそれを受けた作った内規。ほぼ同じもの。

👉 告示がいかに守られていなかったかは、日本語学校が国に提出したデータを基に作った一覧からもわかります。2017年に改正される前の年の2016年の一覧(一番下のタブの2016をクリック)では、30%を超えるべき専任の比率は国への提出データでさえ達成できていない学校がほとんどでした。1教室20人までの制限も実際は守られていないことが多いと言われており、有資格者でない教師が教えるケースもあったはずです(通常、学校では正式な教員による授業でないと単位として認められません)。このデータは毎年国から発行されている冊子があるので過去に遡って調べれば明らかだと思います。

2015年から告示はめまぐるしく変わることになります。まず最初の大改訂は2017年版です。文科省の関与が強まったことによって告示は事実上、法務省版と文科省版の2つになりました。

□ 2017年版

告示2017年版:従来のもの。法務省。

告示 解釈基準:文科省的には告示をこう捉えるというようなもの。

日本語教育振興基本法の議連のほとんどは文科省系の議員で、2017年に行われた政府のヒアリングでも、文科省関係者これからは文科省が質的管理をしていくという言葉がたびたび聞かれました。留学生の確保が必須の地方の私大にとっては学生集めの下請け的な日本語学校の存続は死活問題なので、留学生集めの経由地としての日本語学校を温存するために*1整備をしていく、というニュアンスがあったように思います。

その後、日本語教育振興基本法の成立にともなって、日本語教育の問題の報道があいつぎ、法務省は批判を受けて、次々と改革案(日本語能力による選別、出席率管理の厳格化など)を出し、さらなる大改訂が行われることになりました。パブリックコメントを受け、2019年8月1日にだされました。

□ 2019年版

結果の発表(法務省) https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=315000003&Mode=2

新しい告示基準
パブコメへの意見に対する回答書
新旧対照表

おそらく、しばらくは、これで行くことになりそうです。法務省としては、自分の管轄内で厳格化をするならこうなるよ、というもので、日本語学校関係者の意見がほぼ反映されなかったのは、よかったという気がします。ただし「質的管理は文科省」という建て前がある中、日本語能力の判断を見る際の管理はどっちがやるのかは、曖昧です。「CEFRのA2」は、政府(官邸)や文科省(英語教育でも基準にしたい)が出した結論だとは思いますが、日本語ではそういう試験は(基金が特定技能で行うとってつけたような新試験以外)まだありません。

👉 文科省から「解釈基準」が出るのかは不明。

告示をどう捉えるか?

日本語学校の規制は告示を中心に行われるのは今後も変わらないと思います。日振協やJaLSAなど日本語学校関係者は基本的に告示は自由競争を阻害する不要な規制であるというスタンスのようです。主に問題としているのは

などです。これに

というものが加わることになりそうです。

規制は告示校以外では効力はありませんが、厚生省の介護の技能実習生への日本語教育でも有資格者がマストとなりました。これにより「有資格者」という定義が国によって認められる範囲が告示校を越えて広がったと言えますが、その後、資格そのものが変わることになったので、その新しい資格が、こういう場面でもっと使われていくことになりそうです。

👉 外国人技能実習制度への介護職種の追加について

週25コマ規制

また、専任講師の週25コマ規制は、かつてはかなりユルかったものが2015年以降監視が厳しくなっているようです。これに対する不満の声が日本語学校関係者から出ています。おそらく、この規制は(厳しくやられるのならタマランと)日本語学校業界は撤廃したいと考えているようですが、小中学校では教員の授業時間が週20コマを超えることが多く、教員の負担が大きいと問題となっている最中であり、週25コマの規制は、日本語学校の質的担保のうえで妥当な(あるいはやや多すぎると言ってもいい)数字です。しかしST比の規制で専任の比率をあげなければならず、専任にはより多くコマ数を担当してもらいたいという事情があるようです。

1クラス20人規制

1クラス20人の規制は、2019年のパブコメで根拠がないから撤廃せよという意見がありましたが、基本的には日本語業界の大多数はこの規制に限っては守ろうという意見が多数を占めるようです。

この20人規制は日本語学校業界において、新規参入を阻む大きな壁(=防波堤)となっていた側面があります。塾業界などは、基本1教室30人くらいが経営上必要な数と言われており、教室などもそういう作りになっています。少子化もあり日本語学校に参入したいとなった際に、大教室や中教室が使えなくなってしまう。校舎を20人単位の教室に作り替えることも厳しいということもあります。一方、古くからの日本語学校関係者にとっては、立地のいいところに自社所有の校舎を持つ塾業界の参入は脅威です。

ただ、学生数が安定しない日本語学校業界にとって、利益率をあげるのは、大規模化と、この20人規制の撤廃しかないかもしれません。中教室であれ大教室であれ、結果を出せば問題がないという意味では自由競争という点では無くてもいい規制です。さらに大手の塾などの本格的な参入があれば、大学などのデータも圧倒的で進学指導は専門です。経営の大規模化による経営の合理化、効率化、ICT化、健全化などが進む可能性があります。おそらくは教材も自社開発が進むでしょうから、日本語学校以外の業界も参入は歓迎したくないでしょう。

また、予備校業界の教師の待遇は多くの裁判を経て(日本語学校に比べると)まっとうなものになっています。日本語教師の待遇には大きな影響が出てくるでしょう。能力による選別がスタートしたこともあり、日本語学校業界が健全な競争によって学習者から選ばれ、結果を出せば、授業料も上げることができるようになるという好循環も期待できます。

20人規制は、例えば初級においては規制を残し、中級、上級、進学クラスにおいて緩やかに適用して大教室を部分的に使うことは可能な気がします。「20人規制は学習者のため」という理屈は、実は新規参入を嫌う業界の本音を隠すものであるかもしれない、ということは念頭においておくべきでしょう。

👉 一般的に小中学校などで教師が「目を配れる人数として」少ない方がいいというコンセンサスはあるようですが、語学教育において、教室の学習者の人数と学習の効率に関して例えば、5名程度のクラスと30人では少ない方がいろんな練習もでき、目も配れるだろうという実感はあったとしても、1対1のレッスンと3人のグループレッスンのどちらが効率的かは一概に言えないところがあります。また、20人と30人でどうなのか、なぜ20人が適正とされるのか根拠となるようなものはあまり見当たりません。海外の学校の教室の上限は米、英、独は30人が上限(日本は40人)

ST比

基本的には、2017年版からST比で管理する方向は変わりません。海外の学校は10前後、日本の効率学校でも20前後ですから、40はかなり甘い基準であることは覚えておくべきです。

校舎

留学の資格で受け入れる留学生を、例えば耐震基準があやしい雑居ビルで学ばせていた場合、もし災害があったら国際的な問題となる可能性もあります。規制は大学並み(自社所有だけでなく厳しい建築基準もある)であってもよいと思います。

日本語能力

現在のところ、日本語能力は最低ラインをクリアするという足切りラインとして設定されており、しかもCEFRのA2は、生活するための最低ライン程度です。基本的に勉強目的の留学ビザであることを考えると、ほとんどの学校のN5が入学資格であることを考えると、入学後、N5から、1年700コマ強の授業では当然到達するはずであり、妥当なラインであると思います。何より、日本語を教える力が可視化され、学習者が学校を選ぶための大事な資料となることは、ブローカー頼みの「学生集め」から、学習者が学校を選択する時代へと変化する可能性を秘めています。日本語学校が日本語を教える能力によって選別されるという健全化への一歩となる可能性があります。もちろん、日本語教師にとっては日本語を教える能力が評価されることにも繋がりますからよい変化です。

👉 きちんと運用されれば、ですが。

つまり、告示などによる規制は基本的には学習者と教師を守るものですが、いろんなケースがあり単純ではありません。そして、告示の規制が及ばない留学ビザ以外の学習者相手の日本語学習機関では、この辺が弱いということも念頭においておいたほうがいいと思います。告示校でもない海外の日本語教育機関などは労基法も含め、法律的な保証は何もないというのがデフォです。

日本語教師養成講座関連のルール

告示にある「有資格者」のいくつかの資格のうち養成講座は文化庁が監督官庁でした。しかし2017年に届け出制になるまでは、実質的な管理はなく、文化庁が出したシラバスを守っていますと言えばOKという無法地帯でした。講師の資格もなし、シラバスのチェックもなし、届け出もなしなので、420コマ時間(1コマ45分なので315時間)の講義さえやればいい。休んでも補講しなくてもいい。修了試験も不要、というものでした。

2017年から届け出制になりました。書式があり、非公表のガイドラインらしきものがあるようで、経営体力のチェックなどもあり、講師の学歴なども提出することになりました。しかし厳しいものとは言いがたく、講師の資格はあいまいなままですし、かなり問題があると思われる養成講座も「受理」されています。この「受理」は許認可ほど強いものではなく、提出した書類に不足があれば受理されないというだけのようです。また、受理後のチェックもきちんと行われているとは言いがたいようです。受理された講座が取り消しになったというケースは公表されていません。

しかし、この受理された講座の修了生でないと有資格者とは認められないことになりました。また注意な必要な点は、講座修了の資格の要件に「4大卒であること」が2017年から新たに加わったことです。これを説明しない受理講座は結構あります。短大卒や専門学校卒の人は教育能力検定試験に合格するしか有資格者になることはできなくなりましたが、今も「修了したほうが就職に有利」などと言って構成講座への勧誘は続いています。仮に、事前に説明がないまま養成講座に勧誘されて後でこの事実を知ったという人は、要項などの文書などをもって消費者庁に問い合わせる価値はあると思います。(日本語学校ではこの2017年以降、4大卒でないと採用しない傾向は強くなっていますから、混乱を避けるためにも4大卒でないと養成講座は受けられないようにしたほうがよいと思います)

「日本語教育機関の法務省告示基準第1条第1項第13号に定める日本語教員の要件について」(文化庁)
http://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/kyoin_kenshu/

👉 これも法律ではないが監督省庁による規制で、受理はガイドラインがあって審査があってということではないが、不備で受理しないこともあるので、実質的に許認可といってもいい。

就職率の広告のウソ

また、日本語教師養成講座では、修了者は4大卒でないと有資格者とならない点に加えてもうひとつ、広告宣伝における「就職率」が景品表示法に違反している可能性も検討されるべきです。少なくとも2018年までは、「就職率90%」などと書かれている日本教師養成講座が多かったのですが、この就職率の分母と分子は業界で規定があるわけではありません。日本語学校は資格を取得した後に就職活動をしても、ほとんどが非正規(非常勤)としての採用です。就職率には、文科省で決められている規定があります。

文部科学省における大学等卒業者の「就職率」の取扱いについて(通知):文部科学省
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/gakuseishien/1343017.htm 

日本語学校は文科省管理下にありますから、これを適用すると、分母は「就職希望者の数」でいいとして、分子は、基本正規雇用として就職した人か、非正規でも1年以上の契約でないといけません。日本語学校の非常勤の契約は1年以上であることは少ない(通常三ヶ月単位です)ので、非常勤契約は入れてはいけないことになります。入れるならば、1年後に専任として採用されたかを調べるために、非常勤で就職した人の追跡調査をやらねばなりません。おそらく1年で専任になるケースがあっても非常に希なはずです。人手不足で買い手市場だった時代(1990~2010年頃まで)は、5年で専任になれたら運がいいというのが常識でした)

つまり文科省ルールでは、日本語教師養成講座の就職率はおそらく「5%」くらいのはずです。

この就職率の虚偽の記載は、消費者庁によって専門学校などが摘発されています。疑問をもったら消費者庁のフォームで問い合わせをしたほうがいいと思います。

参考サイト

日本語教育機関の開設等に係る相談について:上の告示基準と解釈基準のPDFがあるページ
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri07_00044.html

出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令の留学の在留資格に係る基準の規定に基づき日本語教育機関等を定める件(法務省):告示の基準をクリアした学校のリストがあるページ。移行期間中なので新しい基準をクリアしてるかどうかの区別もある。
http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyukan_nyukanho_ho28-2.html

日本語学校のチェックポイント

日本語学校関係者は問題が起こると「悪質な一部の学校が」と言いますが、業界として悪質な学校が生まれない努力はほぼしたことがありません。必要なのは明確なガイドラインと、そのガイドラインの厳しい監視と実効性のあるペナルティー、そして何より大事なのは情報公開と透明性の確保です。

日本語学校の経営が健全であるかの最低限のラインは当然ですが法律を守ることです。ネットの匿名情報を集めなくても、法律にのっとって情報公開すべきことを提示し、それを集めることで、ある程度知ることができます。就職の際や勤めている人なら職員や経営者に尋ねる権利があり答える義務があることは意外と多いのです。学校の教育方針や日本語教育に対する情熱も大事ですが、その前に、ちゃんと日本語教育という国のインフラ整備のひとつとも言える責任を果たす機関として、法律を守っているか、おこなうべき情報公開をしているか、学習者、教師、職員などの労働環境は適正なのか、を確認しましょう。

誰が日本語学校を監視しているのか?

日本語学校に対する監視は国による弱々しい規制(告示)のみで、どこにでもある業界団体による自浄作用が期待できません。日本語学校に対してどういうチェックが行われているかを【補足】日本語教育機関に対するチェックにまとめました。

 

公開情報

日本語学校はほとんどが法人で、法人としての公開義務があるものもあります。そして、法務省に告示校だと認定されるための提出情報も公開されています。文科省の管理下でもあるので、学校法に基づいて学生数などを届け出と公開の義務があります。

これらの公開情報からだけでもいろんなことがわかります。2017年から告示校は文科省にデータを提出し公開されることになりました。これまでも提出は義務で冊子で公開されていましたが、毎年提出することになり、ネットで公開され、透明性が増しました。 ここにあります。 日本語教育機関について 文科省
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/ryugaku/1370893.htm

ここの情報だけでも、定員や在籍学生数から稼働率、能試の合格率、進学率、学生の国籍もその比率もわかります。法人として健康体か(学校は定員充足率は8割くらいはクリアしてないと厳しいと言われてます)、日本語を教える力はどうか(推薦枠があり玉石混淆の大学や専門学校の進学率より能試の合格率のほうが指標になるはずです)などなど重要なデータがあります。

2017年の提出データをGoogleスプレッドシートにまとめて分析したものです。
https://webjapanese.com/blog/j/nihongo/gakkoo/

さらに様々な法律によって公開すべき情報もあります。公開はサイトでわかるような形で公開せよとなっています。日本語教育機関に対してもネット上での情報公開をするような指導があったはずです。しかし、サイト上に定員や定員充足率などを載せているところはほぼありません。

学校法人の情報公開について
各法人における情報公開の状況
総務省|情報公開制度|開示請求できる文書・できない文書

日本語学校の選び方

日本語学校の35のチェックポイント

  1. 告示か否か
  2. 定員充足率はどうか
  3. 適正校か
  4. 顧客への情報公開はどうか
  5. 求人に十分な情報があるか
  6. 若者雇用促進法による情報公開
  7. 業務委託契約という罠
  8. コマ給より時間給
  9. 教案の作成は労働時間に含めるべきもの
  10. 退職金はあるか?
  11. 就職差別
  12. 海外の求人は安くても仕方がない?
  13. 職業紹介に関する基本的な理解
  14. 職業紹介、斡旋、求人の最低限のモラルとは?
  15. 危うい個人情報
  16. 日本語教師にキャリア設計は可能か?
  17. 労働条件通知書
  18. 就業規則
  19. 36協定
  20. 教材の違法コピー
  21. 違法な研修
  22. タイムカードが無い?
  23. 社会保険の加入
  24. 無期転換ルール
  25. 残業代未払いの隠れ蓑のいろいろ
  26. 固定残業代制の場合
  27. 専門学校と大学への進学率
  28. 能試の合格率
  29. ST比
  30. 日本語教師養成講座
  31. ハラスメント、その他
  32. 教材を自費で購入させる学校
  33. 学生の管理
  34. 学生を違法に集めていないか
  35. セミナー・勉強会という名の…

告示校ではない日本語教育機関

告示校でない場合は、告示の規制の対象外なので、文科省へのデータ提出も不要です。年間の授業時間数などは関係ないということになりますが、他の件は法人として、教育機関として質的なチェックポイントとして有効です。また、技能実習生の日本語教育は厚労省による規制があります。介護の場合は、国内で240時間(うち日本語教育は200時間)以上の研修が義務化され、日本語教育は告示に準じた有資格者でなければならないとされました。

👉 外国人技能実習制度への介護職種の追加について

日本語を教える力

日本語学校の質とはどういうものか?はいろいろと議論があります。教え方も違いますし、ICTの導入なども重要ですが、やはりきちんと客観的に比較できる指標は必要です。「結果を出している」かどうかは、大きな目安になるはずです。推薦枠がある大学やグループ企業である専門学校などへの進学率はあまりアテになりません。同じ条件で比較できるとすれば、「今のところは」日本語能力試験の合格率です。

今後は試験(まだ能試でやるとは決まってません。法務省の意向であるCEFRのレベルに対応した試験はありません)の合否が日本語学校の許認可と関係づけられるようですし、国によってこの種の情報公開が進むことになりそうです。留学と就労できちんと色分けされる傾向が強まれば、留学希望者は、より質が高いというデータがある学校を選ぶようになるはずです。アジアが豊かになりつつある中、日本語を教える能力が高い学校は高い学費でも学生を確保できるようになるはずです。結果、はじめて日本語教師の教えるスキルが自身の給料にも反映されることになるかもしれない、という意味では、日本語を教える能力がいろんな基準で可視化され評価され、競争が促進される流れは支持すべきかなと思います*2

留学ビザを扱う日本語教育機関の将来性は、今は、日本語を教える能力が高いところ、に、やっと、なりつつあります。名門校、伝統校というようなことに惑わされず、そこをしっかり調べましょう。

すでに現時点でも、学校の定員、在籍学生数、日本語能力試験のレベル別の受験者数、合格者数、進学先の人数は、文科省の提出データを計算すればわかります。その他、在籍学生の国籍の比率もわかります。日本語学校業界は情報公開をしたがらないので、学校のサイトや業界団体のサイトよりも、この文科省の提出データが最も情報が豊富ということになっています。

文部科学省 日本語教育機関について 
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/ryugaku/1370893.htm 

2017年に文科省に提出されたデータを一覧です。

上のデータ一覧を日本語能力試験の合格率で並び替えたものです

N3は学校によっては受けないこともありますが、N1やN2は進学のための目標でもありますので、ほとんどの在籍学生は受験します。従って上のデータに限っては、目安になるのはN2、N1の合格率です。中には、N2はほぼ無理みたいな学校がありますから、そういうところは、N3の受験者数も参考になると思います。日本語学校のコースは1年~最長2年まで様々なので、コース修了時のトータルの合格率は、もうちょっと高いと思いますが、倍まではいかないはずです。1.5倍くらいと考えておきましょう。

2017年のN1もしくはN2の全国平均合格率は、15% です。これはおそらく90年代の日本語学校の平均合格率よりかなり低いはずです(90年代は普通の日本語学校ならば、2年間で少なくとも半分以上は1級か2級の合格まで行っていたはずです)。

一覧をみると、受験すらしていない学校があり、進学率が極端に低いか、高いところはグループ内の専門学校というケースが目立ちます。つまり、この平均の15%は、ダメな学校をかなり入れた平均なのでかなり低くなっていると考えるべきで、15%を越えているから良いとは言えないということです。名門と呼ばれる日本語学校は30%をクリアしていますので、まずはこの30%が目安になるはずです。30%を越える学校はおよそ50校です。ギリギリ許容できそうな20%をクリアしているのは90校前後です。

2019年の時点で日本語学校の数は750校前後ですが、稼働していない学校も含まれます。おそらく稼働しているのは500校あるかどうか、そのうち、文科省にデータ提出をしていない学校もあったようです。きちんと情報公開をする姿勢があるという姿勢を考慮して、この文科省のリストにある学校から選ぶならば、約400校で90校ということになります。

法務省の新たなチェック

日本語学校の質的管理は文科省、ビザ管理は法務省ということでしたが、2019年、法務省は日本語の能力を試験結果でチェックして告示取り消しをする項目を設けるという方針を示しました。これは留学生に学校を選択するための情報を公開するという意味でも、日本語を教える力で競争が始まるという意味でも、よい流れだと思います。これは、2010年代の改革で、留学と就労をきちんと分けて、留学ビザのルートは学習ができる環境を整備するということだと思われます。

荒っぽいことをするエージェントを使いこなす学校が生き残る、みたいな構造よりも試験の合格率で留学生自身が選択し、優劣が決まるほうがまだ健康的です。今後、日本語教育力が高い学校は学費を上げるチャンスですし、日本語教師が教える能力で評価されることに繋がります。いろいろな課題はあるとしても、日本語教師にとっては、就労と留学がきちんと分けられることで、目的に応じた教授が可能になり、それぞれで教える能力で評価される可能性が広がるという意味で、支持すべき流れだと思います。

その他の目安

評判がいい、有名な教師がいる、知人の紹介など、いろんな要素がありますが、人は移動します。人に頼る学校は脆いです。組織としてクオリティをキープできるかどうかが重要だと思います。

まずは法律を守る姿勢があるか、次に情報公開に積極的か(文科省にきちんとデータ提出をしているか)、さらに日本語教授で結果を出しているか、という順番で勝ち残った中から、自分に向いているところを選ぶことをお勧めします。

👉 注意すべきは「いい人」がいるみたいな要素です。日本語教育業界は「いい人」が多い。しかし「いい人」は学校の事情に対しても理解がある「いい人」で学校にとって「都合のいい人」かもしれません。いい人は往々にしてきちんとモノが言えない人でもあります。仮に例外的にしっかりしたいい人がいたとしても、その学校にいつまでもいるかはわかりません。日本語教育業界で判断を間違えないためには一旦「いい人かどうか」という判断基準を捨てることだと思います。組織としてコンプライアンスを守るのかのほうが圧倒的に重要です。人の要素は、上で述べた予選を勝ち残った後の判断要素にしましょう。

口コミサイト

口コミサイトを作るスクリプトはオープンソースのものも豊富で安く作れることもあって、これまで数々の日本語学校の評価サイトが作られてきましたが、うまくいった例はなく、きちんと情報が集まった例はまだありません。 口コミサイトは運営者による掲載基準が明確でなかったりすることも多く、透明性は担保されていません。まして日本語学校とビジネスをするところであれば、どういう配慮、忖度が行われているか未知数です。

今のところは、運営者による余計な編集などがなく、多少は公平性が期待されるものとしては、Googleマップの口コミ投稿ぐらいしかありません。

👉 Googleマップの投稿方法に関してはここに少し説明を書きました。

👉 食べログの口コミに対して店側が訴えた裁判があり、これが「ネガティブなことを書き込むと訴えられる」と間違った形で広がっているみたいですが、店側の請求は退けられ高等裁判所では「飲食店を経営する以上、社会的に妥当な『口コミ』であれば損失があっても受け入れるべき」と裁判所が言い、最高裁では上告の受理はされず確定しました。

それでもわからないこと

上のチェックポイントで多少明らかになるのは日本語教師が働く場所としてどうなのか、ということだけです。学生にとってどうなのか、募集をどうやっているのかなどは経営者と一部の職員しか知らないことが多いはずです。コンプライアンスを守り教育熱心な学校でも学生集めは人買いみたいなブローカー頼み、ということもあります。

日本語教師や職員はこの学生集めをフェアにやっているか、学生との契約形態に問題はないか、ということを知らないまま「いい学校ですよ」と言うことは難しいと考えたほうがいいと思います。胸をはって「いい学校ですよ」と言えるようになるためにも、業界の健全化、透明化が進むことが重要です。

「転職すれば解決」するか?

「ダメな学校から逃げればいい」とだけ言うことは、半分は事実です。我慢する必要はなく逃げたほうがいい。しかし現状ではがんばって転職して、逃げた先はすでに誰かが逃げた学校です。酷い環境では良質な学校の席はなかなか空かない。業界全体が改善しないかぎり、逃げるだけでは永遠に解決しません。

これは不祥事が起きた時に業界関係者が言う「悪いのは一部の学校であり大半は良心的だ」といういつもの逃げ口上と表裏一体です。悪質な学校(会社)は、顧客や働き手によって淘汰され市場原理によって退場する。これは業界は改善する努力をしなくてもいいわけですし、何より業界を批判しなくて済みます。つまり業界の「中の人達」「周辺の人達」にとっては、便利な理屈です。

労働市場の流動性が高まることが良サイクルを生むには条件があります。まずは品質による健全な競争があること。労働力の需給のバランスがある程度均衡していること、その業界に労働者のスキルが必要で、その習熟度が評価される土壌があること、みたいなことです。日本語教育業界にはこれらの条件のすべてがないのです。学校の日本語を教える能力は海外に向けて開示されておらず、顧客獲得に日本語を教える力はほぼ関係ありません。昔から一環して日本語を教える力で競争をしている業界ではありません。ほぼすべての学校は同じ教科書、同じ教え方で、ある意味で教師は促成栽培が効く「取り替え可能」な存在となっています。海外で教えた経験や他の学校の経験はほぼ評価されません。

また、日本語教育業界というのは日本語教師養成校を擁する資格ビジネス業界でもあり、需給の調整は日本語学校にまかされているという特殊な構造になっています。日本語教師養成講座は高額な授業料を安定して得ることができる重要な柱です。どの養成講座も就職率90%以上だと宣伝しており日本語教師の資格取得は「就職しやすさ」が大きな売りです。つまり資格を取得させたら就職させなければならない、毎年最大で2000人程度の欠員がでるのに対して養成講座で5000人前後、大学で4000人前後の修了者が生まれています。この中で就職志望の人は90%以上が就業できないといけない。

しかも、日本語学校はまだまだ大都市集中が激しい業界です。地方都市では定期的に募集が出るような学校は数校あるかどうかで、しかも県内の日本語学校関係者はみんな知り合いみたいな状況、転職先の候補になるような新設校に移るのは大きなギャンブル、ということがほとんどです。

教師の超売り手市場が続いた2015年から2019年にかけてでさえ、日本語学校が働き手がいなくなり倒産した、淘汰されたという話は聞きませんでした。専任に超過勤務を課し、リタイアした教師を呼び戻し、一時的に高い時給でボランティア気分の教師を獲得して乗り切ったところがほとんどです。教師が逃げればいいというのは、頭の中では一瞬解決するように見えるだけの「タイムライン上の空論」に過ぎなかったのです。

一人一人がリスクを負って少しずつでもアクションを起こし、改善する努力をする必要があります。面接で離職率や育児休業について尋ね、雇用時に労働条件通知書を出してくれと言い、違法な研修には参加しない。転職するなら、問題点を匿名でいいので労基署に送る。負うのは小さなリスクでもかまいません。そのためにも労働関連の法律知識を身につけることも重要です。たとえ日本語教師をやめても、海外に行っても労働関連の法律はあなたに一生ついてまわります。

👉 おそらく2020年代は少なくとも留学系の日本語学校は激減、就労系の人達は基金のテストに合格すればOKで介護ビザを除き有資格者による日本語教育は義務化されていませんから、留学系の日本語学校に限っては教師の就職環境は超買い手市場になるはずです。進学目的の日本語教育に関わりたい人は就職だけでなく、それ以上に転職は難しくなるはずです。また、もし今後も日本語教師養成講座が日本語学校に任されるのであれば、それは「もう留学では食えなくなるから、就労系にシフトするか、日本語教師養成で補填してくれ」という意味の国の置き土産になるのかもしれません。

学校周辺の問題

2010年以降、人手不足の補填目的の日本語学校設立が増え、2015年あたりから、情報商材やマルチ、ブローカーまがいの人材派遣会社などがネットを介してどんどん日本語教育に参入しています。オンライン日本語会話みたいなベンチャーも調べると、前身はネットの何でも屋みたいなところだったりします。元々、日本語教育関係者はあまり社会経験がない人が多く、若者は若者でベンチャーだというだけで注目したりしますので、参入しやすいと思われているようです。今後、被害は広がる可能性が高いと思います。

勉強会の問題

日本語学校業界は「研修をしてもすぐに辞めてしまう」などと、当然負担すべき教師育成のコストを惜しむ傾向が強く、専任や非常勤に自主的な勉強会と称して開催されるものへの参加が実質的に義務化されたりという問題があります。これは参加が事実上義務づけられているものであったり、評価の要素となるなど、業務的な要素があるなら、雇用契約どおり時給が支払われないと違法です。学校が公式、非公式に主催する勉強会もまた違法性が問われる可能性があると認識すべきです。

また、新人研修のコストを削減するため、就職前に事前研修をしたりということが一部で行われているようです。しかし、事前研修は過去に複数の訴訟があり、違法性が高いという判決がでており、他の業種では過去のものになりつつあります。

まずは、ベテラン日本語教師から、教師を育てることは業務のうちだという感覚を身につけたほうがよいと思います。学校は力不足であれば授業は担当させず、学校が考える質保証ができるレベルまで教師を育てるのは当然のことです。研修を受けた人が辞めるのも法律で保証された権利です。辞められてしまったら、どこか学校に非があったのだと考えるのがまともな社会人の態度です。学校にとっても最も重要な授業を担当させる人間を育てるコストが負担できない学校は退場するしかないのです。

これは労働関連の法律と密接な関係があるので労働法関連で扱います。

セミナー周辺

概要

セミナーが増える理由

日本語教育の世界で、個人が主催する勉強会やセミナーは2015年ごろから急激に増えました。もちろん、所属する組織の垣根を越えノウハウが共有されたり、経験豊富な教師や職員などがその知識やスキルを武器にセミナーで報酬を得ること自体には何の問題もありません。ひとつの学校や教科書の教え方だけでなくいろんな現場のノウハウをシェアすることができる貴重な場になっています。

しかし、この種の勉強会やセミナーが増えている背景のひとつには、勉強会のところにあったような日本語学校が教師の育成にかけるコストを計上しないという問題と、教師を育てる方法論を持たない学校が増えているという現実があることも同時に忘れてはなりません。ベテランが一人いれば、あとはおなじみの教科書と教師用指導書があればまわるだろうという日本語学校は新設校に限らず、昔から多いです。

他の学校業界で自主的な勉強会などが行われているということはあまり聞きません。不熱心なのではなく、他の業界ではまともな学校は、学校の競争において最も重要な教師の育成にはきちんとコストをかけているからです。優秀な教師の雇用は維持したいので、外部で研修されたりするのを嫌うという空気もあります。予備校などでは個人の力量はそのまま給料に反映するという側面もあります。

それは何のセミナー?

2017年前後から、教えるノウハウやスキルの伝授、シェアを目的とした勉強会やセミナーから逸脱しつつあるものも増えているという印象があります。はたして「悩みの相談」は日本語教師がお金をとってできるジャンルなのか?学習者のモチベーションはコントロールできるという前提で語られる「方法」とはどういう根拠に基づいたものなのか、ちょっと注意を払うべきです。

セミナービジネスのノウハウは、ネット以前の昔から変わりません。時代が変わり古い方法では通用しなくなったと語り、不安や危機感を煽り、従来の方法では解決しないと説き、社会は変わらないから個人で解決するしかないと誘導し、これで解決できる、自分がその道筋を教える(たいていの場合「みんなで解決しましょう」ということになっています。解決するのはあなた自身、自分はその「場」を提供するだけなので知識やノウハウがなくても問題ない、という免責にもなっているという理屈です)、というものです。日本語教育の世界で言うと、日本語教育に関わる知識の伝授やシェアではなく、ある種の「不安ビジネス」に踏み込んで自己啓発セミナー化してしまう境界線をみきわめることが重要になってきています。

こういうセミナービジネス関係者は、2015年あたりからネットを活用しての活動が増え、勧誘はSNSで、カフェから、オンラインのビデオチャットへ、ビデオチャットでの時間あたりのコンサルティングへ、ということになってきています。主催者にとって、ビデオチャットでのコンサルティングのほうが圧倒的に低コスト、低リスク(摘発されにくい)で、収益性が高いこともあり、おそらく日本語教育の世界でも今後増えていくことが予想されます。セミナー向きの、主催者の管理権限が強力なビデオチャットシステムもたくさん出てきています。

セミナービジネスをやろうという人達は、だいたい同じような考え方、セオリーで突き進みます。まずは集客、そして次は時間あたりの単価をあげることです。今は人を多く集めるのではなく、小さなグループでも洗脳じみた手法で顧客の依存度を高めて単価をあげるほうが利益が出る。後は、1時間あたりの単価をいかに高く設定できるかを競うということになります。セルフブランディングの最終的なゴールは、自分の時間あたりの単価を上げることということになっているようです。

👉 2019年以降、この種のビジネスはますます洗練され、悪評が拡散しないような検索対策*3などもきっちりしています。普通のセミナーと情報商材、マルチ商法の境界はますますわかりにくくなっています。つまり、ちゃんとしたセミナーをやる場合は、これまでよりしっかりした透明性と情報公開が求められるようになったということだと思います。

妥当な価格と資格

セルフブランディングの先には、コンサルティングだけでなくオンラインサロンの主催をしたりというようなビジネスを目指している人もいるようです。

個人的には、決して高収入とはいえない日本語教師が業界の健全化を目指すわけでもなく、同業者相手のビジネスで補填しようというのは、学習者数が安定しない日本語学校が教師相手の日本語教師養成講座やセミナーで補填するのと同じで、共食い的なビジネスが、結果として教師の育成に投資しない日本語教育業界を助けているということにもなっており、絵に描いたような貧困サイクルという気がします。

教える経験、スキルで、ネットを活用して学習者相手にコンテンツを作ったり、オンラインレッスンや動画配信などで新たなビジネスに繋げようという正攻法の人が少ないのは残念ですが、学習者相手だと自分のスキルや方法論の善し悪しの結果が出てしまう、ノウハウの伝授ならボロが出ない、ということがあるのかもしれません。

👉 例えば、Udemyなどで人気のコースを長く続けている人がノウハウを伝授するというのなら、顧客という第三者の評価を受けているという意味でまだ理解できるのですが。。。

ともあれ、合意さえあればどんな価格をつけるのも払うのも自由ですが、だいたいの相場というものがあります。一旦冷静になって「ちょっと待った」と歯止めをかける目安として「相談の相場」を知っておき、それを越える時は相手だけでなく自分に対しても危険信号を発することができるようにしておいたほうがいいと思います。例えば弁護士は事務所を訪問しての相談は30分5000円が相場です。オンライン相談も同じくらいです。後述しますが、臨床心理士によるカウンセリングも30分1万円を超えることはありません。かなり難易度が高い国家資格でこのくらいです。

主催者も、参加者も、まず、実費程度の勉強会と有料のセミナーは違うものだと意識することが大事です。しかし、セミナービジネス関係者は両者の境界を意識させないように最初は勉強会的なイベントから、格安で始める。その後、段階をふんで高額にし、囲い込もうとする傾向があります*4

まっとうな主催者であるのなら、名前と金額、時間、内容などをしっかり事前にアナウンスしたほうがよいと思います。せっかくの知識やノウハウのシェアの場がおかしなものと勘違いされるのは残念です。参加する側も、主催者がきちんと説明責任を果たしているかを重視すべきです。

日本語教師が教えるスキルの伝授でなく、悩みの相談でお金を取ることができるのか?も切り分けて問い直されるべきだと思います。どこまでが日本語教師の仕事の悩みでどこから個人の領域なのかも難しいところです。「悩みの相談」が仕事である人の相場はひとつの目安になると思います。弁護士や医者はもちろん、専門的な相談に関わる仕事だけでなく、個人的なカウンセリングやキャリア相談、就職斡旋などは、違法性が高いものが多くトラブルも多いことも、昔から資格があったり、新たに国によって整備されたりしている大きな理由のひとつです。

心理カウンセラーは2つの国家資格

民間の心理カウンセラー的な資格は何十と(おそらくマイナーなものを入れると何百も)あるのですが、国家資格のものは今のところ2種類しかありません。ひとつは昔からある臨床心理士、もうひとつは2017年にスタートした公認心理士です。どちらも大学で心理学を学び学位を取得し、国家試験に合格する必要があります。資格取得後の臨床心理士のカウンセリングの相場は、45分で7000~1万円程度。平均年収も400万円台という比較的地味な仕事です。

心理カウンセラーとして仕事をする人は弁護士のように業界組織に所属し保険に加入します。相談によってはうまくいかずに訴訟になったりということも起きます。民間資格や先輩感覚で有料で悩み相談を受けるのは、相談するほうも受けるほうもハイリスクだということだと思います。きっちりと一線を引いて踏み込まないほうがいいと思います。

👉 公認心理士は心理学の研究者の間でもいろいろと議論(大学が資格ビジネス化するのではというような)があるようですが、民間の心理学カウンセリングのトラブルが増えていることを受けて学術的にきちんとした教育を受けた人の公認資格を作ろうということではじまったという側面もあるようです。

キャリア相談の国家資格も新しくできました

またキャリアに関する相談などを受ける仕事も、キャリアコンサルタントという国家資格があります。ただし、キャリコン自体のキャリア構築も怪しいと言われているまだ出来たばかりの資格です。そもそも日本語教育の世界は、求人や雇用に関する業界のモラルも透明性も低く、人頼みの組織が多く、評判のいいところも要になる人がいなくなったら終わり、ということはよくあることです。キャリアコンサルティングの資格があるとしても、ほとんどがワンマン経営の零細企業である日本語学校業界において、その方法論を生かしたコンサルティングが成立するのかは疑問です。

キャリコンの人には、まずは働いている教育機関や就職先、転職先となるかもしれないところの調査と健康診断をしっかりできる法律知識があり、実際に調査したデータがあるのか、それをふまえたその人なりの判断基準があるのかを尋ねるところから始めるほうがいいと思います。でなければブラック企業、業界の延命を助けるだけの存在です。

国の規制がユルく、法人のモラルが低く、業界での取り組みがほとんどない日本語教育の世界では、やはり自分でしっかり調べて、直接、面接などの場で聞きにくいことでもしっかり聞く、自分の路は自分で作る、自分で職場を選ぶのだという意志が大事だと思います。

有料セミナーに求められるもの

最初のフィルターは、主催者と講師の情報公開度、透明度だと思います。主催者でSNSやブログなど母体となる場所でも匿名で顔写真もない、イベント告知でも名前も何も無いのはダウトです。個人が何をやってきたかをたどれる最大のキーワードは名前です。この種のビジネスでは、名前を出したくないという心理が働くことが多いようです。例えば、こくちーずは身元確認もなく、告知の内容の審査もないので謎のセミナーだらけです。

参加する場合も、免責事項などしっかり読んで、参加するなら、主催者の名前と住所と日付が入っていて、お金を払うなら払ったか、が文書(これも主催者の名前、住所、日付と何に対しての支払いかがきちんと書いてるもの)で確認できるものを発行するところがいいと思います。怪しいところは、この種の証拠を残したがらない傾向があります。

摘発しにくいと言われるネットを軸にした高額カウンセリングのトラブルが増えつつある中、主催者は、自主的な勉強会であっても、セミナーであっても、自ら名前や連絡先、内容などの情報公開をしていく時期に来ていると思います。例えば有料メルマガを始めるには、特定商取引法によって名前や住所をサイト上で公開する義務があります(無料メルマガも特電法によっていろいろと規制はあります)。おそらく今後はトラブルも増えているオンラインセミナーやコンサルティングのタグイも、厳しい監視下におかれるのではないかと思います。まずはネット上で実名、実住所を公開しているかは、ビジネスとしてまともなものかの最初のフィルターになると思います。参加する側は、匿名のものに一定以上のお金は払わないという目安を作っておくことは有効です。「顧客の安心のためにやらなくてよいものでもする」ところと「やらなくていいものは極力しない」ところを見極めましょう。

特定商取引法ガイド 消費者庁
http://www.no-trouble.go.jp/what/

特定商取引法が適用されないものであっても、少なくともウェブで集客して有料で何かをやるなら、主催者は、本名と所属、経歴などと共に住所、電話など連絡先を公開し、ネット上でも、Facebookなどの個人と紐ついたものも公開して名前、住所などが本物であると確認できるようにする、という情報公開の姿勢が必要になってくると思います。特定商取引法で公開せよ、となっているものは、例えば通信販売ならば、ここにあります。
http://www.no-trouble.go.jp/what/mailorder/
ここに準ずる形で、業態に応じて必要なものは公開していく、ということで考えるのがよいのではないでしょうか。

このセミナー怪しい、問題であるという場合は主催者にクレームをつけるより消費者庁にフォームで報告すればよいと思います。

特定商取引法違反被疑情報提供フォーム | 消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_transaction/specified_commercial_transactions/disobey_form/ 

いろんなトラブルの例があります。 【弁護士が回答】「セミナー」の相談537件 - 弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/c_8/c_1186/bbs/%E3%82%BB%E3%83%9F%E3%83%8A%E3%83%BC/ 

👉 ただし、実名で特定商取引法を守っているところのほうが、法的な網をかいくぐって確信犯的にやっているところなのでよりリスクが高いというのも、実社会と同じです。日本語教育業界では、大学関係者であっても、それなりの肩書きがある人でも、いろんな私的な関連ビジネスを展開している人はいます。中には1時間数万円というような、かなり高額のコンサルティングなどもあるようです。セミナービジネスの世界では、いかに高額セミナーに誘導するか、時間あたりの価格を上げるか、というのが大きなテーマになっています。

👉 ただ、ある種のブランディングとして利益は度外視で実費程度で行われるものもあり、こちらのほうも増えています。とにかく、人が集まりそうなことならなんでもノウハウとして売る、みたいなのも2010年代の日本語のネット社会の「ノリ」です。得られるものと、失う時間、個人情報を天秤にかけてから自己責任で判断してください。

トラブルの解決

詳しくは様々な問題への対処をごらんください。

払った金額に見合うものでなかったのなら、ブログやSNSで率直に書けばいいと思います。主催者はブログやSNSに書いてくれと伝え、そのよい感想を探して宣伝に使うのですから、ネット上に批判的な感想を書くのも自由でなければバランスがとれず、一般の人は正確な判断ができません。

問題があると思われるものは、消費者庁に問い合わせるといいと思います。

消費者庁
http://www.caa.go.jp/

宣伝で「あくまで個人の感想です」というような打ち消し表示をすることも2017年から強く規制されることになりました。
https://www.landerblue.co.jp/blog/?p=34641

法人化されているかもフィルターのひとつになると思います。法人化されてるかどうかは、会社名で調べることができます。法務局で登記簿のコピーを請求するのが確実ですがオンラインでは

国税庁法人番号公表サイト
https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/
帝国データバンク
http://www.tdb.co.jp/service/u/1000.jsp

でわかります。名前や法人の住所など公開義務があります。

👉 主催者の名前で検索することも大事です。かなりキツめの起業家セミナーの受講者としてタワーマンションに住みたい!などと熱い感想を述べていたりという過去ログか見つかることもあります。住所をGoogle map で調べて実在するか、相談に関わる民間の資格を持っているなら、その資格を与えた団体のことも調べておいたほうがいいと思います。

ただし、このフィルターも完全ではありません。実名、実住所で、堂々と高額セミナーをやる人もいます。そういう人のほうが法律などに関して注意深く、用意周到である、ということもあるようです。

論文やオンライン講座で十分というケースも多い

勉強会やセミナーはお金を払った分「得たものがあった」と思いたいというバイアスが働きます。しかし冷静になって考えてみると?ということもあります。今は、授業の進め方も授業設計も専門的に研究している人の論文がネット上で読めますし、いろんな講座もあります。

論文は日本語教育関係の論文に、オンライン講座などはYouTubeに情報があります。

学べる現場を探すのが一番

日本語教授に関する勉強や相談はまずは、学校で解決するのがベストだと思います。相談できるよい先輩がいなければ、相談できる人がいる職場に転職することに時間を割くことが何よりの解決法だと思います。社員の仕事上の問題や悩みを解決するのも重要な業務ですし、そういう意識をもった人がいる職場は多くはありませんが、あります。何より、学習者がいる、教える現場である自分の職場できちんと問題を解決しながらキャリアが積めないと、いくら外で知見を広めても、なかなかよい教師になるのは難しいと思います。

資料など

日本語非常勤講師の雇用契約から業務委託変更の是非について - 弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/c_5/c_1625/c_1499/b_655463/

帰国後、1ヶ月経ってからの請求書は有効か - 弁護士ドットコム
:「ベトナムで日本語教師をしてましたが、体調を崩し退職届を書いて帰国しました~」
https://www.bengo4.com/kokusai/1116/b_572530/

(アメリカの日本語補習校)外国での日本人からの不当な解雇。日本の法律は適用されますか? - 弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/c_5/c_1225/b_735511/

(中国の日本語学校の)現地採用の定義と社会保険の支払い義務について - 弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/c_5/c_1629/c_1310/b_433866/

高額コンサルティングの解約、返金について - 弁護士ドットコム
ネットビジネスの高額コンサルの返金について 弁護士ドットコム

👉 高額セミナーの違法性を問うのはかなり手間とコストがかかります。

■ いろいろな検索結果

高額カウンセリングのトラブルは増えているようです。オンライン化でなかなか実態の解明が難しくなってきているとのこと。そういう人達がどういう考えてやっているか、一度は検索して学習しておいたほうがいいと思います。「セミナー 集客」「セミナー 収益」など関連ワードで検索すると、セミナービジネス関係者同士のセミナーの記事がたくさん出ます。まずはネットでバズってフォロワーを増やし、無料や格安で撒き餌をして、徐々に囲い込んで、会員制、特別招待などと誘導し、高額セミナーに、というような典型的な「パターン」で被害を受けたケースがたくさん語られています。

その他弁護士ドットコムの「日本語学校」での検索結果

高額カウンセリングの値段は高い

自称心理カウンセラー

研究

論文・資料

Facial Recognition Tech Discriminates. Ten Questions to Ask About K-12 Use - Digital Education - Education Week
http://blogs.edweek.org/edweek/DigitalEducation/2019/12/facial_recognition_racial_bias.html

「日本語教師は食べていけない」言説 : その起こりと定着
https://ci.nii.ac.jp/naid/120005648378

「日本語教師は食べていけない」言説 : 『月刊日本語』の分析から
https://ci.nii.ac.jp/naid/120006310042

明治大学:疑似科学とされるものの科学性評定サイト

疑似科学とされるものを科学的に考える
https://gijika.com/

「自分に合う学習スタイル」は存在するのか? 疑似科学としての「ラーニング・スタイル」
https://askoma.info/2018/04/15/6292

日本語版ウィキペディアのNLP心理学のページでは、激しい編集合戦が行われている模様。

NLP心理学の教育利用には問題があるというガーディアンの記事(2008年)

All You Need to Know About the 「Learning Styles Myth」 in Two Minutes WIRED The Eyes Don’t Have It: Lie Detection and Neuro Linguistic Programming Positive psychology批判

著名な科学者による瞑想やマインドフルネスの効用に関して疑問を呈する記事
Where's the Proof That Mindfulness Meditation Works? - Scientific American
https://www.scientificamerican.com/article/wheres-the-proof-that-mindfulness-meditation-works1/ 

Mind the Hype: A Critical Evaluation and Prescriptive Agenda for Research on Mindfulness and Meditation 2018
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/1745691617709589

プログラミング初学者向け勉強会がマルチ商法の狩り場になっている件 - Qiita

https://qiita.com/poly_soft/items/9c63a8acb6732154b6db 

 

φ(.. )

👉 Wikiにお寄せいただいた情報を転載します。

 

https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0/deed.ja
 
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*1 日本語学校は不要ではないか?という議論は政府周辺でも根強くあるようです
*2 自分や家族が留学することを考えてみても、留学先として学校を選ぶ際は、法人としての、最低限の保障や実績など安心感は大前提でその上でより教育力が高いところを選ぶはずです。そのための客観的なデータはあればあるほどよいのです
*3 セミナーや団体名をゲームのタイトルに寄せれば、ゲーム用語の「マルチ」と紛れてしまい、検索されても見つからない、みたいなノウハウもあるとのこと。
*4 セミナー関係者向けセミナーでは、いかに人を集めるか、と、どうやって高額に持って行くか、が二大テーマになっているようです

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